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Oracle® GoldenGate Oracle GoldenGate Monitorのインストールおよび構成
12c (12.1.3)
E56364-03
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4 Monitorサーバーの構成および起動

この章では、構成ウィザードを使用して、OracleデータベースおよびOracle以外のデータベース(このバージョンでは、Oracle以外のデータベースとはMySQLおよびSQL Serverのこと)に対するWebLogicドメインを作成する手順について説明します。これらのドメインの作成後にサーバーを起動するための手順も含まれています。

この章は次の項で構成されます。

4.1 Oracleデータベース用のOracle GoldenGate Monitorサーバーの構成

この項では、Oracleデータベースを使用する場合のWebLogicドメインの設定に必要な手順を示します。MySQLまたはSQL Serverデータベースを実行する場合、4.2項「Oracle以外のデータベース用のOracle GoldenGate Monitorサーバーの構成」を参照してください。

4.1.1 構成ウィザード

構成ウィザードを使用してドメインを作成します。このツールでは、ドメインに含める製品コンポーネントを選択するか、テンプレートJARファイルを選択してWebLogicドメインを作成するプロセスがガイドされます。必要に応じて、管理対象サーバー、クラスタおよびマシン定義を追加および構成したり、事前定義のJDBCデータソースおよびJMSファイル・ストア・ディレクトリをカスタマイズすることで、ドメインを環境に合せてカスタマイズすることもできます。この章の手順では、最も単純な構成のシナリオについてガイドします。構成ウィザードの他の機能の詳細は、構成ウィザードを使用したWebLogicドメインの作成を参照してください。

4.1.2 構成ウィザードの起動

WebLogic Serverが適切にインストールされている(2.2項「WebLogic Server 12c (12.1.3)のインストール」を参照)ものとすると、次のようにして構成ウィザードを起動します。

Linuxの場合:

$ ORACLE_HOME/wlserver/common/bin/config.sh

Windowsの場合:

C:\ORACLE_HOME\wlserver\common\bin>config.cmd

構成ウィザードが起動し、「Configuration Type」画面が表示されます。

4.1.3 ドメインの作成

ドメインを作成するには、次の表に説明されている必要な情報を指定して、構成ウィザードの画面を進みます。各画面に関する追加の一般的な情報が必要な場合、「画面」列の画面名をクリックします。

画面 構成アクション
Configuration Type
「Create a new domain」が選択されていることを確認し、次のようにします。
  • 「Domain location」に、次のようなORACLE_HOME外の絶対パスを入力します。

    /scratch/my_user/oggmon1213_domain
    
  • 「Next」をクリックします。

Templates
  1. 「Oracle GoldenGate Monitor Server Domain-12.1.3 (oggmon)」を選択します。
  2. 「Next」をクリックします。

Administrative Account
  1. 名前とパスワードを入力します(パスワードを確認します)。これは、WebLogic Serverコンソールのログイン資格証明です。
  2. 「Next」をクリックします。

ドメイン・モードとJDK
  1. 「Domain Mode」で「Production」を選択します。
  2. 「JDK」で、優先JDKを選択します。次に例を示します。

    Oracle HotSpot 1.7.0_45/ade_autofs/gd29_3rdparty/nfsdo_generic/JDL7/MAIN/LINUX.X64/
    
  3. 「Next」をクリックします。

Database Configuration Type
  1. 「RCU Data」ラジオ・ボタンが選択されていることを確認します。
  2. データベース接続情報を入力します。

  3. になる、スキーマの所有者(リポジトリの作成時に指定し、_STBが付加された接頭辞(例: DEV_STB))を入力します。

  4. パスワードを入力します。

  5. 「Get RCU Configuration」をクリックします。

  6. 「Next」をクリックします。

JDBC Component Schema
スキーマ情報を確認し、「Next」をクリックします。
JDBC Component Schema Test
スキーマ情報を確認し、「Next」をクリックします。
Credentials
  1. キー名ごとにユーザー名およびパスワードを入力します。
  2. 「Next」をクリックします。

Advanced Configuration
  1. 「Administrative Server」および 「Managed Servers, Clusters and Coherence」を選択します。
  2. 「Next」をクリックします。

Administration Server
デフォルトでは、サーバー名はAdminServer、ポート番号は7001ですが、いつでもデフォルト値を変更できます。たとえば、サーバー名をAdminServerからOGGMONAdminServerに変更できます。

ポート7001がすでに使用されている場合、使用されていないポート番号に置き換えます。必要に応じた選択をし、「Next」をクリックします。

Managed Servers
管理対象サーバー名にはすでにデフォルトのMONITORSERVER_server1が移入され、ポート番号には7003が移入されています。必要に応じて、これらの値を変更できます。また、ポート7003がすでに使用されている場合、使用されていないポート番号に置き換えます。

デフォルトを受け入れるか、データを更新し、「Next」をクリックします。

Clusters
「Next」をクリックします。
Coherence Clusters
「Next」をクリックします。
Machines
「Next」をクリックします。
Configuration Summary
構成の詳細を確認し、「Create」をクリックします。
Configuration Progress
構成の作成が完了したら、 「Next」をクリックします。
Configuration Success
  1. MonitorServer管理の管理サーバーURLを書き留めます。
  2. 「Finish」をクリックします。


これで、Oracleデータベースを使用するMonitor製品に対してWebLogic Serverドメインが構成されました。


注意:

これで、Oracleデータベース用のOracle GoldenGate Monitorサーバーの構成の最初の手順は完了です。次の項には、Oracle以外のデータベース(MySQLまたはMicrosoft SQL Server)のみに関係する手順が含まれています。これらのデータベースのいずれかも構成する場合以外、この項を飛ばして4.3項「Monitorサーバーの構成の完了」に進むことができます。

4.2 Oracle以外のデータベース用のOracle GoldenGate Monitorサーバーの構成

Oracle GoldenGate Monitorでは、Oracleデータベースに加えてMySQLおよびMicrosoft SQL Serverで提供されるデータベースもサポートされます。4.1項「Oracleデータベース用のOracle GoldenGate Monitorサーバーの構成」で説明されている構成手順は、そのデータベース・プロバイダにのみ適用されます。Oracle以外のデータベースの場合、同じツールを使用しますが、若干異なる手順に従う必要があります。この手順については、次の項で説明します。

4.2.1 MySQLに対するドメインの構成

MySQLに対するドメインの構成は、次の2段階のプロセスです。

  1. MySQLリポジトリの作成

  2. コンパクトWebLogic Serverドメインの作成

4.2.1.1 始める前に

MySQLに対するドメインを構成する前に、次の値を設定する必要があります。

SET GLOBAL INNODB_FILE_PER_TABLE="ON";
SET GLOBAL INNODB_FILE_FORMAT="Barracuda";
SET GLOBAL INNODB_LARGE_PREFIX="ON";
SET GLOBAL LOG_BIN_TRUST_FUNCTION_CREATORS="ON"; 

4.2.1.2 MySQLリポジトリの作成


注意:

MySQLデータベースを使用する場合、作成できるのはコンパクト・ドメインのみです。これは、Oracle以外のデータベースでWeblogic Server 12c (12.1.3)を使用する場合、Oracle Platform Security Service and Auditingフレームワークでセキュリティ・アーティファクトおよび監査管理データの保持がサポートされないためです。

MySQLリポジトリを作成するには、次の手順を使用します。

  1. 3.2項「リポジトリの作成」の手順に従い、リポジトリを作成します。ただし、MySQLリポジトリの場合、次の例外に注意してください。

    1. 「Database Connection Details」画面まで進んだら、「Database Type」を「MySQL Database」に設定し、適切な接続情報を設定します。「Next」をクリックします。

      「Select Components」画面が表示されます。

    2. 「Select Components」画面で、「Monitor Server」および「Service Tables」(デフォルトでは「Service Tables」はすでに選択されている)のみを選択します。

  2. 残りのリポジトリ作成プロセスに従います。次のスキーマが生成されている必要があります。

    • OGGMON(製品固有のスキーマ)

    • STB

4.2.1.3 コンパクトWebLogic Serverドメインの作成

次のタスクは、コンパクトOracle WebLogic Serverドメインの作成です。


注意:

MySQLデータベースを使用する場合、作成できるのはコンパクト・ドメインのみです。これは、Oracle以外のデータベースでWeblogic Server 12c (12.1.3)を使用する場合、Oracle Platform Security Service and Auditingフレームワークでセキュリティ・アーティファクトおよび監査管理データの保持がサポートされないためです。

MySQLに対するコンパクトOracle WebLogic Serverドメインを作成するには、Oracle GoldenGate MonitorサーバーとともにインストールされたスクリプトmonitorServerCreateCompactDomain.shを実行する必要があります。

ドメインを作成するには、次の手順を使用します。

  1. ORACLE_HOME/oggmon/monitor_server/bin/ (WindowsではORACLE_HOME\oggmon\monitor_server\bin\)に移動します。

  2. ファイル../samples/monitorServerCompactDomain.propertiesORACLE_HOME/oggmon/monitor_server/bin/ディレクトリにコピーします。このファイルには、ドメインの作成に必要なデフォルトの設定が含まれています。ドメインの場所およびデータ・ソース設定のプロパティ値を適切に更新します。

  3. 次のプロパティを適切なデータで更新します。

    • weblogic server

    • database

  4. ファイルを保存します。

  5. ./monitorServerCreateCompactDomain.sh monitorServerCompactDomain.propertiesと入力します(monitorServerCompactDomain.propertiesORACLE_HOME/oggmon/monitor_server/bin/にコピーされているものとします)。

    WebLogicドメインの作成、管理およびモニターに使用するコマンドライン・スクリプティング環境であるWebLogic Scripting Tool (WLST)が開き、新規ドメインに関する特定の情報を指定するよう求められます。

    Initializing WebLogic Scripting Tool (WLST) ...
    
    Welcome to WebLogic Server Administration Scripting Shell
    
    Type help() for help on available commands
    
    Please enter WebLogic domain administrator(weblogic) password : 
    [Confirm]    WebLogic domain administrator(weblogic) password : 
    Please enter MonitorServer respository database password           : 
    Please enter MonitorServer JMX password           : 
    Please enter MonitorServer Keystore password           : 
    Please enter MonitorServer Truststore password           : 
    Please enter MonitorServer SMTP email password           : 
    Given WebLogic location - WL_HOME : /scratch/rporandl/Oracle/WLS_12.1.3_Feb16/wlserver
    MonitorServer Template Jar file path : /scratch/rporandl/Oracle/WLS_12.1.3_Feb16/wlserver/../oggmon/common/templates/wls/monitor_server_compact_template_12.1.3.jar
    Basic WebLogic Template Jar file path : /scratch/rporandl/Oracle/WLS_12.1.3_Feb16/wlserver/common/templates/wls/wls.jar
    JRF Template Jar file path : /scratch/rporandl/Oracle/WLS_12.1.3_Feb16/wlserver/../oracle_common/common/templates/wls/oracle.jrf_template_12.1.3.jar
    Creating Domain at Location : /scratch/monitor/wl-domains/domain_1
     
    Updating MonitorServer Domain ...
    Domain Admin Console URL : http://<Host>:7071/console
    MonitorServer URL : http://<Host>:7071/monitor
    WebLogic Domain administrator user name : weblogic
     
    Exiting WebLogic Scripting Tool
    

    注意:

    WLSTの詳細は、WebLogic Scripting Toolの理解を参照してください。

  6. プロンプトで、次のプロパティに対するパスワードを入力します。

    • weblogic domain administrator (ユーザー - weblogic)

    • MonitorServer repository database

    • MonitorServer JMX

    • MonitorServer Keystore

    • MonitorServer Truststore

    • MonitorServer SMTP email

  7. WLSTを終了します。

4.2.2 Microsoft SQL Serverに対するドメインの構成

SQL Serverに対するドメインの構成は、次の2段階のプロセスです。

  1. SQL Serverリポジトリの作成

  2. コンパクトWebLogic Serverドメインの作成

4.2.2.1 始める前に

開始する前に、次を実行します。

  • 設定:

    ISOLATION LEVEL,ALTER DATABASE $(DATABASE_NAME) SET READ_COMMITTED_SNAPSHOT ON
    
  • データベースで大/小文字が区別されることの確認:

    DECLARE @collate sysname
       select @collate = convert(sysname, serverproperty('Collation'))
    IF ( charindex(N'_CI', @collate) > 0 )
    BEGIN
       select @collate = replace(@collate, N'_CI', N'_CS')
       exec ('ALTER database $(DATABASE_NAME) COLLATE ' + @collate)
    

4.2.2.2 SQL Serverリポジトリの作成

SQL Serverリポジトリを作成するには、次の手順を使用します。

  1. 3.2項「リポジトリの作成」の手順に従い、リポジトリを作成します。ただし、SQL Serverの場合、次の例外に注意してください。

    1. 「Database Connection Details」画面まで進んだら、「Database Type」を「SQL Server database」に設定し、適切な接続情報を設定します。「Next」をクリックします。

      「Select Components」画面が表示されます。

    2. 「Select Components」画面で、「Monitor Server」および「Service Tables」(デフォルトではこれはすでに選択されている)を選択します。

  2. 残りのリポジトリ作成プロセスに従います。次のスキーマが生成されている必要があります。

    • OGGMON(製品固有のスキーマ)

    • STB

4.2.2.3 コンパクトWebLogic Serverドメインの作成

次のタスクは、コンパクトOracle WebLogic Serverドメインの作成です。


注意:

SQL Serverデータベースを使用する場合、作成できるのはコンパクト・ドメインのみです。これは、Oracle以外のデータベースでWeblogic Server 12c (12.1.3)を使用する場合、Oracle Platform Security Service and Auditingフレームワークでセキュリティ・アーティファクトおよび監査管理データの保持がサポートされないためです。

SQL Serverに対するコンパクトOracle WebLogic Serverドメインを作成するには、Oracle GoldenGate MonitorサーバーとともにインストールされたスクリプトmonitorServerCreateCompactDomain.shを実行する必要があります。

ドメインを作成するには、次の手順を使用します。

  1. ORACLE_HOME/oggmon/monitor_server/bin/に移動します。

  2. ファイル../samples/monitorServerCompactDomain.propertiesORACLE_HOME/oggmon/monitor_server/bin/ディレクトリにコピーします。このファイルには、ドメインの作成に必要なデフォルトの設定が含まれています。ドメインの場所およびデータソース設定のプロパティ値を適切に更新します。

  3. 次のプロパティを適切なデータで更新します。

    • weblogic server

    • database

  4. ファイルを保存します。

  5. ./monitorServerCreateCompactDomain.sh monitorServerCompactDomain.propertiesと入力します(monitorServerCompactDomain.propertiesファイルはORACLE_HOME/oggmon/monitor_server/binにコピーされているものとします)。

    WebLogicドメインの作成、管理およびモニターに使用するコマンドライン・スクリプティング環境であるWebLogic Scripting Tool (WLST)が開き、新規ドメインに関する特定の情報を指定するよう求められます。

    Initializing WebLogic Scripting Tool (WLST) ...
    
    Welcome to WebLogic Server Administration Scripting Shell
    
    Type help() for help on available commands
    
    Please enter WebLogic domain administrator(weblogic) password : 
    [Confirm]    WebLogic domain administrator(weblogic) password : 
    Please enter MonitorServer respository database password           : 
    Please enter MonitorServer JMX password           : 
    Please enter MonitorServer Keystore password           : 
    Please enter MonitorServer Truststore password           : 
    Please enter MonitorServer SMTP email password           : 
    Given WebLogic location - WL_HOME : /scratch/rporandl/Oracle/WLS_12.1.3_Feb16/wlserver
    MonitorServer Template Jar file path : /scratch/rporandl/Oracle/WLS_12.1.3_Feb16/wlserver/../oggmon/common/templates/wls/monitor_server_compact_template_12.1.3.jar
    Basic WebLogic Template Jar file path : /scratch/rporandl/Oracle/WLS_12.1.3_Feb16/wlserver/common/templates/wls/wls.jar
    JRF Template Jar file path : /scratch/rporandl/Oracle/WLS_12.1.3_Feb16/wlserver/../oracle_common/common/templates/wls/oracle.jrf_template_12.1.3.jar
    Creating Domain at Location : /scratch/monitor/wl-domains/domain_2
     
    Updating MonitorServer Domain ...
    Domain Admin Console URL : http://<Host>:7091/console
    MonitorServer URL : http://<Host>:7091/monitor
    WebLogic Domain administrator user name : weblogic
     
    Exiting WebLogic Scripting Tool.
    

    注意:

    WLSTの詳細は、WebLogic Scripting Toolの理解を参照してください。

  6. プロンプトで、次のプロパティに対するパスワードを入力します。

    • weblogic domain administrator (ユーザー - weblogic)

    • MonitorServer repository database

    • MonitorServer JMX

    • MonitorServer Keystore

    • MonitorServer Truststore

    • MonitorServer SMTP email

  7. WLSTを終了します。

4.3 Monitorサーバーの構成の完了

Oracle GoldenGate Monitorサーバーの構成の最後の手順は手動で、次の手順で構成されます。

4.3.1 Monitorプロパティの編集

monitor.propertiesファイルは../wlsdomains/oggmon_domain/config/monitorserver/cfgにあります。Monitorサーバーの構成を続けるには、このファイルを開き、次のようにして編集します。

JMXサーバー・プロパティの構成

次のプロパティを設定してJMXサーバーを構成します。

  • monitor.jmx.server.host=hostname

  • monitor.jmx.server.port=portNumber

ここで、hostnameは製品を実行するホストの名前(localhostなど)で、portNumberはホストのリスニング・ポートの番号(5502など)です。

ターゲット・データベース・プロパティの構成

Oracle GoldenGate Monitorサーバー用に構成するデータベースに該当する次のいずれかの行をコメント解除します。

Oracleの場合:

#eclipselink.target-database=org.eclipse.persistence.platform.database.OraclePlatform  

SQL Serverの場合:

#eclipselink.target-database=org.eclipse.persistence.platform.database.SQLServerPlatform

MySQLの場合:

#eclipselink.target-database=org.eclipse.persistence.platform.database.MySQLPlatform

SMTPアラート・プロパティの構成

monitor.smtp.alerts.enabledプロパティをtrueに設定し、SMTPアラートを有効にします。残りのプロパティを必要に応じて設定し、SMTPアラートの受信を有効にします。次に例を示します。

monitor.smtp.alerts.enabled=true
monitor.smtp.secure=false
monitor.smtp.host
monitor.smtp.port
monitor.smtp.from
monitor.smtp.user

SNMPアラート・プロパティの構成

次のようにmonitor.snmp.alerts.enabledtrueに設定し、SNMPアラートを有効にします。

monitor.snmp.alerts.enabled=true

コマンドライン・インタフェース(CLI)アラート・プロパティの構成

次のようにmonitor.cli.alerts.enabledtrueに設定し、CLIアラートを有効にします。

monitor.cli.alerts.enabled=true

4.3.2 SNMPアラート構成の完了

Oracle GoldenGate Monitor Simple Network Management Protocol (SNMP)インタフェースは、データグラムの形式でアラートを送信します。これらは、指定されたポートでリスニングしているSNMPトラップ受信者によって取得されます。

この機能を使用するには、インストール中にSNMPアラートを有効にするか、後でmonitor.propertiesファイルのmonitor.snmp.alerts.enabledプロパティをtrueに設定する必要があります。

4.3.2.1 MIBファイルのインポート

Oracle GoldenGate Monitorのインストール時、GoldenGate-Monitor-mib.mibファイルがcfgサブディレクトリに作成されます。これには、ターゲットがアラートの解釈に使用する管理情報ベース(MIB)定義が含まれています。トラップで受信した情報を解釈する必要がある場合、このファイルをターゲット・ツールにインポートします。

4.3.2.2 SNMPアラートの構成

SNMPアラートは、Oracle GoldenGateのインストール中にcfgサブディレクトリ内に格納されるSNMPJMXMapping.xmlファイルで構成されます。

SNMPJMXMapping.xmlファイルへの変更は、Oracle GoldenGate Monitorサーバー・ソフトウェアをインストールしたホスト管理者によってOracle GoldenGate Monitorユーザー・インタフェース外から行われる必要があります。

SNMPJMXMapping.xmlファイルのSNMPバージョンの設定およびターゲットの定義のセクションのみ変更します。

.
.
.
<MIBTree>
.
.
.
 <notifications type="NOTIFICATIONS">
  <notification version="2" enabled="true">
   <targets>
    <target timeout="200" retry="0">localhost/162
    </target>
   </targets>
.
.
.
  </notification>
  <notification version="1" enabled="false">
   <targets>
    <target>localhost/162
    </target>
   </targets>
.
.
.
  </notification>
 </notifications>
</MIBTree>

4.3.2.3 SNMPバージョンの設定

SNMPバージョンは、初めはインストール時の入力に基づいて設定されます。これは、notification version 1 enabled値およびnotification version 2 enabled値をリセットすることで後で変更できます。一方をtrueに、他方をfalseに設定します。

有効なバージョンに対して定義されているターゲットが使用されます。無効なバージョンに対するターゲットは無視されます。

4.3.2.4 SNMPターゲットの設定

<target> </target>タグ内でホスト名とポート番号を入力してターゲットを定義します。

4.3.3 CLI構成の完了

Oracle GoldenGate Monitorのコマンドライン統合(CLI)では、アラートがトリガーされたときにOracle GoldenGate Monitorサーバーでスクリプトまたはオブジェクト・ファイルを実行できます。

この機能を使用するには、インストール中にCLIアラート・ボックスを選択するか、後でmonitor.propertiesファイルのmonitor.cli.alerts.enabledプロパティをtrueに設定して、CLIアラートを有効にする必要があります。

4.3.3.1 コマンドライン・ハンドラの設定

Oracle GoldenGate Monitorのインストールでは、CLIインタフェースの構成に役立つファイルが提供されます。これらは、インストール場所のcfgサブディレクトリに提供されます。

  • CommandLineHandlers.xml

    CLIインタフェースはCommandLineHandlers.xmlファイルで構成されます。

    2つのCommandLineHandlers.xmlサンプル・ファイル(UNIX用とWindows用に1つずつ)がインストールに含まれています。それぞれに、CLIインタフェースを構成するためのサンプル構文が含まれています。適切なバージョンをコピーし、引数を追加したり、変更して、CLIインタフェースを構成するCommandLineHandlers.xmlを作成します。


    注意:

    CommandLineHandlers.xmlファイルは、システムをインストールしたOracle GoldenGate Monitorサーバー・ホスト管理者によってOracle GoldenGate Monitorユーザー・インタフェース外で設定される必要があります。

  • CommandLineHandlers.xsd

    このファイルには、CommandLineHandlers.xmlファイルの定義が含まれます。XSDからサンプルXMLを作成する市販またはオープン・ソースのXML生成ツールを使用したCommandLineHandlers.xmlの生成に使用されます。

CommandLineHandlers.xmlの構成後、Oracle GoldenGate Monitorサーバーを停止して再起動し、変更を有効にします。これを行う方法については、「Oracle GoldenGate Monitorサーバーの起動」を参照してください。

4.3.3.1.1 コマンドライン・ハンドラの引数

次のUNIX構成の例では、XML構成ファイルの構造および引数を示します。ヘッダー値は変更しないでください。これらの値は、XMLのバージョンおよびコーディングを指定します。

引数は、例に示すように、等号(=)の後の一重引用符内に値を入力して指定します。この例では、ネームスペースおよびスキーマの情報は省略記号(. . .)で示され、省略されています。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<CommandLineHandlers . . .>
<CommandLineHandler dateTimeFormat="MMddyyyyHHmmssSSS"
  executeIn="/home/user" name="CMDLINE">
    <externalCommand>touch</externalCommand>
    <arguments>
      <argument argText="filename" name="hostname"
      presentIfEmpty="true" quoted="false"/>
  </arguments>
  <alertMappings>
    <alertMapping alertField="host" name="hostname"/>
  </alertMappings>
  </CommandLineHandler>
</CommandLineHandlers>s

CommandLineHandlerは、CLIアラート・ハンドラの親タグです。これは、CommandLineHandlersタグ内に指定されています。

<CommandLineHandler dateTimeFormat="MMddyyyyHHmmssSSS" 
executeIn="/home/user" name="CMDLINE">

CommandLineHandlerタグには、次の引数が含まれます。

  • dateTimeFormat

    これは、Javaのドキュメントに記載されている標準のJava書式引数です。

  • executeIn

    executeIn引数では、外部スクリプトまたはオブジェクト・ファイルを実行する前に指定されたディレクトリに移動する処理がトリガーされます。デフォルトは、仮想マシン(VM)の現在の実行ディレクトリ(スクリプトまたはコマンドが起動されたディレクトリ)を使用することです。

    アラートがトリガーされたときに指定されたディレクトリが存在しない場合、またはexecuteIn属性が空であるか、存在しない場合、RunTimeExceptionが生成されます。

  • 名前

    これは常に"CMDLINE"です。

次の例に、CommandLineHandlerタグ内にネスト可能なタグを示します。

<externalCommand>touch</externalCommand>
<arguments>
    <argument argText="filename" name="hostname"
    presentIfEmpty="true" quoted="false"/>
</arguments>
<alertMappings>
    <alertMapping alertField="host" name="hostname"/>
</alertMappings>
  • externalCommand

    externalCommandの値では、スクリプトまたはオブジェクト・ファイルの絶対パスを指定します。システム・パス環境変数が、実行されるファイルのディレクトリを指す場合、パスを指定せずにスクリプトまたはオブジェクト・ファイルの名前を指定できます。

  • arguments

    argumentsタグでは、externalCommandタグで指定されたディレクトリ値に付加される1つ以上の値を指定します。

    各引数に次の属性を指定できます。

    argText - externalCommandタグで送信されるリテラル・テキスト引数を指定します。

    name - 名前を指定するか、alertMappingsとともに使用し、後述するように名前を検索します。

    presentIfEmpty - alertMappingsタグとともに使用し、アラート定義に関連する、選択された情報をexternalCommandタグに追加します。詳細は、次の「alertMappings」を参照してください。

    quoted - 引用符を追加するかどうかを指定します。

  • alertMappings

    alertMappingsタグでは、アラート定義情報から抽出された値をexternalCommandタグで指定された値に付加します。

    <alertMappings>
        <alertMapping alertField="host" name="hostname"/>
    </alertMappings>
    

    alertFieldは、アラート定義に関連する次のいずれかの値です。

    alertName - アラート定義の名前。

    host - アラートをトリガーするモニタリング・ポイントを持つOracle GoldenGateオブジェクトのホスト。

    alertObjectName - アラートをトリガーするモニタリング・ポイントを持つオブジェクトに関連付けられている名前(EXACCTという名前のExtractプロセスなど)。

    alertTime - アラートがトリガーされた時間。

    alertSeverity - アラートに対して定義されている重大度(WarningまたはError)。

    alertMessage - アラートによって生成されるメッセージ。これは、アラートに定義されている条件、モニタリング・ポイントの値およびリテラル・テキストの組合せです。

    changedValue - アラートをトリガーした新規モニタリング・ポイント値。たとえば、ラグが5秒を超えるとトリガーされるアラートを作成します。ラグが4秒から7秒になります。これによってアラートがトリガーされ、changedValueは7です。

    次の例では、argumentおよびalertMappingタグのname属性は一致し、alertField属性から値が抽出されます。argumentname "hostname"は、alertMappingname "hostname"と一致され、alertFieldの値("host")が検出されます。これによって、アラートをトリガーしたOracle GoldenGateオブジェクトのホストをexternalCommandタグで指定された値に付加するよう指示されます。

    <arguments>
        <argument argText="text" name="hostname" presentIfEmpty="true"   
        quoted="false"/>
    </arguments>
    <alertMappings>
        <alertMapping alertField="host" name="hostname"/>
    </alertMappings>
    

    presentIfEmpty属性はalertMappingsタグとともに使用し、alertFieldが有効でないか、name属性が一致しない場合の処理を決定します。

    • presentIfEmpty="true"

      argText属性の値が外部コマンドで使用されます。

    • presentIfEmpty="false"

      引数全体が省略されます。

4.3.3.2 サンプル・コマンドライン・ハンドラ

次の例では、Oracle GoldenGate Monitorサーバーでバッチ・スクリプトを実行します。

4.3.3.2.1 Windowsサーバーでの実行

次の例では、Oracle GoldenGate MonitorサーバーをホストするWindowsサーバーでバッチ・スクリプトsample_cli.batを実行します。アラートをトリガーしたOracle GoldenGateインスタンスのサーバー("host")が、externalCommandで指定されたバッチ・スクリプトの名前に付加されます。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<CommandLineHandlers
xmlns:xsd="http://www.w3.org/2001/XMLSchema" xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
xsi:schemaLocation="http://www.yourlocation/monitor/commandlinehandlers/CommandLineHandlers.xsd">
  <CommandLineHandler dateTimeFormat="MMddyyyyHHmmssSSS"
  executeIn="C:\" name="CMDLINE">
    <externalCommand>c:\sample_cli.bat</externalCommand>
    <arguments>
      <argument argText="" name="hostname" presentIfEmpty="true" quoted="false"/>
    </arguments>
    <alertMappings>
      <alertMapping alertField="host" name="hostname"/>
    </alertMappings>
  </CommandLineHandler>
</CommandLineHandlers>
4.3.3.2.2 UNIXホストでの実行

次の例では、Oracle GoldenGate MonitorサーバーをホストするUNIXサーバーでsample_cli.shスクリプトを実行します。アラートをトリガーしたOracle GoldenGateインスタンスのサーバー("host")が、externalCommandで指定されたバッチ・スクリプトの名前に付加されます。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<CommandLineHandlers
xmlns:xsd="http://www.w3.org/2001/XMLSchema" xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
xsi:schemaLocation="http://www.yourlocation/monitor/commandlinehandlers/CommandLineHandlers.xsd">
  <CommandLineHandler dateTimeFormat="MMddyyyyHHmmssSSS"    executeIn="/home/user" name="CMDLINE">
    <externalCommand>bash</externalCommand>
    <arguments>
      <argument argText="/home/user/sample_cli.sh" name="hostname"  presentIfEmpty="true" quoted="true"/>
    </arguments>
    <alertMappings>
     <alertMapping alertField="host" name="hostname"/>
    </alertMappings>
  </CommandLineHandler>
</CommandLineHandlers>

4.4 Oracle GoldenGate Monitorサーバーの起動

Oracle GoldenGate Monitorサーバーが正常であることを確認するには、サーバーを起動します。これは、次の処理で構成される2ステップまたは3ステップのプロセスです。

4.4.1 WebLogic管理サーバーの起動

管理サーバーを起動するには、次のようにします。

  1. MONITOR_DOMAINフォルダ(/apps/oggmon_domain�、Windowsでのapps\oggmon_domainなど)に移動し、サーバーを起動します。

    Linuxの場合:

    $./startWebLogic.sh
    

    Windowsの場合:

    C:/path/to/MONITOR_DOMAIN>startWebLogic.cmd
    

    サーバーが起動し、起動情報が画面に表示されます。


    注意:

    サーバーの起動には数分かかる場合があります。

  2. Oracle WebLogic Serverの管理者のユーザー名とパスワードを求められたら、「Administrative Account」画面で作成した資格証明を入力します。

    起動が続けられます。サーバーが正常に起動したら、サーバーの状態はRUNNINGになります。

4.4.2 Oracle GoldenGate Monitorサーバーの資格証明の更新(オプション)


注意:

この手順はオプションです。Oracle GoldenGate Monitorサーバーの資格証明を更新する必要がある場合にのみ行います。これを行う必要がない場合、「WebLogic管理対象サーバーの起動」に進みます)。

WLSTを使用して、ウォレットのOracle GoldenGate Monitorサーバーの資格証明を作成または更新します。

  1. $ORACLE_HOME/wlserver/common/bin (WindowsではORACLE_HOME\wlserver\common\bin)からWLSTを実行します。

    Linuxの場合:

    $ORACLE_HOME/wlserver/common/bin>./wlst.sh
    

    Windowsの場合:

    C:\path\to\bin>wlst.cmd
    
  2. その後、次のいずれかを実行します。

    目的 使用するWLST関数
    新しい資格証明の作成 createCred()。次に例を示します。
    wls:/test_domain/serverConfig>createCred(map="OGGMONITOR",key="WEB.JMX.PASSWORD",user="jmxuser",password="jmxuser1",desc="JMX Password")
    wls:/test_domain/serverConfig>createCred(map="OGGMONITOR",key="MONITOR.KEYSTORE.PASSWORD",user="ksuser",password="ksuser1",desc="Keystore Password")
    wls:/test_domain/serverConfig>createCred(map="OGGMONITOR",key="MONITOR.TRUSTSTORE.PASSWORD",user="tsuser",password="tsuser1",desc="Truststore Password")
    wls:/test_domain/serverConfig>createCred(map="OGGMONITOR",key="WEB.SMTP.EMAIL.PASSWORD",user="smtpuser",password="smtpuser1",desc="SMTP Password")
    
    既存のキーの更新 updateCred()。次に例を示します。
    wls:/test_domain/serverConfig>updateCred(map="OGGMONITOR",key="MONITOR.TRUSTSTORE.PASSWORD",user="tsuser",password="tsuser1",desc="Truststore Password")
    
    既存のキーの削除 deleteCred()。次に例を示します。
    wls:/test_domain/serverConfig>deleteCred(map="OGGMONITOR", key="MONITOR.TRUSTSTORE.PASSWORD")
    


    注意:

    WLSTの詳細は、WebLogic Scripting Toolの理解を参照してください。

4.4.3 WebLogic管理対象サーバーの起動

最後に、WebLogic管理対象サーバーを起動します。

  1. MONITOR_SERVER_DOMAIN\bin (WindowsではMONITOR_SERVER_DOMAIN\bin)に移動し、次のように入力します。

    Linuxの場合:

    $./startManagedWebLogic.sh MONITORSERVER_server1 http://hostname:7001
    

    Windowsの場合:

    C:path\to\bin>startManagedWebLogic.cmd MONITORSERVER_server1 http://hostname:7001
    

    説明:

    • MONITORSERVER_server1は、そのサーバーの構成時に構成ウィザードで入力された管理対象サーバーの名前です。

    • hostname:7001は、特定のホスト名とリスニング・ポートです。

  2. 入力を求められたら、Oracle WebLogic Server管理者のユーザー名とパスワードを入力します。

Oracle GoldenGate Monitorサーバーが正常にデプロイされている場合、管理対象サーバーの状態はRUNNINGと表示されます。