はじめに

このドキュメントは、Oracle StorageTek Enterprise Library Software (ELS) に含まれる Oracle StorageTek Storage Management Component (SMC) ソフトウェア向けの構成および管理情報を提供します。

このソフトウェアソリューションは次のソフトウェアで構成されます。

基本ソフトウェア:

  • Oracle の StorageTek ストレージ管理コンポーネント (SMC)

    (以前 StorageTek HTTP Server として知られていた製品を含みます)

  • Oracle の StorageTek ホストソフトウェアコンポーネント (HSC)

  • Oracle の StorageTek 仮想テープ制御ソフトウェア (VTCS)

  • Oracle の StorageTek 並行障害回復テスト (CDRT)

そのほかのサポートソフトウェア:

  • Oracle の StorageTek ライブラリコンテンツマネージャー (LCM)。LCM には、以前 Offsite Vault Feature として知られていた製品の拡張版が含まれます。

  • Oracle の StorageTek MVS 環境用クライアントシステムコンポーネント (MVS/CSC)

  • Oracle の StorageTek LibraryStation

対象読者

このドキュメントは、SMC の構成および保守を担当するストレージ管理者、システムプログラマおよびオペレータを対象としています。

このドキュメントで説明しているタスクを行うには、次の事項についての知識が必要です。

  • z/OS オペレーティングシステム

  • JES2 または JES3

  • Enterprise Library Software (ELS)

ドキュメントのアクセシビリティについて

オラクルのアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility Program の Web サイト (http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=docacc) を参照してください。

Oracle Support へのアクセス

サポートをご契約のお客様には、My Oracle Support を通して電子支援サービスを提供しています。詳細情報は (http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=info) か、聴覚に障害のあるお客様は (http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=trs) を参照してください。

関連ドキュメント

StorageTek ライブラリ、テープドライブ、および関連するソフトウェアやハードウェアに関するドキュメントにアクセスするには、次の URL にある Oracle Technical Network (OTN) にアクセスしてください。

http://docs.oracle.com

表記規則

このドキュメントでは、次のテキスト表記規則を使用しています。

表記上の規則

次のような表記上の規則があります。

表記規則
意味
太字 太字は、アクションに関連付けられたグラフィカルユーザーインタフェースの要素、またはテキストや用語集で定義される用語を示します。
斜体 斜体は、マニュアルタイトル、強調、または特定の値を指定するプレースホルダ変数を示します。
モノスペース モノスペースは、段落内のコマンド、URL、例のコード、画面に表示されるテキスト、またはユーザーが入力するテキストを示します。

構文規則

構文フローダイアグラムでは、次の表記法を使用します。

フロー線

構文ダイアグラムは、水平の基本線と、水平/垂直の分岐線、コマンドを表すテキスト、制御文、マクロ、またはユーティリティーで構成されます。ダイアグラムは、左から右、上から下へ読み取ります。矢印はフローと方向を示しています。例:

周囲のテキストで説明されています

必須選択

分岐線 (矢印を繰り返し使用しないもの) は、1 つを選択する必要があることを示します。選択項目の 1 つが基線上にある場合は、選択項目をどれか 1 つ必ず選択してください。例:

周囲のテキストで説明されています

オプション選択

最初の選択項目が基線より下にある場合は、項目の 1 つをオプションとして選択できます。例:

周囲のテキストで説明されています

デフォルト

デフォルト値およびパラメータは、基本線より上に表示されます。例:

周囲のテキストで説明されています

一部のキーワードパラメータには、スタックからの値を選択できます。スタックにデフォルト値が含まれている場合、選択対象のキーワードと値は基本線より下に表示され、これらのキーワードと値がオプションであることが示されます。デフォルト値は、キーワード線より上に表示されます。例:

周囲のテキストで説明されています

繰り返し

繰り返し記号は、複数の選択が可能であること、または 1 つの選択を 2 回以上実行できることを示しています。次の例では、繰り返しを示す区切り文字としてカンマを使用する必要があることが示されています。例:

周囲のテキストで説明されています

キーワード

コマンドキーワードは、すべて大文字で表記するか、大文字小文字混合で表記します。コマンドの大文字/小文字が区別されていない場合は、大文字/小文字混合表記が使用され、この場合には、小文字を省略して略字表記にできます。

変数

イタリック体は、変数を表します。

代替値

パラメータの代替値は、垂直バー (|) で区切ります。

オプション

大括弧 [ ] は、コマンドパラメータがオプションであることを示します。

区切り文字

構文図で、項目とともにカンマ (,) やセミコロン (;) などの区切り文字が示されている場合は、文の一部としてこれらの区切り文字を入力する必要があります。

範囲

範囲を表す場合は、同じ長さとデータタイプを有する 2 つの要素 (両要素も範囲内に含まれる) をダッシュで結んで表します。最初の要素は、必ず 2 番目の要素より小さくなければなりません。

16 進数の範囲は、2 つの 16 進数で表します (例: 0A2-0AD または 000-0FC)。

10 進法の範囲は、10 進の数字の組み合わせで構成されます (たとえば、1-9、または 010-094)。先行 0 は不要です。10 進数の部分は増分域です。増分部分の文字位置は 2 つの範囲要素で一致していなければなりません。増分されない部分の文字は、両要素で一致していなければなりません。

数字の VOLSER 範囲 (vol-range) は、1 桁から 6 桁の 10 進数部分を含む一対の VOLSER 要素で構成されます (たとえば、ABC012-ABC025 または X123CB-X277CB)。10 進数の部分は増分域です。次の制限が適用されます。

  • 増分部分の文字位置は 2 つの範囲要素で一致していなければなりません。

  • 増分されない部分の文字は、両要素で一致していなければなりません。

  • 範囲要素の複数箇所を増分することはできません。最初の要素が 111AAA の場合、2 番目の要素で 112AAB と指定することはできません。

  • VOLSER 範囲で 10 進数が 2 か所以上使用されている場合は、あらゆる箇所が増分域として有効です。例:

    • A00B00 - 指定可能な最大範囲は A00B00 - A99B99。

    • A0B0CC - 指定可能な最大範囲は A0B0CC - A9B9CC。

    • 000XXX - 指定可能な最大範囲は 000XXX - 999XXX。

アルファベットによる VOLSER 範囲 (vol-range) は、増分する 1 - 6 文字のアルファベットを伴う 2 つの VOLSER 要素で構成されます (例: 000AAA-000ZZZ または 9AAA55-9ZZZ55)。この部分は増分域です。次の制限が適用されます。

  • 増分部分の文字位置は 2 つの範囲要素で一致していなければなりません。

  • 増分されない部分の文字は、両要素で一致していなければなりません。

  • 範囲要素の複数箇所を増分することはできません。最初の要素が 111AAA の場合、2 番目の要素で 112AAB と指定することはできません。

  • VOLSER 範囲のアルファベット部分は、A - Z と定義されています。複数文字のシーケンスを増分する場合、個々の文字が Z まで増分します。たとえば、ACZ は AAA-AMM 範囲内にあります。次の例を参照してください。

    • A00A0-A99A0

      VOLSER は A00A0 - A09A0 まで増分し、そのあと、A10A0 - A99A0 まで増分します。

    • 9AA9A-9ZZ9A

      VOLSER は 9AA9A - 9AZ9A まで増分し、そのあと 9BA9A - 9ZZ9A まで増分します。

    • 111AAA-111ZZZ

      VOLSER は 111AAA - 111AAZ まで増分し、そのあと 111ABA - 111ZZZ まで増分します

    • 999AM8-999CM8

      VOLSER は 999AM8 - 999AZ8 まで増分し、そのあと 999BA8 - 999CM8 まで増分します

    • A3BZZ9-A3CDE9

      VOLSER は A3BZZ9 - A3CAA9 まで増分し、そのあと A3CAB9 - A3CDE9 まで増分します

    • AAAAAA-AAACCC

      VOLSER は AAAAAA - AAAAAZ まで増分し、そのあと AAAABA - AAACCC まで増分します

    • CCCNNN-DDDNNN

      VOLSER は CCCNNN - CCCNNZ まで増分し、そのあと CCCNOA - DDDNNN まで増分します。これは非常に広い範囲になります。

    アルファベットによる VOLSER 範囲のボリューム数は、VOLSER 範囲で使用する増分部分の要素数によって決定されます。各文字位置での A - Z 範囲のボリューム数は、増分対象のポジション数の 26 乗になります。

    • A-Z は 261 (26) 個のボリュームと同じです。

    • AA-ZZ は 262 (676) 個のボリュームと同じです。

    • AAA-ZZZ は 263 (17,576) 個のボリュームと同じです。

    • AAAA-ZZZZ は 264 (456,976) 個のボリュームと同じです。

    • AAAAA-ZZZZZ は 265 (11,881,376) 個のボリュームと同じです。

    • AAAAAA-ZZZZZZ は 266 (308,915,776) 個のボリュームと同じです。

リスト

リストは、1 つまたは複数の要素で構成されます。複数の要素を指定する場合は、各要素をカンマまたは空白スペースで区切り、リスト全体を括弧で囲みます。

空白スペース

キーワードパラメータおよび値の区切りには、任意の数の空白スペースを使用できます。

制御文の構文規則

通常、制御文には、次の構文表記法が使用されます。

  • 有効な制御文情報域は、列 1 - 列 72 のみです。列 73 - 80 は無視されます。

  • パラメータの区切りには、1 つまたは複数の空白スペースまたはコンマを使用できます。

  • パラメータと値の関連は、イコール (=) 記号で示すか、値を括弧で囲み、パラメータの直後に連結させて示します。

  • 実際の制御文では、大文字/小文字は区別されません。

  • 次行に続く文の場合は、プラス (+) 記号を前行の末尾に加えます。文が続かない場合、制御文は終了します。

  • ジョブストリームのコメントを囲むには、/* および */ を使用します。HSC PARMLIB メンバーと定義データセットは次の形式でコメントを指定する必要があります。

    • 任意の PARMLIB メンバーの最初の制御文としてのコメントは必要ありません。

    • コメントは複数行に渡って追加できますが、入れ子にはできません。

  • 制御文の最大長は 1024 文字です。