デフォルト: expdat
.dmp
用途
構文および説明
DUMPFILE=[directory_object:]file_name [, ...]
DIRECTORY
パラメータで指定されている場合、directory_object
はオプションです。ここで値を指定する場合は、すでに存在しアクセス権があるディレクトリ・オブジェクトを指定します。DUMPFILE
パラメータの一部に指定されるデータベース・ディレクトリ・オブジェクトは、DIRECTORY
パラメータによって指定された値またはデフォルトのディレクトリ・オブジェクトよりも優先されます。
カンマで区切ったリストまたは個別のDUMPFILE
パラメータ指定で、複数のfile_name
指定を定義できます。ファイル拡張子を指定しない場合は、デフォルトのファイル拡張子.dmp
が使用されます。ファイル名には、複数のファイルを生成できることを示す置換変数(%U
)を含めることができます。生成されるファイル名では、置換変数が、01から99まで増加する固定幅の2桁の整数に変換されます。ファイル指定に2つの置換変数が含まれている場合は、両方の変数が同時に増加します。たとえば、exp%Uaa%U.dmp
は、exp01aa01.dmp
、exp02aa02.dmp
というように変換されます。
FILESIZE
パラメータを指定すると、各ダンプ・ファイルがそのサイズを上限とするため、拡張できなくなります。置換変数(%U
)を持つテンプレートを指定していて、ダンプ・ファイル・セットに必要な領域が不足し、デバイスに余裕がある場合は、FILESIZE
パラメータで指定したサイズの新しいダンプ・ファイルが自動的に作成されます。
置換変数が含まれているファイル指定またはファイル・テンプレートは、定義されているとおり、完全修飾されたファイル名としてインスタンス化され、エクスポート・ユーティリティによって作成されます。ファイル指定は、指定した順序で処理されます。ファイル・サイズが上限に達したか、またはパラレル処理をアクティブなままにするためにジョブにファイルを追加する必要がある場合、置換変数を持つファイル・テンプレートが指定されていれば、追加のファイルが作成されます。
DUMPFILE
パラメータで複数のファイルを指定することもできますが、エクスポート・ジョブでエクスポート・データを保持するために必要となるのは、それらのファイルのサブセットのみの場合もあります。エクスポート・ジョブの最後に表示されるダンプ・ファイル・セットには、実際に使用されたファイルが示されます。このダンプ・ファイル・セットを使用するインポート操作には、このファイル・リストが必要になります。使用されなかったファイルは無視してかまいません。
制限事項
作成されるダンプ・ファイルの名前がすでに存在しているダンプ・ファイルの名前と一致するとエラーが生成されます。既存のダンプ・ファイルが上書きされることはありません。この動作を上書きするには、エクスポート・ユーティリティのパラメータREUSE_DUMPFILES=YES
を指定します。
データ・ポンプのパラメータVERSION=12
を使用してOracle Database 11gリリースで作成したダンプ・ファイルは、Oracle Database 12cリリース1 (12.1)以上でのみインポートできます。
例
次に、DUMPFILE
パラメータの使用例を示します。
> expdp hr SCHEMAS=hr DIRECTORY=dpump_dir1 DUMPFILE=dpump_dir2:exp1.dmp, exp2%U.dmp PARALLEL=3
ダンプ・ファイルexp1
.dmp
は、ディレクトリ・オブジェクトdpump_dir2
に対応するパスに書き込まれます。これは、dpump_dir2
が、ダンプ・ファイル名の一部として指定されたことによって、DIRECTORY
パラメータで指定されたディレクトリ・オブジェクトよりも優先されるためです。3つのパラレル処理のすべてに、このジョブの間に実行する作業が与えられるため、指定した置換変数exp2%U.dmp
に基づいて、exp201.dmp
およびexp202.dmp
という名前のダンプ・ファイルが作成されます。ディレクトリが指定されていないため、作成されたファイルは、DIRECTORY
パラメータで指定されたディレクトリ・オブジェクトdpump_dir1
に関連付けられたパスに書き込まれます。
関連項目:
ダンプ・ファイル名に置換変数を指定する場合の置換変数の処理方法の詳細は、「置換変数の使用」を参照してください