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Oracle® Databaseユーティリティ
12cリリース1 (12.1.0.2)
B71303-09
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VERSION

デフォルト: インポート操作でVERSIONパラメータを指定する必要はありません。データ・ポンプは次のうちの古い方を使用します。

  • ネットワーク・インポートの場合、ダンプ・ファイルまたはソース・データベースに関連付けられているバージョン

  • ターゲット・データベースのCOMPATIBLE初期化パラメータで指定されたバージョン

用途

インポートするデータベース・オブジェクトのバージョンを指定します(つまり、指定されたリリースと互換性のあるデータベース・オブジェクトおよび属性のみがインポートされます)。なお、これは、10.1より前のリリースのOracle Databaseでデータ・ポンプ・インポートが使用可能ということではありません。データ・ポンプ・インポートは、Oracle Database 10gリリース1(10.1)以降でのみ動作します。VERSIONパラメータを使用して可能になるのは、インポートするオブジェクトのバージョンの識別のみです。

構文および説明

VERSION=[COMPATIBLE | LATEST | version_string]

このパラメータは、ソース・システムのリリースより古い互換リリースのOracle Databaseが稼働しているターゲット・システムのロードに使用できます。指定したリリースと互換性のないソース・システム上のデータベース・オブジェクトまたは属性はターゲットに移動されません。たとえば、指定したリリースではサポートされていない新しいデータ型を含む表はインポートされません。このパラメータの有効な値は次のとおりです。

  • COMPATIBLE - デフォルト値。メタデータのバージョンは、データベースの互換性レベルに対応します。データベースの互換性は、9.2.0以上に設定する必要があります。

  • LATEST: メタデータのバージョンは、データベースのリリースに対応します。ターゲット・データベースの実際のバージョンがCOMPATIBLE初期化パラメータで指定されたバージョンより新しいである場合、インポート・ジョブでVERSION=LATESTを指定しても影響がありません。

  • version_string: 特定のデータベース・リリース(11.2.0など)。

制限事項

  • データ・ポンプのVERSIONパラメータを12.1より前の任意の値に指定すると、4000バイトを超える長さのVARCHAR2またはNVARCHAR2列と、2000バイトを超える長さのRAW列を含む表は、データ・ポンプのダンプ・ファイルから除外されます。

  • ターゲットがOracle Database 12cリリース1 (12.1.0.1)以降で、ソースがOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3)以降である場合、ネットワーク・リンクで実行される全体インポートでは、VERSION=12を設定する必要があります。

  • データ・ポンプのパラメータVERSION=12を使用してOracle Database 11gリリースで作成したダンプ・ファイルは、Oracle Database 12cリリース1 (12.1)以上でのみインポートできます。

次の例では、ターゲット・データベースをOracle Database 12cリリース1 (12.1.0.1)、ソース・データベースをOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3)と想定しています。ここでは、ネットワーク・ベース・インポートにVERSION=12を設定する必要があります。また、NETWORK_LINKパラメータを使用している場合、デフォルト・インポート・モードが全体モードであっても、コマンドラインでこれを指定する必要があります。

> impdp hr FULL=Y DIRECTORY=dpump_dir1
  NETWORK_LINK=source_database_link VERSION=12