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Oracle® Fusion Middleware Oracle Identity and Access Managementアップグレード・ガイド
11gリリース2 (11.1.2.3.0)
E69899-05
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7 Oracle Privileged Account Manager 11gリリース2 (11.1.2.x.x)環境のアップグレード

この章では、手動アップグレード手順を使用して、Oracle WebLogic Server上のOracle Privileged Account Manager (OPAM) 11gリリース2 (11.1.2.2.0)、11gリリース2 (11.1.2.1.0)および11gリリース2 (11.1.2)環境をOracle Privileged Account Manager 11gリリース2 (11.1.2.3.0)にアップグレードする方法を説明します。


注意:

既存のOracle Identity and Access Management環境がライフ・サイクル管理(LCM)ツールを使用してデプロイされた場合は、自動アップグレード手順を使用してOracle Identity and Access Management 11gリリース2 (11.1.2.3.0)にアップグレードする必要があります。

自動アップグレード手順、サポートされる開始ポイントおよびトポロジの詳細は、第2章「Oracle Identity and Access Managementの自動アップグレードの理解」を参照してください。



注意:

この章では、Oracle Privileged Account Manager 11gリリース2 (11.1.2)、11gリリース2 (11.1.2.1.0)および11gリリース2 (11.1.2.2.0)環境を、11.1.2.x.xと呼びます。

この章では、次の項目について説明します。

7.1 Oracle Privileged Account Managerのアップグレード手順

表7-1に、Oracle Privileged Account Manager 11.1.2.x.xをOracle Privileged Account Manager 11.1.2.3.0にアップグレードするために実行するタスクを示します。

表7-1 Oracle Privileged Account Manager 11.1.2.x.xの11.1.2.3.0へのアップグレード手順

Sl番号 タスク 詳細の参照先

1

アップグレード・プロセスを開始する前に、必要なアップグレード前タスクを実行します。

「アップグレード前に必要なタスクの実行」を参照

2

Oracle Privileged Account Manager 11.1.2をOracle Privileged Account Manager 11.1.2.3.0にアップグレードしている場合、アップグレード前のデータをエクスポートする必要があります。

Oracle Privileged Account Manager 11.1.2.1.0をOracle Privileged Account Manager 11.1.2.3.0にアップグレードしている場合は、このタスクはスキップしてください。

第7.3項「アップグレード前データのエクスポート」を参照してください。

3

管理サーバーとすべての管理対象サーバーを停止します。

「管理サーバーおよび管理対象サーバーの停止」を参照してください。

4

Oracle WebLogic Server 10.3.6を使用しない場合は、Oracle WebLogic Serverを10.3.6にアップグレードする必要があります。

「Oracle WebLogic Serverの10.3.6へのアップグレード」を参照してください。

5

Oracle Privileged Account Managerバイナリを11.1.2.3.0にアップグレードします。

「Oracle Privileged Account Managerバイナリの11.1.2.3.0への更新」を参照してください。

6

11.1.2.x.xデータベース・スキーマをアップグレードします。

「データベース・スキーマのアップグレード」を参照してください。

7

すべてのサーバーを停止します。

「管理サーバーおよび管理対象サーバーの起動」を参照してください。

8

Oracle Privileged Account Managerコンソール・アプリケーション、Oracle Privileged Account ManagerアプリケーションおよびOracle Privileged Account Manager Session Managerアプリケーションを再デプロイします。

「アプリケーションの再デプロイ」を参照してください。

9

開始ポイントが11gリリース2 (11.1.2)の場合は、次のタスクを実行します。

  1. OPAMデータ・ストアでTDEモードまたは非TDEモードを設定します。

  2. アップグレード前データをインポートします。

  3. アップグレード前OPSSアーティファクトをクリアします

開始ポイントが11gリリース2 (11.1.2.2.0)または11gリリース2 (11.1.2.1.0)の場合は、前述のタスクをスキップします。

関連項目:

10

開始ポイントが11gリリース2 (11.1.2.1.0)または11gリリース2 (11.1.2)の場合は、次のタスクを実行します。

  • Oracle Privileged Account Managerセッション・マネージャを構成します(必要な場合)

  • Oracle Privileged Account Managerコンソール・アプリケーションを構成します(必要な場合)。

関連項目:

11

アップグレードを確認します。

「Oracle Privileged Account Managerのアップグレードの確認」を参照してください。


7.2 アップグレード前に必要なタスクの実行

アップグレードを開始する前に、次の前提条件を満たす必要があります。

7.3 アップグレード前データのエクスポート

Oracle Privileged Account Manager 11.1.2を11.1.2.3.0にアップグレードしている場合、アップグレード・プロセスを開始する前にアップグレード前のOracle Privileged Account Managerデータをエクスポートする必要があります。


注意:

Oracle Privileged Account Manager 11.1.2.1.0を11.1.2.3.0にアップグレードしている場合は、このタスクをスキップしてください。

Oracle Privileged Account Manager 11.1.2を11.1.2.3.0にアップグレードする前に、ターゲット、アカウント、ユーザーなどのアップグレード前のOPAMデータをエクスポートする必要があります。この項で示されている各手順は、OPAMデータをXMLファイルにエクスポートするためのプロセスを説明しています。新しいバージョンではバックエンド・データ・ストアがOPSSスキーマからネイティブのOPAMデータ・ストアに移行しているため、エクスポートは手動で行う必要があります。

次の手順を使用して、OPAMデータをエクスポートします。

  1. 次の環境変数を設定します。

    変数 説明
    ORACLE_HOME Oracle Privileged Account Managerがインストールされている場所。
    JAVA_HOME WebLogicインストールに使用されるJDKの場所。

  2. ORACLE_HOME/opam/binに移動します。

  3. 次のコマンドを、示されているすべてのパラメータを使用して実行します。

    UNIXの場合:

    ./opam.sh 
    [-url <OPAM server url>]] (defaults to https://localhost:18102/opam)
    -u [user name] (the user should have OPAM_SECURITY_ADMIN and OPAM_USER_MANAGER roles)
    -p <password>
    -x export -f [export xml file]
    [-encpassword <encryption/decryption password>] (provide a value for encpassword for better security)
    [-enckeylen <Key Length for encryption/decryption of password>] (defaults to 128)
    [-log <log file Location>] (defaults to opamlog_<timestamp>.txt)
    

    Windowsの場合:

    ./opam.bat 
    [-url <OPAM server url>]] (defaults to https://localhost:18102/opam)
    -u [user name] (the user should have OPAM_SECURITY_ADMIN and OPAM_USER_MANAGER roles)
    -p <password>
    -x export -f [export xml file]
    [-encpassword <encryption/decryption password>] (provide a value for encpassword for better security)
    [-enckeylen <Key Length for encryption/decryption of password>] (defaults to 128)
    [-log <log file Location>] (defaults to opamlog_<timestamp>.txt)
    

    注意:

    暗号パスワードなしでデータがエクスポートされている場合は、データのインポート時にパラメータ「-noencrypt true」でこれを指定します。

7.4 管理サーバーおよび管理対象サーバーの停止

このアップグレード・プロセスには、バイナリおよびスキーマへの変更が含まれます。したがって、アップグレード・プロセスを開始する前に、WebLogic管理サーバーおよびOracle Privileged Account Manager管理対象サーバーを停止する必要があります。

WebLogic管理サーバーの停止の詳細は、第24.1.9項「サーバーの停止」を参照してください。

7.5 Oracle WebLogic Serverの10.3.6へのアップグレード

Oracle Identity and Access Management 11.1.2.3.0は、Oracle WebLogic Server 11gリリース1 (10.3.6)で動作保証されています。したがって、既存のOracle Privileged Account Manager環境でOracle WebLogic Server 10.3.5またはそれより前のバージョンを使用している場合、Oracle WebLogic Serverを10.3.6にアップグレードする必要があります。


注意:

Oracle WebLogic Server 10.3.6をすでに使用している場合は、必須パッチを適用して、Oracle WebLogic Server 10.3.6の特定の問題を解決してください。

Oracle WebLogic Server 10.3.6に適用する必要がある必須パッチを特定するには、『Oracle Fusion Middleware Infrastructureリリース・ノート』の必須パッチのダウンロードと適用に関する項を参照してください。

リリース・ノートにリストされているパッチはMy Oracle Supportで入手できます。パッチ適用手順は、各パッチに付属するREADME.txtファイルに記載されています。


Oracle WebLogic Serverの10.3.6へのアップグレードの詳細は、第24.1.5項「Oracle WebLogic Serverの11gリリース1 (10.3.6)へのアップグレード」を参照してください。

7.6 Oracle Privileged Account Managerバイナリの11.1.2.3.0への更新

Oracle Privileged Account Manager 11.1.2.x.xバイナリを11.1.2.3.0に更新するには、Oracle Identity and Access Management 11.1.2.3.0インストーラを使用する必要があります。この手順では、ミドルウェア・ホームが既存の11.1.2.x.x Oracle Privileged Account Managerミドルウェア・ホームを指すようにします。Oracleホームは11.1.2.x.xから11.1.2.3.0にアップグレードされます。

Oracle Privileged Account Managerバイナリの11.1.2.3.0への更新の詳細は、第24.1.6項「Oracle Identity and Access Managementバイナリの11gリリース2 (11.1.2.3.0)への更新」を参照してください。

7.7 データベース・スキーマのアップグレード

パッチ・セット・アシスタントを使用して、次のスキーマをアップグレードします。

  • OPAM

  • OPSS: OPSSは、OPAMの選択時に依存として選択されます。

パッチ・セット・アシスタントを使用したスキーマのアップグレードの詳細は、第24.1.4「パッチ・セット・アシスタントを使用したスキーマのアップグレード」を参照してください。

OPAMスキーマとOPSSスキーマをアップグレードすると、OPAMスキーマのバージョンは11.1.2.3.0になります。

7.8 管理サーバーおよび管理対象サーバーの起動

スキーマのアップグレード後に、WebLogic Administration ServerおよびOracle Privileged Account Manager管理対象サーバーを起動します。

WebLogic管理サーバーおよび管理対象サーバーの起動の詳細は、第24.1.8項「サーバーの起動」を参照してください。

7.9 アプリケーションの再デプロイ

WebLogic Administration ServerおよびOracle Privileged Account管理対象サーバーの起動後に、Oracle Privileged Account Managerコンソール・アプリケーションおよびOracle Privileged Account Managerアプリケーションを再デプロイする必要があります。このためには、次のタスクを実行します。

7.9.1 Oracle Privileged Account Managerコンソール・アプリケーションの再デプロイ

oinav.earを更新すると、Oracle Privileged Account Managerコンソール・アプリケーションが再デプロイされます。oinav.earの更新には、WebLogic管理コンソールの使用とWebLogic Scripting Toolの使用の2つの方法があります。

次のいずれかの方法で、Oracle Privileged Account Managerコンソール・アプリケーションを再デプロイします。

WebLogic Server管理コンソールを使用したOPAMコンソール・アプリケーションの再デプロイ

次の手順を実行して、WebLogic管理コンソールからOracle Privileged Account Managerコンソール・アプリケーションを再デプロイします。

  1. WebLogic管理コンソールにログインします。

    http://admin_server_host:admin_server_port/console

  2. 「ドメイン構造」の下で、「デプロイメント」をクリックします。

  3. 「名前」表からoinav (11.1.1.3.0)を選択します。

  4. 「アプリケーション更新アシスタント」画面でソース・パスを確認した後、「更新」をクリックし、「終了」をクリックします。


    注意:

    WebLogicを本番モードで実行している場合は、「更新」をクリックする前に「ロックして編集」をクリックします。

WebLogic Scripting Tool (WLST)を使用したOPAMコンソール・アプリケーションの再デプロイ

次の手順を実行して、WLSTコンソールからOracle Privileged Account Managerコンソール・アプリケーションを再デプロイします。

UNIXの場合

  1. MW_HOME/wlserver_10.3/common/binの場所から次のコマンドを実行して、WebLogic Scripting Tool (WLST)を起動します。

    UNIXの場合: ./wlst.sh

    Windowsの場合: wlst.cmd

  2. 次のコマンドを使用して管理サーバーに接続します。

    connect('weblogic-username','weblogic-password','weblogic-url')

  3. WLSTプロンプトで、次のコマンドを実行します。

    redeploy('oinav#11.1.1.3.0')

  4. exit()コマンドを使用してWLSTコンソールを終了します。

7.9.2 Oracle Privileged Account Managerアプリケーションの再デプロイ


注意:

実際のOracle Privileged Account Managerのバージョン番号は11.1.2.3.0ですが、OPAMアプリケーションのバージョン番号は11.1.2.0.0になっています。

これはエラーではありません。この不一致は、OPAMリリースとIdentity Access Managementリリースの内部的な追跡方法の違いによるものです。


opam.earを更新すると、Oracle Privileged Account Managerが再デプロイされます。opam.earの更新には、WebLogic管理コンソールの使用とWebLogic Scripting Toolの使用の2つの方法があります。

次のいずれかの方法で、Oracle Privileged Account Managerアプリケーションを再デプロイします。

WebLogic Server管理コンソールを使用したOPAMアプリケーションの再デプロイ

次の手順を実行して、WebLogic管理コンソールからOracle Privileged Account Managerをアップグレードします。

  1. WebLogic管理コンソールにログインします。

    http://admin_server_host:admin_server_port/console

  2. 「ドメイン構造」の下で、「デプロイメント」をクリックします。

  3. 「名前」表からopam (11.1.2.0.0)を選択します。

  4. 「アプリケーション更新アシスタント」画面でソース・パスを確認した後、「更新」をクリックし、「終了」をクリックします。


    注意:

    WebLogicを本番モードで実行している場合は、「更新」をクリックする前に「ロックして編集」をクリックします。

WebLogic Scripting Tool (WLST)を使用したOPAMアプリケーションの再デプロイ

次の手順を実行して、WLSTコンソールからOracle Privileged Account Managerをアップグレードします。

  1. MW_HOME/wlserver_10.3/common/binの場所から次のコマンドを実行して、WebLogic Scripting Tool (WLST)を起動します。

    UNIXの場合: ./wlst.sh

    Windowsの場合: wlst.cmd

  2. 次のコマンドを使用して管理サーバーに接続します。

    connect('weblogic-username','weblogic-password','weblogic-url')

  3. WLSTプロンプトで、次のコマンドを実行します。

    redeploy('opam#11.1.2.0.0')

  4. exit()コマンドを使用してWLSTコンソールを終了します。

7.9.3 Oracle Privileged Account Managerセッション・マネージャ・アプリケーションの再デプロイ

opamsessionmgr.earを更新すると、Oracle Privileged Account Managerセッション・マネージャが再デプロイされます。opamsessionmgr.earの更新には、WebLogic管理コンソールの使用とWebLogic Scripting Toolの使用の2つの方法があります。

次のいずれかの方法で、Oracle Privileged Account Managerセッション・マネージャ・アプリケーションを再デプロイします。

WebLogic Server管理コンソールを使用したOPAMセッション・マネージャの再デプロイ

次の手順を実行して、WebLogic管理コンソールからOracle Privileged Account Managerセッション・マネージャをアップグレードします。

  1. WebLogic管理コンソールにログインします。

    http://admin_server_host:admin_server_port/console

  2. 「ドメイン構造」の下で、「デプロイメント」をクリックします。

  3. 「名前」表からopamsessionmgrを選択します。

  4. 「アプリケーション更新アシスタント」画面でソース・パスを確認した後、「更新」をクリックし、「終了」をクリックします。


    注意:

    WebLogicを本番モードで実行している場合は、「更新」をクリックする前に「ロックして編集」をクリックします。

WebLogic Scripting Tool (WLST)を使用したOPAMセッション・マネージャの再デプロイ

次の手順を実行して、WLSTコンソールからOracle Privileged Account Managerセッション・マネージャをアップグレードします。

  1. MW_HOME/wlserver_10.3/common/binの場所から次のコマンドを実行して、WebLogic Scripting Tool (WLST)を起動します。

    UNIXの場合: ./wlst.sh

    Windowsの場合: wlst.cmd

  2. 次のコマンドを使用して管理サーバーに接続します。

    connect('weblogic-username','weblogic-password','weblogic-url')

  3. WLSTプロンプトで、次のコマンドを実行します。

    redeploy('opamsessionmgr')

  4. exit()コマンドを使用してWLSTコンソールを終了します。

7.10 OPAMデータ・ストアでのTDEまたは非TDEモードの有効化

Oracle Privileged Account Manager 11.1.2をOracle Privileged Account Manager 11.1.2.3.0にアップグレードしている場合、Oracle Privileged Account Managerデータ・ストア内でTDEモードまたは非TDEモードを有効化する必要があります。


注意:

Oracle Privileged Account Manager 11.1.2.1.0を11.1.2.3.0にアップグレードしている場合は、このタスクをスキップしてください。

Oracle Privileged Account ManagerはOracle Database TDE(透過的データ暗号化)モードで操作できます。TDEモードを有効または無効にするよう選択できます。セキュリティ強化のために、TDEモードを有効にしておくことを強くお薦めします。有効化するモードに応じて、次のいずれかのタスクを実行します。

7.10.1 データ・ストア内のTDEモードの構成

Oracle Privileged Account Managerデータ・ストアでTDEモードを有効化するには、次の手順を実行します。

  1. データベースでのTDEの有効化

  2. OPAMスキーマでの暗号化の有効化

7.10.1.1 データベースでのTDEの有効化

Oracle Privileged Account ManagerのデータベースでのTDE (透過的データ暗号化)の有効化の詳細は、『Oracle Database Advanced Security管理者ガイド』透過的データ暗号化の有効化に関する項を参照してください。

詳細は、『Oracle Database Advanced Security管理者ガイド』透過的データ暗号化を使用した保存済データの保護に関する項を参照してください。

Oracle Privileged Account ManagerのデータベースでTDEを有効にした後は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity and Access Managementインストレーション・ガイド』のOPAMスキーマの暗号化の有効化に関する項の説明に従って、OPAMスキーマで暗号化を有効にする必要があります。

7.10.1.2 OPAMスキーマでの暗号化の有効化

OPAMスキーマで暗号化を有効にするには、sqlplusまたは他のクライアントを使用して、opamxencrypt.sqlスクリプトをOPAMスキーマとともに実行します。

IAM_HOME/opam/sql/opamxencrypt.sql

次に例を示します。

sqlplus DEV_OPAM/welcome1 @IAM_HOME/opam/sql/opamxencrypt.sql

7.10.2 データ・ストア内の非TDEモードの構成


注意:

この手順は、第7.10.1項「データ・ストア内のTDEモードの構成」の説明に従ってTDEを有効化していない場合にのみ必要です。

非推奨ですが、ユーザーが非TDEモードを必要とする場合はフラグ「tdemode」をfalseに設定する必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity and Access Managementインストレーション・ガイド』の非TDEモードの設定に関する項を参照してください。


注意:

常に透過的データ暗号化(TDE)を使用するようにお薦めしています。TDEがないと、データの保護が低下します。

2つのモードの切り替えの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Privileged Account Manager管理者ガイド』のディスク上のデータの保護に関する項を参照してください。


7.11 アップグレード前データのインポート

Oracle Privileged Account Manager 11.1.2を11.1.2.3.0にアップグレードしている場合、11.1.2.3.0にアップグレードした後、アップグレード前のOracle Privileged Account Managerデータをエクスポートする必要があります。


注意:

Oracle Privileged Account Manager 11.1.2.1.0を11.1.2.3.0にアップグレードしている場合は、このタスクをスキップしてください。

アップグレード前のOPAMデータをインポートするには、次の手順を実行します。

  1. 次の環境変数を設定します。

    変数 説明
    ORACLE_HOME Oracle Privileged Account Managerがインストールされている場所。
    JAVA_HOME WebLogicインストールに使用されるJDKの場所。

  2. ORACLE_HOME/opam/binに移動します。

  3. 次のパラメータを指定して、opam.shスクリプトを実行します。

    ./opam.sh 
    -url <OPAM server url> (defaults to https://localhost:18102/opam)
    -u <user name> (the user should have OPAM_SECURITY_ADMIN and OPAM_USER_MANAGER roles)
    -p <password>
    -x import -f <import xml file>
    -encpassword <encryption/decryption password> 
    -enckeylen <Key Length for encryption/decryption of password> (Defaults to 128)
    -log <log file Location> (defaults to opamlog_<timestamp>.txt)
    

7.12 アップグレード前のOPSSアーティファクトのクリア

Oracle Privileged Account Manager 11.1.2を11.1.2.3.0にアップグレードしている場合、11.1.2.3.0にアップグレードした後、アップグレード前のOPSSアーティファクトをクリアする必要があります。


注意:

Oracle Privileged Account Manager 11.1.2.1.0を11.1.2.3.0にアップグレードしている場合は、このタスクをスキップしてください。

アップグレード前インスタンスのOPSSアーティファクトをクリアするには、次の手順を実行します。

UNIXの場合:

$ORACLE_HOME/common/bin/wlst.sh $ORACLE_HOME/opam/config/clean-opss.py <WebLogic Administrator Username> <WebLogic Administrator Password> <t3://<adminserver-host>:<adminserver-port>

Windowsの場合:

$ORACLE_HOME\common\bin\wlst.cmd $ORACLE_HOME\opam\config\clean-opss.py <WebLogic Administrator Username> <WebLogic Administrator Password> <t3://<adminserver-host>:<adminserver-port>

7.13 オプション: Oracle Privileged Account Manager 11.1.2.3.0セッション・マネージャの構成

Oracle Privileged Account Manager 11gリリース2 (11.1.2.2.0)を11.1.2.3.0にアップグレードしている場合、この手順は不要です。

Oracle Privileged Account Manager 11.1.2.3.0セッション・マネージャを構成する場合は、次の手順を実行します。

  1. WebLogic管理サーバーおよびOracle Privileged Account Manager管理対象サーバーを停止します。

    サーバーの停止の詳細は、第7.4項「管理サーバーおよび管理対象サーバーの停止」を参照してください。

  2. 次の例に示すように、WLSTスクリプトconfigureSessionManager.pyORACLE_HOME/opam/toolsから実行します。

    UNIXの場合:

    ./wlst.sh ORACLE_HOME/opam/tools/configureSessionManager.py -d <Path_to_WebLogic_Domain_Directory> -o <Path_to_Oracle_Home_Directory>

    Windowsの場合:

    wlst.cmd ORACLE_HOME\opam\tools\configureSessionManager.py -d <Path_to_WebLogic_Domain_Directory> -o <Path_to_Oracle_Home_Directory>

7.14 オプション: OPAM管理対象サーバー上のOracle Privileged Account Managerコンソール・アプリケーションの構成

Oracle Privileged Account Manager 11gリリース2 (11.1.2.2.0)を11.1.2.3.0にアップグレードしている場合、この手順は不要です。

Oracle Privileged Account Managerコンソール・アプリケーションをOracle Privileged Account Manager管理対象サーバー上で構成する場合は、次の手順を実行します。

  1. WebLogic管理サーバーおよびOracle Privileged Account Manager管理対象サーバーを停止します。サーバーの停止の詳細は、第24.1.9項「サーバーの停止」を参照してください。

  2. MW_HOME/oracle_common/common/binから次のWLSTコマンドを実行します。

    UNIXの場合:

    ./wlst.sh ORACLE_HOME/opam/tools/configureOPAMConsole.py -d DOMAIN_HOME -o ORACLE_HOME

    Windowsの場合:

    wlst.cmd ORACLE_HOME/opam/tools/configureOPAMConsole.py -d DOMAIN_HOME -o ORACLE_HOME

7.15 Oracle Privileged Account Managerのアップグレードの確認

次の手順を実行して、Oracle Privileged Account Managerのアップグレードを確認します。

  1. 次のURLを使用して、Oracle Privileged Account Manager 11.1.2.3.0のコンソールにログインします。

    http://adminserver_host:adminserver_port/oinav/opam

    Oracle Privileged Account Manager管理対象サーバー上でOracle Identity Navigatorを構成した場合は、次のURLを使用してOracle Privileged Account Manager 11.1.2.3.0コンソールにログインすることも可能です。

    http://opamserver_host:opamserver_nonssl_port/oinav/opam

  2. アップグレード前のデータ、ターゲット、アカウント、権限が存在しており、想定どおりに機能することを確認します。