Oracle® Enterprise Manager Plug-in for Oracle Database Applianceユーザーズ・ガイド リリース12.1.0.1 E64884-02 |
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この章では、Oracle Database Applianceプラグインのデプロイの手順について説明します。次の内容について説明します。
Oracle Database Applianceプラグインをデプロイする前に、次の前提条件が満たされていることを確認してください。
Enterprise ManagerエージェントがILOMサービス・プロセッサと通信するためには、ILOMサービス・プロセッサで特定のユーザーIDが設定されている必要があります。
注意: 特定のユーザーIDを追加するには、ILOMサービス・プロセッサに対する管理者レベルの権限が必要です。 |
特定のILOMユーザーIDを追加するには、ILOMサービス・プロセッサWebインタフェース、ILOM CLIまたはipmitool
コマンドを使用できます。この例では、ILOM CLIを使用します。
セキュリティ上の理由で、この例のILOM CLIコマンドではILOMサービス・プロセッサのルート・ユーザーIDは表示されません。
rootとしてサービス・プロセッサにログインします。
# ssh root@[Service Processor IP] Password:
users
ディレクトリに移動します。
-> cd /SP/users
oemuser
ユーザーおよびパスワードを作成します。
-> create oemuser Creating user... Enter new password: ******** Enter new password again: ******** Created /SP/users/oemuser
新しいユーザーのディレクトリに移動し、ロールを設定します。
-> cd oemuser /SP/users/oemuser -> set role='cro' -> Set 'role' to 'cro'
最新のシステム・イベントを10件リストして、手順3で作成したILOMユーザーIDをテストします。
-> ipmitool -I lanplus -H <ilom_hostname> -U oemuser -P oempasswd -L USER sel list last 10
Oracle Database Applianceの残りのサーバー・ノードのILOMサービス・プロセッサに対して、手順1から5を繰り返します。
ルート・ユーザーは、Oracle Database Applianceエージェントでモニタリングを実行できます。ただし、セキュリティ上の理由によりルート・ユーザーにアクセスできない場合、かわりにモニタリングOSユーザーをモニタリング・ユーザーとして作成し、権限委譲を適切に設定します。
次に、Oracle Database Applianceのモニタリングのためにoak/welcome2ユーザーを作成する例を示します。
次のコマンドを実行します
#useradd oak #passwd oak
ユーザーoakにSudo権限を付加します。
visudo
コマンドを使用して、ホストで/etc/sudoers
ファイルを変更します。
次のコマンドを/etc/sudoers
ファイルに追加します。
Cmnd_Alias PLUGIN_AGENT_SCRIPT=$PERL_HOME/bin/perl $AGENT_HOME/plugins/$PLUGIN_OPAR_VERSION /scripts/*.pl* , \ $AGENT_HOME/sbin/nmosudo DEFAULT_PLUGIN DEFAULT_FUNCTIONALITY DEFAULT_SUBACTION DEFAULT_ACTION perl -e exit 0 MONITOR_USER ALL=(ALL) PLUGIN_AGENT_SCRIPT
次の点に注意してください。
$AGENT_HOME
は、インストールされているエージェント・ホームへの絶対パスです。エージェント・ホーム・ディレクトリは、ホストへのエージェントのデプロイ中に作成されます。例: /u01/app/agent_home/
$PLUGIN_OPAR_VERSION
は、OMSとエージェントにデプロイされる完全なOracle Database ApplianceプラグインOPARファイルです。oracle.dba.odba.agent.plugin_12.1.0.1.0
形式をとり、12.1.0.1.0はプラグインのバージョンで、将来大きくなる可能性があります。
$PERL_HOME
は、インストールされている実行可能なPerlへの絶対パスです。例: /u01/app/agent_home/core/12.1.0.4.0/perl/
ホスト・ターゲットに権限委譲を設定します。
Enterprise Managerにログインします。
「Setup」メニューで「Security」、「Privilege Delegation」の順に選択します。
Sudoタイプを選択します。
/usr/bin/sudo -u %RUNAS% %COMMAND%
をSudoコマンド設定に適用します。
Oracle Database Applianceソフトウェア
サポートされるバージョンはOracle Appliance Manager 12.1.2.2.0です。Oracle Database Appliance上のソフトウェア・バージョンを確認するには、次のコマンドを実行します。
# oakcli show version
関連項目: oakcli show version コマンドの詳細は、『Oracle Database Appliance管理およびリファレンス・ガイド』を参照してください。 |
グリッド・インフラストラクチャ/DBクラスタ
検出の前に、グリッド・インフラストラクチャ/DBクラスタが稼働している必要があります。プラグインをデプロイする前に、Oracle Database Applianceデプロイメントが完了し、グリッド・インフラストラクチャ・クラスタが起動され実行中である必要があります。
各サーバー・ノードで、ILOMサーバーのホスト名を解決できることを確認する必要があります。これらのコンポーネントの名前がDNSに登録されていない場合、エントリは各計サーバー・ノードの/etc/hosts
ファイルに追加できます。
ファイアウォールの構成を確認するには、次の手順を実行します。
ping
の許可
多くのセキュア・ネットワーク環境では、通常、ping
サービスを無効にします。Enterprise Managerでは、ping
を使用して、Oracle Database Applianceの基本的な機能とステータスを確立します。
サーバー・ノードでは、OMSサーバーからping
サービスとポートが有効になっている必要があります。
他のすべてのOracle Database Applianceコンポーネント(ILOMサーバーなど)では、ping
サービスとポートが(エージェントが実行中の)サーバー・ノードから有効になっている必要があります。
注意: ping トラフィックのオーバーヘッドは最小限です。エージェントは5分ごとにターゲットのpingを行います。 |
データベース・ポートのオープン
データベースのリスナー・ポートは、Enterprise ManagerのOMSサーバーに対してオープンする必要があります。Oracle Database ApplianceのデータベースはSCANリスナーを使用するため、ポートは基本のサーバー・ノード、サーバー・ノードの仮想IPおよびスキャン・リスナーのアドレスに対して、オープンする必要があります。
Enterprise Managerアップロード・ポートのオープン
Enterprise Manager Cloud Control 12cエージェントはEnterprise Managerサーバーのアップロード・サービスへのアクセス権が必要です。通常、HTTPアップロードにはポート4889、HTTPSアップロードにはポート4900で構成されています。割当て済のポートを確認するには、OMSサーバーのコマンドラインで、次のコマンドを実行します。
$ emctl status oms -details
これらのポートは各サーバー・ノードでオープンする必要があります。
エージェント・ポートのオープン
OMSサーバーは、各サーバー・ノードで、Enterprise Manager Cloud Control 12cエージェントのHTTPまたはHTTPSポートに接続できる必要があります。デフォルトのエージェント・ポートは3872です。ポート3872を使用できない場合、ポート1830から開始して、次に使用可能になるポートを使用します。
使用されているポートを識別するには、次の手順を実行します。
サーバー・ノードのコマンドラインで、次のコマンドを実行します。
$ emctl status agent
あるいは、次のディレクトリのemd.properties
ファイルでEMD_URL
プロパティの値を確認することもできます。
<AGENT_HOME>/agent_inst/sysman/config
SSHポートのオープン
Enterprise Manager Cloud Control 12cエージェントには、監視するDatabase Applianceコンポーネントへのssh
アクセス権が必要です。エージェントはサーバー・ノードで実行されるため、各ILOMのsshポート22を各サーバー・ノードに対してオープンする必要があります。
注意: emkit ではssh アクセス権が構成されていますが、最初にポートをオープンする必要があります。 |
UDPトラフィック(SNMPポート)の許可
すべてのOracle Database Applianceコンポーネントは、サーバー・ノードで実行中のエージェントにSNMPトラップを送信できる必要があります。SNMPではUDPプロトコルが使用されるので、エージェント・ポートおよびポート162をILOMとエージェント間のUDPトラフィックに対してオープンする必要があります。
Enterprise Managerエージェントを、Oracle Database Appliance VMデプロイメントの場合はODA_BASEに、およびOracle Database Applianceベア・メタル・デプロイメントの場合はLinuxホストにデプロイします。
注意: Enterprise Managerターゲットの検出では、サーバー・ノードに対して管理ネットワーク・ホスト名またはクライアント・ネットワーク・ホスト名のいずれかが使用できます。サーバー・ノードにEnterprise Managerエージェントをインストールする際には、Oracle Clusterwareで使用しているのと同じホスト名を使用する必要があります。クラスタ内のノードのホスト名を識別するには、いずれかのサーバー・ノードで |
注意:
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関連項目: 管理エージェントのインストールについては、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください |
pushメソッドを使用してEnterprise Managerエージェントをインストールする手順:
Oracle Database Applianceサーバー・ノードをホスト・ターゲットとしてOracle Enterprise Manager Cloud Control 12cに追加します。Enterprise Managerホームページで、「設定」メニュー(右上隅)から「ターゲットの追加」→「ターゲットの手動追加」をクリックします。
「ホスト・ターゲットの追加: ホストとプラットフォーム」画面で、セッション名を指定します。完全修飾ホスト名を指定し、プラットフォームを選択します。
注意: 使用しているプラットフォームでエージェント・ソフトウェアを使用できない場合、「拡張性」ページに移動して最初にダウンロードします。 |
「次へ」をクリックして、ホストの詳細を追加します。
「インストールの詳細」画面で、次の情報を入力します。
「インストールのベース・ディレクトリ」
「インスタンス・ディレクトリ」
「名前付き資格証明」
「ポート」フィールドは空白のままにしておきます。使用可能なポートは、インストール・プロセスの一部として自動的に選択されます。
「次へ」をクリックして、ホストの詳細を確認します。
「エージェントのデプロイ」をクリックして、エージェント・デプロイメント・プロセスを開始します。
デプロイメント・プロセスの進行中に、リモート前提条件チェックが自動的に行われます。問題がなければ、「エージェント・デプロイメント・サマリー」にエージェント・デプロイメントが成功したことが示されます。
重要: デプロイメント中にroot.sh が実行されなかった場合は、必ずすべてのサーバー・ノードでroot.shを実行してください。 |
ホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用してインストールする場合の代替方法として、サイレント・モードのOracle Management Agentをインストールできます。サイレント・モードでは、インストールの詳細情報およびデプロイメント・スクリプトを提供するために、レスポンス・ファイルを使用する必要があります。このレスポンス・ファイルで提供されている情報を使用して、管理エージェントのサイレント・インストールを実行します。
詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』の「サイレント・モードでのOracle Management Agentのインストール」の章を参照してください。
http://docs.oracle.com/cd/E24628_01/install.121/e24089/install_agent_usng_rsp.htm#CEGGACJE
Oracle Enterprise Manager Plug-in for Oracle Database Applianceは、12.1.0.VERSION.0_oracle.dba.odba_2000_0.oparという名前のプラグイン・アーカイブ・ファイル(*.opar)として提供されます。
使用する予定の既存のOracle Enterprise Managerインストールが存在し、Oracle Enterprise Managerエージェントがインストールされていると仮定すると、Oracle Database Applianceプラグインのデプロイメントは次の手順で構成されます。
Oracle Database Applianceプラグイン・アーカイブ・ファイルのローカルでのインストール(手順)またはOracle Database Applianceプラグイン・アーカイブ・ファイルのリモートでのインポート(手順)
Enterprise Manager Cloud Control (OMSサーバー)へのOracle Database Applianceプラグインのデプロイ(手順)
両方のOracle Database Applianceサーバー・ノード(ホスト)上での管理エージェントへのOracle Database Applianceプラグインのデプロイ(手順)
Oracle Database Applianceプラグイン・アーカイブ・ファイルをローカルでインポートするには、次の手順に従います。
Oracle Database ApplianceプラグインOPARファイルをOMSホスト・システムにコピーします。
OMSホスト・マシンでターミナル(PuTTYなど)を開いて、oracle
ユーザーとして接続します。
OPARファイルをホストにコピーします。
emcli
を使用してOMSにログオンします。
$ /u01/OracleHomes/Middleware/oms/bin/emcli login -username=user_name -password=password
emcli
を使用してOPARファイルをOMSにインポートします。
インポートすると、作成しパッケージ化したプラグインの内容がEnterprise Manager Cloud Controlで使用できるようになります。
$ /u01/OracleHomes/Middleware/oms/bin/emcli import_update -file=OPAR_FILE_LOCATION -omslocal
次に例を示します。
/u01/OracleHomes/Middleware/oms/bin/emcli import_update -file=/tmp/12.1.0.VERISON.0_oracle.dba.odba_2000_0.opar -omslocal
注意: プラグイン・アーカイブはこのコマンドを実行しているシステムと同じシステム上にあるため(上述の手順3でコピーした)、-omslocal フラグを追加します。システム上に存在する絶対パス名を指定します。 |
プラグイン・アーカイブ(*.oparファイル)を作成したシステムと異なるシステム上でEMCLI
を実行している場合は、次のコマンドを実行します。
emcli import_update -file="path to the .opar file" -host="host name of plug-in host" -credential_name="credential for plug-in host" -credential_owner="credential owner on the plug-in host"
ここで:
-file
は、アーカイブを作成したシステム上の*.oparファイルへの絶対パスです。
-host
は、ファイルが使用可能なホスト・ターゲットのホスト名です。
-credential_name
は、接続先のリモート・システムにある資格証明の名前です。
-credential_owner
は、接続先のホスト・システムにある資格証明の所有者です。
次に例を示します。
emcli import_update -file=/tmp/sample_plugin.opar -host="host1.acme.com" -credential_name="myOracleCred" -credential_owner="myPassword"
Oracle Database Applianceプラグインをデプロイするには、次の手順を実行します。
Webブラウザを開いて、Enterprise Manager Cloud Controlにログインします。
「Setup」メニューを開き、「Extensibility」、「Plug-ins」の順に選択します。
「Engineered System」でORACLE DATABASE APPLIANCEを選択します。
「Deploy on」をクリックして指示に従います。
この手順には、OMSの停止と再起動を含め、3から5分ほどの時間がかかります。デプロイメント中、/u01/OracleHomes/Middleware/oms/bin/emctl status oms -detailsを使用してOMSステータスを確認します。
OMSがバックアップされるまで待ちます。
両方のOracle Database Applianceサーバー・ノード上で管理エージェントにOracle Database Applianceプラグインをデプロイするには、次の手順を実行します。
Webブラウザを開いて、Enterprise Manager Cloud Controlにログインします。
「Setup」メニューを開き、「Extensibility」、「Plug-ins」の順に選択します。
「Engineered System」でORACLE DATABASE APPLIANCEを選択します。
「Deploy on」をクリックして「Management Agents」を選択します。
この手順には、同時にデプロイされるエージェントの数に応じて、2分ほどの時間がかかります。この手順ではOMSは再起動されません。デプロイメント・プロセスが終了するまで待ちます。