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Oracle® REST Data Servicesインストレーション、構成および開発ガイド
リリース3.0.11
E62039-09
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B Oracle REST Data Servicesの構成ファイルについて

この項では、Oracle REST Data Servicesの構成ファイルについて説明します。

トピック:

B.1 構成ファイルの検索

構成ファイルの現在の場所を表示するには、次のようにconfigdirコマンドを使用します。

java -jar ords.war configdir

構成フォルダが構成されていない場合は、「config.dir設定が設定されていません」というメッセージが表示されます。設定されている場合は、現在の設定値が表示されます。

B.2 構成ファイルの場所を設定する

構成フォルダの場所を変更するには、次のようにconfigdirコマンドを使用します。

java -jar ords.war configdir </path/to/config>

説明:

  • </path/to/config>は、構成ファイルが格納されている場所です。

B.3 構成フォルダの構造を理解する

構成フォルダの構造は次のとおりです。

    ./
    |
    +-defaults.xml
    +-apex.properties*
    +-url-mapping.xml
    |
    +conf/
      |      
      +-apex.xml
      +-apex_al.xml
      +-apex_rt.xml
      +-apex_pu.xml
      |
      ...
      +-(db-name).xml
      +-(db-name)_al.xml
      +-(db-name)_rt.xml
      +-(db-name)_pu.xml

defaults.xmlには、すべてのデータベース接続に適用されるグローバル設定が格納されています。

conf/<db-name>.xmlには、特定のデータベース接続(たとえば、デフォルトのapex接続)に固有の設定が格納されています。<db-name>は、データベース接続の名前です。

データベース接続がOracle Application ExpressのRESTfulサービスを使用する場合、_al.xml_rt.xmlおよび_pu.xmlなどの名前のファイルが、APEX_LISTENERAPEX_REST_PUBLIC_USERおよびORDS_PUBLIC_USERのデータベース・ユーザー用の構成をそれぞれ格納します。

データベース接続がOracle REST Data ServicesのRESTfulサービスを使用する場合、<db-name>_pu.xmlファイルがORDS_PUBLIC_USERデータベース・ユーザーの構成を格納します。

B.4 構成ファイルの形式を理解する

構成ファイルは、各構成設定がキーおよびそれに対応する値からなる標準のJava XMLプロパティ・ファイル形式を使用します。defaults.xmlファイルの例を次に示します。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE properties SYSTEM "http://java.sun.com/dtd/properties.dtd">
<properties>
    
<entry key="db.connectionType">basic</entry>
<entry key="db.hostname">localhost</entry>
<entry key="db.port">1521</entry>
<entry key="db.sid">orcl</entry>
    
<entry key="jdbc.DriverType">thin</entry>
<entry key="jdbc.InitialLimit">3</entry>
<entry key="jdbc.MinLimit">1</entry>
<entry key="jdbc.MaxLimit">10</entry>
<entry key="jdbc.MaxStatementsLimit">10</entry>
<entry key="jdbc.InactivityTimeout">1800</entry>
<entry key="jdbc.statementTimeout">900</entry>
<entry key="jdbc.MaxConnectionReuseCount">1000</entry>
    
</properties>

B.4.1 url-mapping.xmlファイルの形式を理解する

複数のデータベースが構成されている場合、url-mapping.xmlファイルにリクエストを適切なデータベースにルーティングするルールが格納されます。url-mapping.xmlファイルの例を次に示します。

<pool-config xmlns="http://xmlns.oracle.com/apex/pool-config">
 <pool name="sales_db"
   base-path="/sales"
   workspace-id="sales_rest"/>
</pool-config>

B.5 構成可能なパラメータの理解

表B-1に、defaults.xmlおよび(db-name).xml構成ファイルの編集可能なパラメータを示します。

ヒント:

構成ファイルの編集には、Oracle REST Data Servicesのコマンドライン・インタフェースおよびOracle SQL DeveloperのOracle REST Data Services Administrationを使用することをお薦めします。

表B-1 Oracle REST Data Servicesの構成ファイルのパラメータ

キー 説明

apex.docTable

文字列

Application Expressによって使用されるドキュメント表の名前。

デフォルトは、FLOWS_FILES.WWV_FLOW_FILE_OBJECTS$です。

MYDOCTABLE

apex.excel2collection

ブール値

Oracle Application ExpressのコレクションにExcelファイルを配置するかどうかを指定します。

サポートされている値:

  • true

  • false (デフォルト)

trueの場合、apex.excel2collection.onecollectionまたはapex.excel2collection.useSheetNameのいずれかをtrueに設定する必要があります。

false

apex.excel2collection.name

文字列

apexコレクションの名前。apex.excel2collection.onecollectionがtrueの場合にこの名前が必要です。

mycollection

apex.excel2collection.onecollection

ブール値

すべてのExcelワークシートを単一のコレクションに配置するかどうかを指定します。

サポートされている値:

  • true

  • false (デフォルト)

false

apex.excel2collection.useSheetName

ブール値

各Excelワークシート用のコレクションを作成するかどうかを指定します(ワークシート名を対応するコレクション名に使用します)。

サポートされている値:

  • true

  • false (デフォルト)

false

cache.caching

ブール値

サポートされている値:

  • true

  • false (デフォルト)

キャッシングを有効にするにはtrueに設定する必要があり、procedureNameListにプロシージャが必要です。

true

cache.directory

文字列

キャッシュ・ファイルのディレクトリの場所。

C:\data\cachefiles

cache.duration

文字列

サポートされている値:

  • days (デフォルト)

  • minutes

  • hours

期限切れキャッシュ・タイプの場合は必須。

days

cache.expiration

数値

期限切れキャッシュ・タイプの場合は必須。

デフォルトは7です。

7

cache.maxEntries

数値

LRUキャッシュ・タイプの場合は必須。

デフォルトは500です。

500

cache.monitorInterval

数値

期間を分単位で指定します。

キャッシュ・タイプが期限切れの場合、Oracle REST Data Servicesは、期限の切れたファイルのすべてのキャッシュをNN分間隔でチェックします。たとえば、monitorIntervalが60の場合、キャッシュは60分ごとにチェックされます。

デフォルトは60です。

60

cache.procedureNameList

文字列

ファイルのキャッシュを許可するプロシージャ名を指定します。

プロシージャ名には、ワイルドカード文字のアスタリスク(*)または疑問符(?)を含めることができます。0文字以上の文字の置換にアスタリスク(*)を、任意の1文字の置換に疑問符(?)を使用します。

各プロシージャ名は、カンマで区切る必要があります。

p, download_file

cache.type

文字列

サポートされている値:

  • expire

  • lru (デフォルト)

lru

db.connectionType

文字列

接続のタイプ。サポートされている値:

  • basic

  • tns

  • customurl

basic

db.customURL

文字列

データベースに接続するためのJDBC URL接続。

jdbc:oracle:thin:@(DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP) (HOST=myhost)(PORT=1521))(CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=ora111.example.com)))

db.hostname

文字列

Oracleデータベースのホスト・システム。

myhostname

db.password

文字列

指定されたデータベース・ユーザーのパスワード。暗号化して保存できるように、パスワードの先頭に感嘆符を含めます。

!password4user

db.port

数値

データベース・リスナー・ポート。

1521

db.servicename

文字列

データベースのネットワーク・サービス名。

ora111.example.com

db.serviceNameSuffix

文字列

プールがCDBを指すこと、およびそのCDBに接続しているPDBをOracle REST Data Servicesによってアドレス可能にする必要があることを示します(「Oracle REST Data Servicesによって、すべてのPDBをアドレス可能にする(プラガブル・マッピング)」を参照)。

apex_pu

db.sid

文字列

データベースの名前。

ora111

db.tnsAliasName

文字列

tnsnames.oraファイル内の名前と一致するTNSの別名。

MY_TNSALIAS

db.tnsDirectory

文字列

tnsnames.oraファイルのディレクトリの場所。

C:\ORACLE\NETWORK\ADMIN

db.username

文字列

接続のデータベース・ユーザーの名前。

APEX_PUBLIC_USER

debug.debugger

ブール値

アプリケーション・サーバーのコンソールにデバッグ・メッセージを表示するかどうかを指定します。

サポートされている値:

  • true

  • false (デフォルト)

false

debug.printDebugToScreen

ブール値

ブラウザ上でエラーメッセージを表示するかどうかを指定します。

サポートされている値:

  • true

  • false (デフォルト)

false

error.keepErrorMessages

ブール値

エラー・メッセージを保持するかどうかを指定します。

サポートされている値:

  • true

  • false (デフォルト)

true

error.maxEntries

数値

保持するエラー・メッセージの合計数を指定します。

デフォルトは50です。

50

icap.port

数値

ウイルス・スキャン・ファイルへのInternet Content Adaptation Protocol(ICAP)ポートを指定します。

icap.portの値は必須です。

5555

icap.server

文字列

ウイルス・スキャン・ファイルへのInternet Content Adaptation Protocol(ICAP)サーバーの名前を指定します。

icap.serverの値は必須です。

servername

jdbc.DriverType

文字列

JDBCドライバのタイプ。サポートされている値:

  • thin

  • oci8

thin

jdbc.InactivityTimeout

数値

閉じられる前に、利用可能な接続がアイドル状態を維持できる時間を指定します。非アクティブな接続のタイムアウトは秒単位です。

デフォルトは1800です。

1800

jdbc.InitialLimit

数値

作成される接続の数の初期サイズを指定します。

デフォルトは3です。(デフォルトは低いため、ほとんどの本番環境ではおそらくこれより高く設定すべきです。)

10

jdbc.MaxConnectionReuseCount

数値

破棄され、新規の接続と置き換わる前に、接続を再利用する最大回数を指定します。

デフォルトは1000です。

1000

jdbc.MaxLimit

数値

接続の最大数を指定します。

デフォルトは10です。(一部の本番環境では低すぎる可能性があります。)

20

jdbc.maxRows

数値

RESTfulサービスの処理で問合せから戻される、結果セットのネストしたカーソルから戻される行の最大数を指定します。リソースがページ分割されているかどうかにかかわらず、SQL問合せを使用して生成されるすべてのRESTfulサービスに影響します。

デフォルトは500です。

300

jdbc.MaxStatementsLimit

数値

接続ごとにキャッシュする文の最大数を指定します。

デフォルトは10です。

10

jdbc.MinLimit

数値

接続の最小数を指定します。

デフォルトは1です。

1

jdbc.statementTimeout

数値

流用した(使用中の)接続が、中止および再要求とみなされるまでの、未使用の時間を指定します。中止された接続のタイムアウトは秒単位です。

デフォルトは900です。

900

log.logging

ブール値

ログ・メッセージを保持するかどうかを指定します。

サポートされている値:

  • true

  • false (デフォルト)

true

log.maxEntries

数値

保持するログ・メッセージの合計数を指定します。

デフォルトは50です。

50

log.procedure

ブール値

プロシージャをログに記録するかどうかを指定します。

サポートされている値:

  • true

  • false (デフォルト)

false

misc.defaultPage

文字列

表示するデフォルトのページ。一般的には、Oracle REST Data Servicesのホームページのapexが使用されます。

apex

procedure.postProcess

文字列

URLで指定されたプロシージャを実行した後に実行するプロシージャ名(複数可)を指定します。複数のプロシージャ名はカンマで区切ります。

SCHEMA1.SUBMIT.REQUEST,FINISHTASK

procedure.preProcess

文字列

URLで指定されたプロシージャを実行する前に実行するプロシージャ名(複数可)を指定します。複数のプロシージャ名はカンマで区切ります。

SCOTT.PREPROC1, INITIALIZE, PKG1.PROC

security.disableDefaultExclusionList

ブール値

サポートされている値:

  • true

  • false (デフォルト)

false

security.exclusionList

文字列

ブラウザから直接実行することが禁じられているプロシージャ、パッケージまたはスキーマ名のパターンを指定します。

プロシージャ名には、ワイルドカード文字のアスタリスク(*)または疑問符(?)を含めることができます。0文字以上の文字の置換にアスタリスク(*)を、任意の1文字の置換に疑問符(?)を使用します。

注意: 複数のパターンはカンマで分割します。

customer_account,bank*, employe?

security.inclusionList

文字列

ブラウザから直接実行することが許可されているプロシージャ、パッケージまたはスキーマ名のパターンを指定します。

プロシージャ名には、ワイルドカード文字のアスタリスク(*)または疑問符(?)を含めることができます。0文字以上の文字の置換にアスタリスク(*)を、任意の1文字の置換に疑問符(?)を使用します。

注意: 複数のパターンはカンマで分割します。

apex, p, v, f, wwv_*, y*, c*

security.maxEntries

数値

最大キャッシュ・サイズを指定します。

デフォルトは2000です。

2000

security.requestValidationFunction

文字列

URLでリクエストされたプロシージャの処理を許可するかどうかを判断するための検証関数を​​指定します。この関数は、プロジェクトを許可する場合はtrueを戻し、そうでない場合はfalseを戻す必要があります。

CHECK_VALID_PROCEDURE

security.verifySSL

ブール値

その環境でHTTPSが利用可能かどうかを示します。

サポートされている値:

  • true (デフォルト)

  • false

この値をfalseに変更する場合は、「非HTTPS環境でOAuth2の使用」を参照してください。

true

soda.defaultLimit

文字列

SODA REST APIを使用しているときに、制限がURLで指定されていない場合、コレクションのGETリクエストに返されるデフォルトのドキュメント数を指定します。正の整数または、制限をなくす「無制限」である必要があります。

デフォルトは100です。

75

soda.maxLimit

文字列

SODA REST APIを使用しているときに、URLで指定された制限にかかわらず、コレクションURLでGETリクエストに返されるドキュメントの最大数を指定します。正の整数または、制限をなくす「無制限」である必要があります。

デフォルトは1000です。

700

関連項目:

詳細は、「Oracle REST Data Servicesの構成およびインストール」および『Oracle SQL Developerユーザーズ・ガイド』のOracle REST Data Servicesの管理に関する項を参照してください。