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Oracle(c) Data Minerインストレーションおよび管理ガイド
リリース4.1
E62043-01
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3 Oracle Data Minerのインストール

この章では、SQL DeveloperとOracle Data Minerリポジトリのインストール方法について説明します。この章には次のトピックが含まれます:

3.1 Oracle Data Minerのインストールの概要

Oracle Data Minerのインストールとは、Oracle Data MinerリポジトリをOracle Databaseにインストールすることを意味します。リポジトリは、Oracle Data Minerのアプリケーション・マネージャおよび記憶域マネージャとして機能します。

Oracle Data Minerをインストールするには次の手順を実行します。

  1. Oracle Databaseをインストールします。すでにデータベースをインストールしている場合は、表2-1に示した要件を満たしていることを確認してください。

  2. SQL Developerをダウンロードします。

  3. Oracle Data Minerリリース・ノートを確認します。

  4. Oracle Data Minerリポジトリをインストールします。SQL Developerを使用して、またはスクリプトを実行してインストールを実行できます。


    関連項目:


3.2 SQL Developerのダウンロード

Oracle SQL Developerは、Oracle Technology Networkで無償ダウンロードできます。SQL Developerをインストールするには、ダウンロードしてシステムに解凍するだけです。SQL Developerに、インストール・プログラムは含まれていません。

SQL Developerをダウンロードする手順:

  1. Oracle SQL Developerホーム・ページの「ダウンロード」タブに移動します。

    http://www.oracle.com/technetwork/developer-tools/sql-developer/downloads/index.html

  2. ドキュメントのリンクを選択して、リリース・ノート、新規機能の一覧、SQL Developerのドキュメント・ライブラリを表示します。


    注意:

    ドキュメント・ライブラリのドキュメントは、オンライン・ビューアで閲覧できるほか、PDF、Mobi (Kindle用)、ePub (iBook用)の各フォーマットでダウンロードもできます。ドキュメント・ライブラリのページをブックマークしておくと、後で参照しやすくなります。

    http://docs.oracle.com/cd/E55747_01/index.htm


  3. プラットフォームに対応したインストレーション手順を選択し、SQL Developerのダウンロードと起動の手順に従います。


    注意:

    SQL Developerには、Java Development Kit (JDK) 1.7以上が必要です。JDKがSQL Developerソフトウェア・ダウンロード・バンドルに含まれず、システムにインストールされていない場合は、別途ダウンロードしてインストールする必要があります。

    SQL Developerのインストール手順に、JDKのダウンロード・ページへのリンクがあります。


  4. SQL Developerを初めて起動するときには、JDKのパスを指する必要があります。

3.3 スクリプトを使用したリポジトリのインストール

リポジトリをインストールする前に、ディスクの空き容量を確認してください。Oracle Data Minerリポジトリには、表領域の設定で異なりますが初期状態で200から700 MBが必要です。


注意:

Oracle Database 11.2.0.4以上の場合、リポジトリのデフォルト表領域にはセグメント領域管理のためにautoを指定する必要があります。

インストール・スクリプトの実行前に「Oracle Data Miner管理スクリプトについて」を参照してください。

Oracle Data Minerリポジトリをインストールする手順:

  1. SYSとしてデータベースにログインします。

  2. installodmsスクリプトを実行します。

    installodmr.sql default_tablespace temp_tablespace
    

    たとえば、5.1.1項の説明に従ってデフォルトの検索パスを設定している場合には、次の文でリポジトリがインストールされ、デフォルト表領域USERSと一時表領域TEMPが設定されます。

    @installodmr USERS TEMP
    

データベースがリモートで、リポジトリがXML DBオブジェクト・リレーショナル記憶域を使用している場合(Oracle Database 11.2.0.1 - 11.2.0.3)、インストール・スクリプトの実行にはおよそ10分かかります。データベースがリモートで、リポジトリがバイナリ記憶域を使用している場合(Oracle Database 11.2.0.4以降)、インストールはおよそ3分で完了します。


注意:

リポジトリをインストールしたら、少なくとも1人のデータベース・ユーザーに対してOracle Data Minerのアクセスを有効にする必要があります。


関連項目:


3.4 スクリプトを使用したサンプル・データのロード

スクリプトを使用してリポジトリインストールしたら、第2のスクリプトを実行して、Oracle Data Minerチュートリアルで使用されるサンプル・データをロードできます。SQL Developer GUIを使用してリポジトリをインストールする場合、チェック・ボックスを選択することでサンプル・データをインストールできます。

instDemoDataスクリプトを実行すると、Oracle Data Minerユーザー用のデモ・データが作成されます。このスクリプトは、表3-1に示すデータへのアクセスを付与します。データベースにSHスキーマが存在しない場合、スクリプトはSHに依存しないデモ・データのみを準備します。

インストール・スクリプトの実行前に5.1項「Oracle Data Miner管理スクリプトについて」を参照してください。

ユーザー用のOracle Data Minerサンプル・データをインストールする手順:

  1. SYSとしてデータベースにログインします。

  2. SHスキーマがデータベースに存在することを確認します。存在しない場合は、「Oracle Databaseサンプル・スキーマ」の手順に従ってサンプル・スキーマをインストールします。

  3. instDemoDataスクリプトを実行します。

    instDemoData.sql user
    

    たとえば、デフォルトの検索パスを設定している場合には、次の文でユーザーdmuser1用のサンプル・データがインストールされます。

    @instDemoData dmuser1
    

ユーザー用のサンプル・データを削除する手順:

  1. SYSとしてデータベースにログインします。

  2. dropDemoDataスクリプトを実行します。

    dropDemoData.sql user
    

    たとえば、デフォルトの検索パスを設定している場合には、次の文でユーザーdmuser1用のサンプル・データが削除されます。

    @dropDemoData dmuser1
    

3.4.1 Oracle Data Minerのサンプル・データについて

Oracle Data Minerのサンプル・データには、表3-1にまとめた表とビューが含まれています。

表3-1 Oracle Data Minerのサンプル・データ

表またはビュー 説明

MINING_DATA_BUILD_V

MINING_DATA_TEST_V

MINING_DATA_APPLU_V

SHスキーマ内の表に基づくビュー。このデータは次で説明されているOracle Data Miningのサンプル・プログラムで使用されます。

MINING_DATA_TEXT_BUILD_V

MINING_DATA_TEXT_TEST_V

MINING_DATA_TEXT_APPLU_V

SHスキーマ内の表に基づくビュー。ビューには、OBEのテキスト・マイニングの例とData Miningのサンプル・プログラムで使用される追加のCOMMENTS列が含まれます。

ODMR_CARS_DATA

米国の自動車に関するデータ(グラフ・ノードでの実験用)。

INSUR_CUST_LVT_SAMPLE

Oracle By Example (OBE)でData Mining用のチュートリアルに使用するデータ。

ODMR_SALES_JSON_DATA

販売データ(JSON問合せノードでの実験用)。(Oracle Database 12.1.0.2以上)


3.5 SQL Developer GUIを使用したリポジトリのインストール

GUIからOracle Data Minerリポジトリをインストールする手順:

  1. SQL Developerの「接続」タブで、ターゲット・データベースへの管理接続を選択するか、新しい接続を作成します。

  2. Oracle Data Minerユーザーを作成します。

    1. 管理接続についてドリルします。

    2. 「他のユーザー」を右クリックし、「ユーザーの作成」を選択します。

    3. ユーザーにCONNECTロールを付与し、デフォルト表領域に無制限の割当てを指定します。

  3. 「接続」タブに、Oracle Data Minerユーザーの接続を作成します。

  4. 「表示」メニューから、「Data Miner」「Data Minerの接続」の順に選択します。

  5. SQL Developerの「接続」タブの下に、「Data Minerの接続」タブが開きます。

  6. 「Data Miner」タブのプラス記号をクリックし、「接続の選択」ダイアログを表示します。ドロップダウン・リストからData Minerユーザーを選択します。

  7. 「Data Miner」タブに新しい接続が表示されます。

  8. 新しい接続についてドリルしようとすると、次のダイアログ・ボックスが表示されます。

    図reponotinstalled.gifの説明が続きます。
    図reponotinstalled.gifの説明

  9. 「はい」をクリックして、リポジトリをインストールします。

  10. SYSパスワードを指定すると、リポジトリに関する情報が表示されます。次に例を示します。

    図repositoryaccountinfo.gifの説明が続きます。
    図repositoryaccountinfo.gifの説明

  11. 「OK」をクリックします。

  12. リポジトリのインストール・ダイアログ・ボックスが開きます。

    「デモ・データのインストール」チェック・ボックスを選択して、ユーザー接続のスキーマにサンプル・データをインストールします。データベースにSHスキーマが存在する場合、表3-1に示すすべてのサンプル・データがインストールされます。SHがインストールされていない場合、ODMR_CARS_DATAINSUR_CUST_LVT_SAMPLEおよびODMR_SALES_JSON_DATA(データベース12.1のみ)のみがインストールされます。

    図installingrepository.gifの説明が続きます。
    図installingrepository.gifの説明


    注意:

    リポジトリをインストールすると、Oracle Data Minerユーザーに必要なデータベース権限が自動的に付与されます。

    Oracle Data Minerによって必要とされる権限は、Oracle Data Mining APIを直接使用するために必要な権限とは異なります。詳細は、『Oracle Data Miningアプリケーション開発者ガイド』の、マイニング・モデルとデータへのアクセスの制御に関する項を参照してください。


  13. インストールが完了したら、「閉じる」をクリックします。


関連項目:

Oracle Data Minerユーザーズ・ガイドで、GUIを使用したOracle Data Minerリポジトリのインストールに関する項を参照してください。

3.6 JSONパーサーとデータ・ガイドのインストール

JSON問合せ処理は、リリース12.1.0.2以上のOracle Databaseで使用できます。スクリプトを使用してリポジトリをインストールまたは移行した場合は、インストール後の手順を別途実行し、Oracle Data MinerでJSONサポートを有効にする必要があります。GUIを使用してリポジトリをインストールまたは移行した場合、次に示す追加の手順は不要です。

3.6.1 JSONサポートをインストールするスクリプトについて

Oracle Data Miner用のJSONパーサーとスキーマ・ジェネレータをインストールする2つのスクリプトを使用できます。違いは引数だけで、一方はOracle SIDを取り、もう一方はOracleサービス名を取ります。お使いのデータベース・インストール環境に最も適したスクリプトを選択してください。プラガブル・データベースを使用している場合は、Oracleサービス名が必要です。

  • loadjsonschemagen.sqlは、Oracle SIDを使用します。

    loadjsonschemagen.sql  sys_user  sys_password  host  port SID  jar_path
    
  • loadjsonschemagenWithSN.sqlは、Oracleサービス名を使用します。

    loadjsonschemagenWithSN.sql  sys_user  sys_password  host  port service_name
                                 jar_path
    

どちらのスクリプトでも、SYSユーザーとパスワード、データベース・ホスト名とポート番号とjarファイルへのパスを指定します。

org.glassfish.javax.json.jar
JSONSchemagenerator.jar

3.6.2 スクリプトを実行する要件

  • jar_path引数には、現在のデータベース・システムでアクセス可能なディレクトリを指定します。

  • スクリプトを実行するシステムで、Oracleデータベースのコマンドライン・ユーティリティloadjavaおよびdropjavaを使用できる必要があります。

3.6.3 例: リモート・データベースへのJSONサポートのインストール

  1. SQL Developerがインストールされているコンピュータにログインします。

  2. scriptsディレクトリに移動します。

    cd SQL_Developer_Home\sqldeveloper\dataminer\scripts
    
  3. SYSとしてSQL*Plusを起動します。

    SQLPLUS sys / as sysdba
    
  4. いずれかのバージョンの(SIDとサービス名のいずれかを必要とする)スクリプトを実行します。

    @loadjsonschemagen sys_user sys_password host port SID jar_path
    or
    @loadjsonschemagenWithSN sys_user sys_password host port service_name jar_path
    

    ここで、jar_pathの値は次のとおりです。

    c:\SQL_Developer_home\sqldeveloper\extensions\oracle.dmt.dataminer\lib
    

3.6.4 例: データベース・ホスト上へのJSONサポートのローカル・インストール

  1. スクリプトloadjsonschemagen.sqlvalidateODMRSYS.sqlをコピーします。コピー元:

    \SQL_Developer_home\sqldeveloper\dataminer\scripts
    

    コピー先: データベース・ホスト・コンピュータのステージング・ディレクトリ(たとえば、/scratch)。

  2. org.glassfish.javax.json.jarJSONSchemaGenerator.jarをコピーします。コピー元:

    \SQL_Developer_home\sqldeveloper\extensions\oracle.dmt.dataminer\lib
    

    コピー先: データベース・ホスト・コンピュータのステージング・ディレクトリ(たとえば、/scratch)。

  3. ホスト・コンピュータのステージング・ディレクトリ(たとえば、/scratch)に移動し、SYSとしてSQL*Plusを起動します。

    SQLPLUS sys / as sysdba
    
  4. いずれかのバージョンの(SIDとサービス名のいずれかを必要とする)スクリプトを実行します。


関連項目:

JSONパーサーをインストールするスクリプトを実行する方法の詳細は、「JSONサポートをインストールするスクリプトについて」