12.3 ログ・プリファレンスの構成

構成を作成すると、サーバー・ログおよびアクセス・ログが、特定のデフォルト設定で有効化されます。サーバー・ログのレベル、ファイル名および場所を変更できます。アクセス・ログの形式、ファイル名および場所を変更できます。アクセス・ログを無効化することもできます。サーバー・ログの場所を変更する場合、インスタンスを再起動して変更を有効にする必要があります。

構成内に定義されたログ・プリファレンスは、構成内のすべての仮想サーバーに適用されます。仮想サーバー・レベルで、アクセス・ログの場所や形式、およびサーバー・ログの場所を定義できます。

管理コンソールまたはCLIのいずれかを使用して、Oracle Traffic Directorインスタンスのログ・プリファレンスを構成できます。

注意:

管理サーバーのログ・プリファレンスを変更するには、2.6項「管理サーバー設定の変更」の説明に従い、管理サーバーのプロパティを変更する必要があります。
この項のCLIの例はシェル・モード(tadm>)で示されています。CLIシェルの起動の詳細は、2.3.1項「コマンドライン・インタフェースへのアクセス」を参照してください。

管理コンソールを使用したログ・プリファレンスの構成

管理コンソールを使用して構成または仮想サーバーのログ・プリファレンスを構成するには、次の操作を行います。

2.3.2項「管理コンソールへのアクセス」の説明に従って、管理コンソールにログインします。
ページの左上隅にある「構成」ボタンをクリックします。

使用可能な構成のリストが表示されます。
ログ・プリファレンスを構成する構成を選択します。
- 構成全体のログ・プリファレンスを変更するには、ナビゲーション・ペインで「ロギング」を選択します。
- 構成内の特定の仮想サーバーのログ・プリファレンスを設定または変更するには、ナビゲーション・ペインの「仮想サーバー」を展開し、ログ・プリファレンスを定義する仮想サーバーを選択して、「ロギング」を選択します。
「ログ・プリファレンス」ページが表示されます。
変更するパラメータを指定します。

画面上のヘルプおよびプロンプトがすべてのパラメータに提供されています。

カスタムのアクセス・ログ形式の詳細は、『Oracle Traffic Director構成ファイル・リファレンス』のカスタムのアクセス・ログ形式の使用方法に関する項を参照してください。

フィールドの値を変更する、または変更したテキスト・フィールドからタブアウトすると、ページの右上隅にある「保存」ボタンが有効になります。

「リセット」ボタンをクリックすることで、いつでも変更を破棄できます。
必要な変更を行った後、「保存」をクリックします。
- 更新された構成が保存されたことを確認するメッセージが、「コンソール・メッセージ」ペインに表示されます。
- さらに、「デプロイメント保留中」メッセージが、メイン・ペインの上部に表示されます。4.3項「構成のデプロイ」の説明に従い、「変更のデプロイ」をクリックして更新された構成を即座にデプロイすることも、さらに変更を行いその後でデプロイすることもできます。

CLIを使用したログ・プリファレンスの構成

構成または仮想サーバーの現在のアクセス・ログ・プリファレンスを表示するには、get-access-log-propコマンドを実行します。

たとえば、次のコマンドでは、構成soaのアクセス・ログ・プリファレンスが表示されます。
```
tadm> get-access-log-prop --config=soa
enabled=true
file=../logs/access.log
format=%Ses->client.ip% - %Req->vars.auth-user% [%SYSDATE%] "%Req->reqpb.clf-request%" %Req->srvhdrs.clf-status% %Req->srvhdrs.content-length% %Req->vars.ecid%
mode=text
```
構成内の特定の仮想サーバーのアクセス・ログ・プリファレンスを表示するには、--vsオプションを使用してget-access-log-propを実行します。
構成または仮想サーバーのアクセス・ログ・プリファレンスを設定または変更するには、enable-access-logコマンドを実行します。

たとえば、次のコマンドでは、構成soaのアクセス・ログの場所がINSTANCE_HOME/net-config_name/logs/accessに変更されます。
```
tadm> enable-access-log --config=soa --file=../logs/access
OTD-70201 Command 'enable-access-log' ran successfully.
```
注意:
ログ・ファイル・ディレクトリの相対パスを指定した場合、パスは、インスタンスのconfigディレクトリへの相対パスと見なされます。

構成内の特定の仮想サーバーのアクセス・ログの場所と形式を設定または変更するには、--vsオプションを使用してenable-access-logを実行します。

カスタムのアクセス・ログ形式の詳細は、『Oracle Traffic Director構成ファイル・リファレンス』のカスタムのアクセス・ログ形式の使用方法に関する項を参照してください。
構成または仮想サーバーのアクセス・ログを無効化するには、次の例に示すように、disable-access-logコマンドを実行します。
```
tadm> disable-access-log --config=soa
OTD-70201 Command 'disable-access-log' ran successfully.
```
構成内の特定の仮想サーバーのアクセス・ログを無効化するには、--vsオプションを使用してdisable-access-logを実行します。
構成の現在のサーバー・ログ・プリファレンスを表示するには、get-log-propコマンドを実行します。

たとえば、次のコマンドでは、構成soaのサーバー・ログ・プリファレンスが表示されます。
```
tadm> get-log-prop --config=soat
create-console=false
log-file=../logs/server.log
log-to-syslog=false
log-virtual-server-name=false
log-stdout=true
log-level=NOTIFICATION:1
log-to-console=true
log-stderr=true
```
構成内の特定の仮想サーバーのサーバー・ログの場所を表示するには、次の例に示すようにget-virtual-server-propコマンドを実行します。
```
tadm> get-virtual-server-prop --config=soa --vs=vs1 log-file
```
構成のサーバー・ログ・プリファレンスを設定または変更するには、set-log-propコマンドを実行します。サーバー・ログの場所を変更する場合、インスタンスを再起動して変更を有効にする必要があることに注意してください。

たとえば、次のコマンドでは、構成soaのサーバー・ログ・レベルがWARNING:1に変更されます。
```
tadm> set-log-prop --config=soa log-level=WARNING:1
OTD-70201 Command 'set-log-prop' ran successfully.
```
仮想サーバーのサーバー・ログ・プリファレンスを設定または変更するには、set-virtual-server-propコマンドを実行します。

たとえば、次のコマンドでは、構成soa内の仮想サーバーvs1のサーバー・ログの場所がINSTANCE_HOME/net-config_name/log/serverに変更されます。
```
tadm> set-virtual-server-prop --config=soa --vs=vs1 log-file=../log/server
OTD-70201 Command 'set-virtual-server-prop' ran successfully.
```
注意:
ログ・ファイル・ディレクトリの相対パスを指定した場合、パスは、インスタンスのconfigディレクトリへの相対パスと見なされます。

更新された構成を有効にするには、deploy-configコマンドを使用して、構成をOracle Traffic Directorインスタンスにデプロイする必要があります。サーバー・ログの場所を変更する場合、インスタンスを再起動して変更を有効にする必要があります。

この項で説明されたCLIコマンドの詳細は、『Oracle Traffic Directorコマンドライン・リファレンス』を参照するか、--helpオプションを付けてコマンドを実行してください。