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Oracle® Databaseユーティリティ
12cリリース1 (12.1.0.2)
B71303-09
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PURGE

用途

現在の削除ポリシーに従って、カレントADRホーム内の診断データを削除します。削除が予定されているADRの内容のみが削除されます。

ADR内の診断データにはデフォルトのライフサイクルが設定されています。たとえば、インシデントおよび問題に関する情報は1年後に削除されますが、関連するダンプ・ファイル(ダンプ)はわずか30日後に削除されます。

Oracle Databaseなどの一部のオラクル社の製品では、ライフ・サイクルの終了時に診断データが自動的に削除されます。その他の製品やコンポーネントでは、このコマンドを使用して診断データを手動で削除する必要があります。また、このコマンドで、自動削除される予定のデータも削除できます。

SHOW CONTROLコマンドでは、存続期間が短いADRの内容と存続期間が長いADRの内容に対して、デフォルトの削除ポリシーが表示されます。

構文および説明

purge [-i {id | start_id end_id} | 
  -age mins [-type {ALERT|INCIDENT|TRACE|CDUMP|HM|UTSCDMP}]]

表17-9に、PURGEのフラグを示します。

表17-9 PURGEコマンドのフラグ

フラグ 説明

-i {id1 | start_id end_id}

特定のインシデントID(id)またはインシデントIDの範囲(start_idおよびend_id)を削除します。

-age mins

mins分以上経過したデータのみを削除します。

-type {ALERT|INCIDENT|TRACE|CDUMP|HM|UTSCDMP}

削除する診断データのタイプを指定します。-age句とともに使用します。

次のタイプを指定できます。

  • ALERT: アラート・ログ

  • INCIDENT: インシデント・データ

  • TRACE: トレース・ファイル(ダンプを含む)

  • CDUMP: コア・ダンプ・ファイル

  • HM: 状態モニターの実行データおよびレポート

  • UTSCDMP: 各セッションのインメモリー・トレースのダンプ

    UTSCDMPデータは、トレース・ディレクトリの下のディレクトリに格納されます。これらのディレクトリの名前は、cdmp_timestampです。バックグラウンド・プロセスは、クリティカル・エラー(ORA-600またはORA-7445エラーなど)が発生すると、このようなディレクトリを作成し、各セッションのインメモリー・トレース・データをトレース・ファイルに書き込みます。このデータは、エラーが発生する前に実行されていたインスタンスを特定するのに役立ちます。

この例では、デフォルトの削除ポリシーに基づいて、カレントADRホーム内のすべての診断データを削除します。

purge

この例では、123から456の間のすべてのインシデントについて、診断データをすべて削除します。

purge -i 123 456

この例では、過去1時間より前のすべてのインシデント・データを削除します。

purge -age 60 -type incident

注意:

PURGEは、複数のADRホームが設定されている場合には機能しません。1つのADRホームの設定については、「ADRCIコマンドを使用する前のADRCIホームパスの設定」を参照してください。