Oracle Traffic Director 11.1.1.9.0の新機能は次のとおりです。
外部ヘルス・チェック実行可能ファイルのサポート
Oracle Traffic Directorでは一般的なヘルス・チェック連結メカニズムがサポートされるようになり、これによりお客様は自分達のヘルス・チェックのプログラム/スクリプトを記述して特定のオリジン・サーバーの状態を監視できるようになりました。外部実行可能ファイルは、オリジン・サーバーのプロトコル・レベルのヘルス・チェック・モニターとして特に有用です。
詳細は、第14章「高可用性を提供するためのOracle Traffic Directorの構成」の第14.3.1項「サーバーの状態をチェックするための外部ヘルス・チェック実行可能ファイルの使用」を参照してください。
Oracle Linux Server 6上のOracle Traffic Director
Oracle Linux Serverリリース6にOracle Traffic Directorをインストールできるようになりました。詳細は、『Oracle Traffic Directorインストレーション・ガイド』を参照してください。
オリジン・サーバーがオフライン時のカスタム・メンテナンス・ページのサポート
Oracle Traffic Directorでは、すべてのバックエンド・サーバーがオフラインであることが検出された場合に、カスタム・サーバー・プール・メンテナンス・レスポンス・コードおよびHTMLページを提供できるようになりました。メッセージのこのタイプを表示させることは、ゲートウェイがタイムアウトしたり、ホストの静的コンテンツに対して別のリソースを作成したりするより適切です。
詳細は、第6章「オリジン・サーバー・プールの管理」の第6章「カスタム・メンテナンス・ページの構成」を参照してください。
TLS 1.1およびTLS 1.2のサポート
Oracle Traffic DirectorではTLS 1.1およびTLS 1.2がサポートされるようになりました。これは、WLS管理対象サービス使用事例をサポートします。この使用事例では、Oracle Traffic Directorはサービス・ロールとしてロード・バランサを提供し、プライマリSSL終端点として機能します。
詳細は、第11章「セキュリティの管理」の第11章「リスナーのSSL/TLS暗号の構成」を参照してください。
オリジン・サーバー・プールのHTTP転送プロキシ・サポート
Oracle Traffic Directorでは、HTTP転送プロキシ・サーバーがオプションでオリジン・サーバー・プールへ関連付けられることをサポートするようになり、そのため、プールのすべてのメンバー・オリジン・サーバーは構成済HTTP転送プロキシ・サーバーを通じて通信されます。この機能は、目的のオリジン・サーバーへのアクセスが企業のプロキシ・サーバーを通じて制限されている環境をサポートします。
詳細は、第6章「オリジン・サーバー・プールの管理」のHTTP転送プロキシ・サーバーの指定に関する項およびOracle Traffic Director CLIリファレンスのcreate-origin-server-pool
コマンドを参照してください。
高可用性(HA)の変更およびJaaS用の複数の管理ユーザーのサポート
Oracle Traffic Directorには、いくつかの高可用性(HA)機能の変更が含まれます。これには、プライマリ・ノードとバックアップ・ノードに加えてVIPが同じサブネットに含まれる必要があるというサブネットワーク制限を削除したことが含まれます。さらに、キープ・アライブ接続か永続接続を扱うサブシステムでは、ユニキャスト伝送のサポートを追加しました。
監視の拡張機能
Oracle Traffic Directorには、インスタンス、接続キュー、仮想サーバー、オリジン・サーバーの新しい監視属性、SNMPのTCPプロキシの監視の変更およびサーバー・インスタンスの各VIPの統計を含む新しいフェイルオーバーの監視が含まれます。
詳細は、付録A「Oracle Traffic Directorで追跡されるメトリック」を参照してください。
デフォルトでのPOSTキープアライブの有効化
Oracle Traffic Directorは、Oracle WebLogic Server (WLS)がオリジンの場合に、デフォルトでPOSTキープアライブを有効にするようになりました(デフォルトではalways-use-keep-alive
がtrue)。
Solaris IPoIB高可用性(HA)サポート
Oracle Traffic Directorは、Solarisの高可用性IP over InfiniBand (IPoIB)を提供するよう構成できるようになりました。Solarisの高可用性を実現するためにOracle Traffic Directorをグローバル・ゾーンにインストールする必要があるという制限はなくなりました。
Oracle Traffic Directorはオリジン・サーバーのステータスを管理するようになり、オリジン・サーバーのページのユーザー・インタフェースにステータスを表示するようになりました。Oracle Traffic Directorは、動的に検出されたオリジン・サーバーのステータスも使用可能で有効であれば表示できます。