Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Discoverer管理者ガイド 11gリリース1 (11.1.1) E51906-01 |
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この章では、Oracle以外のデータベースおよびOracle RDBでDiscovererを使用する方法について説明します。項目は次のとおりです。
異機種間サービスとは、Oracle以外のデータベースとOracle Rdbに接続できるようにするためにOracleデータベースに備えられた共通アーキテクチャおよび管理メカニズムです。
異機種間サービスを使用してOracle以外のデータベースとOracle Rdbに接続するには、次の2通りの方法があります。
Generic Connectivityを使用(詳細は、「Generic Connectivityを使用したOracle以外のデータベースとOracle Rdbへの接続」を参照)
Transparent Gatewayを使用(詳細は、「Transparent Gatewayを使用したOracle以外のデータベースとOracle Rdbへの接続」を参照)
異機種間サービスの詳細は、『Oracle Database Heterogeneous Connectivity管理者ガイド』を参照してください。
Generic Connectivityは、Oracle以外のデータベースとOracle Rdbにアクセスするために、Oracleデータベースの異機種間サービス機能でサポートされるメカニズムの1つです。
DiscovererユーザーはGeneric Connectivityを使用して、ODBCデータベースやOLE DB (オブジェクト・リンクおよび埋込みデータベース)データベースにアクセスできます。
Oracle以外のデータベースはODBC標準に正しく準拠している必要があります(ODBCおよびOLE DBの接続要件の詳細は、『Oracle Database Heterogeneous Connectivity管理者ガイド』を参照)。
この項では、次の項目について説明します。
Oracle以外のデータベースに接続するためのGeneric Connectivityの使用とODBCドライバの使用の相違点
Oracle以外のデータベース(システム固有のODBCドライバを使用してアクセス)からOracleデータベース(Generic Connectivityをサポート)にEULを移行する方法
Discovererの前のリリースでは、ユーザーはODBCドライバを使用してOracle以外のデータベースに接続できました。Oracle以外のデータベースに接続するために、ODBCドライバを使用する場合と、OracleデータベースのGeneric Connectivity機能を使用する場合の主な違いは、次のようにEULの場所にあります。
ODBCドライバの場合は、EULはOracle以外のデータベースに格納されます。
Generic Connectivityでは、EULはOracleデータベースに格納されます。
この図から次のことがわかります。
DiscovererでODBCドライバを使用してOracle以外のデータベースに接続したときは、EULとデータの両方がOracle以外のデータベースに存在します。
DiscovererでGeneric Connectivityを使用してOracle以外のデータベースに接続したときは、データは引き続きOracle以外のデータベースに置かれますが、EULはOracleデータベースに存在する必要があります。
Discovererでは、Oracle以外のデータベースへの接続に、システム固有のODBCドライバの使用がサポートされなくなりました。Oracle以外のデータベースからデータを取り出すには、Generic Connectivityを使用する必要があります。つまり、EULはOracleデータベースに格納する必要があります。EULをOracle以外のデータベースからOracleデータベースに移動する方法は、「Oracle以外のデータベース(システム固有のODBCドライバを使用してアクセス)からOracleデータベース(Generic Connectivityをサポート)にEULを移行する方法」を参照してください。
Discovererを使用してOracle以外のデータベースに接続する場合に、システム固有のODBCドライバではなく、OracleデータベースのGeneric Connectivity機能を使用する利点は次のとおりです。
より数多くのODBCデータベースへの接続が可能です。
Generic Connectivityでは、ODBC標準に準拠したすべてのODBCデータベースへのアクセスが提供されます。準拠の程度は、データベースやODBCドライバによって異なります。
Discovererエンド・ユーザーは、複数の異なるデータベースのデータを同時にクエリーすることができます。
たとえば、Sybase、DB2およびOracleデータベースに保持されているテーブルに基づくフォルダを使用して、1つのビジネスエリアを作成できます。エンド・ユーザーからのクエリーでは、複数のデータベースからのデータを結合して結果を返すことができます。
ODBCデータを使用したクエリー予測ができます。
Discovererのクエリー予測では、エンド・ユーザーがクエリーを実行したときに生成されてEUL内に保存される、クエリー統計が使用されます。EULはOracleデータベース内にあるため、DiscovererはOracleデータベース上でODBCデータのクエリー予測を実行できます。
ワークブック・スケジュールのバッチ・サポートが可能です。
DiscovererはOracleデータベースでバッチ・スケジューラを使用します。EULはOracleデータベース内にあるため、DiscovererはODBCデータのワークブックをスケジュールできます。
ユーザーはODBCデータベースから提供されたデータにOracle分析関数(およびその他のOracle関数)を適用できます。
データはOracleデータベースに取り込まれるため、Oracle以外のデータベースでサポートされる関数に限定されることなく、あらゆるOracle関数をデータに適用できます。
Generic Connectivityを使用する前に、Generic ConnectivityをサポートするようにOracleデータベースを構成する必要があります。
注意: DiscovererにGeneric Connectivityを設定する作業は、データベース管理者とともに行う必要があります。
Generic Connectivityの詳細は、『Oracle Database Heterogeneous Connectivity管理者ガイド』を参照してください。
Oracle以外のデータベースからOracleデータベースにEULを移行する手順は、次のとおりです。
Oracle以外のデータベースからEEXファイルにEULオブジェクトをエクスポートします。
詳細は、「使用するエクスポート/インポート方法」を参照してください。
注意: これは、直接ODBC接続をサポートするDiscovererのリリース(9.0.4以前)を使用して実行する必要があります。
EULを格納するOracleデータベースでGeneric Connectivityを設定します。
詳細は、「DiscovererでのGeneric Connectivityの設定」を参照してください。
Oracleデータベース上でEULを作成します。
EULの作成方法の詳細は、第4章「End User Layerの作成とメンテナンス」を参照してください。
ステップ1で作成したEEXファイルを、Oracleデータベースにインポートします。
詳細は、「使用するエクスポート/インポート方法」を参照してください。
マッピング(Discovererのビジネスエリアと基礎となるオブジェクト)を解決します。
「表示」→「検証」→「フォルダ」を選択します。
エラーが表示されている最初のフォルダを選択し、「編集」→「プロパティ」を選択すると、「フォルダ・プロパティ」ダイアログが表示されます。
「データベース」フィールドをクリックすると、「ユーザーまたはテーブルおよびビューの選択」ダイアログが表示されます。
「DiscovererでのGeneric Connectivityの設定」のタスクで作成したデータベース・リンクを選択します。
Oracle以外のデータベース上の正しいユーザーを選択します。
「OK」をクリックして、「ユーザーの選択」ダイアログを閉じます。
「OK」をクリックして「データベース」フィールドの新しい値を適用し、「フォルダ・プロパティ」ダイアログを閉じます。
エラーが表示されている各フォルダに対して手順a-gを繰り返します。
Oracleデータベース上でデータベース・ユーザーにセキュリティを設定します。
詳細は、第7章「情報に対するアクセス制御」を参照してください。
これでDiscovererユーザーはGeneric Connectivityを使用してOracle以外のデータベースに接続し、既存のワークブックやワークシートの使用を継続できます。
Transparent Gatewayは、Oracle以外のデータベースおよびOracle Rdbにアクセスするために、Oracleデータベースの異機種間サービス機能でサポートされるメカニズムの1つです。
DiscovererユーザーはOracle Transparent Gatewayを異機種間サービスとともに使用して、ベンダー固有のOracle以外の特定のデータベースおよびOracle Rdbにアクセスできます。たとえば、Oracle Transparent Gateway for SybaseをSolaris上で使用して、Sun Solarisプラットフォーム上で稼働するSybaseデータベースにアクセスできます。
適切なOracle Transparent Gatewaysソフトウェアをインストールしておく必要があります。
Oracle Transparent Gatewaysおよびその設定方法の詳細は、Oracle9i Databaseインストレーション・ガイドを参照してください。