プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド
12c (12.2.1)
E70044-01
  目次へ移動
目次

前
 
次
 

2 Oracle Business Intelligenceプロセスの管理

この章では、Oracle Business Intelligenceプロセスの管理について説明し、次の項が含まれます。

2.1 Oracle Business Intelligenceプロセスの管理について

システム管理者は、Oracle Business Intelligenceシステムとコンポーネント・プロセスを起動および停止して、プロセスの停止を必要とする様々なメンテナンス操作を実行します。可用性やパフォーマンスの問題を診断して解決する際、およびライフサイクル操作と管理操作を実行する際には、Oracle Business Intelligenceシステムの各コンポーネントの状態(稼動、停止、起動中、停止中)を把握することが重要です。詳細は、第6章「Oracle Business Intelligenceの問題の診断および解決」を参照してください。

Oracle Business IntelligenceはOracle WebLogic Server内で稼動するため、Oracle Business Intelligenceコンポーネントを起動して管理する前に、Oracle WebLogic Serverが起動している必要があります。

サーバーの構成設定、Oracle BIプレゼンテーション・カタログ、リポジトリ(.rpdファイルはオフライン)、およびその他の設定を変更して有効にするには、該当するOracle Business Intelligenceコンポーネントを再起動する必要があります。

管理者がOracle Business Intelligenceを停止すると、エンド・ユーザーはログアウトされ、準備が整った時点で再びログインを促されます。その際、セッションの状態の一貫性は維持されています。


注意:

Oracle Business Intelligenceインストール済コンポーネントの詳細は、第1.3.2項「Oracle Business Intelligenceコンポーネント」を参照してください。

2.2 Oracle Business Intelligenceシステムを起動する条件

Oracle Business Intelligenceシステムの起動は、管理サーバー、管理対象サーバーおよびシステム・コンポーネントの順に開始します。

管理サーバーをホストするコンピュータが稼動していなかったり、再起動された場合は、対象コンピュータが稼動していることを確認した上でOracle Business Intelligenceシステムを起動する必要があります。

Oracle Business Intelligenceシステムを起動するには、次の条件が満たされている必要があります。

  • インストール時に指定されたリポジトリ・データベース(Schedulerのスキーマを格納する) が実行中であり、そのネットワーク接続を使用できる必要があります。それ以外の場合には、エラー・メッセージが表示されます。

次の各項で説明するように、起動手順はプラットフォームに応じて多少異なります。

2.3 コマンドを使用した停止、起動およびOracle Business Intelligenceプロセスのステータスの表示

スクリプト・コマンドを使用して、停止、起動およびOracle Business Intelligenceコンポーネントのステータスの表示を行います。

2.3.1 ドメインのOracle Business Intelligenceコンポーネント・プロセスの停止

この項では、ドメイン内の実行中のコンポーネント・プロセスを停止する方法について説明します。

前提

  • コマンドで–rを指定しないかぎり、停止コマンドはリモート・ノード・マネージャ・プロセスを停止しません。

  • 停止コマンドは、マスター・ホストからのみ実行されます。

  • すべての指定されたコンポーネント・プロセスが停止するまで、停止コマンドが続行します。

  • 停止コマンドは最初に資格証明を要求し、ブート・アイデンティティ・ファイルを自動的に作成するため、後続の実行では資格証明が必要ありません。

  • 特定のプロセスの停止によってフェイルオーバーが発生する可能性があるため、第3章「デプロイメントのスケーリング」を理解しておいてください。

前提条件

  • ノード・マネージャが動作している必要があります。

  • ファイル・システム権限を持ち、WebLogic Serverを起動するシステム管理者アイデンティティ資格証明を把握する必要があります。

コマンドを使用してドメインで実行中のコンポーネント・プロセスを停止するには:

  1. 次の適切なコマンドを入力して、停止スクリプトを実行します。

    DOMAIN_HOME/bitools/bin

    UNIX | Windowsの場合:

    ./stop.sh | stop.cmd {-i <list of instances>} {-r}
    For example, ./stop.sh -i obis1,obips1 
    

    表2-1 コンポーネント・プロセスの停止引数

    引数 説明

    -r

    (オプション)リモート・ノード・マネージャを停止します。

    -i <list of instances>

    (オプション)カンマ区切りリストで停止するインスタンスを指定できます。インスタンスには、管理サーバー、管理対象サーバーまたはシステム・コンポーネント・インスタンス名を指定できます。


    インスタンスがコマンドの引数として指定されていない場合、管理サーバー、管理対象サーバーおよびすべてのシステム・コンポーネントはデフォルトで停止します。

  2. コンポーネントが停止します。

2.3.2 ドメインのOracle Business Intelligenceコンポーネント・プロセスの起動

この項では、ドメイン内のすべてのコンポーネント・プロセスを起動する方法について説明します。

前提

  • 起動コマンドはリモート・ノード・マネージャ(クラスタ化されたサーバー上)を起動しませんが、まだ実行されていない場合にローカル・ノード・マネージャを起動します。

  • 起動コマンドは、マスター・ホストからのみ実行されます。

  • 起動コマンドは、コンポーネント・プロセスが起動するか連続して3回起動に失敗するまで完了しません。

  • コンポーネント・プロセスは順番に起動します。

  • コマンドは最初に資格証明を要求し、boot.propertiesファイルを自動的に作成するため、後続の実行では資格証明が必要ありません。

前提条件

  • リモート・ノード・マネージャが動作している必要があります。

  • ファイル・システム権限を持ち、ブート・アイデンティティ資格証明を把握する必要があります。

コマンドを使用してドメインで実行中のコンポーネント・プロセスを起動するには:

  1. 次の適切なコマンドを入力して、起動スクリプトを実行します。

    DOMAIN_HOME/bitools/bin

    UNIX | Windowsの場合:

    ./start.sh | start.cmd {-noprompt} {-i <list of instances>} {-r}
    
    For example, ./start.sh -i obis1,obips1
    

    表2-2 コマンドの起動引数

    引数 説明

    -r

    (オプション)リモート・ノード・マネージャを起動します。

    -i <list of instances>

    (オプション)カンマ区切りリストで起動するインスタンスを指定できます。インスタンスには、管理サーバー、管理対象サーバーまたはシステム・コンポーネント・インスタンス名を指定できます。


    インスタンスがコマンドの引数として指定されていない場合、管理サーバー、管理対象サーバー、すべてのシステム・コンポーネントおよびローカル・ノード・マネージャはデフォルトで起動します。

  2. 起動する非アクティブ・コンポーネントのリストが表示されます。

  3. コンポーネントが起動します。

    -iを指定しない場合、すべての非アクティブ・プロセスが起動します。すでに実行されている場合でも失敗しません。

    管理サーバー、管理対象サーバー、ローカル・ノード・マネージャおよびシステム・コンポーネントが起動します。

    起動したコンポーネントの数が表示されます。

    すべてのコンポーネントのステータスが表示されます。

2.3.3 ドメインのOracle Business Intelligenceコンポーネントのステータスの表示

ステータス・コマンドは、ドメイン内のコンポーネントのステータス・レポートを表示します。

前提

  • ステータス・コマンドは、ノード・マネージャ・ステータスをレポートします。

  • ステータス・コマンドは、マスター・ホストからのみ実行されます。

  • ステータス・コマンドでは、ローカル・ノード・マネージャ・プロセスが実行されている必要があります。

  • 最初の実行で資格証明を要求し、ブート・アイデンティティ・ファイルを自動的に作成するため、後続の実行では資格証明が必要ありません。

前提条件

  • ファイル・システム権限を持ち、ブート・アイデンティティ資格証明を把握する必要があります。

コマンドを使用してドメインのOracle Business Intelligenceコンポーネントのステータスを表示するには:

  1. 次の適切なコマンドを入力して、ステータス・スクリプトを実行します。

    DOMAIN_HOME/bitools/bin

    UNIX | Windowsの場合:

    ./status.sh | status.cmd {-v}
    
    where {-v} is verbose
    
  2. コマンドはコンポーネント名、タイプ、ステータスおよびマシン名を表示します。

2.4 Fusion Middleware Controlを使用したBIシステム・コンポーネント・プロセスの起動および停止

Oracle Business Intelligenceシステムが起動していれば、Fusion Middleware Controlを使用してOracle Business Intelligenceシステム・コンポーネント・プロセスを起動、停止および再起動できます。

Fusion Middleware Controlを使用できない場合、第2.3項「コマンドを使用した停止、起動およびOracle Business Intelligenceプロセスのステータスの表示」を参照してください。

Fusion Middleware Controlを使用してシステム・コンポーネント・プロセスを起動および停止するには:

  1. 第8.2.2項「Fusion Middleware ControlのOracle Business Intelligenceページの表示」の説明に従って、「概要」ページに移動します。

  2. 「可用性」ページの「プロセス」タブを表示し、図2-1に示すように、すべてのプロセスの「すべて起動」「すべて停止」または「すべて再起動」ボタンをクリックするか、プロセス行を選択して適切なボタンを使用して必要な個々のプロセスを起動、停止または再起動します。

    このページを使用して、システム・コンポーネントのステータスを表示することもできます。

    図2-1 システム・コンポーネント・プロセスの起動および停止

    図2-1の説明は次にあります。
    「図2-1 システム・コンポーネント・プロセスの起動および停止」の説明

Oracle Business Intelligenceプロセスの起動および停止には、別の方法を使用することもできます。詳細は、次を参照してください:

2.5 Fusion Middleware Controlを使用したJavaコンポーネントの起動および停止

このトピックを使用し、Fusion Middleware Controlを使用してステータスを監視し、Oracle Business Intelligence Javaコンポーネント(管理サーバーおよび管理対象サーバー)を起動および停止します。

また、WebLogic Server管理コンソールを表示し、「WebLogicドメイン」メニューのメニュー・オプションを選択してJavaコンポーネントを管理できます。

Fusion Middleware Controlを使用してステータスを監視してJavaコンポーネントを起動および停止するには:

  1. Fusion Middleware Controlにログインします。

    詳細は、第8.2.1項「Fusion Middleware Controlへのログイン」を参照してください。

  2. WebLogicドメイン」フォルダを展開して、biノードを選択します。

    図2-2に示すように、Fusion Middleware Controlに「WebLogicドメイン・ホーム」ページが表示されます。

    図2-2 BIの「WebLogicドメイン・ホーム」ページ

    図2-2の説明が続きます
    「図2-2 BIの「Weblogicドメイン・ホーム」ページ」の説明

    「Weblogicドメイン・ホーム」ページからサーバー、クラスタ、デプロイメントおよびパーティションのステータスを監視し、Fusion Middleware Controlを使用してOracle Business Intelligence Javaコンポーネントを起動および停止できます。メニュー・オプションをクリックしてWebLogic Server管理コンソールを表示し、Oracle Business Intelligence Javaコンポーネントを管理および構成することもできます。詳細は、第8.4項「Oracle WebLogic Server管理コンソールによるOracle Business Intelligence Javaコンポーネントの管理」を参照してください。

  3. 「Weblogicドメイン・ホーム」ページを使用して実行できるOracle Business Intelligenceの管理タスクは次のとおりです。

2.6 Javaコンポーネントを起動および停止するためのOracle WebLogic Server管理コンソールの使用

Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用してJavaコンポーネントを起動および停止することは推奨されていません。また、Fusion Middleware Controlを使用してJavaコンポーネントを起動および停止できます(第2.4項「Fusion Middleware Controlを使用したBIシステム・コンポーネント・プロセスの起動および停止」を参照)。

Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用してJavaコンポーネントを起動および停止するには:

  1. Oracle WebLogic Server管理コンソールを起動します。

    詳細は、第8.4項「Oracle WebLogic Server管理コンソールによるOracle Business Intelligence Javaコンポーネントの管理」を参照してください。

  2. 「ドメイン構造」領域で「デプロイメント」をクリックします。

  3. Oracle WebLogic Server管理コンソールに「デプロイメントの概要」ページが表示されます。

  4. 「制御」タブを表示します。

  5. 各コンポーネントを起動または停止するためのチェック・ボックスを選択します。

  6. 必要に応じて「起動」または「停止」をクリックし、選択したコンポーネントを起動または停止します( 図2-3参照)。

    図2-3 管理コンソールの起動および停止

    図2-3の説明は次にあります。
    「図2-3 管理コンソールの起動および停止」の説明