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Oracle® Fusion Middleware Oracle Access Management管理者ガイド
11g リリース2 (11.1.2.3) for All Platforms
E61950-08
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48.1 Mobile and Socialの概要

Oracle Access Management Mobile and Socialサービスは、保護されたリソースへのアクセスを必要とするユーザーまたはクライアントと、リソースを保護するバックエンドのアクセス管理サービスおよびアイデンティティ管理サービスの間の橋渡しの役割を果たします。

Mobile and Socialには簡易なクライアント・ライブラリが用意されており、開発者はこれを使用して、機能豊富な認証、認可およびアイデンティティ機能を登録済アプリケーションに簡単に追加できます。バックエンドでは、Mobile and Socialサーバーのプラガブルなアーキテクチャにより、システム管理者は、ユーザーのクライアント・ソフトウェアやモバイル・アプリケーションを更新しなくても、アイデンティティ管理サービスおよびアクセス管理サービスをカスタマイズできます。Mobile and Socialは、次に示す無料の2つの機能セットを提供します:

Mobile and Socialは、Access Managerとの密接な統合に加え、Oracle Adaptive Access Managerや様々なLDAP準拠のディレクトリ・サーバーといった他のバックエンドのアイデンティおよびアクセス管理サービス・オファリングと連携動作するようにあらかじめ統合されています。フロントエンドに対して、Mobile and Socialは、簡単に使用できるSDKを提供し、Java、AndroidおよびiOSプラットフォーム上のクライアント・アプリケーションの統合に対応しています。クライアント・アプリケーションは簡単なRESTコールを使用して、Mobile and Socialサーバーと通信します。

ノート:

REST (REpresentational State Transfer)は、World Wide Webの開発に使用されているソフトウェアのアーキテクチャ様式です。それは軽量で、特にWebベースのアプリケーションやサービスの構築に適しています。

Mobile and Socialサービスソーシャル・アイデンティティを連動するように構成できます。たとえば、ソーシャル・アイデンティティを使用してGoogle、Facebook、Twitterなどでユーザーが認証できるようにし、Mobile and Socialサービスを使用して(a)ローカル認証機能を提供するか、(b)ソーシャル・アイデンティティ・プロバイダのユーザーIDアサーションを受け入れることでユーザー・トークンを生成できます。Mobile and Socialサービスソーシャル・アイデンティティとともに使用すると、デバイス登録セキュリティを強化することもできます。

ノート:

Mobile and Socialサービスは、AndroidデバイスやiOSデバイスまたはJava SE JVMで実行される登録済アプリケーションや、RESTコールを使用してサービスと通信する登録済アプリケーションにセキュリティ・レイヤー機能を提供します。追加のモバイル機能が必要な場合は、無償のOracle製品オファリングであるADFモバイルが、iOSで動作するデバイス用のフル機能のアプリケーションを作成するためのアプリケーション開発フレームワークを提供します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Frameworkモバイル開発者ガイドを参照してください。

次の各項には、Mobile and Socialのインストールとデプロイメントについての追加情報と説明のリンクが含まれています。

48.1.1 Mobile and Socialのインストールの組合せ

Mobile and SocialをAccess Managerとともにインストールします。Mobile and Socialを単体で、またはAccess ManagerやOracle Adaptive Access Manager (OAAM)のいずれかと組み合せて動作するように構成できます。または、これら3つすべてを一緒にデプロイすることもできます。

Mobile and Socialとともにデプロイしたソフトウェアに応じて使用できる機能が異なります。表48-1に詳細を示します。

表48-1 インストールしたコンパニオン・サービスに基づくMobile and Socialの機能

機能 Mobile and Socialのみ Mobile and Social + Access Manager Mobile and Social + OAAM Mobile and Social + Access Manager + OAAM

ネイティブAccess Manager認証ダイアログを使用したAccess Managerトークン・サポート

使用可能

使用可能

認証および認可のJWTトークン・サポート

使用可能

使用可能

使用可能

使用可能

接続モバイル・デバイスを一意に識別する機能(デバイスのフィンガープリント)

使用可能

使用可能

デバイスの登録およびアクセス・リクエスト時の基本的な(制限付きの)デバイス・セキュリティ・チェック

使用可能

使用可能

リスクベースのアクセス制御(地理ロケーションおよび他のデバイス属性に基づくアクセスの許可または拒否など)を含む、デバイスの登録およびアクセス・リクエスト時の拡張デバイス・セキュリティ・チェック

使用可能

使用可能

マルチステップ認証サポート(ナレッジベース認証およびワンタイム・パスワードのサポート)

使用可能

使用可能

ディレクトリ・サーバーとの連携およびユーザー・プロファイル・サービスのサポート

使用可能

使用可能

使用可能

使用可能

インターネットベースのアイデンティティ・プロバイダ(Facebook、Google、Twitter、LinkedIn、Yahoo)のリライイング・パーティ・サポート

使用可能

使用可能

使用可能

使用可能

インストールの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity and Access Managementインストレーション・ガイドを参照してください。

48.1.2 Mobile and Socialのデプロイメント制約

次のリストは、Mobile and Socialのいくつかのデプロイメント方法の情報とリンクを示しています。

  • Mobile and SocialをAccess Managerとともにデプロイする場合は、Mobile and SocialとAccess Managerの両方を同一ドメインまたは別のドメインの同じサーバー上に一緒にデプロイできます。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity and Access Managementインストレーション・ガイドを参照してください。

  • Mobile and SocialをOracle Access Manager 10gまたは11gR1 PS1とともにデプロイする場合は、Mobile and SocialとOracle Access Managerは別々のドメイン内の別々のサーバー上にインストールする必要があります。

    「Oracle Access Managerを使用するMobile and Socialのデプロイ」を参照してください。

    ノート:

    すでにAccess Managerがインストールされている場合は、OAMドメインを拡張することでMobile and SocialをOracle Access Managementのインストールに追加することはできません。これを試みると、次のようなエラーが発生します。

    CFGFWK-64071- the selection conflicted with templates already installed in the domain OAM with database policy store 11.1.1.3.0

  • WebGateとともにMobile and Socialをデプロイする場合、Mobile and Socialは、WebGateによって保護されたリソースにクライアントがアクセスするために必要となるOracle Access Managementトークンを生成可能です。次の制限があります。

    • Oracle Access Management 11gR2 (11.1.2)をデプロイした場合、Mobile and Socialは、11g WebGateと10g WebGateのいずれかにアクセス可能なトークンを生成可能です。

    • Access Manager 11gR1 (11.1.1)と10gのいずれかをデプロイした場合、Mobile and Socialは、10g WebGateのみにアクセス可能なOracle Access Managementトークンを生成可能です。

  • Mobile and Socialをテスト環境から本番環境に移行する場合は、「テストから本番に移行するスクリプトを実行した後のソーシャル・アイデンティティの構成」を参照してください。

48.1.3 Mobile and Socialの有効化

Mobile and Social機能を活用するには、サービスを明示的に有効にする必要があります。

次のステップに従って、Mobile and Socialを有効化します。

  1. Oracle Access Managementコンソールにログインします。

    起動パッドが開きます。

  2. 「構成」ペインの「使用可能なサービス」をクリックします。

    「使用可能なサービス」ページが開きます。

  3. 「Mobile and Social」の隣の「有効化」をクリックします。