I/O バイアス

論理ボリュームに対する I/O 操作要求が読み取り操作、書き込み操作、またはこの 2 タイプが混在するバランス型操作のいずれかに偏ることがあります。I/O 操作タイプの偏りを (アクセスバイアスプロパティーとともに) 利用して論理ボリュームのパフォーマンスを最適化できます。
サービス品質 (QoS) プロパティーとしての I/O バイアスは、特定のボリュームでもっとも一般的または発生頻度が高くなると思われる I/O 操作タイプをシステムに提示するものです。
読み取り

アクセスリクエストのほとんどが読み取り操作のために行われることを示します。

書き込み

アクセスリクエストのほとんどが書き込み操作のために行われることを示します。

混在

アクセスリクエストの数が読み取り操作と書き込み操作でほぼ同じであることを示します。

重要! アクセスバイアスとして「ランダム」を、I/O バイアスとして「書き込み」を選択し、データ保護に単一冗長性を選択した場合、Oracle FS System は RAID 10 (ミラー化データ) を使用して論理ボリュームを作成します。この RAID レベルにより書き込みのパフォーマンスは向上しますが、使用される容量は 2 倍になります。
書き込み要求があると、システムはすべてのユーザーデータおよびシステムメタデータをジャーナルのミラー化されたコピーに格納します。片方のコピーは所有側コントローラの通常のキャッシュで保持されます。ミラー化されたコピーは次のいずれかの場所で保持されます。
  • エネルギーストレージモジュール (ESM) でサポートされた、パートナコントローラのメモリー。 すべてのホスト書き込み操作が、ESM でサポートされた、パートナコントローラの不揮発性キャッシュにコピーされます。この操作タイプは一般的にライトバックキャッシュと呼ばれています。

  • パートナコントローラを書き込み操作に使用できない場合は、論理ボリュームの物理ストレージ上に予約されている仮想 LUN (VLUN)。 このコピーに対する書き込み操作はライトスルーキャッシュと同等です。

ジャーナルから永続的な物理ストレージへの書き込み操作はライトスルーキャッシュと同等です。システムはユーザーデータと対応するメタデータを 1 つのユニットとして物理ストレージに排出します。