この章では、インストールが正常に完了したかどうかをチェックするための検証について説明します。さらに、Oracle Traffic Directorのアンインストールと再インストールの手順についても説明します。
このドキュメントの内容は次のとおりです。
インストール・ログ・ファイルを参照し、Oracleホーム・ディレクトリ内のディレクトリおよびファイルを確認して、Oracle Traffic Director管理コンソールへのアクセスを試行することで、インストールが正常に完了したかどうかを検証できます。
インストーラによってログ・ファイルが、Oracleインベントリ・ディレクトリ内のlogs
サブディレクトリに作成されます。
注意: Oracleインベントリ・ディレクトリの場所がわからない場合は、ORACLE_HOME /oraInst.loc ファイルでそのディレクトリへのパスを確認できます。 |
logs
ディレクトリには次のファイルが含まれています。
install
date-time-stamp
.log
これはメインのログ・ファイルです。
install
date-time-stamp
.out
このログ・ファイルには、インストール時の出力ストリームやエラー・ストリームが記載されます。
installActions
date-time-stamp
.log
このファイルは、インストーラGUIによって内部情報の追跡に使用されます。
installProfile
date-time-stamp
.log
このログ・ファイルには、インストールの完了に要した時間、構成、メモリー、CPUの詳細など、全般的な統計が含まれています。
oraInstall
date-time-stamp
.log
このログ・ファイルには、コピー・セッションの出力ストリームが記載されます。
timeTaken
date-time-stamp
.log
このファイルは、-printtime
オプションを使用してインストーラを起動した場合のみ作成されます。このファイルには、画面間の移動にかかった時間に関する情報が記載されます(GUIインストールの場合のみ)。
time
date-time-stamp
.log
このファイルは、-printtime
オプションを使用してインストーラを起動した場合のみ作成されます。このファイルには、コピー・セッションの時間情報が含まれます。
memory
date-time-stamp
.log
このファイルは、-printmemory
オプションを使用してインストーラを起動した場合のみ作成されます。このファイルには、コピー・セッションのメモリー使用情報が含まれます。
Oracle Traffic Directorをインストールし、インストール後手順も実行した後、Oracleホーム・ディレクトリに次のディレクトリが含まれることを検証します。
Oracle Traffic Directorをインストールし、インストール後手順も実行した後、Oracleホーム・ディレクトリに次のディレクトリが含まれることを検証します。
bin cfgtoollogs diagnostics inventory jdk lib Opatch oui
注意: 第4.1項「管理サーバーの作成」の説明に従って管理サーバーを作成し、その作成中にconfigure-server コマンドのinstance-home オプションのOracleホーム・ディレクトリを指定した場合は、admin-server というディレクトリもOracleホーム・ディレクトリ内に表示されます。 |
これらの各ディレクトリの内容の詳細は、Oracle Traffic Directorリファレンス・ファイルの構成のディレクトリ構造に関する項を参照してください。
Oracle Traffic Directorをインストールし、第4.1項「管理サーバーの作成」の指示手順を実行した後、Oracle Traffic Director管理サーバーの管理コンソールへのログインを試行することでインストールを検証できます。これには次の手順を実行します。
次のコマンドを実行して、管理サーバー・インスタンスを起動します。
$ORACLE_HOME/admin-server/bin/startserv
注意: Oracle Traffic Directorが高可用性を得るために構成されている場合、次のコマンドを実行して管理ノードを起動してください。/home/otd/instances/admin-server/bin/startserv |
生成されるコンソール・メッセージから、次の例のように太字で示された管理コンソールのURLを確認します。
Oracle Traffic Director 11.1.1.9.0 B01/16/2014 11:12
[NOTIFICATION:1] [OTD-80118] Using [Java HotSpot(TM) 64-Bit Server VM, Version 1.6.0_35] from [Sun Microsystems Inc.]
[NOTIFICATION:1] [OTD-80000] Loading web module in virtual server [admin-server] at [/admin]
[NOTIFICATION:1] [OTD-80000] Loading web module in virtual server [admin-server] at [/jmxconnector]
[NOTIFICATION:1] [OTD-10358] admin-ssl-port: https://bin.example.com:1895 ready to accept requests
[NOTIFICATION:1] [OTD-10487] successful server startup
Webブラウザで、前述の手順で確認したURLを入力します。
サーバーのセキュリティ証明書に関する問題のエラー・メッセージが表示されます。メッセージのテキストは、使用するブラウザによって異なります。信頼できる認証局で発行された証明書ではなく、自己署名による証明書がOracle Traffic Director管理サーバーで使用されているため、エラー・メッセージが表示されます。
証明書を信頼することを選択し、管理コンソールのログイン・ページに進みます。
証明書を信頼するために実行する手順は、使用しているブラウザによって異なります。例としてMozilla Firefox 4.0では、エラー・ページで「危険性を理解した上で接続するには」リンクをクリックし、「例外を追加」ボタンをクリックしてから、最後に結果ページで「セキュリティ例外を承認」ボタンをクリックします。
第4.1項「管理サーバーの作成」の説明に従って管理サーバー・インスタンスを作成中に指定した、管理者のユーザー名およびパスワードを使用してログインします。
失敗したインストールに関連するファイルを削除する、あるいはより最新のバージョンをインストールする際に、Oracle Traffic Directorインストールの削除が必要になる場合があります。
ソフトウェアを削除する場合は、必ずこの項で説明する手順を使用してください。ソフトウェアを手動で削除しようとすると、後でソフトウェアを再インストールする際に問題が発生する場合があります。ここに示される手順に従うことで、ソフトウェアが正常に削除されます。
Oracle Traffic Directorをアンインストールするには、次の手順を実行します。
Oracle Traffic Directorのコマンドライン・インタフェースからunconfigure-server
コマンドを実行して、管理サーバーおよび指定されたINSTANCE_HOME
ディレクトリにあるOracle Traffic Directorのすべてのインスタンスを削除します。また、このコマンドを使用すると、サービスやkeepalivedなど、関連するすべての構成設定が完全に削除されます。
$ORACLE_HOME/bin/tadm unconfigure-server --instance-home=instance_home
unconfigure-server
コマンドの実行後、次のコマンドを実行します。
$ORACLE_HOME/oui/bin/runInstaller -d
アンインストール・ウィザードが起動します。
インストール・ウィザードの画面に示される、画面上の指示および手順に従います。
個々の画面の詳細は、画面で「ヘルプ」ボタンをクリックしてください。
インストールされた製品がすでに含まれるディレクトリに、Oracle Traffic Directorを再インストールすることはできません。
Oracle Traffic Directorを再インストールするには、次の手順を実行します。
第5.2項「Oracle Traffic Directorのアンインストール」に示される手順に従って、既存のインストールをアンインストールします。
第3.1項「インストール手順」の説明に従ってOracle Traffic Directorをインストールします。