臨時職務の入力
次の各トピックでは、臨時職務と主要職務の概要について説明します。
次の各トピックでは、以下の項目について説明します。
主要職務。
臨時職務。
データ行への影響。
臨時職務とデータ処理に関する追加事項。
主要職務
主要職務は、従業員または非従業員の雇用データが最初に追加されたときに作成された、本来の職務を表します。
臨時職務
個人が主要職務以外で別の職務の責任を担う場合、その個人は臨時職務に従事していることになります。臨時職務データは、主要職務データと同様に追跡管理する必要があります。
たとえば、ある個人が教員として採用された場合、教職が主要職務となります。この個人が後に、1 か月間学部長として勤める臨時職務を命じられたとします。この場合、教員としての本来の職務は 1 か月間停止されます。
この個人が部分的に臨時職務に従事する可能性もあります。たとえば、教員としての主要職務に週 20 時間、同時に学部長としての臨時職務に週 20 時間従事する場合などです。個人の勤務時間が週 40 時間を超過することはできませんが、その 40 時間をどのような職務の組合せで満たすかは自由です。
データ行への影響
臨時職務機能では、プロセス全体のさまざまな段階でデータ行が自動的に挿入されます。たとえば、異動区分または異動理由として [臨時職務] を選択すると、システムは自動的に新しいデータ行を挿入し、主要業務を一時停止にします。システムによって自動的にデータ行が挿入されると、次回ページを表示したときに雇用レコード番号 (ERN) の横に "system" と表示されます。これらのデータ行の異動区分または異動理由に表示される値は、SUB (主務の中断)、RFA (臨時職務からの復帰) または RTS (主務へ復帰) です。
主要職務の雇用レコード番号は一時停止中も保持され、臨時職務は新しい雇用レコード番号で識別されます。この処理により、両方の職務データ レコードを一意に識別し、同時に管理することが可能になります。
臨時職務とデータ処理に関する追加事項
臨時職務を作成する場合には次の追加事項を確認してください。
臨時職務か主要職務かにかかわらず、ポジション データを変更すると、影響を受けるポジションの全員に関するポジション データが更新されます。
ただし、この更新によって、影響を受けるポジションにある個人のアクティブ/非アクティブのステータスが変更されることはありません。
同様に、主要職務が変更されても、個人の臨時職務は変更されません。可能性は低いものの、個人の臨時職務と主要職務のポジションが同じ場合が唯一の例外です。
個人の給与レートはアクティブな職務に対応します。
個人が主要職務以外の職務にも従事している場合、給与は各職務に対して比例配分されます。たとえば、教師としての職務に週 20 時間、学部長としての職務に週 20 時間従事する場合、給与は各職務について標準給与の 50% で計算されます。この給与レートを変更するには、給与データ ページでポジション データを手動で上書きします。
注: 臨時職務の作成には職務データ コンポーネントを使います。臨時職務の期間中、主要職務を保留にするには、PeopleSoft アプリケーション メッセージング機能に付属する PERSON_DATA メッセージ チャネルで、ハンドラ Copy_SubstantiveJob および WORKFORCE_SYNC サービス オペレーションがアクティブである必要があります。
勤務地ページ (JOB_DATA1) を使用して、臨時職務を入力します。
ナビゲーション
臨時職務を入力するには、次の手順に従います。
臨時職務の期間中保留される主要職務を特定します。
新しいデータ行を挿入し、次のパラメータを指定します。
臨時職務を開始する有効日を入力します。
[異動区分/理由] フィールドで [臨時職務] を選択します。
[異動区分/理由] フィールドにこの値を使用すると、自動的に個人の主要職務が一時停止します。また、給与計算および福利厚生に関する情報などの主要職務データがこの個人の次の職務レコード (臨時職務) に移されます。職務再開/終了更新プロセスが実行されると、臨時職務の終了に伴い主要職務が再開されます。
必要に応じて、臨時職務のポジション番号を指定します。
(省略可) 職務データ - 職務情報ページ ([職務終了予定日] フィールドに臨時職務の雇用終了日を入力します。
) で、(省略可) [職務の自動終了] チェック ボックスをオンにした場合、職務は終了予定日に自動的に終了になります。
この処理によって、職務再開/終了更新プロセスの実行時に、主要職務も再開されます。
この臨時職務の職務タイプを [職務タイプ] フィールドで指定します。
注: 各職務に対して自動的に職務再開/終了更新プロセスが実行されるためには、職務の終了予定日を入力し、なおかつ [職務の自動終了] チェック ボックスをオンにしておく必要があります。これらのフィールドが設定されていない場合、臨時職務の終了と主要職務の再開は手動で行う必要があります。
ここまでの手順が臨時職務の入力に必要な操作の概要ですが、必要に応じて、職務データ コンポーネント内の各ページでその他の調整を行うことができます。たとえば、給与レートを調整する必要がある場合には給与データ ページで行います。こうした調整は臨時職務の作成時に行います。この情報を保存すると、主要職務は自動的に一時停止になります。
週 40 時間に満たない臨時職務を追加して、残りの時間は主要職務を継続するという設定も可能です。たとえば、ある従業員が週 10 時間の臨時職務を割り当てられ、残りの 30 時間は主要職務に従事し続けるとします。この場合、両職務ともアクティブである必要があります。
両職務ともアクティブにするには、雇用レコードの追加コンポーネントを使用して臨時職務を割り当てます。続いて主要職務の標準勤務時間を調整して、主要職務と臨時職務の勤務時間が合わせて週 40 時間になるようにする必要があります。この場合も、臨時職務の終了日を入力して自動的にその職務を終了させることができます。ただし、臨時職務の終了後、手動で主要職務の標準勤務時間を再調整する必要があります。
主要職務を 2 つ以上の臨時職務で置き換える場合、置き換える臨時職務から 1 つを選び、1 つの臨時職務を割り当てる場合と同じ手順で主要職務を置き換え、勤務時間を適切に調整します。それから、兼任職務として別の臨時職務を割り当てます。
複数の主要職務に従事する個人に 1 つの臨時職務を割り当てる場合、その臨時職務で置き換えられるのは複数の主要職務のうちの 1 つだけです。残りの主要職務については、異動区分または異動理由として [主務の中断] と [主務へ復帰] を使用して、手動で一時停止と再開の処理を行います。
注: 臨時職務をどのような組合せで割り当てても、その臨時職務に対して職務情報ページで [職務の自動終了] チェック ボックスをオンにすることはできます。ただし、主要職務の標準勤務時間を調整した場合、臨時職務の終了時に、主要職務の標準勤務時間を手動で元の設定に戻す必要があります。
職務再開/終了更新ページ (RC_TEMP_ASSGN_UPDT) を使用して、臨時職務終了と主要職務再開のプロセスを実行します。
ナビゲーション
[会社] フィールドと [職務終了予定日] フィールドの値を指定して、職務再開/終了更新プロセス (HR_REACTVTER) を実行します。
このプロセスは、職務終了日に臨時職務を終了して主要職務を再開するために、定期的に実行する必要があります。このプロセスを実行すると、職務データ レコードに新しいデータ行が挿入されます。これらのデータ行の異動理由コードは、SUB (主務の中断)、RFA (臨時職務からの復帰) および RTS (主務へ復帰) になり、次回ページを表示したときに雇用レコード番号の横に system と表示されます。
期限なし臨時職務ページ (RUNCTL_TAS001) を使用して、期限なし臨時職務レポート (TAS001) を実行します。このレポートには、終了日が定義されていない臨時職務に現在就いている個人の一覧が出力されます。
ナビゲーション
期限付き臨時職務ページ (RUNCTL_TAS002) を使用して、期限付き臨時職務レポート (TAS002) を実行します。このレポートには、指定期間内に臨時職務を終了する個人の一覧が出力されます。
ナビゲーション