PeopleSoft ビジネス プロセス ウィーバーについて
PeopleSoft ビジネス プロセス ウィーバー (BPW) は、バッチ プログラムなどのプロセス (タスク) を定義してビジネス プロセスの一部として並列または順次処理で実行できるフレームワークを提供します。PeopleSoft BPW 内で実行される、ユーザー定義タイプの BPW ビジネス プロセスを (ビジネス プロセス定義ページを使用して) 作成できます。
PeopleSoft では、リアル タイム ボトム ライン (RTBL) ソリューション[英語版] によって使用される、事前に定義された BPW ビジネス プロセスも提供しています。RTBL ビジネス プロセスは RTBL 環境で管理され、シナリオ ダッシュボードから実行されます。新しい RTBL ビジネス プロセス タイプを BPW で作成することはできず、用意されている RTBL ビジネス プロセス タイプのプロセスは表示専用です。ただし、RTBL ソリューションで使用できる独自のタスクを (ビジネス プロセス タスク レジストリ ページを使用して) 定義できます。『PeopleSoft In-Memory Real-Time Bottom Line Fundamentals』「(Optional) Defining Custom Tables and Processes」[英語版] を参照してください。
また、アプリケーション データ セット (ADS) 定義を使用して、ビジネス プロセス定義、タスク レジストリ、ビジネス プロセス ラン コントロールおよびビジネス プロセス ウィーバー アプリケーション クラス レジストリをデータベース間で移行でき、最終的には本番環境に移行できます。詳細については、「PeopleSoft ビジネス プロセス ウィーバーに対するデータ移行ワークベンチの使用」を参照してください。
前提条件
PeopleSoft ビジネス プロセス ウィーバーを使用する前に、システムを次のように設定します。
インテグレーション ブローカー: ステータスを更新でき、後続ステップをトリガできるように、インテグレーション ブローカーを使用してプロセスにプロセス通知を渡します。これが機能するには、インテグレーション ブローカーを設定する必要があり、ゲートウェイ、ドメインおよびノードを設定してアクティブにします。サービス オペレーション PRCS_STATUS_OPER のローカルからローカルへのルーティングを追加し、そのキュー PSRF_REPORTING_FOLDERS が実行されていることを確認する必要があります。詳細については、製品ドキュメントの『PeopleTools: Integration Broker Administration』で設定およびインテグレーション設定も参照してください。
PeopleTools 8.54: プッシュ通知 (「ビジネス プロセス通知の設定と使用」を参照) および ADS 設定 (「PeopleSoft ビジネス プロセス ウィーバーに対するデータ移行ワークベンチの使用」を参照) のために特に必要となりますが、ビジネス プロセス ウィーバーの通知および ADS の主要な機能には PeopleTools 8.53 が必要です。
次の表では、PeopleSoft BPW で共通して使用される要素および用語を説明します。
フィールドまたはコントロール |
定義 |
---|---|
ビジネス プロセス |
ビジネス プロセスは、タスクの実行フローを定義する最上位レベルのコンポーネントです。これはプロセス ステップで構成されます。各プロセス ステップで 1 つのタスクが実行されます。 |
プロセス ステップ |
プロセス ステップは、ビジネス プロセスのサブコンポーネントです。ビジネス プロセスは一連のプロセス ステップであり、プロセス ステップの間には最適な依存関係が定義されます。 |
タスク |
タスクは、ビジネス プロセスの一部として実行されるプログラムまたはビジネス ロジックです。タスクは、タスク レジストリ ページで定義されます。最も一般的なタスクは、プロセス スケジューラのプロセス (ジョブ) です。タスクは、プロセス ステップに関連付けられます。1 つのステップは 1 つのタスクを示しますが、同じタスクをビジネス プロセス内の複数のステップに関連付けることができます。 |
バッチ プログラム |
BPW では、バッチ プログラムはプロセス スケジューラに定義されたプロセス (ジョブ) です。 |
ラン コントロール |
ラン コントロールは、全ての PeopleSoft ドキュメントの場合と同様に、プロセスに対してパラメータまたは入力データを指定します。ステップ スレッド レベルでは、プロセス スケジューラ ラン コントロールと同じです。ラン コントロールは、ビジネス プロセス、プロセス スレッド、ステップまたはステップ スレッドと関連付けることができます。 |
プロセス スレッド |
ビジネス プロセス ラン コントロールを設定する場合、複数のプロセス スレッドを異なるラン コントロールで作成できます。したがって、異なる入力パラメータおよびデータのセットによって、ビジネス プロセスの同時フローを並列で実行できます。 |
ステップ スレッド |
プロセス ステップ レベルでは、(たとえば、アプリケーション エンジン プログラムを実行するときに)、入力パラメータおよびデータを分割して複数のステップ スレッドを作成し、アプリケーション エンジン プログラムの複数のコピーを (異なるラン コントロールで) 同時に実行できます。全てのステップ スレッドが終了するまで、ステップは終了とは見なされません。 |
プロセス インスタンス |
プロセス (プログラム) が実行されると、実行を追跡するためにインスタンスが作成されます。ラン コントロールと同様に、複数のレベルの追跡がビジネス プロセス、プロセス スレッド、ステップおよびステップ スレッドに関連付けられます。このドキュメントでは、それらをビジネス プロセス インスタンス、スレッド インスタンス、ステップ インスタンスおよびステップ スレッド インスタンスと呼びます。ステップ スレッドはプロセス スケジューラに対して処理がスケジュールされるレベルであるため、ステップ スレッド インスタンスはプロセス スケジューラではプロセス インスタンスに対応します。 |
ビジネス プロセス ウィーバーには、4 つのグループのテーブルがあります。
画像: ビジネス プロセス ウィーバー (1/2)
次の図は、BPW のコア モデル テーブル (1/2) を示しています。

画像: ビジネス プロセス ウィーバー (2/2)
次の図は、BPW のコア モデル テーブル (2/2) を示しています。
