Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理 11gリリース1 (11.1.1.9.0) E51441-06 |
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この章では、サブスクリプションおよび通知の管理方法について説明します。管理者は、アプリケーションレベルのサブスクリプションに対するアプリケーション全体のデフォルトを作成し、そのデフォルトを強制適用することもできます。また、通知配信の処理用サーバーを特定する接続タイプを指定し、WLSTコマンドを使用して通知メッセージング構成の詳細を設定および取得できます。
この章には次のトピックが含まれます:
権限: この章のタスクを実行するには、Oracle WebLogic Server管理コンソールでWebLogic ServerのAdmin ロール、デプロイされたアプリケーションでAdministrator ロールが付与されている必要があります。
ロールと権限の詳細は、第1.8項「管理操作、ロールおよびツールの理解」を参照してください。 |
WebCenter Portalでは、サブスクリプションおよび通知を使用することで、特に興味のあるサービスやアプリケーション・オブジェクトのタイプをサブスクライブできます。したがってユーザーは、サブスクライブしたサービスやオブジェクトに影響する変更について、選択したメッセージング・チャネルから適時に通知を受信します。
関連項目: ポータルに通知機能を追加する方法については、『Oracle WebCenter Portalでのポータルの構築』の「ポータルへの通知の追加」を参照してください。 |
WebCenter PortalおよびPortal Frameworkアプリケーションのバックエンド・サービスを確認および構成するには、常にFusion Middleware ControlまたはWLSTコマンド行ツールを使用してください。デプロイ後にWebCenter PortalまたはPortal Frameworkアプリケーションに加えた変更は、MDSメタデータ・ストアにカスタマイズとして格納されます。第1.3.5項「Oracle WebCenter Portalの構成に関する考慮事項」を参照してください。
注意: Fusion Middleware ControlまたはWLSTを使用して行った、WebCenter Portalツールおよびサービス構成のほとんどの変更は、動的ではありません。変更を有効にするには、アプリケーションがデプロイされている管理対象サーバーを再起動する必要があります。第7.2項「WebCenter Portalアプリケーションがデプロイされる管理対象サーバーの起動および停止」を参照してください。 |
WebCenter Portalユーザーは、WebCenter Portalの「プリファレンス」ダイアログで各自のサブスクリプション・プリファレンスを設定します。その前に、WebCenter Portal管理者がデフォルト値を設定し、すべてのユーザーが使用できるアプリケーションレベルのサブスクリプション・オプションを指定して、それらが変更可能かどうかを決定できます。
この項では、サブスクリプションのデフォルトの概要を示し、そのデフォルト値の設定手順について説明します。
この項には次のサブセクションが含まれます:
管理者レベルのサブスクリプション・プリファレンスは、カスタムXMLファイルで設定します。このファイルを作成して、あらかじめ用意されているファイル(notification-service-settings.xml
)のかわりに使用します。カスタムXMLファイル内の設定は、ユーザーがWebCenter Portalのサブスクリプション・プリファレンスで行うアプリケーションレベルのサブスクリプション設定と類似しています(詳細は、『Oracle WebCenter Portalの使用』の「アプリケーション、ポータルおよびオブジェクトへのサブスクライブ」の章を参照してください。)
各設定には次の3つの属性があります。
id
- サービスIDを指定します:
oracle.webcenter.peopleconnections.connections
: ピープル・コネクション・サービスのコネクション機能
oracle.webcenter.peopleconnections.wall
: ピープル・コネクション・サービスのメッセージ・ボード機能
oracle.webcenter.peopleconnections.kudos
: ピープル・コネクション・サービスのフィードバック機能
oracle.connections. community
: ポータル・メンバーシップ管理
subscription-enabled
- プリファレンス・オプションのデフォルト値を指定します: true
またはfalse
ヒント: subscription-enabled 属性は、サブスクリプション機能全体を有効化または無効化するのではなく、単にプリファレンス・オプションの初期状態を設定します。たとえば、subscription-enabled="true" の場合は、WebCenter Portalの「プリファレンス」ダイアログの関連付けられたサブスクリプション・オプションがデフォルトで選択されます。subscription-enabled="false" の場合、ダイアログの関連付けられたサブスクリプション・オプションはデフォルトで選択されません。 |
end-user-configurable
- 設定されているデフォルトをユーザーが変更することを可能にするか不可能にするかを指定します: true
またはfalse
これらの属性が連動して、WebCenter Portalの「プリファレンス」ダイアログにある「サブスクリプション」パネルの「一般サブスクリプション」タブの初期状態が決まります(図19-1)。
表19-1に、管理者レベルのカスタム・サブスクリプション設定が「一般サブスクリプション」タブの表示に及ぼす効果を示します。
表19-1 管理者のデフォルトがサブスクリプション・プリファレンスに及ぼす効果
subscription-enabled脚注1 1 | end-user-configurable | プリファレンス内のオプション |
---|---|---|
True |
True |
通常のレンダリング、チェック・ボックスが選択された状態 |
True |
False |
灰色表示、チェック・ボックスが選択された状態 |
False |
True |
通常のレンダリング、チェック・ボックスが選択されていない状態 |
False |
False |
非表示、チェック・ボックスが非表示の状態。 |
脚注1 subscription-enabled
属性は、サブスクリプション機能全体を有効化または無効化するのではなく、単にプリファレンス・オプションの初期状態を設定します。たとえば、subscription-enabled="true"
の場合は、WebCenter Portalの「プリファレンス」の関連付けられたサブスクリプション・オプションがデフォルトで選択されます。subscription-enabled="false"
の場合、関連付けられたサブスクリプション・オプションはデフォルトで選択されません。
表19-2に、アプリケーションレベルの通知をトリガーできるアクションのタイプと、対応するサービスIDを示します。
表19-2 通知をトリガーできるアプリケーションレベルのアクティビティ
アクティビティ | 対応するサービスID |
---|---|
他のユーザーがあなたにコネクションへの招待を送信した |
|
ポータルのロールが変更された(例: 参加者→モデレータ) |
|
ポータルのメンバーとして追加された |
|
ポータル・メンバーシップが削除された |
|
他のユーザーがあなたのメッセージ・ボードにメッセージを投稿した |
|
他のユーザーのメッセージ・ボード上にあるあなたの投稿を、別のユーザーがお気に入り登録した |
|
他のユーザーのメッセージ・ボード上にあるあなたの投稿に対して、別のユーザーがコメントした |
|
他のユーザーがあなたにフィードバックを投稿した |
|
アプリケーションレベルのサブスクリプション・プリファレンスのデフォルトを設定する手順は次のとおりです。
/oracle/webcenter/notification
というパスを含むディレクトリに移動し、フォルダcustom
を作成します。
ヒント: このディレクトリ構造は、パスに/oracle/webcenter/notification/custom が含まれてさえいれば、任意のディレクトリで開始または終了できます。 |
custom
フォルダ、つまり/oracle/webcenter/notification/custom/
の下の任意のサブディレクトリにファイルnotification-service-settings.xml
を作成します。
このXMLファイルに、アプリケーションレベルのすべてのサブスクリプション・オプションの値を入力します。
例19-1に、アプリケーション全体のサブスクリプション・プリファレンス設定ファイルの内容のサンプルと、必要な各オプションの例を示します。
例19-1 サブスクリプション設定XMLファイルの例
<notification-service_settings xmlns="http://xmlns.oracle.com/webcenter/notification"> <subscription-settings> <service id="oracle.webcenter.peopleconnections.connections" subscription-enabled="true" end-user-configurable="false"/> <service id="oracle.webcenter.peopleconnections.wall" subscription-enabled="false" end-user-configurable="true"/> <service id="oracle.webcenter.peopleconnections.kudos" subscription-enabled="false" end-user-configurable="true"/> <service id="oracle.webcenter.community" subscription-enabled="true" end-user-configurable="true"/> </subscription-settings> </notification-service_settings>
注意: オプションを指定しないと、デフォルト値のfalse /false がサービスに割り当てられます。 |
WLSTコマンドのimportMetadata()
を実行して、ディレクトリの中身をメタデータ・ストアにインポートします。
関連項目: WLSTコマンドの実行方法の詳細は、第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。importMetadata() コマンド(および他のWLSTコマンド)の詳細は、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のimportMetadataに関する項を参照してください。 |
例:
wls: /wc_domain/serverConfig> importMetadata(application='webcenter', server='serverName
', fromLocation='directoryPath
', docs='/**')
ここで:
application
は、WebCenter Portalのデプロイメントを識別する名前です。
serverName
: WebCenter Portalが実行されているサーバーの名前です。
directoryPath
は、oracle/webcenter/notification/custom/<この後ろに任意のサブディレクトリ>/notification-service-settings.xml
の上位にあるディレクトリ・パスです。
たとえば、notification-service-settings.xml
へのディレクトリ・パスが/scratch/mydir/oracle/webcenter/notification/custom
の場合、/scratch/mydir
をdirectoryPath
に入力します。
docs
は、インポートする対象を指定します。この例では、directoryPath
以下のすべてのパスとファイルを指定しています。
表19-3に、サービスID oracle.webcenter.peopleconnections.connections
に対する様々な設定の組合せの効果を示します。
表19-3 コネクションのサブスクリプション構成の効果
subscription-enabled | end-user-configurable | 効果 |
---|---|---|
true |
true |
|
true |
false |
|
false |
true |
|
false |
false |
|
脚注1 これは出荷時のデフォルトです。
表19-4に、サービスID oracle.webcenter.peopleconnections.wall
に対する様々な設定の組合せの効果を示します。
表19-4 メッセージ・ボードのサブスクリプション構成の効果
subscription-enabled | end-user-configurable | 効果 |
---|---|---|
true |
true |
|
true |
false |
|
false |
true |
|
false |
false |
|
表19-5に、サービスID oracle.webcenter.peopleconnections.kudos
に対する様々な設定の組合せの効果を示します。
表19-5 フィードバックのサブスクリプション構成の効果
subscription-enabled | end-user-configurable | 効果 |
---|---|---|
true |
true |
|
true |
false |
|
false |
true |
|
false |
false |
|
表19-6に、サービスID oracle.webcenter.community
に対する様々な設定の組合せの効果を示します。
表19-6 ポータル管理のサブスクリプション構成の効果
subscription-enabled | end-user-configurable | 効果 |
---|---|---|
true |
true |
|
true |
false |
|
false |
true |
|
false |
false |
|
各ユーザーは、WebCenter Portalの「プリファレンス」で、各自のサブスクリプション・プリファレンスを設定します。この目的のために、次の2つの「プリファレンス」ページが用意されています。
サブスクリプション: 自分のポータル・メンバーシップやピープル・コネクション・サービス(コネクション、メッセージ・ボードおよびフィードバック)で発生するアクションについて通知を受けるためにサブスクライブしたり、アプリケーションレベルやオブジェクトレベルの自分のサブスクリプションを表示および削除できます。
詳細は、『Oracle WebCenter Portalの使用』の「アプリケーション、ポータルおよびオブジェクトへのサブスクライブ」の章を参照してください。
メッセージング: 優先するメッセージング・チャネルおよびフィルタを構成するための各コントロールにアクセスできます(BPEL接続タイプのみ)。
詳細は、『Oracle WebCenter Portalの使用』のメッセージング・チャネルおよびフィルタの設定と管理に関する項を参照してください。
この項では、メッセージング接続タイプの概要を示すとともに、通知チャネルを定義する前に満たしておく必要がある前提条件、および通知で使用する通知チャネルを設定する手順について説明します。次のサブセクションが含まれます:
通知の接続タイプによって、ユーザーがWebCenter Portalで各自の通知用のメッセージング・プリファレンスを構成するときに使用できるメッセージング・チャネルが決まります。
次の2つの接続タイプ候補のうち、いずれかを使用します。
BPELサーバー: メール、ショート・メッセージ・サービス(SMS)およびワークリストの3つのメッセージング・チャネルを提供します。
メール・サーバー: WebCenter Portal用に構成されたメール・サーバーのみを経由して通知メッセージを配信します。
BPELサーバー
BPELサーバーを選択する場合、ユーザー・メッセージング・サービス(UMS)が利用可能なBPELサーバーとの接続が確立されていることが前提となります。BPELサーバーとの接続の詳細は、第20章「ワークリストの管理」を参照してください。
WebCenter PortalでsetSpacesWorkFlowConnectionName
が設定されている場合、WebCenter Portalの「プリファレンス」の「メッセージング」パネルで、「構成の管理」ボタンが使用可能になります。
ヒント: 通知にBPELサーバーを使用する場合は、setSpacesWorkFlowConnectionName で使用する接続と同じものを、通知でも使用してください。 |
メール・サーバー
メール・サーバーを選択する場合、メール・サーバーとの接続が確立されていることが前提となります。さらに、メール・サーバー接続と関連付けられている外部アプリケーションが共有資格証明を含んでいる必要があります。メール・サーバーとの接続の詳細は、第15章「メールの管理」を参照してください。
選択した接続タイプがメール・サーバーの場合、WebCenter Portalの「プリファレンス」の「メッセージング」パネルで「構成の管理」ボタンが灰色表示される場合とされない場合があります。これは、spacesWorkFlowConnection
を設定したかどうかによります。これとは関係なく、選択した接続タイプがメール・サーバーで、メッセージング・プリファレンスの「構成の管理」ボタンをクリックしてユーザー・メッセージング・プリファレンスを開いた場合、そこれ加えた変更はすべて無視されます。
関連項目: 『Oracle WebCenter Portalの使用』のメッセージング・チャネルおよびフィルタの設定と管理に関する項 |
通知の接続タイプを定義する前に、次の各項で説明する点を考慮し、指定の手順を実行する必要があります。
通知に関連するインストールの要件は、通知メッセージングに選択する接続タイプによって異なります。
通知メッセージングにBPEL接続経由でユーザー・メッセージング・サービス(UMS)を使用する場合、デフォルトではメール・ドライバのみがインストールされていることに注意ください。SMSおよびワークリスト・メッセージング・チャネルを使用するには、これらに対応するドライバもインストールする必要があります。UMS用のSMSドライバおよびワークリスト・ドライバのインストールの詳細は、『Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suite管理者ガイド』の「Oracle User Messaging Serviceの構成」の章を参照してください。
通知メッセージングにメール・サービスを使用する場合、通知に固有のインストールは必要ありませんが、第15章「メールの管理」の説明に従ってメール・サービスを構成する必要があります。
通知の構成に関連する前提条件も、通知メッセージングに選択する接続タイプによって異なります。
BPELサーバー
ユーザーにメッセージング・チャネルのオプション(メール、SMSおよびワークリスト)を用意する場合は、BPELサーバーとの接続が確立されている必要があります。通知では、ユーザー・メッセージング・サービス(UMS)によるマルチチャネル通知をサポートするためにSOAインストールが使用されます。UMSは、SOAドメインの一部としてインストールされます。初期設定では、メール・ドライバのみが構成されています。SMSドライバも使用可能ですが、デプロイする必要があります。ワークリスト・チャネルを使用するには、SOAドメインをワークリスト・ドライバ拡張テンプレートによって拡張する必要があります。
詳細は、第20章「ワークリストの管理」および『Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suite管理者ガイド』の「Oracle User Messaging Serviceの構成」の章を参照してください。
メール・サーバー
ユーザーが常にメールでのみ通知を受けるようにする場合、メール・サーバーとの接続が確立されている必要があります。さらに、メール・サーバー接続と関連付けられている外部アプリケーションが共有資格証明を含んでいる必要があります。詳細は、第15章「メールの管理」を参照してください。
メール通知は、各ユーザーのプロファイルで指定された優先言語で送信されます。ユーザーの優先言語が指定されていない場合は、サーバーのロケール設定がメール通知に使用されます。たとえば、サーバーが韓国ロケールで実行されており、ユーザーの優先言語が設定されていない場合、通知メールの言語は韓国語になります。
優先言語の設定の詳細は、『Oracle WebCenter Portalの使用』の優先表示言語の設定に関する項を参照してください。
特に通知に関連するセキュリティの考慮事項はありません。
アクティビティによっては、将来送信される通知タスクを作成するものがあります。たとえば、ユーザーが将来の有効日を指定したお知らせを作成すると、このお知らせが有効になったときに通知が送信されるように、WebCenter Portalアプリケーション・サーバーで通知タスクが作成されます。ただし、通知にメール・サービスを使用する場合、WebCenter Portalアプリケーション・サーバーが再起動されたときに、将来の通知タスクは削除されてしまいます。
UMSは、音声やインスタント・メッセージなど、通知ではサポートされていない複数のメッセージング・チャネルをサポートしています。通知では、UMSからメール、SMSおよびワークリストのみを使用します。
図19-2と表19-7に、WebCenter Portalアプリケーションで通知サービスを動作させるための前提条件と必要な作業の概要を示します。
表19-7 通知の構成
担当者 | タスク | サブタスク | ノート |
---|---|---|---|
管理者 |
1. 通知のバックエンド・コンポーネントを設定します。
|
||
管理者 |
2. (メール・サーバーの場合のみ)外部アプリケーションを構成します。 |
|
|
管理者 |
3. WebCenter Portalアプリケーションと選択したバックエンド・コンポーネント間の接続を作成または変更します。
|
||
管理者 |
4. 次のいずれかのツールを使用して、通知に使用する接続のタイプ(BPELまたはメール)を選択します。
|
||
管理者 |
5. アプリケーションがデプロイされている管理対象サーバーを再起動します。 |
WebCenter Portalの場合は、 |
|
管理者 |
6. すべてのユーザーに対するデフォルトのサブスクリプション・プリファレンスを設定します。 |
||
アプリケーション・スペシャリスト/エンド・ユーザー(WebCenter Portal)または開発者(Frameworkアプリケーション) |
7. アプリケーション内で通知を構成してテストします。
|
Fusion Middleware Controlで通知メッセージの接続タイプを指定するには:
Oracle Fusion Middleware Controlにログインし、WebCenter Portalのホームページに移動します。
詳細は、第6.2項「WebCenter Portalのホームページへの移動」を参照してください。
「WebCenterポータル」メニューから、「設定」→「アプリケーション構成」を選択します。
「アプリケーション構成」ページで、下へスクロールしてページ下部の「通知」に移動し、アウトバウンド通知に使用する接続タイプとして「BPELサーバー」または「メール・サーバー」のいずれかを選択します。
次の手順は、選択した接続タイプによって異なります。
「BPELサーバー」を選択した場合:
「接続名」のリストから、その接続を設定するときに指定したBPELサーバーの名前を選択します。
「送信者のメール・アドレス」フィールドに、すべての通知メッセージの送信元とするメール・アドレスを入力します。送信者のメール・アドレスは、対応するドメインからメッセージを送信するように構成されているドライバの少なくとも1つに一致する必要があります。
「送信者のSMSアドレス」フィールドに、ユーザー・メッセージング・サービス(UMS)ですべての通信メッセージの送信元のドライバとして使用される4桁から6桁の数値を入力します。送信者のSMSアドレスは、対応するドメインからメッセージを送信するように構成されているドライバの少なくとも1つに一致する必要があります。
「メール・サーバー」を選択した場合は、「接続名」のリストからメール接続を選択します。
変更を保存します。
構成の変更を有効にするために、WebCenter Portalがデプロイされている管理対象サーバーを再起動します。
WLSTコマンドのsetNotificationsConfig
を使用して、通知で使用する接続タイプを構成します。コマンドの構文と例は、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のsetNotificationsConfigに関する項を参照してください。同ガイドのgetNotificationsConfigに関する項も参照してください。
注意: この構成の更新は、MDSリポジトリに格納されます。構成の変更を有効にするには、アプリケーションがデプロイされている管理対象サーバーを再起動する必要があります。詳細は、管理者ガイドのWLSTを使用した管理対象サーバーの起動および停止に関する項を参照してください。 |
この項では、WLSTコマンドを使用したWebCenter Portalのメール通知を、WLSTを使用して設定する例を示します。
この例では、まず、共有資格証明で構成される外部アプリケーションの作成方法と、外部アプリケーションを使用するメール・サーバー接続の作成方法を示します。次に、そのメール接続で通知を送信するようにWebCenter Portalを構成する方法を示し、最後にユーザー・プリファレンスを使用してサブスクリプション・オプションを設定する方法を示します。
WLSTコマンド・プロンプトで、WebCenter Portalの管理サーバーに接続します。
connect('admin_user','mypassword','<servername>:7001')
外部アプリケーション接続を作成します。
createExtAppConnection(appName='webcenter', name='NotificationSharedApp', displayName= 'NotificationSharedApp')
このコマンドにより、NotificationSharedApp
という名前の接続が作成されます。
詳細は、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のcreateExtAppConnectionに関する項を参照してください。
外部アプリケーションNotificationSharedApp
の共有資格証明を構成します。
addExtAppCredential(appName='webcenter', name='NotificationSharedApp', type='SHARED', username='john.doe@example.com', password='sharedpassword')
username
は、電子メール通知の送信元とする電子メール・アカウントです。これは、<user>@<domain of the mail server>
という形式で指定する必要があります。
オプションとして、メール通知の送信時に使用される次のフィールドを追加できます。
addExtAppField(appName='webcenter',name='NotificationSharedApp',fieldName='Email Address',fieldValue='sender's_email_address
',displayToUser=false) addExtAppField(appName='webcenter',name='NotificationSharedApp',fieldName='Your Name',fieldValue='sender's_display_name
',displayToUser=false)
詳細は、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のaddExtAppCredentialに関する項を参照してください。
メール接続を作成します。
createMailConnection(appName='webcenter',name='NotificationSharedConn', imapHost='<mailserver>',imapPort=143, smtpHost='<mailserver>',smtpPort=25, imapSecured=false,smtpSecured=false, appId='NotificationSharedApp',default=1)
このコマンドにより、NotificationSharedConn
という名前のメール接続が作成されます。
詳細は、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のcreateMailConnectionに関する項を参照してください。
メールを通知チャネルとして設定します。
setNotificationsConfig(appName='webcenter', type='MAIL', name='NotificationSharedConn')
これにより、NotificationSharedConn
が通知の送信に使用されるメール接続として設定されます。
詳細は、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のsetNotificationsConfigに関する項を参照してください。
変更を有効にするために、WebCenter Portalがデプロイされている管理対象サーバー(デフォルトではWC_Spaces
)を再起動します。
WebCenter Portalにログインし、「プロファイル」ページの「情報」タブに移動して、自分の電子メール・アドレスが「電子メール」フィールドに設定されていることを確認します。これは、通知が目的の電子メール・アドレスに送信されるようにするためです。
電子メール・アドレスが設定されていない場合は、「編集」をクリックし、「電子メール」フィールドに自分の電子メール・アドレスを指定したら、「保存」をクリックします。
通知を受けるアクティビティをサブスクライブします。たとえば、「プリファレンス」ページに移動し、「サブスクリプション」をクリックして、「ポータル管理」を選択すると、メンバーシップやロールの変更に関する通知を受信できます。
サブスクライブしたアクティビティを実行して構成をテストします。たとえば、自分のロールをモデレータから参加者に変更して通知をトリガーします。
ユーザーがワークリストまたはメールで受け取る通知には、コンテンツおよびコンテンツ表示用のデフォルトの書式があります。アプリケーション管理者は、デフォルトのかわりにカスタム・テンプレートを作成して適用することで、通知メッセージに独自の書式を設定できます。
この項では、通知メッセージ用のカスタム・テンプレートの作成に関する詳細について説明します。次のサブセクションが含まれます:
WLSTコマンドを使用してMDSにアクセスし、defaultTemplate.xml
ファイル(および右から左に記述する言語の場合はdefaultTemplate_rtl.xml
ファイル)を上書きすることで、サブスクリプション・ベースの通知メッセージのレイアウトとコンテンツをカスタマイズできます。
表のCSSスタイル(label
、value
、background
)やフッターのCSSスタイル(note
)を編集して、これらのxml
ファイルの独自のバージョンを作成できます。また、<payload>
や<group-space-footer>
などのタグを移動してレイアウトを変更できます。これらのタグの内容を変更するには、<html-format>
内のCDATA
セクションを編集します。
<text-format/>
タグは必須で、常に空であることが必要です。<custom>
タグを使用すると、コンテンツを追加できます。<html-format>
で囲まれたCDATA
内に新しいHTMLコンテンツを追加し、<text-format/>
は空のままにします。
例19-2と例19-3に、通知メッセージ・テンプレート・ファイルのデフォルトの内容を示します。これらを使用してカスタム・ファイルを作成できます。
注意: これらのファイルのデフォルトの内容はよく似ています。違いは<style> タグ内にあり、そこで右揃えか左揃えかが指定されています。 |
例19-2 デフォルト・ファイルdefaultTemplate.xml
<?xml version="1.0"?> <notification-template xmlns="http://xmlns.oracle.com/webcenter/notification"> <!-- The CSS Style of the Notification --> <style> <text-format/> <html-format> <![CDATA[ <style type="text/css"> .title {font-size:1.2em; font-weight:bold; white-space:nowrap;} .label {text-align:right; margin-left:30px; padding-right:10px; white-space:nowrap;} .value {text-align:left; margin-right:20px; padding-left:10px; white-space:nowrap; width:100%;} .note {font-size:0.8em; color:#999999} .background {background-color:#fcfcfc} </style> ]]> </html-format> </style> <!-- The Subject line of the Notification --> <subject> <message-key>NOTIFICATION_SUBJECT</message-key> </subject> <group-space-subject> <message-key>GROUP_SPACE_SUBJECT_SUFFIX</message-key> </group-space-subject> <!-- Actual srvc-specific data. Provided/Overridden by srvc template --> <payload> <text-format/> <html-format/> </payload> <!-- Any generic/common footer to appear after service-specific payload --> <!-- Group Space footer - if applicable --> <group-space-footer> <text-format/> <html-format> <![CDATA[ <p> <a href="<token>groupSpaceUrl</token>" target="_blank"> <message-key>GO_TO_SPACE</message-key> <token> groupSpaceName</token> </a> </p> ]]> </html-format> </group-space-footer> <!-- Unsubscribe footers --> <unsubscribe-footer> <text-format/> <html-format> <![CDATA[ <hr/> <p class="note"> <token>unsubscribeMessage</token> </p> ]]> </html-format> </unsubscribe-footer> </notification-template>
例19-3 デフォルト・ファイルdefaultTemplate_rtl.xml
<?xml version="1.0"?> <notification-template xmlns="http://xmlns.oracle.com/webcenter/notification"> <!-- The CSS Style of the Notification --> <style> <text-format/> <html-format> <![CDATA[ <style type="text/css"> .title {font-size:1.2em; font-weight:bold; white-space:nowrap;} .label {text-align:left; margin-right:30px; padding-left:10px; white-space:nowrap;} .value {text-align:right; margin-left:20px; padding-right:10px; white-space:nowrap; width:100%;} .note {font-size:0.8em; color:#999999} .background {background-color:#fcfcfc} </style> ]]> </html-format> </style> <!-- The Subject line of the Notification --> <subject> <message-key>NOTIFICATION_SUBJECT</message-key> </subject> <group-space-subject> <message-key>GROUP_SPACE_SUBJECT_SUFFIX</message-key> </group-space-subject> <!-- Actual srvc-specific data. Provided/Overridden by srvc template --> <payload> <text-format/> <html-format/> </payload> <!-- Any generic/common footer to appear after service-specific payload --> <!-- Group Space footer - if applicable --> <group-space-footer> <text-format/> <html-format> <![CDATA[ <p> <a href="<token>groupSpaceUrl</token>" target="_blank"> <message-key>GO_TO_SPACE</message-key> <token> groupSpaceName</token> </a> </p> ]]> </html-format> </group-space-footer> <!-- Unsubscribe footers --> <unsubscribe-footer> <text-format/> <html-format> <![CDATA[ <hr/> <p class="note"> <token>unsubscribeMessage</token> </p> ]]> </html-format> </unsubscribe-footer> </notification-template>
既存のXMLファイルを上書きして通知メッセージの書式をカスタマイズするには:
defaultTemplate.xml
(または右から左へ記述する言語の場合はdefaultTemplate_rtl.xml
)という名前のカスタムXMLファイルを作成します。
これらのデフォルト・ファイルの1つを編集したバージョンをカスタム・ファイルにコピーします。
ネームスペースoracle/webcenter/notification/custom
を含む絶対パスにカスタム・ファイルを置いて元のファイルを上書きします。
例:
/tmp/repository/oracle/webcenter/notification/custom/template/defaultTemplate.xml
WLSTコマンドのimportMetadata()
を実行して、カスタム・ファイルをWebCenter PortalのMDSリポジトリにアップロードします。
例:
importMetadata(application='webcenter', server='WC_Spaces',
fromLocation='template-file-location',
docs='/oracle/webcenter/notification/custom/template/defaultTemplate.xml')
template-file-location
は、完全修飾カスタム・ファイルが置かれているディレクトリを示します。完全修飾カスタム・ファイルは、通常、そのネームスペースに対応するディレクトリ構造に置かれています。たとえば、ファイルが次のネームスペースに作成されているとします。
/tmp/repository/oracle/webcenter/notification/custom/template/defaultTemplate.xml
この場合、fromLocation
は/tmp/repository
になります。残りのサブディレクトリは、XMLファイルのネームスペースで構成されています。ネームスペースには、/oracle/webcenter/notification/custom
というパスが少なくとも必要です。
関連項目: importMetadata() コマンド(および他のWLSTコマンド)の詳細は、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のimportMetadataに関する項を参照してください。 |
WebCenter Portalを再起動します。
一般に、管理者が設定した時点で通知が有効かどうかは、基礎となるメール接続またはBPEL接続に依存します。これらの接続をテストして有効であれば、その延長として通知接続の要件も満たされます。
問題
通知がまったく受信されません。
解決策
通知の送信者が構成されていないことをログが示している場合、使用する接続をサービスが検出できないことを意味します。
有効なBPEL接続またはメール接続を使用するように通知が構成されていることを確認してください。これは、WLSTコマンドのgetNotificationsConfig()
(第19.3.5項「WLSTを使用した通知チャネルの指定」を参照)またはFusion Middleware Controlのユーザー・インタフェース(第19.3.4項「Fusion Middleware Controlを使用した通知チャネルの指定」を参照)を使用して検証できます。
問題
通知は正しく構成されていますが(BPELまたはメール)、それでも通知が受信されません。
解決策
通知は、有効なBPEL接続またはメール接続に依存しています。第15章「メールの管理」または第20章「ワークリストの管理」の説明に従って、それぞれの接続の検証とトラブルシューティング・シナリオを実行してください。
問題
メール接続またはBPEL接続は適切に設定されていますが、それでも通知が受信されません。
解決策
通知は、ユーザーのサブスクリプションに基づいて生成されます。あらかじめ構成されている、コネクションへの招待の通知を除き、それ以外の通知はユーザーが明示的にサブスクライブした場合にのみ生成されます。ユーザーが個人のプリファレンスか、アプリケーションレベルまたはオブジェクトレベルのサブスクリプションを使用して、サブスクリプションを作成していることを確認してください。詳細は、『Oracle WebCenter Portalの使用』の「アプリケーション、ポータルおよびオブジェクトへのサブスクライブ」の章を参照してください。
問題
ユーザーはサブスクリプションを設定していますが、それでも通知が受信されません。
解決策
通知では、構成に基づいて、通知の配信がBPEL/UMSまたはメール・サービスに委任されます。メール・サービスの場合は、ユーザーの電子メール・アドレスが構成されていることを確認してください。UMSの場合は、Fusion Middleware Controlで「ユーザー・メッセージング・サービス」の「メッセージ・ステータス」セクションを参照してください。ここには、UMSからの各発信メッセージのステータスが表示されます。詳細は、『Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suite管理者ガイド』の「Oracle User Messaging Serviceのモニタリング」を参照してください。
UMSの場合、この問題は、WebCenter Portal側の送信者の設定がUMS側の対応するドライバと一致しないか、対応するドライバを検出できないことを意味する可能性もあります。送信者のアドレス(ドメイン)をUMSがアウトバウンド・メッセージのドライバの少なくとも1つと照合できるようにしてください。
メール・サービスの場合は、第19.3.1項「接続チャネルについて」の説明に従って、メール接続が共有接続をポイントしていることを確認してください。
問題
(UMS構成の場合)ユーザーが一部のチャネルからは通知を受信しますが、他のチャネルからは受信しません。
解決策
これは、ユーザーのメッセージング・チャネルおよびフィルタの構成に起因する可能性が高いと考えられます。詳細は、『Oracle WebCenter Portalの使用』のメッセージング・チャネルおよびフィルタの設定と管理に関する項を参照してください。
問題
(UMS構成の場合)メール・チャネルの通知のみが配信され、ワークリスト・チャネルは機能しません。
解決策
『Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suite管理者ガイド』の「Oracle User Messaging Serviceの構成」の章の説明に従って、SOAドメインがワークリスト・ドライバ・テンプレートによって拡張されていることを確認してください。