Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Discoverer管理者ガイド 11gリリース1 (11.1.1) E51906-01 |
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この章では、Discovererによって使用されるファイルに関するリファレンス情報について説明します。項目は次のとおりです。
いくつかのSQLファイルが、Discoverer Administratorとともにインストールされます。このSQLファイルを使用すると、特定のデータベース構成作業を実行できます。次の表には、SQLファイルとその機能の説明が記載されています。
ファイルは、特に記載のないかぎり<ORACLE_HOME>\discoverer\util
ディレクトリにあります。
ファイル名 | 説明 |
---|---|
batchusr.sql | スケジュール・ワークブック結果スキーマを設定します(詳細は、「スケジュール・ワークブックの結果を含むテーブルの所有者を指定する方法」を参照)。 |
batchusr_app.sql | Oracle Applicationsユーザーのスケジュール・ワークブック結果スキーマを設定します(詳細は、「スケジュール・ワークブックの結果を含むテーブルの所有者を指定する方法」を参照)。 |
dbmsjob.sql | Oracle DBMS JOBキューのインタフェース(詳細は、「DBMS_JOBパッケージがインストールされていることを確認する方法」を参照)。
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del_shd_wbk_rol_priv.sql | 4.1 EULオブジェクトからワークブック・スケジュール権限を削除します。
Discoverer 4iでは、ワークブック・スケジュール権限はロールに付与されます。Discoverer 9.0.4および10.xでは、ワークブック・スケジュール権限はユーザーに付与できますが、ロールにはできません。Discoverer 4.1から10.xにアップグレードすると、古いワークブック・スケジュール権限がEULに残ります。ワークブック・スケジュール権限を手動で削除するには、del_shd_wbk_rol_priv.sqlスクリプトが必要です。 |
eul4del.sql | 4.1のEULオブジェクトをすべて消去します(詳細は、「アップグレード手順5: リリース4.1 EULの削除」を参照)。 |
eul5.sql | eul5.eexのビジネスエリアとそのワークブックに必要な機能を作成します(詳細は、「標準的なEULステータス・ワークブックのインストール方法」を参照)。 |
eul5_apps.sql | Oracle Applications EULを使用するときに、eul5.eexのビジネスエリアとそのワークブックに必要な機能を作成します(詳細は、「Oracle ApplicationsのEULステータス・ワークブックのインストール方法」を参照)。
注意: このスクリプトは、Oracle Applications EULとともに使用します。 |
eul5_id.sql | EULの参照番号を変更します。このスクリプトは、データベースのエクスポート・ユーティリティおよびインポート・ユーティリティを使用してEULをコピーし、次の作業を行うときに使用します。
eul5_id.sqlスクリプトを実行すると、新しい参照番号が新しいEULに付与されるため、上の場合でも各EULが一意ではなくなるといった競合が発生しません(詳細は、「標準データベース・インポート・ユーティリティによるEULのインポート方法」を参照)。 |
eulasm.sql | Discoverer Administratorでのサマリー・フォルダ管理(およびASM)に必要な権限を付与します(詳細は、「SQL*Plusを使用してサマリー・フォルダの作成に必要な権限を付与する方法」を参照)。 |
eulgwreg.sql | EULゲートウェイのメタデータを設定するときに使用するテンプレートのEULゲートウェイ登録スクリプトが含まれます。
詳細は、 |
eulgwtbl.sql | EULゲートウェイのメタデータを設定するときに使用するテンプレートのCREATE TABLE SQL文が含まれます。
詳細は、 |
eulgwvue.sql | EULゲートウェイのメタデータを設定するときに使用するテンプレートのCREATE VIEW SQL文が含まれます。
注意: このスクリプトを修正せずに実行した場合は、有効なゲートウェイが作成されません。ゲートウェイを介して情報を転送するには、ビュー列がメタデータに正しくマップされるようにSQL文を修正する必要があります。 詳細は、 |
eulsown.sql | データベース・エクスポート・ユーティリティを使用してEULをエクスポートし、別のデータベース・ユーザーにインポートする場合に必要なサマリー・フォルダの所有者情報を修正します(詳細は、「標準データベース・エクスポート・ユーティリティによるEULのエクスポート方法」を参照)。このスクリプトでは、ソースEULのサマリー・フォルダの所有者名、ターゲットEULの新しいサマリー・フォルダの所有者名を入力するように要求されます(詳細は、「標準データベース・インポート・ユーティリティによるEULのインポート方法」を参照)。 |
eulstdel.sql | 指定した期限よりも古いクエリー予測統計を削除します(詳細は、「古いクエリー予測統計の削除方法」を参照)。 |
eulsuqpp.sql | クエリーのパフォーマンス予測(QPP)を有効にするために必要なデータベース権限を付与します(詳細は、「Secure Viewsでクエリー予測を使用する方法」を参照)。 |
gwdrop.sql | EULゲートウェイを削除可能にします。
詳細は、 |
gwgrant.sql | EULゲートウェイへのアクセスを付与できるようにします。
詳細は、 |
lineage.sql | このスクリプトは、lineage.eexのビジネスエリアとそのワークブックを使用する前に実行してください(詳細は、「Oracle Warehouse BuilderでのDiscovererの使用」を参照)。 |
Discovererの問題を解決するためにOracleサポート・サービスを利用される場合、通常は次の情報をお尋ねしています。
Discovererのリリース
問題が発生したときに使用していたDiscovererツール(Discoverer Administrator、Discoverer Plus、Discoverer Viewer、Discoverer Desktopなど)
問題が発生したときにユーザーがDiscovererで実行した操作の詳細
問題が発生したときに、画面に表示された内容
さらに、Oracleサポート・サービスへのトレース・ファイルの提供が必要になることがあります(詳細は、「トレース・ファイルを作成してDiscovererの問題を診断する方法」を参照)。
Discovererで問題が発生したときに、その問題の原因を特定できないことがあります(たとえば、一般的なエラー・メッセージでは十分な情報が得られないことがあります)。Discovererの問題に関する詳細な情報を得るため、次の2種類のトレース・ファイルを生成できます。
EULトレース・ファイル。DiscovererとEULとの間の低レベルの相互作用が記録されます。
サーバー・トレース・ファイル。データベース・サーバーに送信されたSQL文が記録されます。
トレース・ファイルは、問題の原因を自分で診断する場合またはOracleサポート・サービスを利用する場合に使用できます。
解決しようとしている問題に関する情報が記録されるEULトレース・ファイルまたはサーバー・トレース・ファイルを作成する手順は、次のとおりです。
正常に機能しているDiscovererで作業を開始します。
作成するトレース・ファイルを次のように指定します。
EULトレース・ファイルを作成するには、適切な値を含む構成ファイルを作成し、Windows環境変数のDCLOG_CONFIG_FILEを構成ファイルの名前とパスに設定します。
Windows環境変数DCLOG_CONFIG_FILEの設定方法の詳細は、「Windows環境変数のDCLOG_CONFIG_FILEを設定してEULトレース・ファイルを作成する方法」を参照してください。
サーバー・トレース・ファイルを作成するには、Discovererのレジストリ設定であるSqlTraceを1に設定します。
Discovererのレジストリ設定の詳細は、第21章「Discovererのレジストリ設定」を参照してください。
問題の原因となった操作をDiscovererで行います。
トレース・ファイルに不要な情報が書き込まれないようにするため、Windows環境変数のDCLOG_CONFIG_FILEを削除するか、Discovererのレジストリ設定のSqlTraceをデフォルト値に戻します。
Windows環境変数のDCLOG_CONFIG_FILEを設定すると、EULトレース・ファイルにEULトレース情報が収集されます。トレース・ファイルへの情報の書込みは、後で有効または無効にできます。
Windows環境変数のDCLOG_CONFIG_FILEを設定してEULトレース・ファイルを作成する手順は、次のとおりです。
Windowsの「スタート」メニューから「コントロール パネル」→「システムのプロパティ」→「詳細設定」→「環境変数」を選択します。
新規ユーザー変数を作成します。
変数名=DCLOG_CONFIG_FILE
変数値=<path>/<file_name>
例: c:\dc_config/dc_config.txt
Windows環境変数のDCLOG_CONFIG_FILEで指定したディレクトリ(c:\dc_config\dc_config.txtなど)にテキスト・ファイルを作成します。
必要なレベルの診断情報を含むトレース・ファイルを作成するために、Discovererのテキスト・ファイル(dc_config.txtなど)に構成設定を入力します。
たとえば、dc_config.txtに次の設定を入力できます。
DCLOG_ENABLED=1
DCLOG_LEVEL=4
DCLOG_LOGDIR=d:\oracle_home\bin
DCLOG_ODLDEMO=1
DCLOG_DCELEVEL='OL=6,DC=10,DCOV=10'
DCLOG_DCELEVEL設定には1つ以上の値を指定します。それぞれの値には整数を指定します(例: OB=1)。値と整数のペアを複数指定する場合は、各ペアをカンマで区切ります(例: OB=1, OL=3)。DCLOG_DCELEVEL設定に使用される値によって、特定のトレース情報が定義した細分度で作成されます。使用する整数が大きいほど情報が詳細になります。
DCLOG_DCELEVEL設定を使用してトレース・ファイルに書き込むことができるトレース情報の種類は、次のとおりです。
DC: 一般に重要なイベント
DC=15では、一連のDiscovererアクションがログに記録されます。
DCBL: バルク・ロードの詳細
DCIE: インポート/エクスポートの詳細
DCIE=2では、インポートおよびエクスポート操作で処理されたアクションと要素がログに記録されます。
DCOV: メタデータの検証
OB: トランザクションのコミット時にデータをデータベースに転送するプロセス
OL: データベースの相互作用(SQL文、バインド変数など)
OL=0では、データベース上で実行に失敗したすべてのSQL文がログに記録されます。
OL=2では、実行されたすべてのSQL文、フェッチされた行の数、および基本的なカーソル・ライフサイクルが(OL=0でログに記録された情報に加えて)ログに記録されます。
OL=3では、すべてのカーソル・バインド変数が(OL=2でログに記録された情報に加えて)ログに記録されます。
OM: データベースの接続/切断
Discoverer AdministratorまたはDiscoverer Desktopに接続します。
Windows環境変数のDCLOG_CONFIG_FILEで指定したテキスト・ファイル(dc_config.txtなど)の構成設定に従って、トレース情報がXMLトレース・ファイル(log200501204153419588.xmlなど)に書き込まれます。
十分なトレース情報が収集されたら、トレース情報の書込みを無効にして、不要な情報がトレース・ファイルに書き込まれないようにすることができます。
トレース情報の書込みを無効にするには、Windows環境変数のDCLOG_CONFIG_FILEで指定したテキスト・ファイル(dc_config.txtなど)を編集し、DCLOG_ENABLED設定の値を1から0に変更します(または、DCLOG_ENABLED設定を削除することもできます)。
詳細は、「Discovererの問題を解決するためのOracleサポート・サービスの利用」を参照してください。