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Coherence for .NETでは、クライアントが接続されているクラスタ側JVM内でのIInvocableオブジェクトと呼ばれる単一パス・エージェントの実行を可能にするリモート起動サービスを提供しています。エージェントは、IInvocableインタフェースを実装する単純な実行可能アプリケーション・クラスです。エージェントは任意のアクションを実行でき、作業を行うために必要な任意のクラスタ側サービス(キャッシュ・サービスやグリッド・サービスなど)を使用できます。エージェントの操作はステートフルにすることもできます。つまり、その状態がシリアライズされ、エージェントが実行されるグリッド・ノードに転送されます。
リモート起動サービスは、キャッシュ構成ディスクリプタの<remote-invocation-scheme>要素を使用して構成します。次に例を示します。
...
<remote-invocation-scheme>
<scheme-name>example-invocation</scheme-name>
<service-name>ExtendTcpInvocationService</service-name>
<initiator-config>
<tcp-initiator>
<remote-addresses>
<socket-address>
<address>localhost</address>
<port>7077</port>
</socket-address>
</remote-addresses>
</tcp-initiator>
<outgoing-message-handler>
<request-timeout>30s</request-timeout>
</outgoing-message-handler>
</initiator-config>
</remote-invocation-scheme>
...
CacheFactoryクラスを使用することによって、構成済リモート起動サービスへの参照を名前によって取得できます。
IInvocationService service = (IInvocationService) CacheFactory.GetService("ExtendTcpInvocationService");
クライアントが接続されているグリッド・ノードでエージェントを実行するために必要なコードは、次の1行のみです。
IDictionary result = service.Query(new MyTask(), null);
単一の実行結果には、CacheFactory.ConfigurableCacheFactory.LocalMemberをコールして取得されるローカルのMemberがキー設定されます。
注意:
キャッシュされた値オブジェクト同様、すべてのIInvocable実装クラスは、.NETアプリケーションのPOFコンテキストおよびクライアントが接続されているクラスタ側ノードのPOFコンテキストに正しく登録する必要があります。したがって、IInvocableタスクのJava実装(com.tangosol.net.Invocable実装)は、クラスタ側ノードで作成、コンパイルおよびデプロイする必要があります。タスクを実際に実行するのは、.NETのIInvocable実装ではなく、JavaのInvocable実装であることに注意してください。
詳細は、「Coherence .NETクライアントの概要」を参照してください。