バックアップとリカバリは、DBAが業務データを保護するために行う重要で不可欠なジョブです。データ記憶域が毎年増大するにつれ、DBAは、クリティカル・データをバックアップして、ビジネス・ニーズに合うように迅速かつ容易にリカバリできるように保証することを常に求められます。大規模データベースは、その大きさとデータが多くのリソースに由来するという点が独特です。OLTPとデータウェアハウスにはそれぞれの特性があります。通常、大規模OLTPシステムでの可用性の考慮事項は、小規模OLTPシステムの場合の考慮事項と変わりません。停止可能な時間が同じであれば、大規模OLTPシステムは小規模OLTPシステムよりも多くのハードウェア・リソースが必要になります。
この章では、VLDB (大規模データベース)のための効果的なバックアップとリカバリの戦略を提案します。この戦略は、OLTPシステムとは異なるデータ・ウェアハウスの特性を利用して、バックアップとリカバリをサポートするために必要なリソースを全面的に削減します。
この章の構成は、次のとおりです。