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Oracle® Fusion Middleware Oracle Access Management管理者ガイド
11g リリース2 (11.1.2.3) for All Platforms
E61950-08
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15.8 OAMエージェントのリモート登録の実行

この項では、すべてのエージェント・タイプで同様なリモート登録の実行方法について説明します。この項の内容は、次のとおりです。

15.8.1 リモート登録ツールの取得および設定

oamregクライアント・ツールは、OAMサーバー上でなくても使用できます。

oamregのホームをすでに開いている場合は、次の手順を使用することで、oamregスクリプトを入手してオペレーティング・システムに合せて更新できます。

Windowsの場合: oamreg.bat

Linuxの場合: oamreg.sh

ノート:

ここで説明するように、最新のバンドル・パッチを適用し、再度RREG.tar.gzを解凍することで、最新のツールとファイルを使用することをお薦めします。

リモート登録には、JAVA_HOMEおよびOAM_REG_HOMの2つの変数が必要です(表15-11を参照してください)。

表15-11 リモート登録に必要な変数

場所 変数 説明

クライアント側

JAVA_HOME

環境にすでに設定されている$JAVA_HOMEに基づくコンピュータのJDK 1.6の場所。(JDK 1.7もR2PS3で使用できます。)

OAM_REG_HOME

絶対表記したRREG HOMEのファイルの場所(RREG.tarを展開したディレクトリに/rregを続けた位置で、かつスクリプトが置かれている場所のすぐ上のディレクトリ)。

次に例を示します。

$OAM_HOME/oam/server/rreg/client/rreg

$ORACLE_IDM_HOMEが$MW_HOME/Oracle_IDMの場合:

export $OAM_REG_HOME=$MW_HOME/Oracle_IDM/oam/server/rreg

rregフォルダの場所(RREG.tar.gzの場所ではなく)

JAVA_HOME

環境にすでに設定されている$JAVA_HOMEに基づきます。

OAM_REG_HOME

インストール中にスクリプトにすでに設定されています。

  1. 次のパスのRREG.tar.gzファイルを探します。

    $ORACLE_HOME/oam/server/rreg/client/RREG.tar.gz 
    
  2. RREG.tar.gzファイルを解凍すると、必須のツールとテンプレートを含むディレクトリが/clientの下に作成されます。

  3. oamregスクリプト(.../rreg/client/rreg/bin)で、環境変数を次のように設定します。

    1. JAVA_HOMEをJDK 1.6に設定します(表15-11)。

      JDK 1.7もR2PS3で使用できます。

    2. OAM_REG_HOMEを、環境変数に基づいてexploded_dir_for_RREG.tar/rregに設定します(クライアント側またはサーバー側、表15-11)。

  4. 「リモート登録リクエストの作成」に進みます。

15.8.2 リモート登録リクエストの作成

登録する特定のエージェントの入力を提供する適切な*Request*.xmlファイルを作成できます。

開始する前に、「リモート登録テンプレート: OAMエージェント」を一読してください。

  1. 登録するエージェントに必要な*Request*.xml入力ファイルを探します。

    どちらのテンプレート(短縮版または拡張版)を選択した場合でも、$OAM_REG_HOME/input/に格納されている11gと10gのエージェントのテンプレート間には少数の相違点があります。次に例を示します。

    OAM11GRequest.xml

  2. リクエスト・ファイルを新しい名前でコピーします。次に例を示します。
    • コピー元: OAM11GRequest.xml
    • コピー先: my11gagent_request.xml
  3. 次で説明する詳細を使用して、エージェントおよび保護するリソースの詳細を反映するように、リクエスト・ファイルを変更します。
  4. それぞれの環境に応じて、次のタスクを実行します。

15.8.3 帯域内リモート登録の実行

ネットワーク内のOAM管理者は、すべてのタスクを実行します。エージェント・タイプに関係なく、帯域内リモート登録を実行できます。

この例の場合、OAMエージェントは、Linuxシステムで短いリクエストを使用して登録されます。実際のエージェント・タイプ、リクエスト・テンプレートおよび出力ファイルは異なります。

関連項目:

Oracle Fusion Middleware Oracle Identity and Access Managementインストレーション・ガイドの「Oracle HTTP Server 11g WebGate for OAMのインストールおよび構成」

開始する前に、次を読んでください。

  1. エージェントをホストしているコンピュータで、登録コマンドを実行し、入力ファイルとして独自の*Request*.xmlを指定します。次に例を示します。

    ./bin/oamreg.sh inband input/myagent_request.xml

  2. 求められた場合に登録管理者ユーザー名およびパスワードを入力します。

    次の例は、サンプルのrreg登録出力を示しています。

    Welcome to OAM Remote Registration Tool!
    Parameters passed to the registration tool are:
    Mode: inband
    Filename: /scratch/work/mw1916/idm1385/oam/server/rreg/input/1.xml
    Enter admin username:oamadminuser
    Username: oamadminuser
    Enter admin password:
    Do you want to enter a Webgate password?(y/n):
    n
    Do you want to import an URIs file?(y/n):
    n
    
    ----------------------------------------
    Request summary:
    OAM Agent Name:RREG_1234
    URL String:RREG_1234
    Registering in Mode:inband
    Your registration request is being sent to the Admin server at: http://slc01huw.us.example.com:20081
    ----------------------------------------
    
    Inband registration process completed successfully! Output artifacts are created in the output folder.
    

    出力フォルダは、RREG.tar.gzが展開されている場所(/rreg/output/AgentName/)にあります。

  3. /rreg/output/AgentName/フォルダにエージェント用に作成されるネイティブ構成ファイルを確認します。

  4. 登録の完了: 古い構成ファイルがまだ置換されていない場合、次のステップを実行して置換します。

    1. /rreg/output/AgentName/内のアーティファクトをコピーして、エージェント構成を更新します。次に例を示します。

      コピー元: AdminServer (コンソール)ホスト

      /rreg/output/Agent_Name/ObAccessClient.xmlおよびcwallet.sso

      コピー先のエージェント・ホストは$11gWG_install_dir/WebGate/configです。次に例を示します。

      • $WebTier_MW_Home/Oracle_WT1/instances/instance1
      • /config/OHS/ohs1/WebGate/config
    2. エージェントをホストしているOAMサーバーを再起動します。

  5. 「リモート登録およびリソース保護の検証」に進みます。

15.8.4 帯域外リモート登録の実行

この項では、ネットワークの外部(および内部)の管理者が連携してエージェントをリモート登録するステップについて説明します。帯域外リモート登録時に、ネットワーク外の管理者は、ネットワーク内の管理者に登録リクエストを送信します。リクエストの処理後、帯域内の管理者は、帯域外の管理者が環境を構成するために必要になる、次のファイルを戻します。

表15-12 帯域内の管理者が帯域外の管理者に戻すファイル

ファイル 説明

agentName_Response.xml

帯域外の管理者に戻され、この管理者が使用します。agentName_Response.xmlを開いたり編集したりしないようにすることをお薦めします。

固有のWebサーバー構成ファイル

帯域外の管理者に戻され、この管理者がWebサーバーを更新するために使用します。

関連項目

「エージェント構成ファイルの更新」

それぞれの管理者が実行するステップは、次のように扱われます。

  • 帯域内の管理者: ネットワーク内のWebサーバー管理者が実行するタスクを扱います。

  • 帯域外の管理者: ネットワーク外のWebサーバー管理者が実行するタスクを扱います。

関連項目:

Oracle Fusion Middleware Oracle Identity and Access Managementインストレーション・ガイドの「Oracle HTTP Server 11g WebGate for OAMのインストールおよび構成」

ここでは、LinuxシステムでOAMエージェントを登録するステップを説明します。実際のテンプレートおよび出力ファイルは異なります。

開始する前に、「リモート登録ツールの取得および設定」を一読してください。

  1. 帯域外の管理者: starting_request.xmlファイルを作成して、処理するために帯域内の管理者に送信します(「リモート登録リクエストの作成」を参照してください)。

    $WLS_Home/Middleware/Oracle_$IDM1/oam/server/rreg/client/rreg/output/AgentName/starting_request.xml
    
  2. 帯域内の管理者:

    1. 登録コマンドを実行し、入力ファイルとして帯域外の管理者のstarting_request.xmlを指定します。次に例を示します。

      ./bin/oamreg.sh outofband input/starting_request.xml

    2. 求められた場合に登録管理者ユーザー名およびパスワードを入力します。

    3. 画面のメッセージを参照して確認します。

      成功: 登録プロセスが正常に完了しました。

      Response.xmlの場所が入力フォルダに作成されます。

      入力フォルダは、RREG.tar.gzが展開されている場所(/rreg/input/)にあります。

    4. 他のアーティファクトとともにagentName_Response.xmlファイルを帯域外の管理者に戻します。次に例を示します。

      agentName_Response.xml

  3. 帯域外の管理者: 次のように環境を更新します。

    1. エージェントをホストしているコンピュータで、リモート登録コマンドを実行し、入力ファイルとして受け取ったagentName_Response.xmlを指定します。次に例を示します。

      ./bin/oamreg.sh outofband input/agentName_Response.xml

    2. /rreg/output/AgentNameに生成されるアーティファクトをコピーして、エージェント構成を更新してから、エージェントをホストするOAMサーバーを再起動します。たとえば、ObAccessClient.xmlとcwallet.ssoを次のようにコピーします。

      コピー元: AdminServer (コンソール)ホストの/rreg/output/Agent_Name/ObAccessClient.xmlおよびcwallet.sso

      コピー先のエージェント・ホストは$11gWG_install_dir/WebGate/configです。次に例を示します。

      • $WebTier_MW_Home/Oracle_WT1/instances/instance1
      • /config/OHS/ohs1/WebGate/config
    3. 「リモート登録およびリソース保護の検証」に進みます。