デフォルトプリンタは、次のいずれかの方法で指定できます。
LPDEST または PRINTER 環境変数を指定する方法。
LPDEST 環境変数は、プリンタの出力先を決定します。LPDEST 変数が設定されていない場合は、PRINTER 変数が使用されます。PRINTER 変数は、出力デバイスまたは出力先を決定します。環境変数を指定してデフォルトプリンタを設定する手順については、コマンド行でデフォルトプリンタを設定する方法を参照してください。
新しい lpoptions コマンドを使用する方法。
このコマンドを使用して、プリンタのオプションとデフォルトを表示または設定します。CUPS コマンドを使用してデフォルトプリンタを設定する手順については、コマンド行でデフォルトプリンタを設定する方法を参照してください。詳細は、lpoptions(1) のマニュアルページを参照してください。
lpadmin コマンドを使用する方法。
この印刷コマンドは、次の順序でデフォルトプリンタを検索します。
lp コマンドと –d オプションを使用して設定されたプリンタ名
LPDEST 環境変数の値
PRINTER 環境変数の値
lpoptions コマンドで設定されたプリンタ名
lpadmin コマンドで設定されたプリンタ名
CUPS Web ブラウザインタフェースを使用してプリンタを設定する手順については、CUPS Web ブラウザインタフェースを使用したプリンタの設定と管理 を参照してください。
ローカルプリンタまたはリモートプリンタをデフォルトプリンタとして使用できます。
$ export PRINTER=printer-name
printer-name には、ユーザーのデフォルトプリンタとして割り当てるプリンタの名前を指定します。
$ export LPDEST=printer-name
printer-name には、デフォルトプリンタとして割り当てるプリンタの名前を指定します。
$ lpoptions -d printer-name
宛先プリンタを指定します。
ユーザーのデフォルトプリンタとして割り当てるプリンタの名前を指定します。
詳細は、lpoptions(1) のマニュアルページを参照してください。
$ lpstat -d
$ lp filename
次の例は、PRINTER 変数を使用してプリンタ luna をデフォルトプリンタとして設定する方法を示しています。
$ export PRINTER=luna $ lpstat -d system default destination: luna使用例 5 LPDEST 変数を指定してデフォルトプリンタを設定する
次の例は、LPDEST 変数を指定することによってプリンタ luna をデフォルトプリンタとして設定する方法を示しています。
$ export LPDEST=luna $ lpstat -d system default destination: luna使用例 6 lpoptions コマンドを使用してデフォルトプリンタを設定する
次の例は、プリンタ luna をデフォルトプリンタとして設定する方法を示しています。プリンタ luna は、LPDEST または PRINTER 環境変数が設定されていない場合にデフォルトプリンタとして使用されます。
$ lpoptions -d luna $ lpstat -d system default destination: luna
lpoptions コマンドは、デフォルトプリンタ luna のエントリを含む ~/.cups/lpoptions ファイルを作成します。デフォルトでは、すべての印刷ジョブが luna プリンタに出力されます。root ユーザーの場合、lpoptions コマンドは /etc/cups/lpoptions ファイルを作成します。
使用例 7 lpadmin コマンドを使用してデフォルトプリンタを設定する次の例は、lpadmin コマンドを使用してプリンタ luna をデフォルトプリンタとして設定する方法を示しています。
$ lpadmin -d luna $ lpstat -d system default destination: luna
$ lpstat -p printer-name
$ lp -d destination-printer filename
宛先プリンタを指定します。
出力先プリンタとして割り当てられているプリンタ名を指定します。
印刷するファイル名を指定します。
次の例は、プリンタ luna を出力先プリンタとして設定する方法を示しています。
$ lp -d luna abc.ps request id is luna-1 (1 file(s)) $ lpstat -d system default destination: saturn
lp コマンドの –d オプションは、デフォルトプリンタの設定より優先されます。
この例では、デフォルトプリンタは saturn です。