ダイレクト・パスは、データ・ファイル・コピーの次に高速なデータ移動方法です。この方法では、データベースのSQLレイヤーはバイパスされ、最小限の解析のみで行の移動がダンプ・ファイル間で行われます。データ・ポンプでは、データをロードおよびアンロードするために、表の構造上可能なかぎり、自動的にダイレクト・パスによる方法が使用されます。たとえば、表にBFILE
型の列が含まれる場合は、ダイレクト・パスを使用して表をロードできないため、かわりに外部表が使用されます。
次の項では、ロードおよびアンロードに、ダイレクト・パスを使用できない場合について説明します。
ダイレクト・パス・ロードが使用されない場合
表が次に示すいずれかの条件に該当する場合、データ・ポンプでは、その表へのデータのロードにダイレクト・パスではなく外部表が使用されます。
CONTEXT
タイプの索引ではないドメイン索引がLOB列に存在する。
単一パーティションのロード中に、複数パーティション表のグローバル索引が存在する。これには、パーティション化されたオブジェクト表も含まれる。
クラスタ内に表が存在する。
既存の表にアクティブなトリガーが存在する。
既存の表で、ファイングレイン・アクセス・コントロールが挿入モードで有効である。
表にBFILE
列または不透明な型の列が存在する。
既存の表に参照整合性制約が存在する。
表に不透明な型が埋め込まれたVARRAY
列が存在する。
表に暗号化された列がある。
データのインポート先が既存の表であり、次に示す1つ以上の条件に該当する。
アクティブなトリガーが存在する。
表がパーティション化されている。
ファイングレイン・アクセス・コントロールが挿入モードである。
参照整合性制約が存在する。
一意索引が存在する。
サプリメンタル・ロギングが有効で、表に1つ以上のLOB列がある。
指定した表のデータ・ポンプ・コマンドが、QUERY
、SAMPLE
またはREMAP_DATA
パラメータを使用している。
表にTIMESTAMP WITH TIME ZONE
データ型を持つ列(VARRAY
列を含む)が含まれていて、タイムゾーン・データ・ファイルのバージョンがエクスポート・システムとインポート・システム間で異なる。
ダイレクト・パス・アンロードが使用されない場合
表が次に示すいずれかの条件に該当する場合、データ・ポンプでは、その表へのデータのアンロードにダイレクト・パスではなく外部表が使用されます。
SELECT
に対するファイングレイン・アクセス・コントロールが有効である。
表は、キュー表である。
表に1つまたは複数のBFILE
型または不透明な型の列、あるいは不透明な列を含むオブジェクト型が存在する。
表に暗号化された列がある。
表にアップグレードが必要な進化した型の列がある。
表に最新ではないLONG
型またはLONG RAW
型の列がある。
指定した表のデータ・ポンプ・コマンドが、QUERY
、SAMPLE
またはREMAP_DATA
パラメータを使用している。
アンロード操作の前に、NOT NULLかつ指定されたデフォルト値を持つ列を含むように表が変更されている。