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Oracle® Databaseユーティリティ
12cリリース1 (12.1.0.2)
B71303-09
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INCLUDE

デフォルト: デフォルト値は設定されていません。

用途

現行のエクスポート・モードにオブジェクトとオブジェクト型を指定して、エクスポート対象のメタデータをフィルタ処理できます。指定したオブジェクトおよびこれらのオブジェクトのすべての依存オブジェクトがエクスポートされます。これらのオブジェクトに対する権限もエクスポートされます。

構文および説明

INCLUDE = object_type[:name_clause] [, ...]

object_typeは含めるオブジェクトのタイプを指定します。DATABASE_EXPORT_OBJECTS(全体モードの場合)、SCHEMA_EXPORT_OBJECTS(スキーマ・モードの場合)、TABLE_EXPORT_OBJECTS(表および表領域モードの場合)ビューを問い合せて、object_typeの有効な値の一覧を表示できます。OBJECT_PATH列にリストされる値が有効なオブジェクト・タイプです。(このような問合せの実行方法の例は、「メタデータのフィルタ」を参照してください。)

INCLUDE文で明示的に指定されたオブジェクト型とその依存オブジェクトのみがエクスポートされます。他のオブジェクト型(通常、DATAPUMP_EXP_FULL_DATABASEロールを所有している場合にスキーマ・モード・エクスポートの一部となるスキーマ定義情報など)はエクスポートされません。

name_clauseは、オプションです。これを使用すると、あるオブジェクト型のうち、特定のオブジェクトをファイングレイン選択できます。その型のオブジェクト名に対するフィルタとして使用されるSQL式です。SQL演算子および指定した型のオブジェクト名の比較対象となる値で構成されています。このname_clauseは、名前付きのインスタンスを持つオブジェクト型にのみ適用されます(たとえば、TABLEには適用されますが、GRANTには適用されません)。それは、コロンでオブジェクト型と区切り、二重引用符(一重引用符は名前文字列を区切るために必要なため)で囲む必要があります。

name_clauseに指定する名前は、データベース内の既存のオブジェクトに、大文字と小文字も含めて完全に一致させる必要があります。たとえば、指定するname_clauseEMPLOYEESという表に対するものだった場合は、すべてが大文字のEMPLOYEESという表が存在する必要があります。name_clauseに対してEmployeesemployeesなどを指定した場合、表は検出されません。

オペレーティング・システムによっては、このパラメータの値を指定するときに引用符とともにエスケープ文字を使用する必要があります。このパラメータはパラメータ・ファイルで指定することをお薦めします。パラメータ・ファイルを使用すると、コマンドラインでは必要なエスケープ文字の数を減らすことができます。詳細は、「データ・ポンプ・コマンドラインでの引用符の使用」を参照してください。

たとえば、次の内容のパラメータ・ファイルhr.parを作成したとします。

SCHEMAS=HR
DUMPFILE=expinclude.dmp
DIRECTORY=dpump_dir1
LOGFILE=expinclude.log
INCLUDE=TABLE:"IN ('EMPLOYEES', 'DEPARTMENTS')"
INCLUDE=PROCEDURE
INCLUDE=INDEX:"LIKE 'EMP%'"

この場合、コマンドラインで他のパラメータを入力しなくても、hr.parファイルを使用してエクスポート操作を開始できます。EMPLOYEESDEPARTMENTS表、すべてのプロシージャおよびEMP接頭辞を持つすべての索引名が、エクスポートに含まれます。

> expdp hr PARFILE=hr.par

制約の追加

指定したobject_typeCONSTRAINTである場合は、次に説明する影響があることに注意してください。

次の制約を明示的に含めることはできません。

  • NOT NULL制約

  • 表の作成とロードを正常に行うために必要な制約。たとえば、索引構成表の主キー制約、REF列を持つ表のREF SCOPEおよびWITH ROWID制約など

次に、INCLUDE文の例およびその解釈を示します。

  • INCLUDE=CONSTRAINTは、NOT NULL制約および表の正常な作成およびロードに必要な制約を除き、すべての制約(非参照)を含めます。

  • INCLUDE=REF_CONSTRAINTは、参照整合性(外部キー)制約を含めます。

制限事項

  • INCLUDEおよびEXCLUDEは、相互に排他的なパラメータです。

  • SYSスキーマが所有しているオブジェクトに対する権限はエクスポートされません。

次の例では、hrスキーマのすべての表(およびその依存オブジェクト)をエクスポートします。

> expdp hr INCLUDE=TABLE DUMPFILE=dpump_dir1:exp_inc.dmp NOLOGFILE=YES