Oracle Exadata Storage Server Softwareには、コマンドラインから実行できるdcli
やcellcli
のようなツールが含まれます。この項では、これらのツールでスクリーン・リーダーや拡大鏡を使用するためのヒントを説明します。
スクリーン・リーダーの例としては、JAWS、SuperNova、NVDA、Window-Eyesなどがあります。これらはぞれぞれ、テキストを音声として出力し、ブライユ・ディスプレイに対応しています。
PuttyまたはCygwinなどの端末では文字モードを使用します。X-WindowsベースのVNCは使用しないでください。
端末のソフトウェアの設定では、カーソル・タイプを点滅またはフラッシュするカーソルではなくブロック・カーソルに設定します。
コマンドの出力によって大量の情報が生成される可能性があり、端末のウィンドウ、仮想ウィンドウまたはブライユ・ディスプレイに収まらないことあります。次に、コマンドの例を示します。
dcli -g cell_group -l root cellcli list alerthistory
この場合、大量のアラート履歴の出力が生成される可能性があります。1画面分ずつ出力を表示するには、次のようにmoreコマンドを使用して出力をパイプ処理します。
dcli -g cell_group -l root cellcli list alerthistory | more
スペース・バーを使用して、次の出力にページを切り替えることができます。
exachk
が対話的に起動されたときは、moreまたはpageコマンドを使用して出力をパイプ処理しないでください。これは実行するとき、情報メッセージを端末に表示します。メッセージが一時停止するのはexachk
でユーザーの入力が必要な場合です。入力を受け取ると再開します。重要なメッセージ、ユーザー入力、エラーおよびチェック結果は様々なファイルに記録され、exachk
の結果はHTMLレポートに書き込まれます。支援技術が実行されているコンピュータにHTMLレポートを転送し、支援技術を使用してアクセスできるブラウザでHTMLレポートを開いてください。
patchmgr
ユーティリティを実行しているとき、時間がかかるタスクが行われていると、スピナーとカウントダウン・クロックが表示されます。スピナーでは\
、|
、/
の文字が順に表示され、カウントダウン・クロックは定期的に更新されます。タスクが終了すると、結果に応じて成功またはエラーのメッセージが表示されます。出力メッセージもログ・ファイルに記録されます。
スクリーン・リーダーの推奨設定の一部を次に示します(ここでは例としてJAWSを使用しています)。
JAWSのカーソルを「All」に設定します。「All」が読み上げられるまで[Insert]キーを押しながら[s]キーを押します。
仮想カーソルはオフにすることをお薦めします。JAWSを使用している場合、[Insert]キーを押しながら[z]キーを押してこれを設定できます。
テキストをキャプチャするために仮想ウィンドウを使用します。JAWSを使用している場合、[Insert]キーを押しながら[Alt]キーと[w]キーを押してこれを設定できます。
拡大鏡の例としては、ZoomText、MAGic、SuperNovaなどがあります。
拡大鏡は、文字ベースの端末とX-WindowベースのVNCの両方に対応できます。
拡大鏡のスクリーン・リーダー機能(ZoomTextスクリーン・リーダー)を使用している場合は、前述したように文字ベースの端末を使用する必要があります。
VNCを使用している場合は、ウィンドウ・ディスプレイのプリファレンス(たとえばTWMまたはICE)を決定してください。ICEのディスプレイ設定は次のように行うことができます。
vncserver -geometry 1600x950 :2
1600x950
はディスプレイ・サイズを指定し、:2
はVNCディスプレイ番号を指定します。
Oracle Exadata Deployment Assistant (OEDA)は、独自のJREの下で実行される、スタンドアロンのJavaベースのアプリケーションです。OEDAの2015年11月のリリースにはJRE 1.7.0_80が付属しています。
しかし、2015年11月より前のバージョンのOEDAには、JRE 1.7.0_72が付属しています。このバージョンは、Java Access BridgeおよびJAWS、ZoomTextなどの支援技術ソフトウェアとの間に問題があることが知られています。
Java7 (バージョン1.7)以降では、Java Access BridgeはJava SDKおよびJREにバンドルされています。JRE 1.7.0_80にバンドルされているJava Access Bridgeは、これらの既知の問題に対応しています。JREのバージョン1.7.0_80を使用してOEDAを有効化するには、次の手順を実行します。
Windowsの「コントロール パネル」から「コンピューターの簡単操作」を使用して、WindowsでJava Access Bridgeが有効になっていることを確認します。http://docs.oracle.com/javase/7/docs/technotes/guides/access/enable_and_test.html
の指示に従います。
My Oracle Supportノート888828.1のリンクを使用して最新のOEDAをダウンロードします。
フォルダ(例: c:\Exadata\OEDA\OEDA_121220)を作成し、そのフォルダにOEDAを抽出します。
OEDAのzipファイルを抽出したところに、windows-i586
ディレクトリが表示されます。
windows-i586
ディレクトリに移動します。
windows-i586
ディレクトリ内に、JRE1.7.0_72ディレクトリが表示されます。
JREのバージョン1.7.0_80は、http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/java-archive-downloads-javase7-521261.html#jre-7u80-oth-JPR
からダウンロードします。
注意: ファイルjre-7u80-windows-x64.tar.gz をダウンロードします。このファイルの.exeバージョンはダウンロードしないでください。 |
windows-i586
ディレクトリの下にjre1.7.0_80ディレクトリを抽出します。これで、このディレクトリには2つのJREバージョンが存在することになります。
windows-i586
にあるconfig.cmd
ファイルをconfig.cmd.backup
としてバックアップします。
config.cmd
ファイルを編集し、次のように変更します。
変更前:
set JRE_PATH=jre1.7.0_72\bin\
変更後:
set JRE_PATH=jre1.7.0_80\bin\
config.cmd
ファイルを保存して閉じます。
これで、config.cmd
を起動してOEDAを実行でき、アクセスできるようになります。
使用方法および詳細は、OEDAのドキュメントに従ってください。