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Oracle® Traffic Director管理者ガイド
11g リリース1 (11.1.1.9)
B66436-05
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1.6 Oracle Traffic Directorの管理フレームワーク

管理サーバーによって提供されている管理インタフェースを使用して、様々な管理タスク(Oracle Traffic Director機能の有効化、機能の動作の調整、特別な方法でリクエストおよびレスポンスを処理するようにOracle Traffic Directorに指示)を実行できます。

次の項目では、管理フレームワークを詳細に説明します。

1.6.1 管理フレームワークの概要

Oracle Traffic Directorインスタンスに定義した設定は、管理サーバーの構成ストアに格納されます。1つ以上の管理ノードに構成をiインスタンスとしてデプロイすることで、構成をインスタンス化できます。

図1-2は、Oracle Traffic Directorの管理フレームワークを表しています。

図1-2 Oracle Traffic Directorの管理フレームワーク

図1-2の説明が続きます
「図1-2 Oracle Traffic Directorの管理フレームワーク」の説明

図1-2は、コマンドライン・インタフェースおよび管理コンソール・アプリケーションをホストしている、1つのマシン上で実行されている管理サーバーを示しています。管理インタフェースを使用して3つの構成(pub.example.comapp.example.comおよびadm.example.com)が作成され、それらは管理サーバーの構成ストアに格納されます。

  • adm.example.com構成は、1つの管理ノードでインスタンスとしてデプロイされます。

  • app.example.com構成は、2つの管理ノードでインスタンスとしてデプロイされます。

  • pub.example.com構成は、2つの管理ノードでインスタンスとしてデプロイされ、2つのノード間で高可用性を確保するハートビート方式がとられます。

1.6.2 管理サーバー

Oracle Traffic Directorインスタンス用に特別に構成された管理サーバーを使用してOracle Traffic Directorのすべての管理タスクを実行できます。

Oracle Traffic Director管理サーバーは、製品のインストール時に自動的に作成されません2.1項「管理サーバーの作成」の説明に従い、管理サーバーを作成する必要があります。

1.6.3 管理ノード

管理ノードは物理ホストであり、その上にOracle Traffic Directorインスタンスを作成できます。

ホストを管理ノードにするには、次の操作を行います。

  1. Oracle Traffic Directorをホストにインストールする、またはホストのローカル・ディレクトリにOracle Traffic Directorのリモート・インストールをマウントします。

  2. configure-serverコマンドを実行して、管理サーバーにホストを登録します。このコマンドにより、Oracle Traffic Director管理ノードがホストとして指定され、管理ノードがリモート管理サーバーに登録されます。

これで、管理ノード上でOracle Traffic Director構成のインスタンスを作成できるようになりました。管理ノードでは、特定の構成の1つのインスタンスのみを作成できることに注意してください。

管理ノードの作成および管理の詳細は、第3項「管理ノードの管理」を参照してください。

1.6.4 管理インタフェース

Oracle Traffic Directorの管理サーバーは、Oracle Traffic Directorインスタンスの作成、変更および管理に使用できる次のインタフェースを備えています。

  • コマンドライン・インタフェース

    Oracle Traffic Directorには、幅広い管理操作をサポートするコマンドライン・インタフェース(CLI)が用意されています。コマンドライン・インタフェースの構文は、簡単に理解でき使用できます。このインタフェースを使用するときは、個々のコマンドおよびオプションのヘルプを参照できます。CLIへのアクセスの詳細は、2.3.1項「コマンドライン・インタフェースへのアクセス」を参照してください。

  • 管理コンソール

    管理コンソールは、Webベースのグラフィカル・インタフェースで、Oracle Traffic Directorインスタンスの作成、監視および管理に使用できる一連の画面およびウィザードで構成されます。管理コンソールへのアクセスの詳細は、2.3.2項「管理コンソールへのアクセス」を参照してください。

1.6.5 構成ストア

Oracle Traffic Directorインスタンスの構成可能なすべての要素は、次のディレクトリの構成ストアに作成されるファイルのセットである構成として格納されます。

INSTANCE_HOME/admin-server/config-store/config_name/config

config_nameは、構成の作成時に構成に指定した名前です。

構成ストア内のファイルは、Oracle Traffic Directorによって内部で使用されるものです。これらは、管理インタフェース(管理コンソールおよびコマンドライン・インタフェース)を介してのみ作成、更新および削除できます。


注意:

構成ストア内のファイルは、管理コンソールまたはCLIのいずれかを使用して構成を編集すると、自動的に更新されます。

構成ストア内のファイルを手動で編集しないでください。


1.6.6 インスタンスの構成ファイル

Oracle Traffic Director構成のインスタンスの作成時、構成を表す構成ファイルが管理サーバーから、各管理ノードのINSTANCE_HOME/net-config_name/configディレクトリにコピーされます。

Oracle Traffic Directorでは、インスタンスが起動され、クライアントからのリクエストを処理するときにINSTANCE_HOME/net-config_name/configディレクトリの構成ファイルが使用されます。

構成ファイルの内容および構造の詳細は、Oracle Traffic Director構成ファイル・リファレンスを参照してください。