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Oracle® Fusion Middleware Oracle Access Management管理者ガイド
11g リリース2 (11.1.2.3) for All Platforms
E61950-08
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17.3 アクティブ/アクティブ・マルチデータ・センター・トポロジ・デプロイメント

アクティブ/アクティブ・トポロジでは、マスターとクローンのデータ・センターは互いの正確なレプリカです(アプリケーション、データ・ストアなど)。

これらは同時にアクティブであり、定義済の基準(たとえば地理的位置)に基づいて、それぞれ異なるユーザー・セットに対応します。ロード・バランサによってトラフィックが適切なデータ・センターにルーティングされます。同一のAccess Managerクラスタが両方のロケールにデプロイされ、ニューヨークがマスター、ロンドンがクローンとして指定されます。

ノート:

エージェント・フェイルオーバーのあるアクティブ/アクティブ・トポロジでは、エージェントのAccess Managerサーバーが一方のデータ・センターではプライマリとして構成され、他方のデータ・センターではセカンダリとして構成され、これによってフェイルオーバーのシナリオが支援されます。

図17-9に、アクティブ/アクティブ・モードのマルチデータ・センター・デプロイメントのトポロジを示します。ニューヨークのデータ・センターがマスターとして指定され、ポリシーおよび構成の変更はすべてこのデータ・センターのみで行われます。ロンドンのデータ・センターはクローンとして指定されており、T2Pのツールとユーティリティを使用して定期的にデータをニューヨークのデータ・センターと同期させます。地理的に異なる場所(米国およびヨーロッパ)のユーザーを、(アクセスされるアプリケーションの近さではなく)データ・センターへの地理的な近さに基づいて、適切なデータ・センター(ニューヨークまたはヨーロッパ)にルーティングするようにグローバル・ロード・バランサが構成されています。たとえば、米国にいるユーザー1からのリクエストはすべてニューヨークのデータ・センター(NYDC)にルーティングされ、ヨーロッパにいるユーザー2からのリクエストはすべてロンドンのデータ・センター(LDC)にルーティングされます。

図17-9 アクティブ/アクティブ・トポロジ

図17-9の説明が続きます
「図17-9 アクティブ/アクティブ・トポロジ」の説明

グローバル・ロード・バランサはセッションの固定性を維持するように構成されているので、ユーザーが特定のデータ・センターに割り当てられた後は、そのユーザーからのリクエストはすべて同じデータ・センターにルーティングされます。この例では、ユーザー1は常にニューヨークのデータ・センターにルーティングされ、ユーザー2はロンドンのデータ・センターにルーティングされます。

各データ・センターでのユーザー・リクエストは、アクセスされるアプリケーションに応じて異なるWebゲートによって捕捉されます。各Webゲートには、プライマリ・サーバーとして構成された同じデータ・センター内のAccess Managerクラスタの様々なノードがあります。この場合、Webゲートはローカル・データ・センターのロード・バランシングとフェイルオーバーを行います。

ノート:

管理者は、負荷の特性に応じて様々な順序で柔軟に各Webゲートのプライマリ・サーバーを構成できます。各データ・センターでモニタリング・スクリプトを実行すると、Access Managerコンポーネント(Webゲートやサーバー)が応答しなくなったことが検出されるので、管理者はロード・バランサを再構成してユーザー・トラフィックを別のデータ・センターに転送できます。

負荷を全世界に分散するために、任意の数のクローン・データ・センターを構成できます。唯一の条件は、T2Pを使用してすべてのクローン・データ・センターが単一のマスターと同期されていることです。次の図17-10には、5つのデータ・センターにまたがるアクティブ/アクティブのマルチデータ・センター・デプロイメントを示します。

図17-10 複数のデータ・センターにまたがるアクティブ/アクティブ・トポロジ

図17-10の説明が続きます
「図17-10 複数のデータ・センターにまたがるアクティブ/アクティブ・トポロジ」の説明