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Oracle® Traffic Director管理者ガイド
11g リリース1 (11.1.1.9)
B66436-05
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12.1 Oracle Traffic Directorのログについて

管理サーバーを含む各Oracle Traffic Directorインスタンスには、アクセス・ログとサーバー・ログの2つのログがあります。インスタンス・ログはデフォルトで有効化されており、最初にインスタンスが起動されるときに初期化されます。インスタンス・ログに加えて、インスタンス内の各仮想サーバーのアクセス・ログおよびサーバー・ログを有効化できます。

この項では、アクセス・ログおよびサーバー・ログの概要を説明します。ログ・ファイルの名前および場所などのログ設定の変更の詳細は、12.3項「ログ・プリファレンスの構成」を参照してください。

12.1.1 アクセス・ログ

アクセス・ログには、サーバーへのリクエストおよびサーバーからのレスポンスについての情報が含まれます。アクセス・ログ・ファイルのデフォルト名は、access.logです。

次の例は、典型的なアクセス・ログの最初の3行を示しています。

format=%Ses->client.ip% - %Req->vars.auth-user% [%SYSDATE%] "%Req->reqpb.clf-request%" %Req->srvhdrs.clf-status% %Req->srvhdrs.content-length% %Req->vars.ecid%
10.177.243.207 - - [28/Aug/2011:23:28:30 -0700] "GET / HTTP/1.1" 200 4826 -
10.177.243.207 - - [28/Aug/2011:23:28:31 -0700] "GET / HTTP/1.1" 200 916 -

1行目は、アクセス・ログの形式を示しています。2行目および3行目は、実際のエントリです。

アクセス・ログの形式、ファイル名および場所を変更できます。アクセス・ログを無効化することもできます。詳細は、12.3項「ログ・プリファレンスの構成」を参照してください。

12.1.2 サーバー・ログ

サーバー・ログには、ライフサイクル・イベント(サーバーの起動、シャット・ダウンおよび再起動)、構成の更新などに関するデータが含まれます。また、サーバーで発生したエラーおよび警告も含まれます。サーバー・ログ・ファイルのデフォルト名は、server.logです。

次の行は、サーバー・ログ内のエントリの例です。

[2011-10-03T02:04:59.000-07:00] [net-soa] [NOTIFICATION] [OTD-10358] []
 [pid: 11722] http-listener-1: http://example.com:1904 ready to accept requests

デフォルトのサーバー・ログ・レベルはNOTIFICATION:1であり、主要なライフサイクル・イベント、警告およびエラーのみが記録されます。

ログ・レベル、ログ・ファイル名およびログ・ファイルの場所を変更できます。詳細は、12.3項「ログ・プリファレンスの構成」を参照してください。

表12-1は、サーバー・ログに指定できるログ・レベルを示しています。

表12-1 サーバー・ログ・レベル

ログ・レベル 説明

INCIDENT_ERROR:1

原因不明の重大な問題です。Oracleサポートに連絡する必要があります。

ERROR:1

ERROR:16

ERROR:32

迅速な対処が必要な深刻な問題です。

WARNING:1

確認する必要がある潜在的な問題です。

NOTIFICATION:1 (デフォルト)

サーバーの起動中または再起動中など主要なライフサイクル・イベントです。

TRACE:1

TRACE:16

TRACE:32

ユーザーまたはOracleサポートが特定のサブシステムでの問題を診断するのに役立つトレースまたはデバッグ情報です。


各ログ・レベルの後の番号は、記録されたイベントの重大度を1-32の段階で示したものです。ERROR:1メッセージは、ERROR:16メッセージより重大度が高くなります。

TRACE:32は、最も冗長度の高いログ・レベルで、INCIDENT_ERROR:1は最も冗長度の低いログ・レベルです。TRACEログ・レベルを有効化すると、大量のメッセージが記録されるため、パフォーマンスに影響を及ぼす可能性があります。したがって、問題をデバッグするためにより詳細な情報が必要な場合を除き、本番システムで冗長なログ・レベルを有効化しないようにしてください。