この章では、Oracle Cloud に重点を置いて、VLE の計画および情報について説明します。Cloud Extended Storage の場合は、VLE をクラウドアクセス用に設定する前に、クラウドストレージアカウントが設定されていることを確認してください。アカウントの設定の詳細はCloud Extended Storage の準備およびCloud Extended Storage のネットワーク要件を、アーカイブ情報についてはOracle Storage Cloud Service – Archive Storageを参照してください。
次の各セクションでは、Oracle の Virtual Library Extension (VLE) の正常な実装ために従う必要のある要件を確認します。
ELS 7.2 以降の場合は、VLE 1.5 のサポートが基本レベルに含まれています。ELS 7.1 以降の場合は、最新の SMP/E
receive HOLDDATA
および PTF を入手してください5/17/2017 (L1H16J6 と L1H1674) を入手し、GROUPEXTEND
を使用して SMP/E APPLY
を実行します。
可能であれば、VLE が到着する前に、設置時間を最小限に抑えるため、IP アドレス、VLAN 用ネットワークスイッチ、またはその他の設定 (ケーブルの配線など) の構成を行います。次のように、ネットワークで VLE, との接続の準備ができていることを確認します。
VSM 5 IFF カードに直接接続されているすべてのネットワークスイッチおよびルーター上に Oracle からの有効なクラウドストレージアカウント (これには、アカウント名、ユーザー名、パスワード、URL が含まれます) およびギガビット Ethernet プロトコルが必要です。ネットワークインタフェースはすべて 10G ビットです。銅線インタフェースはネゴシエーションによって 1G ビット (またはさらに低速) まで下がりますが、最適な場合ではすべてのトラフィックが 10G ビット接続で実行されます
Ethernet ポート (1G または 10G) の名前、クラウドトラフィックのルーティングに使用されるサブネット、および次の詳細を含みます。
名前 |
値 |
コメント |
---|---|---|
Port Host Name | DNS 内にある場合とない場合があります - ネットワーク管理者に確認してください | |
Static IP Address | 有効な値にしてください - ネットワーク管理者に確認してください | |
Net Mask | ネットワーク管理者に確認してください | |
Prefix Length | 例: 24/23/... - ネットワーク管理者に確認してください | |
Gateway Address | 有効な値にしてください - ネットワーク管理者に確認してください | |
jumbo | 有効または無効 - ネットワーク管理者に確認してください |
最適なパフォーマンスのため、スイッチとルーターはジャンボ (mtu=9000) パケットをサポートする必要があります。ネットワークでジャンボフレームを処理できない場合は、VTSS と VLE でこの機能を無効にします。
ネットワーク冗長性が必要な場合は、各 IP 接続 (VSM 5 または 6 と VLE の間、VLE と VLE の間、および VLE と SMC の間) を個別のサブネット上で構成する必要があります。ジャンボフレームが有効になっている場合は、VLE とそのターゲットコンポーネントの間のすべてのスイッチ、ハブ、またはパッチパネル (VLAN やポートチャネルを含む) もジャンボフレームが有効になっている必要があります。
注:
同じサブネット内で複数の静的 IP アドレス接続が設定されている場合、それらの接続は正しく機能します。いずれかのケーブルが引っ張られたり、それ以外の方法で抜けたりすると、そのサブネット内のほかの接続は失われます。適切な (お客様提供の) 1 GigE Ethernet ケーブルを使用していることを確認してください。
CAT5 以下のケーブルは GigE 伝送では許容されません。
CAT5E ケーブル: パッチパネルを通す場合は 90 m、ストレートケーブルの場合は 100 m 許容可能です。
CAT6 ケーブル: パッチパネル構成に関係なく、100 m 許容可能です。
Oracle では、構成でスイッチまたはルーターが使用されている場合、1 つのユニットの損失によって構成全体が停止することがないように、各場所での構成に少なくとも 2 つのスイッチまたはルーターを含めることをお勧めします。
VTSS と VLE 間に必要な TCP/IP 接続は 1 つだけです。ただし、冗長性を確保するために Oracle では、VTSS と VLE との間に少なくとも 2 つの接続を作成し、それらの VTSS 接続が個別の IP アドレスになるようにすることを強く推奨します。特定の VTSS から特定の VLE への各 TCP/IP 接続が個別の VLE インタフェースになるようにしてください。すべての VTSS 接続を同じ VLE インタフェースに接続すると、その VLE インタフェースでシングルポイント障害が発生します。
VLE マルチノードシステムでは、VTSS 接続をすべてのノードに均等に分散してください。たとえば、2 ノード VLE では、VTSS 接続がノード 1, に 2 つ、ノード 2 にほかの 2 つになるようにしてください。4 ノード VLE では、各ノードに VTSS 接続を 1 つずつにすることをお勧めします。VTSS と VLE との間にスイッチが含まれる場合、4 ノード VLE の各ノードに 4 つすべての接続を設定できます。各 VTSS 接続が合計 4 台のドライブを表すため、各接続から各ノードに対して 1 台のドライブ、つまり 4 ノード VLE 上の各ノードに対して合計 4 台のドライブが存在することになります。
ただし、UUI または VTSS に対して、VLE の個別のノードで、IP アドレスが重複しないようにする必要があります。たとえば、ノード 1 につながる 192.168.1.1
の UUI 接続が存在する場合は、別のノード上で 192.168.1.1
を IP アドレスとして使用して UUI 接続を作成しないでください。さらに、可能であれば、IP アドレスを構成する際に、同じサブネット内の同じノードに 2 つのインタフェースを設定しないでください。
同様に、VLE とホストとの間に必要な UUI 接続は 1 つだけですが、冗長性を確保するために、2 つの接続を、できれば 2 つの独立したネットワークパスを使って設定することをお勧めします。
注:
これらのネットワークパスは、VTSS への接続とは切り離されています。VLE マルチノード構成では、複数の UUI 接続がある場合、VLE の個別のノードからそれらを作成します。Oracle ES2-72 Oracle スイッチは、3 ノード以上の VLE に必要です。
2 ノード VLE にスイッチは必要ありませんが、将来 2 ノード VLE のさらなる拡張が計画されている場合はスイッチを追加できます。
Oracle スイッチは、ノード間の通信およびデータ転送に必要です (VLE ノード間のプライベートネットワーク)。お客様の Ethernet インフラストラクチャーには接続せず、外部の VLE データ転送操作の一部でもありません。
Oracle サービスチームは、ES2-72 スイッチを設置して構成するための詳細な手順を用意しています。
Oracle 販売チームもまた、計画された構成に必要なスイッチおよびコンポーネントを確認するために追加のドキュメントにアクセスします。
マルチノード VLE のインストールには、次の機器が必要です。3 または 4 個の VLE ノードをまとめて接続する場合は、次のものが必要になります。
7110593 × 1 – ES2-72 スイッチ
7110595 × 1 – 背面から前面へのファンユニット
SR-JUMP-2MC13 × 2 – 電源ケーブル
2124A × 2 – トランシーバ
X2127 A-10M × 2 – QSFP ブレークアウトケーブル
10800160N × 16 – QSFP を VLE 光ケーブルに接続するためのカプラー
5 から 8 個の VLE ノードをまとめて接続する場合は、次のものが必要になります。
7110593 × 1 – ES2-72 スイッチ
7110595 × 1 – 背面から前面へのファンユニット
SR-JUMP-2MC13 × 2 – 電源ケーブル
2124A × 4 – トランシーバ
X2127 A-10M × 4 – QSFP ブレークアウトケーブル
10800160N × 32 – QSFP を VLE 光ケーブルに接続するためのカプラー
9 から 12 個の VLE ノードをまとめて接続する場合は、次のものが必要になります。
7110593 × 1 – ES2-72 スイッチ
7110595 × 1 – 背面から前面へのファンユニット
SR-JUMP-2MC13 × 2 – 電源ケーブル
2124A × 6 – トランシーバ
X2127 A-10M × 6 – QSFP ブレークアウトケーブル
10800160N × 48 – QSFP を VLE 光ケーブルに接続するためのカプラー
13 から 16 個の VLE ノードをまとめて接続する場合は、次のものが必要になります。
7110593 × 1 – ES2-72 スイッチ
7110595 × 1 – 背面から前面へのファンユニット
SR-JUMP-2MC13 × 2 – 電源ケーブル
2124A × 8 – トランシーバ
X2127 A-10M × 8 – QSFP ブレークアウトケーブル
10800160N × 64 – QSFP を VLE 光ケーブルに接続するためのカプラー
適切な長さの LC/LC 光ファイバが必要ですが、それはここで注文するものではありません。各 VLE アプライアンスには、25 m の長さのケーブルが 2 本付属しています。付属していない場合は、さまざまなソースから入手できます。お客様の元にも使用できるものがある可能性がありますが、25 m の最大長 (パッチパネルを含む) にするようにしてください。ファイバケーブルは、LC/LC コネクタ付きの OM3、850 nm、マルチモードである必要があります。スイッチに接続する VLE ノードあたり 2 本のケーブルが必要です。
VLE 製品では、ほかの Oracle 製品と共通の標準 Oracle サービス戦略を使用します。VLE でイベントが発生し、システムの保守が必要な可能性があることを Oracle Support に通知するための送信イベント通知インタフェースとして、VLE では Automated Service Response (ASR) が使用されています。さらに、ASR と組み合わせて、ASR イベントと、いずれかの ASR イベントを調査するために必要な VLE ログ情報を含むサポートファイルバンドルに関する詳細が記載された送信電子メールも送信されます。
ASR 機能の利点については、My Oracle Support サイト (https://support.oracle.com/CSP/ui/flash.html
) のナレッジ記事 Doc ID 1285574.1 にある ASR FAQ に詳しく記述されています。
Oracle では、送信 ASR と Oracle Support との電子メール通信を許可するように VLE が構成されることを期待しています。VLE の送信 ASR 通知をサポートするため、お客様は、設置する Oracle フィールドエンジニアに表3-1 内の情報を提供する必要があります。
Oracle では、送信 ASR と Oracle Support との電子メール通信を許可するように VLE が構成されることを期待しています。VLE の送信 ASR 通知をサポートするため、お客様は、設置する Oracle フィールドエンジニアに表3-1 内の情報を提供する必要があります。
表3-1 Common Array Manager (CAM) の構成情報
構成値 |
例 |
---|---|
全般構成 - サイトの情報 |
|
会社名 |
Company Inc |
サイト名 |
Site A |
市区町村 |
AnyTown |
全般構成 - 連絡先情報 |
|
名 |
Joe |
姓 |
Companyperson |
連絡先電子メール |
joecompanyperson@company.com |
Auto Service Request (ASR) の設定 - Oracle オンラインアカウント情報 |
|
顧客の Oracle CSI ログイン名 |
joecompanyperson@company.com |
顧客の Oracle CSI ログインパスワード |
******** |
Auto Service Request (ASR) の設定 - インターネット接続設定 (オプション) |
|
プロキシホスト名 |
web-proxy.company.com |
プロキシポート |
8080 |
プロキシ認証 - ユーザー名 |
|
プロキシ認証 - パスワード |
注:
表3-1 で、プロキシサーバーを使用しない場合または ID とパスワードを必要としない場合、一部のフィールドは必要ありません。お客様が CSI 電子メール ID とパスワードを指定しない場合、お客様はインストールプロセス中にそれを直接入力できます。ASR の登録は、VLE のインストールの Common Array Manager (CAM) 構成部分で実行されます。インストールのこの部分で、VLE は ASR 認定製品として、自分自身を Oracle サーバーに登録します。次に、お客様は My Oracle Support (MOS) にログインし、VLE の登録を承認する必要があります。お客様によってこの承認が完了するまで、VLE は MOS からのケースの自動生成ができません。
イベントとログ情報の電子メール通知のために、お客様は表3-2 にある情報も指定する必要があります。電子メールサーバーにユーザー名とパスワードが必要でない場合、これらのフィールドは空白のままにできます。
表3-2 通知の設定 - 電子メール構成オプション/ConfCollectStatus
構成値 |
例 |
---|---|
電子メール構成 - SMTP サーバー名 |
SMTP.company.com |
電子メール構成 - SMTP サーバーユーザー名 |
|
電子メール構成 - SMTP サーバーユーザーパスワード |
|
電子メール受信者 |
vle@invisiblestorage.com および必要に応じてその他 |
インストール時に送信通信手順が完了していない場合、またはまったく許可されない場合、Oracle サービスチームのサポートを必要とするイベントへのタイムリーな対応のための Oracle のオプションは著しく少なくなります。VLE は、イベントとログ情報を含む電子メールを、指定されたお客様の内部電子メールアドレスに直接送信するように構成できます。この電子メールの受信者は次に、Oracle と直接サービス要求を開始し、VLE から受信された電子メールをすべて Oracle Support に転送できます。この場合、お客様は VLE 電子メールが送信される電子メールアドレスを指定する必要があります。ここで、この電子メールアドレスは最大 5M バイトの電子メールを受け入れることができます。
次の各セクションでは、VLE の構成値を決定する方法について説明します。
注:
次のセクションで示すように、いくつかのソフトウェア構成値は VLE の構成時に最初に設定された値と一致している必要があります。ワークシートを使用して、これらの値を記録し、VLE およびホストソフトウェアを構成する担当者に渡せるようにしてください。VLE のネットワークを構成するには、マルチノードシステムの各ノード (または単一ノードシステムの唯一のノード) で configure_vle
スクリプトを実行します。
ノード名は個々のノードの名前であり、一般にはホスト名と呼ばれます。これは、一意の DNS エントリ (完全修飾名と一意の IP アドレスを含む) を持つ IP 環境内でこのノードを識別する名前です。初期設定時に、各 VLE ノードは、ixgbe0 インタフェースを完全修飾ホスト名と IP アドレスにバインドするように構成されます。
ASR の登録および生成されたデータは、各ノードのホスト名を一意に識別します。いったん設定されると、名前と IP アドレスを変更することは非常に困難です (すべてのサービスを停止してノードをリブートすることが必要になる場合があります)。
VLE をインストールする前に、ファイアウォール、ゲートウェイ、およびルーターを通してアクセスできるよう、名前、DNS エントリ、および IP アドレスの生成と検証を会社の IT 部門で行うことを強くお勧めします。これにより、VLE の設定、構成、および起動のプロセスをすばやく円滑に行うことができます。
凡例:
各ノード上で実行される configure_vle
インストールスクリプトからの VLE 名
configure_vle
インストールスクリプトでこのノードの「ホスト名」として入力されたノード名
各 VLE ノード (同じ内部ネットワーク経由で接続された) は共通の VLE 名と VLE 番号 (1) を持ちます。マルチノード VLE の各ノードで、VLE 名と番号は同じである必要があり、ノード名は 2 です。
VLE 名は一意である必要があり、いずれかのサーバーのホスト名にすることはできません。デフォルトの VLE 名は VLE-NAME
です。setup_vle_node
スクリプトを実行すると VLE 名をリセットできます。値は、長さが 1 から 8 文字で、英数字、大文字である必要があります。名前には - (ダッシュ) を含めることができますが、先頭や末尾に付けることはできません。
VLE 番号の有効な値は 1-9 です
図3-1 で、VLE 名と VLE 番号の組み合わせは DVTGRID8
です。
ホストソフトウェアにとって、VLE 名と VLE 番号の組み合わせはサブシステム名と呼ばれ、次のように指定されます。
VLE に接続する TapePlex の VTCS CONFIG TAPEPLEX
文の STORMNGR
パラメータ値、または CONFIG STORMNGR
文の NAME
パラメータ (ELS 7.1 以降)。
VLE の VTCS CONFIG RTD
ステートメントの STORMNGR
パラメータ値。
SMC に対して VLE を定義する SMC STORMNGR
コマンドの NAME
パラメータ値。
VLE の SMC SERVER
コマンドの STORMNGR
パラメータ値。
HSC STORCLAS
ステートメントの STORMNGR
パラメータ値。
図3-1 に示すように、configure_vle
スクリプトに入力されるノードのホスト名は、次のように表示されます。
ノードの ixgbe0
インタフェース ID の Port's Host Name
。
ノードナビゲーションツリーで選択されたノードのホスト名。
図3-1 でのノードのホスト名は dvtvle1
です。
文字には英数字 (A-Z、a-z、0-9) または「.」または「-」を指定できます。文字列の先頭と末尾の文字は、「.」または「-」にできません。名前をすべて数値にすることはできません。名前の長さは 512 文字まで指定できますが、インターネット規格と CAM の制限により、ホスト部分 (ドメインコンポーネントを含まない) を最大 24 文字に制限する必要があります。
configure_vle
スクリプトに必要な値には次のものが含まれます。
ノードのホスト名。ノードのホスト名を参照してください
ポート ixgbe0
の VLE 静的 IP アドレス
ネットワーク番号、これはお客様サブネットのベースアドレスです
ネットマスク
デフォルトのルーター IP アドレス (ゲートウェイアドレス)
ネットワークドメイン名
ネームサーバー IP アドレス
ネットワーク検索名
NTP サーバー/クライアント設定 (サーバーまたはクライアント、サーバーの IP アドレス) および日付/時間の値
setup_vle_node
スクリプトに必要な値には次のものが含まれます。
VLE 番号および名前。VLE 名および VLE 番号を参照してください。
Serve Node Number (SSN)。マルチノード VLE の場合、各ノードに一意の SSN が必要です。SSN の有効な値は 1 から 64 です。
サーバーの時間と日付の値。
VLE Ethernet ポートを構成するには、図3-2 に示す「Connectivity View」、「Port Card Configuration」タブを使用します。次の各セクションでは、ポートカードの構成値を決定する方法について説明します。
凡例:
選択されたインタフェース
リモート VLE 接続と静的ルートを定義する「Destination Routes」パネル
アイコンによって示されたルートのタイプ
ドロップダウンリストの上部にある空白の項目を選択することによって「Netmask」フィールドをクリアします
下部のペインの内容。上部のペインで選択されたインタフェースによってフィルタ処理されます。ノードのすべてのルートを表示する場合にクリックします
図3-3 は、サーバーの背面にある 10 GigE Ethernet ポートを示しています。
お客様のネットワークエンジニアと協力して、すべての VLAN が正しくケーブル接続および構成されていることを確認します。Oracle では、1 つのスイッチが失われてもすべてのデータトラフィックが停止することがないように、お客様のネットワーク接続で Ethernet トラフィックを 2 つ以上の Ethernet スイッチに分散させることをお勧めします。
構成するポートに Ethernet ケーブルを次のように接続します。ixgbe0 (NET0) - ASR トラフィックおよび VLE ソフトウェアの管理用の顧客ネットワークへの接続。設定時に、このインタフェースは、各ノードに一意の完全修飾ホスト名と IP アドレスにバインドされます。初期設定のあとは、それらを変更しないことを強くお勧めします。
ixgbe1
(NET1) - UUI (制御パス) トラフィックのためのお客様のネットワークへの接続。
ixgbe2
(NET2) - 冗長な UUI 接続に使用可能な、またはお客様がホストネットワークと ASR 警告の送信のための個別のネットワークセグメント用に個別のポートを希望している場合のスペア。
ixgbe3
(NET3) - サービス専用のポート (ILOM のための CSE PC 接続)。このポートはネットワークに接続しないでください。ixgbe3
は、常にサービスに使用できるように、既知のアクセス構成で Ethernet ポートとして使用可能な状態にしておく必要があります。ixgbe3
の事前構成済みのデフォルトの IP アドレスは 10.0.0.10
です。
2 つのノードを接続するには、次のいずれかを行います。あるノード上の ixgbe4
を 2 番目のノード上の ixgbe4
に、またあるノード上の ixgbe6
を 2 番目のノード上の ixgbe6
に直接接続します。
注:
3 ノード以上の VLE に使用可能なポートを持つ Oracle スイッチが必要です。Oracle スイッチを使用して、各ノードを (ixgbe4
と ixgbe6
を使用して) 接続します。
マルチノード接続を作成する場合は、ノード 1 をスイッチ (または、2 ノード VLE の場合は 2 番目のノード) に接続し、ノード 1 上で configure_vle
を実行するようにしてください。次に、ノード 2 を接続し、ノード 2 上で configure_vle
を実行します。以下も同様です。すべてのノードが接続され、configure_vle
(これが configure_vle
を呼び出します) が完了したら、構成の残りを続行します。
この手順が必要なのは、製造元からの出荷時にデフォルトの内部ネットワークアドレスがすべてのノード上で同じであり、すべてのノードが configure_vle
で構成されるまでアドレスが重複するためです。
注意:
マルチノード VLE に対して構成の変更を行う場合は、特定のノード上で VLE サービスを開始する前に、すべてのノード上の VLE サービスをまとめて停止します。つまり、構成の更新のあと、ノード単位でVLE_services
のローリング停止および開始を行うことはできません。データ転送接続を作成するには:
ixgbe1、ixgbe2
、および ixgbe4
から ixgbe13
までは、VLE と VLE 間、または VLE から VTSS へのどちらかのデータ転送に使用できます。
注:
これらのポートの一部は、必要に応じてほかの用途に予約できます。ixgbe0
から ixgbe3
までと ixgbe12
および ixgbe13 は、1G バイトリンクに直接接続されている場合、1G バイトモードで動作します。この値は VTSS または別の VLE に接続される各 IP アドレスのマシン (ホスト) 名です。文字には英数字 (A-Z、a-z、0-9)、「.」、または「-」を指定できます。文字列の先頭と末尾の文字は、「.」または「-」にできません。名前をすべて数値にすることはできません。名前の長さは 512 文字まで指定できますが、インターネット規格と CAM の制限により、ホスト部分 (ドメインコンポーネントを含まない) を最大 24 文字に制限する必要があります。
注:
ixgbe0
および ixgbe3
のポートのホスト名はインストール中に確立され、GUI では変更できません。「192.68.122.0」の形式の、ポートに割り当てられた IP アドレス (これは有効な IP v4 アドレスである必要があります)。各バイトは 0-255 で、小数点を除いて、4 バイトの数値のみである必要があります。
ポートのネットワークマスクは、「255.255.255.0」の形式の有効な IP v4 アドレスである必要があります。各バイトは 0-255 である必要があります。各バイトは 0-255 で、小数点を除いて、4 バイトの数値のみである必要があります。
UUI アクティビティーに使用される各ポートのチェックボックスを選択します。このポートは通常、製品の構成とモニタリングに使用されるポートです (GUI ブラウザ接続で使用されるポートを含む)。
注:
各 VLE には 1 つ以上の UUI 接続が必要ですが、冗長性のため 2 つ以上が推奨されます。マルチノード VLE で 2 つ以上ある場合、別のノードに UUI 接続を分散します。このチェックボックスは、このポートを VLE と VLE 間のデータ交換の「リスナー」宛先として識別します。VLE と VLE 間のデータ転送の場合は、VLE 内の任意のノードから、未使用の任意の接続を使用できます。各 VLE に 2 つ以上のノードがある場合、Oracle では各ノードから他方の VLE への最低 1 つの接続をお勧めします。VLE ノードから別の VLE のノードへの複数の接続を実行できますが、VLE ノードからほかの VLE 上の 1 つのポートへの複数の接続は実行しないでください。両方の VLE に複数のノードが存在する場合、Oracle では、VLE と VLE 間の接続を各 VLE 内のすべてのノードにわたって分散させることをお勧めします。
例: VLE1 ノード 1 には、192.168.1.1
から 192.168.1.2
にある VLE2 ノード 1 への接続が存在します。VLE ノード 1 から 2 番目の接続が作成される場合は、その接続が 192.168.1.2
にある VLE2 を宛先にしないようにしてください。
VLE と VLE 間のデータ転送の場合は、各 VLE に UUI 接続と VTSS 接続が必要です。これにより、VTCS はいずれかの VLE から VTV を移行およびリコールできます。
サイトの命名スキームに適合する VMVC 名および範囲を割り当てるようにしてください。VMVC 名および範囲は構成時に CSE によって設定されるため、構成前にそれらを割り当てておくことをお勧めします。
図3-4 に示すように、新しい VMVC の volser 範囲を指定するには、VLE GUI の「Create New VMVC」ダイアログボックスを (
ナビゲーションツリーで特定のノードが選択された状態で「VMVC View」から) 使用します。
図3-4 内の各フィールドの値を、次のように決定します。
各フィールドでは、次の「アセンブリ」の制限の下で 0-6 文字の英数字が許可されます。
英字は自動的に大文字に変換され、すべてのフィールドの先頭と末尾のスペースは自動的に削除されます。
どのフィールドも空にできるため、増分値が volser
範囲名の最初、最後、または途中になるようにできます。
どのフィールドも英字または数字を指定でき、必要な場合にそれらの使用を制限するフィールド検証が行われます。たとえば、埋め込みのスペースや特殊文字は使用できません。無効なフィールドエントリはフィールドの周囲に赤いボックスが示され、「OK」ボタンを選択するとエラー警告が表示されます。
「増分」範囲フィールド (接頭辞と接尾辞) には英字または数字を指定できます。フィールド検証により、どちらのフィールドでも英字と数字が混在していないことが確認されます。最初の値は最後の値より小さい必要があり、さらに max
の範囲制限がチェックされます。
volser
名範囲全体の長さは、各フィールドのアセンブリによって構築されます (接頭辞の長さ + 範囲の長さ + 接尾辞の長さ)。
例: AB001X - AB500X
の volser
名範囲を構築するには、AB
の接頭辞、001
という範囲の最初、500
という範囲の最後、および X
の接尾辞を入力します。同様の組み合わせを構築できますが、アセンブリ全体の長さは正確に 6 文字までにする必要があります。
構築された名前が有効な 6 文字の volser
名の長さを超えている (AB0001XY - AB1500XY
など) 場合は、「OK」ボタンをクリックすると警告ダイアログが表示され、このエントリは許可されません。
フィールドを編集して範囲が作成されると、結果の範囲がダイアログの「OK」ボタンと「Cancel」ボタンのすぐ上の行に表示されます。作成される範囲内の VMVC の数も範囲とともにかっこ内に表示されます。数が Wildcat ボックスに許可される上限 (「VMVC Counts」フィールドに「Max
」と表示される) を超える場合、テキストが太字のオレンジ色で表示されます。「OK」ボタンが押されたときに、現在の「Available
」数がチェックされ、範囲がこの数量を超えている場合、エラーダイアログが表示されます。
接尾辞文字列は、増分範囲文字列と異なる文字タイプ (数字ではなく英字) で始まる必要があります。これは、VTCS volser
名範囲エントリ機能との互換性のためです。範囲に接尾辞の先頭と同じ文字タイプが含まれている場合、範囲フィールドの文字の前に、開始の接尾辞文字が範囲内で増分されます。つまり VTCS volser 名の処理は、範囲のフィールドエントリではなく、文字タイプに基づきます。
例: 範囲の最初が 1000、範囲の最後が 1094、および接尾辞が 55 の GUI エントリでは、100055-109455 の範囲が作成されます。VTCS では、これは、100055、100056、100057…109455 に展開され、100055、100155、100255…109455 にはなりません。VTCS volser
名範囲エントリで後者の展開に一致させることは困難であるため、GUI ではこの構築は禁止されています。
重複した範囲を定義しようとすると、既存のどの VMVC にもその範囲内の新しい VMVC のみが追加されます (既存の VMVC が上書きされたり、クリアされたりすることはありません)。
VMVC の公称サイズは (ホストソフトウェアにとって) 250G バイトであり、VLE 上の実効サイズは 1T バイトです (4:1 の圧縮を前提にしています)。表3-3 は、VLE ノードの容量ごとに定義されている最大 VMVC を示しています。
表3-3 VLE の実効容量 - ノードあたりの最大 VMVC
VLE の実効容量 | 最大 VMVC |
---|---|
200T バイト |
200 |
400T バイト |
400 |
800T バイト |
800 |
1600T バイト |
1600 |
VLE GUI で指定された VMVC volser 範囲が、VTCS に対して定義されている volser 範囲に一致している必要があります。
VLE 1.1 以降では、VLE システムに書き込まれる VMVC の暗号化が提供されます。VTV が VTSS にリコールされる場合、リコール前にそれが VLE で暗号化解除されるため、MVS ホストソフトウェアには暗号化がわかりません。
注:
次の点に従ってください。使用される暗号化アルゴリズムは AES-256-CCM です。アクセス鍵は 256 ビットファイルです。
FIPS 140-2 証明書リクエストは NIST に申請されており、進行中です。
暗号化は、Oracle CSE またはその他の QSP が VLE GUI で有効または無効にしたり、管理したりします。暗号化は、ノード上に格納され、USB デバイス上にバックアップされている暗号化鍵によってノード単位で有効になります。VLE は、マルチノード VLE のどの場所に存在するか関係なく、必要に応じて VTV の暗号化を解除するため、マルチノード VLE で暗号化ノードと非暗号化ノードを混在させることができます。
ただし、マルチノード VLE ですべての VTV を暗号化する場合、すべてのノードに対して暗号化を有効にする必要があります。
実装上の注意:
暗号化が有効になる前に、そのノード上に VMVC が存在していてはいけません。さらに USB の鍵バックアップがノードの USB ポートに挿入されている必要があり、オペレーティングシステムによって書き込み可能で、マウントされている必要があります。
同様に、暗号化を無効にする前に、VTSS に対して維持する VTV をリコールしてから、すべての VMVC をノードから削除します。
暗号化鍵に有効期限はないため、必要 (セキュリティー監査要件を満たすためなど) でないかぎり、新しい鍵を生成しないでください。新しい鍵を割り当てる前に:
USB の鍵バックアップはノードの USB ポートに挿入する必要があり、書き込みに使用可能であり、かつオペレーティングシステムによってマウントされる必要があります。
確実に新しい鍵を作成する必要がある場合は、警告を無視して、古い鍵を上書きします。
複製解除によって、VLE コンプレックス内の冗長データが解消されます。複製解除の割合が増えると、それに応じて移行のパフォーマンスが向上する可能性があり、ネットワークの使用が少なくなります。
VLE の複製解除は VLE で実行されるため、ホストジョブおよび VTSS は影響を受けません。複製解除された VTV がリコールされると、VTV は VTSS にリコールされる前に、VLE で「元に戻されます」(再構築されます)。複製解除は各ノード内のテープブロックのレベル上で実行され、小さな (圧縮後に 4K 未満の) ブロックは複製解除されません。
STORCLAS DEDUP
パラメータによって制御される複製解除は、有効な VLE 容量を増やし、VTV が VMVC に書き込まれる前に VLE によって実行されます。たとえば、例3-1 に 2 つのストレージクラスに対して有効にされている複製解除を示します。
例3-1 ローカルおよびリモートストレージクラスに対して有効にされている複製解除
STOR NAME(VLOCAL) STORMNGR(VLESERV1) DEDUP(YES) STOR NAME(VREMOTE) STORMNGR(VLESERV2) DEDUP(YES)
例3-1 の STORCLAS
ステートメントは VLE VLESERV1
上の「ローカル」ストレージクラス (VLOCAL
) および VLE VLESERV2
上の「リモート」ストレージクラス (VREMOTE
) に対して複製解除を指定しています。
例3-2 に、例3-1 のストレージクラスに複製解除を実行するマネージメントクラスを示します。DEDUP2
マネージメントクラスを指定するすべてのジョブは、参照されるストレージクラスの複製解除を有効にします。
注:
複製解除は、DEDUP(YES)
ポリシーが設定されたあとにのみ実行されます。syslogs
など、メインフレームデータの多くのソースは複製解除のメリットがありません。一般にタイムスタンプを含むデータストリーム (すべてのレコードが異なる) は複製解除によるメリットが得られません。バックアップデータストリーム (同じレコードが複数回書き込まれる可能性がある) は一般に複製解除によるメリットが得られます。
下の例に示すように、これらの結果は SCRPT レポートでモニターできます。
Storage STORMNGR Node Total Capacity Used Compressed Uncompressed
Reduction
Class
MVCs (GB) (GB) (GB) (GB)
Ratio
PROD1 VLELIB1
0 4 1000 200 800 3200 16.0:1
1 3 750 200 400 1600 8.0:1
2 5 1250 200 400 1600 8.0:1
3 4 1000 0 0 0 1.0:1
VLELIB1 16 4000 600 1600 6400 10.7:1
Total- 16 4000 600 1600 6400 10.7:1
(A11} VLELIB1 0 4 1000 200 800 3200 16.0:1
1 3 750 200 400 1600 8.0:1
2 5 1250 200 400 1600 8.0:1
3 4 1000 0 0 0 1.0:1
VLELIB1 16 4000 600 1600 6400 10.7:1
Total= 16 4000 600 1600 6400 10.7:1
上の例で、データの概略の削減率は「Uncompressed」の G バイトを「Used」の G バイトで割った値です。そのため、削減率には VTSS の圧縮と VLE の複製解除の両方が含まれます。削減率が大きいことは、圧縮と複製解除の効果が大きいことを示します。
たとえば、VTSS は 16M バイトのデータを受信し、それを 4M バイトに圧縮して、圧縮されたデータを VTV に書き込みます。VLE は続いて、VTV を 2M バイトに複製解除し、それを VMVC に書き込みます。したがって、削減率は 16M バイトを 2M バイトで割ると 8.0:1 になります。
この計算は M バイトを使用して実行されるため、「Used」または「Uncompressed」フィールドには 0G バイトと表示されるにもかかわらず、1.0:1 以外の削減率が表示される場合があります。
MEDVERify
ユーティリティーを実行すると、VTV データが VMVC 上で読み取り可能であることを確認できます (ELS 7.1 および VLE 1.2 以降のみ)。VLE では MEDVERify
により、VTSS にリコールされる際に、複製解除された VMVC を「元に戻す」(再構築する) ことができることを確認します。MEDVERify
は VMVC に関する検証の合格または不合格をレポートし、XML 出力も生成します。
たとえば、例3-1 に定義されている VMVC 上の VTV を検証するには、次を入力します。
MEDVER STOR(VLOCAL) MEDVER STOR(VREMOTE)
この例では:
MEDVERify
はストレージクラス VLOCAL
および VREMOTE
の VMVC を選択します。
MAXMVC
のデフォルトは 99 に設定されます。
CONMVC
のデフォルトは 1 に設定されるため、一度に 1 つの VMVC のみ処理されます。
タイムアウトは指定されていません。
VLE 1.3 以降では、VLE と VLE 間のレプリケーションによって VTV を複製解除された形式でコピーできる縮小レプリケーションが提供されます。コピーされるデータは、コピーの開始時にコピー先の VLE に存在していなかったデータだけです。そのため、縮小レプリケーションによって、コピーされるデータの量が減り、ネットワークの使用およびコピー回数が少なくなります。縮小レプリケーションを最適化するには、ソースとターゲットの両方のストレージクラスで複製解除が有効にされていることを確認します。そうしない場合は:
複製解除がソースで有効にされているがコピー先のストレージクラスで有効にされていない場合は、コピーされる前に VTV が「元に戻され」(再構築され) ます。
複製解除がコピー先で有効にされているが、ソースストレージクラスで有効にされていない場合、コピー先での受け取り時に、VTV が複製解除されます。
たとえば、例3-3 に、例3-1 のストレージクラスを使用して縮小レプリケーションを実行するマネージメントクラスを示します。
MGMT NAME(REDREP) MIGPOL(VLOCAL,VREMOTE)
例3-3 では、両方のストレージクラスで複製解除が有効にされています。VLE と VLE 間のレプリケーション用に、対応する VLE が接続されて構成されているため、REDREP
マネージメントクラスを指定するすべてのジョブで、縮小レプリケーションが生成されます。
リンクアグリゲーションは VLE 1.5 の IP 構成で使用できます。リンクアグリゲーションは、単一の論理ユニットとしてまとめて構成され、共通の IP アドレスを共有する VLE ノード上の複数のインタフェースから構成されます。図3-5 に「Connectivity View」の「Port Aggregations」タブを示します。これは事前定義された「内部」アグリゲーションポート (AggrNode1
など) およびその関連付けられたインタフェースを表示するために使用します。このタブを使用すると、新しいカスタムアグリゲーションを定義して変更することもできます。
凡例:
現在選択されているアグリゲーション
ペインのサイズを変更するための上下へのドラッグ
オプションのドロップダウン選択
アグリゲーションに使用可能なポートインタフェースのプール
現在選択されているアグリゲーションでのインタフェース
アグリゲーションの速度が間違っている場合、ポートはグレー表示されます
インタフェースを矢印ボタンでアグリゲーションの内外に移動します
リンクアグリゲーションには次のようなメリットがあります。
あまり複雑でなく、簡単な管理。アグリゲーションは、VLE ノードを構成するために必要な IP アドレス数を減らすことによって、VLE 構成を簡単にすることができますが、さらにそれによって顧客アドレスプールの枯渇も防ぎます。リンクアグリゲーションを使用しないと、フル装備の VLE ノードには 20 個より多くの IP アドレスが必要になる可能性があります。リンクアグリゲーションによって、ノードに独自のレプリケーション、UUI、およびリモート VLE IP 要件があるかどうかに応じて、IP アドレスの数を 2 つ、3 つ、または 4 つに減らすことができます。
耐障害性。リンクアグリゲーションによって、リンクで障害が発生すると、トラフィックが残りのリンクに切り替えられるため、停止やジョブの失敗を防ぎます。
負荷分散と帯域幅の最適化。インバウンドおよびアウトバウンドトラフィックの両方の負荷がアグリゲーションのすべてのリンクに分散されることによって、負荷が分散されます。すべてのリンクを一体として使用することで、トラフィックが集約されたリンク全体に均等に分散されるため、事実上帯域幅が増加します。アグリゲーションのリンク数を増やすことによって、実効帯域幅を増やすこともできます。
次の操作に進みます。
アグリゲーションのすべてのリンクが同じ速度である必要があります。つまり、同じアグリゲーションに 1 GigE と 10 GigE のポートを構成できません (VLE GUI ではアグリゲーション内で異なるポート速度を許可していません)。
MTU (Maximum Transmission Unit) は、「Port Card Configuration」タブの「Jumbo Frames」チェックボックスによって、アグリゲーション全体に対して構成されます (このボックスをオンにすると、アグリゲーションの MTU (Maximum Transmission Unit) 値が 9000 に設定されます)。スイッチは、スイッチのチャネルグループ内のすべてのポートについて、MTU サイズをサポートし、有効にしている必要があります。
アグリゲーションは最大 8 つのリンクから構成でき、これは VLE GUI によって実行します。
スイッチ環境では、VLE からの最初のスイッチは Link Aggregation Control Protocol (LACP) IEEE 802.3ad
をサポートし、アグリゲーションモードで構成されている必要があります。このスイッチは、おそらくお客様のネットワーク内のスイッチであり、通常は、VLE 構成を管理するお客様のネットワーク管理者によって管理されます。管理者に構成の詳細を提供してください。
次の各セクションの用語は、スイッチベンダーによって異なります。下の用語と説明は、CISCO Ethernet スイッチに基づいています。Oracle スイッチの用語はほぼ同じであり、次の場所で見つけることができます。
http://docs.oracle.com/cd/E19934-01/html/E21709/z40016b9165586.html#scrolltoc
チャネルグループは VLE アグリゲーションポートに直接接続されている最初のスイッチで形成されます。IP のパス内のほかのスイッチまたはホップがアグリゲーションの存在を認識する必要はありません。最初のスイッチは、アグリゲーションリンクとの間のトラフィックフローを処理する役割を担います。各チャネルグループはアグリゲーションの論理グループです。チャネルグループはアグリゲーションごとに作成され、アグリゲーションのポートのみが含まれます。チャネルグループはアグリゲーションのポートをまとめて結合するため、スイッチはアグリゲーションとの間でトラフィックを送受信できます。チャネルグループに接続されているすべてのポートがアグリゲーションの一部であると認識されているため、アグリゲーションの一部でないチャネルグループにポートを接続しないでください。各チャネルグループには、LACP のタイプなどのパラメータが定義されており、アグリゲーションの規則が含まれます。
一般的なスイッチ構成は VLE を VTSS やほかの VLE などのシステムコンポーネントに接続するいくつかの VLAN (仮想 LAN) から構成できます。VLAN は外部から独自の分離したスイッチとして見えるスイッチ内のポートの論理グループです。VLAN は通常、アグリゲーション用に作成された 1 つまたは複数のチャネルグループと、VTSS やマルチホップ環境内の別のスイッチなどの宛先またはターゲットコンポーネントのポートが一緒になって構成されています。
MTU (Maximum Transmission Unit) は、「Port Card Configuration」タブの「Jumbo Frames」チェックボックスによって、アグリゲーション全体に対して構成されます (このボックスをオンにすると、アグリゲーションの MTU (Maximum Transmission Unit) 値が 9000 に設定されます)。ジャンボフレームが有効になっている場合は、VLE とそのターゲットコンポーネントの間のすべてのスイッチのほか、VLAN のすべてのポートでジャンボフレームが有効になっている必要があります。
「Port Aggregations」タブの「Aggregation Table」で次のいずれかの LACP モードを選択できます。
Off
- 「off」は手動モードとも呼ばれることがあり、LACP データグラム (LACPDU) が送信されないことを示します。「Off
」はスイッチがない場合に唯一有効なモードです。スイッチのない構成は、VLE と VLE 間の構成でのみ有効です。「Off
」モードでスイッチを使用すると、チャネルグループで LACP が有効にされません。スイッチはアグリゲーションをサポートするように構成する必要があります。
Passive
- 「Passive」モードでは、スイッチがリクエストした場合にのみデータグラムが送信されます。
Active
- 定期的な間隔でスイッチにデータグラムが送信されます。VLE では、タイマーのデフォルト short が使われ、VLE GUI または CLI によって調整できません。
10 GigE リンクは、VLE と VTSS 間の接続、UUI 接続、または VLE と VLE 間の接続用に集約できます。UUI トラフィックは最小であるため、UUI 用の 10 GigE アグリゲーションには最小のメリットしかありません。ただし、3 つのすべてのタイプの接続を含む 10 GigE アグリゲーションは有益であることを実証できます。VLE と VTSS 間の構成の場合、スイッチ環境には通常、10 GigE と 1 GigE の両方の接続が含まれています。これらの構成では、1 GigE VLE ポートはスイッチの 1 GigE ポートに接続し、VLE 10 GigE ポートはスイッチの 10 GigE ポートに接続します。10 GBE ポートはチャネルグループに含まれ、1 GBE ポートと 10 GBE ポートの両方を含む VLAN の一部になります。
注:
VLE と VTSS 間の構成の場合、スイッチ環境には通常、10 GigE と 1 GigE の両方の接続が含まれています。これらの構成では、1 GigE VLE ポートはスイッチの 1 GigE ポートに接続し、VLE 10 GigE ポートはスイッチの 10 GigE ポートに接続します。10 GBE ポートはチャネルグループに含まれ、1 GBE ポートと 10 GBE ポートの両方を含む VLAN の一部になります。アグリゲーションを定期的にモニターします。集約されたリンクで障害が発生しても、アグリゲーションのほかのリンクがまだ機能しているため、VLE は ASR を生成せず、障害のあるリンクを検出しません。アグリゲーションの個々のリンクのステータスをモニターすることはできません。アグリゲーションのステータスを表示するには、VLE ノードの「Connectivity View - Port Status」タブパネルに移動します。
リンクが停止した場合は、/var/adm/messages にエントリが記録されます。障害のあるリンクがないかどうかログを定期的にスキャンできるように、このメッセージファイルは夜間のバンドルに含まれます。ログ内のメッセージは、次の例のようになります。
Sep 4 08:30:16 dvtvle3 mac: [ID 486395 kern.infor] NOTICE: ixgbe12 link down
VLE は、次の各セクションで説明されているように、それぞれが集約可能な 3 つのタイプの接続をサポートしています。
このセクションでは、VLE と VTSS 間のアグリゲーションのためのベストプラクティスについて説明します。
アグリゲーションで障害が発生した場合に全体の停止を防ぐため、各 VTSS に最低 2 つのアグリゲーションを構成します。
同じアグリゲーションに複数の VTSS を接続できます。たとえば、VSM5 の場合は、IFF0
を各 VTSS からあるアグリゲーションに接続し、IFF2
を各 VTSS から 2 番目のアグリゲーションに接続できます。以下も同様です。2 つのアグリゲーションのみを使用している場合は、IFF0
と IFF1
を各 VTSS から最初のアグリゲーションに接続できます。以下も同様です。
ネットワークアダプタに障害が発生した場合のアグリゲーションの停止を防止するには、アグリゲーションへのリンクを VLE 全体にわたって水平に構成します (ixgbe4、ixgbe6、ixgbe8、ixgbe10
)。
VLE と VLE 間の接続は、次のように集約できます。
スイッチなし - スイッチのない構成では、2 つの VLE からの同じインタフェースで接続を形成します。スイッチのない環境は、スイッチなしの 2 ノード VLE の内部ネットワークと同様に機能します。スイッチのない環境は、ポイントツーポイント構成のみに制限されます。
Switched - スイッチ構成は、VLE と VTSS 間のアグリゲーションで説明されている構成と同様です。アグリゲーションごとにスイッチ内にチャネルグループが形成され、両方のチャネルグループが同じ VLAN 内に存在します。
マルチノード VLE では、あるノードからの 1 つのアグリゲーションを別の VLE、またはスイッチ環境内の複数の VLE の複数のノードに接続できます。
通常、ポート ixgbe1
と ixgbe2
は UUI 接続を作成するために使用されます。この構成では、ixgbe1
と ixgbe2
を集約してフォルトトレラント構成を作成します。いずれかのリンクに障害が発生した場合は、残りのリンクが引き続き UUI 接続を提供します。マルチノード VLE の追加の冗長性のため、2 つ目のノードで 2 つの UUI 接続を集約します。
VLE 1.5.3 を正常にインストールするには、次の要件を管理する必要があります。
注:
VLE 1.5.3 をインストールする前に、フィールドエンジニアに連絡してください。アカウント名、ユーザー名、パスワード、URL を含む、Oracle からの有効なクラウドストレージアカウント
注:
VLE をクラウドアクセス用に設定する前に、クラウドストレージアカウントが設定されていることを確認してください。VLE クラウドを構成する前に、VLE 固有の Oracle Cloud ユーザーとアカウントの資格がわかっている必要があります。これらは VLE 上のアカウントとは異なり、VLE 上で設定して使用するには、その前に Oracle Cloud チームに作成してもらう必要があります。VLE CLI を使用したり、クラウド固有の VMVC をサポートしたりするには、VLE 1.5.3 がインストールされている必要があります。
注:
クラウドアカウントを設定するには、詳細についてhttp://docs.oracle.com/cloud/latest/storagecs_common/index.html
を参照してください。同じサブネット内で複数の静的 IP アドレス接続が設定されている場合、それらの接続は正しく機能します。ただし、いずれかのケーブルが引っ張られたり、それ以外の方法で抜けたりすると、そのサブネット内のほかの接続は失われます。
ネットワーク冗長性が必要な場合は、各 IP 接続 (VSM 5 または 6 と VLE の間、VLE と VLE 間、および VLE と SMC 間) を個別のサブネット上で構成する必要があります。