休暇欠勤エレメントの設定について

このトピックでは、次について説明します。

  • 前提条件。

  • 設定のガイドラインおよびその依存関係について。

  • 休暇欠勤フォーミュラ。

休暇欠勤エレメントを定義する前に、休暇欠勤機能の概要を説明する「休暇欠勤管理について」のトピックを確認してください。

欠勤に対して支給を行ったり追跡管理を行うのに組織で使用する方針やルールを、休暇付与および休暇取得エレメントを作成して定義します。休暇付与エレメントには、受給者に有給休暇が発生する条件や時間数を定義します。休暇取得エレメントには、休暇取得プロセスで休暇欠勤が有給になるかどうかを決定するのに適用するルールを指定します。

設定前に、以下の点を考慮する必要があります。

  • 多くの休暇欠勤機能では、フォーミュラを使用しなければならないことがあります。

    休暇取得エレメントを定義する場合は、日数計算フォーミュラの設定は最低必須条件となります。休暇欠勤ごとに変換される休暇付与エレメントを定義する場合は、休暇欠勤毎フォーミュラ エレメントも設定する必要があります。休暇付与 - 計算ページでフォーミュラの名称を入力しないと、休暇付与エレメントを保存できません。

  • 休暇付与および休暇取得エレメントは関連しています。

    休暇取得エレメントを定義するときは、適用する休暇付与ルールを指定しておきます。休暇取得エレメントを定義してから休暇付与エレメントを定義した場合、休暇取得コンポーネントに修正モードで戻ってその休暇付与エレメントを関連付ける必要があります。

  • 各休暇取得エレメントに休暇欠勤タイプを割り当てます。

    休暇欠勤タイプにより、休暇欠勤エレメントをグループ化し、分類します。1 つの休暇欠勤タイプを、複数の休暇取得エレメントに割り当てることが可能です。

  • 休暇取得ルールによっては、休暇取得エレメント間で相互依存の関係を持たせることができます。

    休暇取得のエレメント間で相互関係を構築することで設定時間を省くことができます。休暇取得エレメントは、次の場合に関連付けられます。

    • 休暇欠勤が休暇付与残数を超えたときに、別の休暇取得エレメントに関連する休暇付与を使うことを認める場合。

    • 2 番目の休暇取得エレメントについて同じイベントが作成されるように設定する場合。

    • 1 人の受給者に対して同じ日に複数の休暇欠勤を入力することができないようにし、エラー メッセージで重複するイベントの優先度についての情報を示すようにする場合。

  • 休暇付与、調整、残数、その他の休暇欠勤関連の値には、それぞれ同じユニット (時間、日数、またはそれ以外の時間枠) が使われます。

    たとえば、休暇付与を日数で表す場合、調整、残数、その他の休暇欠勤関連の値を定義するサポート エレメントも日数に必ず変換されるようにします。休暇欠勤エレメントの定義に使用されるユニットと、ユーザーが休暇付与を調整または上書きするときに使用するユニットは互いに一致している必要があります。

  • 休暇付与エレメント、および休暇取得エレメントのほとんどは導入時に定義しますが、導入後に追加することも可能です。

    業務上、変更が必要な場合は、既存の休暇欠勤エレメントを修正するのではなく、新しいエレメントを作成することをお勧めします。既存エレメントを変更すると、遡及処理に影響を及ぼす場合があるためです。

フォーミュラを使うと、さまざまな休暇欠勤管理機能を容易に実現することができます。機能ごとに異なるフォーミュラを作成することもできますが、必要に応じていくつもの状況で同じフォーミュラを使用することもできます。

次の表は、休暇欠勤に関連するフォーミュラを一覧にしたものです。

フォーミュラおよびページ

用途

ロードされるエレメント

戻り値

休暇欠勤毎フォーミュラ エレメント (休暇付与 - 計算ページ)

休暇欠勤ごとの休暇付与エレメントの場合に必須。休暇付与を変換するタイミングを定義。

処理中に残数が必要な場合、日ごとに変換。

 

0 (ゼロ) = 休暇付与を変換しない。

0 以外の値 = 休暇付与を変換。

日数計算フォーミュラ (休暇取得 - 日数計算フォーミュラ ページ)

全ての休暇取得エレメントに必須。各休暇欠勤日を判定し休暇付与残数と比較するユニットを返す。

常に、日ごとに変換。

DAY COUNT

休暇欠勤日のユニット数。

差引フォーミュラ (休暇取得 - 日数計算フォーミュラ ページ)

休暇欠勤ごとの休暇付与エレメントの場合に必須。自動的に開始時の休暇付与残数から減算。

休暇欠勤ごとの休暇付与が変換された直後に変換。

 

休暇付与残数に加算/減算される数。

判別フォーミュラ (休暇取得 - 日数計算フォーミュラ ページ)

別の休暇取得エレメントの休暇欠勤イベントを作成する条件を定義。

 

0 (ゼロ) または 0 以外の値。

(有給待機) カウント フォーミュラ (休暇取得 - 期間ページ)

受給者が有給待機期間を満たすために必要な休暇欠勤の残数を返す。

有給待機カウントに使われるフォーミュラは、日数計算フォーミュラに使われるフォーミュラと同じことがよくある。たとえば、このフォーミュラを使って勤務日をカウントすることも可能である。

WAIT COUNT

カウント

予測エレメント (休暇取得 - 予測ページ)

休暇欠勤を判別するために予測プロセス中に使用。フォーミュラの結果は休暇イベント入力ページに表示。

休暇イベントの日ごとに換算。システムには、休暇欠勤最後の日に換算された値のみが保存。

ABS EVT FCST VAL

英数半角 30 文字まで。

システム エレメントの多くは、休暇欠勤フォーミュラで使用され、休暇欠勤日次データ テーブルの列を示すために作成されています。

たとえば、SCHED HRS という名前のシステム エレメントを日数計算フォーミュラで使い、そのフォーミュラの名前を WRK DAY とし、次のように定義したとします。

IF SCHED HRS > 0
THEN 1 ->> WRK DAY
ELSE 0 ->> WRK DAY
END IF

フォーミュラは、予定勤務時間数 SCHED HRS が 0 (ゼロ) より大きいかを確認します。0 より大きければ、日数は 1 勤務日と等しくなります。0 以下であれば、1 勤務日としてカウントされません。つまりこのフォーミュラでは、予定勤務時間が最低 1 時間あれば、休暇欠勤日は 1 勤務日として見なされることになります。

フォーミュラによって、処理している休暇取得エレメントに指定された期間の日次データの各行が処理されます。つまり、行ごとに日次データ テーブルから SCHED HRS の値が取得されます。

注: 日次データ行の休暇欠勤システム エレメントには、現在の処理行に含まれるデータが反映されます。フォーミュラで他のシステム エレメントを使うことはできますが、そのエレメントは行ごとには変換されず、最初に一度だけ変換されます。たとえば、JOB 行から部門などのシステム エレメントを使う場合、部門の値はどの行でも同じ値となり、行ごとに変化することはありません。