アーカイブREDOログは、データベースの変更内容の記録であるため、データの損失が許容されない場合にリカバリに不可欠です。Oracle Databaseは、次の2つのモードのいずれかで実行できます。
ARCHIVELOG
Oracle Databaseでは、再利用される前に満杯になったオンラインのREDOログ・ファイルがアーカイブされます。
NOARCHIVELOG
Oracle Databaseでは、再利用される前に満杯になったオンラインのREDOログ・ファイルがアーカイブされません。
データベースをARCHIVELOG
モードで実行すると次の利点があります。
インスタンス障害とメディア障害のどちらでもデータベースをリカバリできます。
データベースがオープンして使用可能な状態でバックアップを実行できます。
Oracle Databaseは、アーカイブ・ログ上での単一点障害を回避するために、多重化アーカイブ・ログをサポートしています。
表領域のポイント・イン・タイム・リカバリ(TSPITR)の実行など、ほとんどのリカバリ・オプションが使用可能です。
アーカイブREDOログを、プライマリ・データベースの正確な複製である物理スタンバイ・データベースに送信して適用できます。
データベースをNOARCHIVELOG
モードで実行すると次の影響があります。
データベースをバックアップできるのは、正しく停止してクローズしているときだけです。
通常、メディア・リカバリ・オプションのみでは、全体バックアップまたは増分バックアップが行われたポイント・イン・タイムにデータベース全体がリストアされます。このとき、最新のトランザクションが失われることがあります。
Oracle Databaseのバックアップは、データベースがオープンしているときにもクローズしているときにも行えます。データベースの計画的な停止は、特に常時複数のタイムゾーンのユーザーをサポートする国際的な企業では、運用に混乱を招くことがあります。このような場合は、データベースの中断を最小限に抑えるようにバックアップ計画を設計することが重要です。
業務によって異なりますが、一部の企業では停止時間が許容されます。業務全体の戦略で停止時間がほとんどまたはまったく不要な場合、バックアップ戦略ではオンライン・バックアップを実装する必要があります。バックアップのためにデータベースを停止する必要はありません。オンライン・バックアップには、データベースがARCHIVELOG
モードであることが必要です。
データ・ウェアハウスのサイズ(およびデータ・ウェアハウスをバックアップするための時間)のため、通常、データ・ウェアハウスのオフライン・バックアップの作成は実現可能ではありません。ただし、NOARCHIVELOG
モードを使用している場合には、強いて実行することもできます。