この章では、Exadataプラグイン12.1.0.6以降のOracle Virtual Machine (OVM) for x86およびOracle Exadata Storage Serverを使用してDBクラスタで仮想化されたOracle Exadata Database Machineを管理およびモニターする方法について説明します。
Exadataプラグインは、仮想インフラストラクチャ・プラグインとともに仮想化されたExadata Database Machineを検出、管理およびモニター監視します。このプラグインの詳細は、『Oracle® Enterprise Manager Cloud管理ガイド』の「Xenベース・システムの直接モニタリング」の章を参照してください。
http://docs.oracle.com/cd/E24628_01/doc.121/e28814/direct_monitor_cs.htm#EMCLO531
次の項では、仮想化されたExadata Database Machineおよび他のサポートされているターゲットを検出する方法について説明します。
仮想化されたExadata Database Machineの検出を完了した後、「検出後の構成および確認」で説明されている構成手順に進みます。
物理サーバー(物理Oracle Serverターゲット)、Dom0
(仮想プラットフォーム・ターゲット)およびDomU
(仮想Oracle Serverターゲット)は、仮想インフラストラクチャ(VI)・プラグインによって検出およびモニターされます。
Exadataの検出は、VIプラグインで処理できます。物理サーバー、Dom0
およびDomU
は、Exadata Database Machineの検出前にVIプラグインを使用して検出されます。Exadataの検出中に、検出コードは、計算ノードのDom0
に対応する既存の仮想プラットフォーム・ターゲットを検索します。
VIプラグインの統合を使用したExadata検出フローには、次のチェックが含まれます。
検出エージェントのホスト・ターゲットの構成メトリックに基づいてExadata Database Machineが仮想化されているかどうかを確認します。
VIプラグインがデプロイされているかどうかを確認します。そうでない場合、『Oracle® Enterprise Manager Cloud管理ガイド』の「Xenベース・システムの直接モニタリング」の章の説明に従ってデプロイするよう求められます。
http://docs.oracle.com/cd/E24628_01/doc.121/e28814/direct_monitor_cs.htm#EMCLO531
仮想化されたExadataを使用して、OEDAを介してデプロイされた各DBクラスタの1つのDBマシン・ターゲットのかわりに1つのExadata Database Machineターゲットが各物理Database Machineに作成します。計算ノード、Exadata Storage Server、インフィニバンド・スイッチ、計算ノードILOM、PDU、KVMおよびCiscoスイッチがExadataプラグインによって検出されます。
計算ノードのみを仮想化すると、物理サーバー、Dom0
およびDomU
が仮想インフラストラクチャ(VI)・プラグインによってモニターされます。Exadataプラグインは、次に示すように検出およびターゲット管理のためにVIプラグインと統合されます。
仮想化されたExadataのハードウェア・ターゲットは、次に示す内容を除いて物理Exadataとほとんど同じ方法(「Exadata Database Machineの検出」を参照)で検出されます。
計算ノードのDom0
は、ibnetdiscover
を使用して検出されます。計算ノードILOMと計算ノードのマッピングおよびVM階層は、VIプラグインから取得されます。
Exadata Storage Serverは、kfod
のかわりにibnetdiscover
を使用して検出されます。そのため、検出中にデータベースのOracleホームを指定する必要がありません。
インフィニバンド・スイッチは、ibnetdiscover
を使用して検出されます。
計算ノードILOM、PDUおよびCiscoスイッチは、databasemachine.xml
スキーマ・ファイルに基づいて検出されます。
クラスタおよびデータベース・ターゲットの検出
クラスタおよびデータベース・ターゲットの検出は、物理Exadataの場合(「グリッド・インフラストラクチャおよびRACの検出」を参照)と似ています。唯一の違いは、DBプラグインを使用してクラスタ、ASMおよびデータベース・ターゲットを検出する前にEnterprise Managerエージェントをデータベース・クラスタのDomU
にデプロイする必要があることです。
エージェントの配置
Exadataハードウェア・ターゲットをモニタリングするプライマリおよびバックアップEnterprise Managerエージェントは、中断または停止していない、高可用性を確保するためにできるだけ異なる物理サーバー上の2つの専用DomU
にデプロイする必要があります。
静的仮想マシン構成の場合、データベース・クラスタをモニターするために使用されるEnterprise Managerエージェントを使用して、Exadataハードウェアをモニターできます。
仮想化されたExadata Database Machineを検出するには、次の手順を実行します。
「設定」メニューから、「ターゲットの追加」、「ターゲットの手動追加」の順に選択します。
ターゲットの手動追加ページで、「ガイド付きプロセスを使用したターゲットの追加」を選択します。
「ターゲット・タイプ」ドロップダウン・メニューで、「Oracle Virtual Platform」を選択します(図6-1)。
注意: 仮想インフラストラクチャ(VI)・プラグインがデプロイされた場合のみ、このオプションを使用できます。プラグインがデプロイされていない場合、Oracle Virtual Platformオプションは表示されません。『Oracle® Enterprise Manager Cloud管理ガイド』の「Xenベース・システムの直接モニタリング」の章の説明に従って、VIプラグインをデプロイします。
|
「ガイド付きプロセスを使用した追加」をクリックします。
Oracle Virtual Platformの検出ページで、次を実行します。
デフォルトのモニタリング・エージェントおよび資格証明を設定します(図6-2)。拡大鏡アイコンをクリックして、モニタリング・エージェントの場所を検索します。「資格証明プロパティ」で、ユーザー名にroot
を入力して、ホストのルート・パスワードを指定します。
注意: sudo権限を持つ非ルート・ユーザーも使用できます。必要な設定手順は、VIプラグイン・ドキュメントを参照してください。 |
ホスト名またはIPアドレスを追加します。「追加」をクリックして、ポップアップ・ウィンドウでホストに対して完全修飾ドメイン名(FQDM)またはIPアドレスを入力します。複数ある場合、各エントリを個別の行に表示する必要があります。
「追加」をクリックして、ポップアップ・ウィンドウを閉じます。
「発行」をクリックします。仮想ターゲットを作成するOracle Virtual Platformを登録するためにジョブが発行されます。ジョブを完了するには、約5分必要です。「ジョブ詳細」をクリックしてステータスを確認するか、「閉じる」をクリックしてウィンドウを閉じます。
ジョブの完了後、Exadata Database Machineを検出します。「設定」メニューから、「ターゲットの追加」、「ターゲットの手動追加」の順に選択します。
ターゲットの手動追加ページで、「ガイド付きプロセスを使用したターゲットの追加」を選択します。
「ターゲット・タイプ」ドロップダウン・メニューから「Oracle Exadataデータベース・マシン」(図6-5)を選択します。
「ガイド付きプロセスを使用した追加」をクリックします。
「Oracle Exadataデータベース・マシンの検出」ページで、「新規データベース・マシンとそのハードウェア・コンポーネントをターゲットとして検出」オプションを選択して、「ターゲットの検出」をクリックします。
「検出入力」ページで、拡大鏡アイコンをクリックして、検出するDBマシンに存在するDomU
のエージェントを検索します。Dom0
にEnterprise Managerエージェントをインストールできないため、仮想プラットフォーム(Dom0
)を検索しないでください。物理Exadataの場合と同様に、スキーマ・ファイルを読み取ることができるホストを指定します。通常、検出エージェントと同じホストです。Dom0
ではありません
「構成図ファイル」セクションで、スキーマ・ファイルを読み取ることができるホストを選択して、スキーマ・ファイルを読み取ることができるホスト資格証明を設定します。前の手順で登録したホストに対して、「資格証明の設定」をクリックして、ログインおよびパスワード(図6-6)を設定します。「OK」をクリックします。
「次へ」をクリックします。
「インフィニバンド検出」ページで、nm2user
資格証明を設定します。図6-7に示すように、「新規」オプションを選択して、「ユーザー名」フィールドにnm2userを入力して、パスワードを指定します。
「次へ」をクリックします。
注意: CLIENTNAMEおよびCLIENTIP情報の欠落に関する既知の問題により、エラー・ポップアップ・メッセージが発生します。「OK」をクリックしてポップアップを閉じ、ガイドされた検出を続行します。 |
「前提条件チェック」ページで、ステータスが正常であることを確認して、「次へ」をクリックします。
「コンポーネント」ページで、検出されたExadataコンポーネントを確認して、「次へ」をクリックします。
「モニタリング・エージェント」ページで、モニタリング・エージェントの名前、場所およびバックアップの場所を確認します。「次へ」をクリックします。
「エージェント資格証明」ページで、すべてのエージェントの資格証明が同じである場合、新しいユーザー名およびパスワードを入力するか、デフォルトをそのまま使用できます。「次へ」をクリックします。
すべてのエージェントの資格証明が異なる場合、「すべてエージェントで異なる」オプションを選択して、すべてのホストのユーザー名およびパスワードを入力します。「次へ」をクリックします。
「モニタリング資格証明」ページで、次のコンポーネントの資格証明を確認または入力します。
Oracle Exadata Storage Server
InfiniBandスイッチ
ILOM
各コンポーネントの「テスト接続」をクリックして、接続を確認します。各コンポーネントの資格証明が異なる場合、適切なユーザー名およびパスワードを指定します。
「次へ」をクリックします。
「SNMPサブスクリプション」ページで、「Oracle Exadata Storage Server」および「インフィニバンド・スイッチ」領域にSNMPコミュニティ文字列(デフォルトはpublic)値を入力します。インフィニバンド・スイッチには、ルート資格証明を指定します(図6-8)。「次へ」をクリックします。
「コンポーネント・プロパティ」ページで、イーサネットおよびPDUコンポーネントにpublicを入力します(図6-9)。「次へ」をクリックします。
確認ページで、次のコンポーネントの詳細を確認します。
システム・ターゲット
計算ノード
Oracle Exadata Storage Server
InfiniBandスイッチ
イーサネット・スイッチ
計算ノードILOM
KVM
PDU
「発行」をクリックして、すべてのターゲットを昇格します。約5分の処理時間を考慮します。完了後、すべてのターゲットがOracle Enterprise Manager Cloud Controlによってモニターされます。
検出後、図6-10に示すように、ExadataプラグインはEnterprise Manager Cloud Control 12cによってモニターされる仮想マシンを表示します。
注意: Database Machineホームページのスキーマ・ダイアグラムは、検出中に見つかったdatabasemachine.xml ファイルの内容に基づいています。仮想プラットフォーム(Dom0 )は、スキーマ・ダイアグラムのラックの計算ノードとして表示されます。
Database Machine Softwareトポロジ・ダイアグラムには、物理Oracle Server、仮想Oracle Serverターゲット( |
Exadata Database Machineターゲットの「ソフトウェア」タブには、図6-11に示すようにクラスタでグループ化された物理Database Machine全体のすべてのクラスタ、ASMおよびデータベース・ターゲットが表示されます。
次の計算リソース割当てグラフは、仮想化されたExadataで使用できます。これらのグラフは、VIプラグインの仮想マシン階層およびメトリック・データに依存します。
このグラフ(図6-12)は、特定のExadata Database Machineラックの物理サーバーのクラスタウェアのクラスタの配置を示しています。これは配置グラフであるため、データ・シリーズの幅は、クラスタの最大数を持つ物理サーバーのクラスタの数を反映します。
このグラフ(図6-13)は、特定のDBクラスタの特定のExadata Database Machineラックの物理サーバーのデータベースの配置を示しています。これは配置グラフであるため、データ・シリーズの幅は、特定のDBクラスタのデータベースの最大数を持つ物理サーバーのDBの数を反映します。