アプリケーション認識バックアップの概要

Oracle FS Data Protection Manager (DPM) は、管理対象アプリケーションに関連付けられているデータのバックアップを作成するアプリケーション認識プログラムです。バックアップはチェックポイントと呼ばれます。チェックポイントは 1 つ以上のクローン LUNで構成されます。

アプリケーションインスタンスは、アプリケーションの状態および関連付けられているデータです。アプリケーションインスタンスを再作成するための十分な情報を提供するために、アプリケーションデータのバックアップには、関連するすべての生データ、およびログファイルが含まれています。アプリケーションデータのバックアップには、そのアプリケーションのデータを特定の時点に復元するために必要な関連するすべてのデータおよびログが含まれています。

Oracle FS Systemは、DPM がアプリケーション整合性グループとして認識するLUNのコレクションにデータを格納します。各整合性グループには、復元可能なアプリケーションインスタンスを表すために必要なすべてのデータが含まれています。

チェックポイントの処理中、DPM はアプリケーションを一時停止し、ファイルシステムがボリュームデータをフラッシュして、Oracle FS Systemがすべての書き込み操作を瞬間的に停止し、キャッシュされているアプリケーションデータをディスクに書き込みます。次に、Oracle FS System は整合性グループ全体を表すクローン LUNを作成します。DPM がチェックポイントの作成を完了すると、アプリケーションは通常の読み込みおよび書き込み操作に戻ります。クローン LUNOracle FS Systemに格納されます。

DPM は、Oracle FS Systemに格納されている Oracle データベース、Microsoft Exchange Server、または Microsoft SQL Server の整合性グループのチェックポイントを作成します。整合性グループを構成する内容は、これらのアプリケーションごとに異なります。DPM は、各アプリケーションの整合性グループに関連付けられているLUNを追跡します。この追跡プロセスによって、チェックポイントの復元操作中にデータの整合性が維持されます。