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Oracle® Databaseユーティリティ
12cリリース1 (12.1.0.2)
B71303-09
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データベース・レベルのサプリメンタル・ロギング

データベース・レベルのサプリメンタル・ロギングには、次の項で説明するとおり、最小サプリメンタル・ロギングと識別キー・ロギングがあります。最小サプリメンタル・ロギングでは、REDOログ・ファイルを生成するデータベースに大きなオーバーヘッドが発生しません。ただし、データベース全体の識別キー・ロギングを有効にすると、REDOログ・ファイルを生成するデータベースにオーバーヘッドが発生する場合があります。LogMinerに対しては、少なくとも最小サプリメンタル・ロギングを有効にすることをお薦めします。

最小サプリメンタル・ロギング

最小サプリメンタル・ロギングは、LogMinerでDML変更と関連付けられたREDO操作を識別、グループ化およびマージするために必要な最小限の情報を記録します。また、LogMiner(およびLogMinerテクノロジに基づいた他の製品)に、連鎖行や様々な記憶域構成(クラスタ表、索引構成表など)のサポートに十分な情報を確保します。最小サプリメンタル・ロギングを有効にするには、次のSQL文を実行します。

ALTER DATABASE ADD SUPPLEMENTAL LOG DATA;

データベース・レベルの識別キー・ロギング

識別キー・ロギングは、REDOログ・ファイルがソース・データベース・インスタンスでマイニングされない場合(REDOログ・ファイルがロジカル・スタンバイ・データベースでマイニングされる場合など)に必要です。

データベース識別キー・ロギングを使用すると、次のオプションの1つ以上をSQLのALTER DATABASE ADD SUPPLEMENTAL LOG文に指定して、すべての更新に対してデータベース全体のビフォア・イメージ・ロギングを有効にできます。

  • ALL: システムによって生成される無条件のサプリメンタル・ログ・グループ

    このオプションを指定すると、行が更新された場合、その行のすべての列(LOB、LONGSADTを除く)がREDOログ・ファイルに格納されます。

    データベース・レベルで、すべての列ロギングを有効にするには、次の文を実行します。

    SQL> ALTER DATABASE ADD SUPPLEMENTAL LOG DATA (ALL) COLUMNS;
    
  • PRIMARY KEY: システムによって生成される無条件のサプリメンタル・ログ・グループ

    このオプションを指定すると、主キーを含む行が更新された場合(主キーの値に変更がない場合も)、データベースによって行の主キーのすべての列がREDOログ・ファイルに格納されます。

    表に主キーが存在せず、1つ以上の非NULLの一意索引キー制約または索引キーが存在する場合は、一意索引キーのいずれかが、更新された行を一意に識別する手段としてロギング用に選択されます。

    表に主キーと非NULLの一意索引キーのいずれも存在しない場合は、LONGとLOBを除くすべての列が補助的に記録されます。これは、その行に対してALLサプリメンタル・ロギングを指定することと同様です。したがって、データベース・レベルの主キー・サプリメンタル・ロギングを使用する場合は、すべてまたはほとんどの表に主キーまたは一意索引キーが含まれるように定義しておくことをお薦めします。

    データベース・レベルで主キー・ロギングを有効にするには、次の文を実行します。

    SQL> ALTER DATABASE ADD SUPPLEMENTAL LOG DATA (PRIMARY KEY) COLUMNS;
    
  • UNIQUE: システムによって生成される条件付きのサプリメンタル・ログ・グループ

    このオプションを指定すると、コンポジット一意キーまたはビットマップ索引に属する列が変更された場合、データベースによって、行のコンポジット一意キーまたはビットマップ索引のすべての列がREDOログ・ファイルに格納されます。一意キーは、一意制約または一意索引による場合があります。

    データベース・レベルで一意索引キーおよびビットマップ索引のロギングを有効にするには、次の文を実行します。

    SQL> ALTER DATABASE ADD SUPPLEMENTAL LOG DATA (UNIQUE) COLUMNS;
    
  • FOREIGN KEY: システムによって生成される条件付きのサプリメンタル・ログ・グループ

    このオプションを指定すると、データベースによって、外部キーに属する列が変更された場合、行の外部キーのすべての列がREDOログ・ファイルに格納されます。

    データベース・レベルで外部キー・ロギングを有効にするには、次のSQL文を実行します。

    ALTER DATABASE ADD SUPPLEMENTAL LOG DATA (FOREIGN KEY) COLUMNS;

    注意:

    識別キー・ロギングが有効であるかどうかに関係なく、常に、LogMinerによって返されるSQL文にはROWID句が含まれます。DBMS_LOGMNR.START_LOGMNRプロシージャ・コールに対してNO_ROWID_IN_STMTオプションを使用すると、フィルタ処理でROWID句を除外できます。詳細は、「再実行のために再構築されたSQL文の書式設定」を参照してください。

識別キー・ロギングを使用する場合は、次のことに注意してください。

  • 識別キー・ロギングが有効な場合にデータベースがオープンしていると、カーソル・キャッシュ内のすべてのDMLカーソルが無効になります。したがって、カーソル・キャッシュに再移入を行うまで、パフォーマンスに影響する場合があります。

  • データベース・レベルで識別キー・ロギングを有効にすると、最小サプリメンタル・ロギングが暗黙で有効になります。

  • サプリメンタル・ロギング文は累積的に実行されます。次のSQL文を発行すると、主キー・サプリメンタル・ロギングと一意キー・サプリメンタル・ロギングの両方が有効になります。

    ALTER DATABASE ADD SUPPLEMENTAL LOG DATA (PRIMARY KEY) COLUMNS;
    ALTER DATABASE ADD SUPPLEMENTAL LOG DATA (UNIQUE) COLUMNS;