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Oracle® Solaris 11.3 での印刷の構成と管理

印刷ビューの終了

更新: 2016 年 11 月
 
 

デフォルトプリンタの設定

デフォルトプリンタは、次のいずれかの方法で指定できます。

  • LPDEST または PRINTER 環境変数を指定する方法。

    LPDEST 環境変数は、プリンタの出力先を決定します。LPDEST 変数が設定されていない場合は、PRINTER 変数が使用されます。PRINTER 変数は、出力デバイスまたは出力先を決定します。環境変数を指定してデフォルトプリンタを設定する手順については、コマンド行でデフォルトプリンタを設定する方法を参照してください。

  • 新しい lpoptions コマンドを使用する方法。

    このコマンドを使用して、プリンタのオプションとデフォルトを表示または設定します。CUPS コマンドを使用してデフォルトプリンタを設定する手順については、コマンド行でデフォルトプリンタを設定する方法を参照してください。詳細は、lpoptions(1) のマニュアルページを参照してください。

  • lpadmin コマンドを使用する方法。

この印刷コマンドは、次の順序でデフォルトプリンタを検索します。

  1. lp コマンドと –d オプションを使用して設定されたプリンタ名

  2. LPDEST 環境変数の値

  3. PRINTER 環境変数の値

  4. lpoptions コマンドで設定されたプリンタ名

  5. lpadmin コマンドで設定されたプリンタ名

CUPS Web ブラウザインタフェースを使用してプリンタを設定する手順については、CUPS Web ブラウザインタフェースを使用したプリンタの設定と管理 を参照してください。

コマンド行でデフォルトプリンタを設定する方法

ローカルプリンタまたはリモートプリンタをデフォルトプリンタとして使用できます。

  1. 次のいずれかの方法を使用して、ユーザーのデフォルトプリンタを設定します。
    • PRINTER 変数を指定する方法:
      $ export PRINTER=printer-name

      printer-name には、ユーザーのデフォルトプリンタとして割り当てるプリンタの名前を指定します。


      注 - lp コマンドと –d オプションを使用すると、出力先プリンタが指定されますが、これはデフォルトプリンタではない可能性があります。–d オプションが指定されなかった場合、print コマンドは PRINTER 環境変数に含まれるプリンタの情報を検索します。
    • LPDEST 変数を指定する方法:
      $ export LPDEST=printer-name

      printer-name には、デフォルトプリンタとして割り当てるプリンタの名前を指定します。


      注 - LPDESTPRINTER の両方の環境変数が設定されている場合は、LPDEST が優先されます。
    • lpoptions コマンドを使用する方法:
      $ lpoptions -d printer-name
      –d

      宛先プリンタを指定します。

      printer-name

      ユーザーのデフォルトプリンタとして割り当てるプリンタの名前を指定します。

      詳細は、lpoptions(1) のマニュアルページを参照してください。

  2. デフォルトプリンタを確認します。
    $ lpstat -d
  3. デフォルトプリンタに印刷するには、次のコマンドを入力します。
    $ lp filename
使用例 4  PRINTER 変数を指定してデフォルトプリンタを設定する

次の例は、PRINTER 変数を使用してプリンタ luna をデフォルトプリンタとして設定する方法を示しています。

$ export PRINTER=luna
$ lpstat -d
system default destination: luna
使用例 5  LPDEST 変数を指定してデフォルトプリンタを設定する

次の例は、LPDEST 変数を指定することによってプリンタ luna をデフォルトプリンタとして設定する方法を示しています。

$ export LPDEST=luna
$ lpstat -d
system default destination: luna
使用例 6  lpoptions コマンドを使用してデフォルトプリンタを設定する

次の例は、プリンタ luna をデフォルトプリンタとして設定する方法を示しています。プリンタ luna は、LPDEST または PRINTER 環境変数が設定されていない場合にデフォルトプリンタとして使用されます。

$ lpoptions -d luna
$ lpstat -d
system default destination: luna

lpoptions コマンドは、デフォルトプリンタ luna のエントリを含む ~/.cups/lpoptions ファイルを作成します。デフォルトでは、すべての印刷ジョブが luna プリンタに出力されます。root ユーザーの場合、lpoptions コマンドは /etc/cups/lpoptions ファイルを作成します。

使用例 7  lpadmin コマンドを使用してデフォルトプリンタを設定する

次の例は、lpadmin コマンドを使用してプリンタ luna をデフォルトプリンタとして設定する方法を示しています。

$ lpadmin -d luna
$ lpstat -d
system default destination: luna

指定したプリンタに印刷する方法

  1. (オプション)プリンタのステータスを確認します。
    $ lpstat -p printer-name
  2. lp コマンドを発行するときに、出力先プリンタ名を指定します。
    $ lp -d destination-printer filename
    –d

    宛先プリンタを指定します。

    destination-printer

    出力先プリンタとして割り当てられているプリンタ名を指定します。

    filename

    印刷するファイル名を指定します。


    注 - lpr コマンドと –P オプションを使用して、特定のプリンタに印刷リクエストを送信することもできます。詳細は、lpr(1) のマニュアルページを参照してください。
使用例 8  lp コマンドを使用して指定したプリンタに印刷する

次の例は、プリンタ luna を出力先プリンタとして設定する方法を示しています。

$ lp -d luna abc.ps
request id is luna-1 (1 file(s))

$ lpstat -d
system default destination: saturn

lp コマンドの –d オプションは、デフォルトプリンタの設定より優先されます。

この例では、デフォルトプリンタは saturn です。