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Oracle® Database VLDBおよびパーティショニング・ガイド
12c リリース1 (12.1)
B71291-10
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Oracle ASMを使用したミラー化

Oracle Automatic Storage Management(Oracle ASM)は、ソフトウェアベースのミラー化機能を提供します。Oracle ASMでは、通常の冗長性(ミラー化)と高い冗長性(トリプル・ミラー化)がサポートされます。また、Oracle ASMでは、外部冗長性の使用もサポートされます。この場合、Oracle ASMでさらにミラー化が実行されることはありません。Oracle ASMの通常の冗長性は、RAID 1ハードウェア・ミラー化と同等です。

Oracle ASMによるミラー化では、ミラーはデータベース・サーバーによって作成されます。このため、Oracle ASMミラー化を使用すると、ハードウェアベースのミラー化に比べて、書込み操作時にさらにI/Oスループットが必要になります。構成やハードウェアRAIDコントローラの速度によって異なりますが、Oracle ASMによるミラー化またはハードウェアRAIDではデータ・ロードのボトルネックが発生することがあります。

Oracle ASMでは、障害グループの定義により冗長性が有効になります。Oracle ASMによって障害グループの境界を超えてデータがミラー化されるためです。たとえば、VLDB環境では、1つのディスク配列ごとに1つの障害グループを定義できます。この場合、Oracle ASMによって、ミラー化されたデータは必ず別のディスク配列に格納されます。このようにして、1つのディスク配列の1つのディスクの障害を切り抜けるだけではなく、ディスク配列全体の障害やディスク配列のすべてのチャネルの障害も乗り越えることができます。通常、ハードウェアRAID構成ではこのようなフォルト・トレランスはサポートされません。

通常の冗長性を使用するOracle ASMでは、データを格納するために必要なディスク領域が2倍になります。高い冗長性では3倍のディスク領域が必要です。

関連項目:

Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド