遡及方法について
グローバル ペイロールでは、遡及計算について 2 つの方法を提供しています。
訂正遡及
全ての残高累計とセグメント累計を更新して給与計算実行のエレメントを再計算します。再計算された給与計算の実行結果はその前の実行結果と置き換えられます。ただし、元の計算結果は検証およびレポートで利用できるように残されます。
繰越遡及
元の給与計算結果と再計算された結果の差額が計算されます。新しい計算と古い計算との差額は、ユーザーに指定されたエレメントへの調整として現在のカレンダー期間に繰り越されます。訂正遡及とは異なり、遡及を繰り越しても元の結果が置き換わることはありません。また、残高累計は再計算された期間では更新されませんが、現在のカレンダー期間では更新されます。
この表では、2 つの方法を比較して説明します。
訂正遡及 |
繰越遡及 |
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遡及処理で再計算されるよう定義された給与計算実行のエレメントが自動的に再計算されます。 |
遡及処理で再計算されるよう定義された給与計算実行のエレメントが自動的に再計算されます。 |
給与計算実行のエレメントに対して再計算された値により、前回の計算が置換されます。 |
エレメントに対して再計算された値は、再計算期間の遡及デルタの計算に使用されますが、前回の計算は置換されません。 |
再計算期間の残高累計およびセグメント累計が自動的に更新されます。 |
セグメント累計のみが自動的に更新されます。 注: 遡及方法が繰越の場合でも、累計定義レベル、支給累計ページおよび控除累計ページで、残高累計が訂正として動作するように定義することができます。これは、遡及方法が繰越であっても残高累計は再計算期間に置換または更新できるということです。 |
遡及デルタが自動的に算出され、再計算期間に保存されます。 |
遡及デルタが自動的に算出され、再計算期間に保存されます。 |
遡及プロセス上書きページで繰越エレメント上書きとして定義されている給与計算実行のエレメントに対して、遡及調整が自動的に計算されます。 |
遡及プロセス上書きページで繰り越されるように定義されている、給与計算実行のエレメントに対して遡及調整が算出されます。 |
銀行処理では、前回の計算と再計算との間に純支給額の差があるかどうかが確認されます。差額がある場合は、銀行振込処理によって処理されます。 |
以前に再計算された期間の差分が現在期間に含まれているため、銀行振込処理では現在期間の計算から純支給額だけが取得されます。 |
結果は、PeopleSoft 一般会計に再計算期間について転記されます。この処理は、前回の計算結果を完全に取り消し、計算結果を再転記することで実行されます。 |
結果は、一般会計に再計算期間について転記されます。この処理は、前回の計算結果を完全に取り消し、計算結果を再転記することで実行されます。 |
注: 繰り越すことができるのは、セグメント累計だけです。遡及方法に関係なく、残高累計を繰り越すことはできません。