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Oracle® Traffic Directorインストレーション・ガイド
11g リリース1 (11.1.1.9.0)
B66147-05
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4 管理サーバーおよび管理ノードの作成

この章では、Oracle Traffic Directorの管理サーバーおよび管理ノードの作成について説明します。

この章の構成は、次のとおりです。

4.1 管理サーバーの作成

Oracle Traffic Directorをインストールした後、次の手順を実行してOracle Traffic Director管理サーバーを作成します。


注意:

管理サーバーの詳細は、Oracle Traffic Director管理者ガイドの管理サーバーの管理に関する項を参照してください。

  1. configure-serverコマンドを使用して、管理サーバーを作成します。Oracle Traffic Directorは、rootユーザーまたは非rootユーザーのどちらでも構成できます。

    管理サーバーをrootとして構成した場合、Oracle Traffic Directorでは、フェイルオーバー・グループの一部であるインスタンスを起動するとkeepalivedデーモンが自動的に起動され、インスタンスを停止するとデーモンが停止されます。一方、管理サーバーを非rootとして構成した場合、およびインスタンスが置かれているノードで管理ノード・プロセスが非rootとして実行中である場合、keepalivedデーモンは起動も停止も自動的には行われません。この場合、これらのノードでstart-failoverコマンドをrootユーザーとして実行する必要があります。これはフェイルオーバーを手動で起動する操作です。このコマンドを実行しない場合、フェイルオーバーは起動せず、高可用性は得られません。フェイルオーバー・グループの作成および管理の詳細は、『Oracle Traffic Director管理者ガイド』の高可用性を得るためのOracle Traffic Directorの構成に関する項を参照してください。

    Oracle Traffic Directorをrootユーザーとして構成するには、次のコマンドを実行します。

    $ORACLE_HOME/bin/tadm configure-server [--user=admin-user] [--password-file=admin-passwd-file] [--host=admin-host] [--port=admin-port] [--rcfile=rcfile] [--echo] [--no-prompt] [--verbose] ([--admin-node] [--node-host=node-host] [--node-port=node-port]) [--server-user=root] [--java-home=java-home] [--bind-ip=ip] --instance-home=instance-home
    

    注意:

    • ORACLE_HOMEは、Oracle Traffic Directorがインストールされているディレクトリです。

    • ユーザー名の最大文字数は100文字で、空白を含めることはできません。


    :

    $ORACLE_HOME/bin/tadm configure-server --user=otd_admin --server-user=root
    --instance-home=production/otd/
    

    注意:

    --portオプションを指定しなかった場合、デフォルトで8989に設定されます。

    Oracle Traffic Directorを非rootユーザーとして構成するには、configure-serverコマンドを--server-userオプションなしで実行します。Oracle Traffic Directorは、非rootユーザーとして構成されていても高可用性をサポートしています。詳細は、『Oracle Traffic Director管理者ガイド』の高可用性を得るためのOracle Traffic Directorの構成に関する項を参照してください。

    パスワードが含まれるファイルの指定に--password-fileオプションを使用しない場合、次のプロンプトが表示されます。

    Please enter admin-user-password>
    

    注意:

    次のコマンドを実行することで、管理サーバー・インスタンスを削除できます。

    $ORACLE_HOME/bin/tadm unconfigure-server --instance-home=path
    

    configure-serverコマンドおよびunconfigure-serverコマンドの詳細は、Oracle Traffic Director コマンドライン・インタフェース・リファレンスを参照してください。


  2. 管理者パスワードを入力します。後でこのパスワードを使用してOracle Traffic Director管理コンソールにログインします。

    管理者パスワードの再入力を求めるプロンプトが次のように表示されます。

    Please enter admin-user-password again>
    
  3. 管理者パスワードを再度入力して確認します。

    Oracle Traffic Directorの管理サーバー・インスタンスが作成され、手順1で指定したinstance-homeディレクトリ内にあるadmin-serverというディレクトリのローカル・ホスト上にデプロイされます。

4.2 管理ノードの作成

管理ノードを作成するには、管理サーバーが実行中であることを確認してから、管理ノードとして指定するホストのシェル・プロンプトでconfigure-serverコマンドを実行します。rootユーザーまたは非rootユーザーのどちらでも管理ノードを作成できます。

たとえば、secondaryと呼ばれるマウント・ポイントを、ホストadmin_server上の管理サーバーに登録されているOracle Traffic Director管理ノードとして指定するには、次の操作を実行します。


注意:

管理ノードをrootとして作成するには、configure-serverコマンドをrootとして実行し、--server-user=rootオプションを含めてください。

  1. secondaryシステムからconfigure-serverコマンドを実行します。

    :

    $ORACLE_HOME/bin/tadm configure-server --user=admin --host=admin_server
    --port=8889 --admin-node --node-host=secondary --node-port=8900
     --instance-home=/home/otd/instances
    
    • ORACLE_HOMEは、管理ノードとして指定するノード上のOracle Traffic Directorインストールを含むディレクトリまたはマウント・ポイントへのパスです。

    • --instance-homeオプションでは、ノード上に作成するインスタンス・ディレクトリの格納先となるディレクトリを指定します。

    • --admin-nodeオプションでは、指定したホストを管理ノードとして構成することを指定します。

    • --portオプションでは、管理サーバーが実行中であるポートを指定します。--portオプションを指定しなかった場合、デフォルトで8989に設定されます。

    • --node-portオプションでは、管理ノードが実行されるポートを指定します。--node-portオプションを指定しなかった場合、デフォルトで8989に設定されます。

    次のメッセージが表示されます。

    This command will create an administration node and register it with the remote administration server: https://secondary:8900.
    Enter admin-user-password>
    
  2. 管理サーバー・ユーザーのパスワードを入力します。

    configure-serverコマンドにより、指定した管理サーバー・ホスト、ポート、ユーザーおよびパスワードを使用してリモート管理サーバーとの接続が試行されます。


    注意:

    管理サーバーにアクセスできない場合は、次のエラー・メッセージが表示されます。
    OTD-70104 Unable to communicate with the administration server:
     Unable to connect to admin-server. Please check if the server is
     up and running and that the host and port provided are correct.
    

    管理サーバーを起動し、configure-serverコマンドをもう一度実行します。


    管理ノードを作成しているホストが初めて管理サーバーに接続しようとしている場合は、管理サーバーのサーバー証明書が表示されます。

  3. y」を入力して証明書を信頼します。

    次のメッセージが表示されます。

    OTD-70215 The administration node has been configured successfully.The node can be started by executing: /home/otd/instances/admin-server/bin/startserv
    

configure-serverの詳細は、Oracle Traffic Directorコマンドライン・リファレンスを参照するか、--helpオプションを付けてコマンドを実行してください。

管理ノードを起動した後、管理ノード上でOracle Traffic Director構成のインスタンスを作成できます。各管理ノード上では構成のインスタンスを1つのみ作成できることに注意してください。