2 VSM 6 の計画および実装の概要

この章では、VSM 6 システムの計画および実装に関与する主要参加者とアクティビティーについて説明します。

計画の目標

計画プロセスの主要目標は次のとおりです。

  • VSM 6 システムが顧客の要件を満たすことを確認し、これが注文、搬入、設置、構成、テスト、および認証され、引き渡し時に混乱と問題を極力発生させないようにします。

  • VSM 6 システム機器の電源、データ処理および環境要件に対応するよう、設置サイトのインフラストラクチャーを準備し、VSM 6 システム機器の搬入、設置、構成、テスト、認証、および運用の支援ため顧客担当者のトレーニングを実施します。

実装の成功には顧客担当者と Oracle アカウントチームとの間に定期的なコミュニケーションと調整が不可欠です。この継続的な連携により、実装にとって重要なすべての要素を機器がサイトに搬入される前に特定し、解決できます。

計画チームの編成

提案が受け入れられたら、顧客サービスマネージャー (CSM) は顧客サイトの担当者 (ネットワーク管理者、データセンターマネージャー、設備マネージャーを含む) と協議し、実装計画、サイト準備計画、および設置計画に関与させる個人を決定します。

これらの計画チームに所属する顧客および Oracle の担当者は、さまざまなプロセスやアクティビティー、およびチームの成果物の共同オーナーとなって、これらを管理します。

チームの参加者を決定した後、各チームの調整役として顧客チームと Oracle チームからメンバーを 1 人ずつ選出します。次のため、定期ミーティングを計画する必要があります。

  • すべてのチームメンバーの役割と責任を定義します。

  • 必須実装アクティビティーおよびタスクの完了日を定義します。

  • システム機器の搬入、設置、および実装を妨げる問題を特定し、解決します。

各種の計画および実装チームの顧客側のメンバーは、次で構成されている必要があります。

  • VSM 6 システム機器の構成および場所の意思決定者。データセンターマネージャー、1 人以上のネットワーク管理者、設備マネージャー、サイトエンジニアが含まれますが、これに限定されません。

  • VSM 6 システム機器の設置、テスト、認証、および運用に直接関与する個人。設備担当者、システムオペレータ、ネットワーク/IT 担当者が含まれますが、これに限定されません。

  • VSM 6 システム機器の搬入と、配送拠点からデータセンターまでの移動に関与する個人。配送拠点マネージャー、配送拠点担当者、設備担当者が含まれますが、これに限定されません。

各種チームの Oracle 側のメンバーは、次の一部またはすべてで構成されます。販売担当者 (SR)、現地の顧客サービスマネージャー (CSM)、システムエンジニア (SE)、システムサポートスペシャリスト (SSS)、テクニカルサポートスペシャリスト (TSS)、Oracle Advanced Customer Services (ACS) のコンサルタント、および顧客サービスエンジニア (CSE)。

計画アクティビティー

VSM 6 システム機器が顧客サイトに搬入される前に、次のアクティビティーが完了している必要があります。

  1. 顧客要件にもっとも合致するシステム構成を定義します。

  2. 安全性および環境に関する既存または潜在的な障害を示すサイト要因を確認します。

  3. 機器の移動要件を確認し、必要に応じて遵守計画を定義します。

  4. 電源とケーブル配線に関する要件を確認し、要件への遵守状況を評価します。

  5. 床の構造と荷重定格を確認し、遵守状況を評価します。

  6. VSM 6 システム構成のデータケーブルの配線要件を確認し、要件への遵守状況を評価します。

  7. 電源、環境、床、およびネットワーク接続に関する要件確認が完了したら、システム機器の搬入前に完了しておくべき設備アップグレードの計画を作成します。

  8. すべての VSM 6 システム機器の床配置図/レイアウトを作成し、Professional Services のコンサルタントと一緒に確認します。床配置図/レイアウトのコピーは、販売注文書に記載されている販売担当者にも送付する必要があります。

  9. AC 電源の場所、ホストシステム、ネットワークサーバー、リモートサポートデバイス、および VSM 6 システムハードウェアコンポーネント間のケーブルレイアウト距離を測定し、記録します。

  10. 特別な出荷要件の有無を確認し、システム搬入予定日を製造元に再確認します。

  11. データセンター内の入力電源システムと電源ケーブル配線の遵守状況を確認します。

  12. 搬入場所、ステージングエリア、および設置場所の環境的な遵守状況と HVAC システムの準備状況を確認します。

  13. 搬入経路およびデータセンターの設置場所の床荷重の遵守状況を確認します。

  14. 顧客サイトで VSM 6 システムを設置する担当者を確認します。

  15. システム機器の搬入時に配送拠点を使用できるかどうかと、データセンター担当者および CSE がシステム機器の受け入れに立ち会い、開梱、2 地点間移動、および設置を支援できるかどうかを確認します。

  16. システム機器の搬入、設置、認証、および運用テストの確定日およびタイムフレームについて合意します。

計画スプレッドシート

VSM 6 計画スプレッドシートを使用できるのは Oracle VSM Support のアカウントチームです。このスプレッドシートは、関連するアカウントサイトと連絡先情報の記録や、VSM 6 構成の詳細への紐付けおよび記録に使用します。このスプレッドシートには、計画プロセス時に参照用として使用するサンプル構成も含まれています。