Oracle Business Intelligenceのインストールを準備するために、システムが基本要件を満たしていることを確認します。次に、適切なインストール・ソフトウェアを取得して、この章の手順を実行します。
Oracle Business Intelligence 12cインストーラを実行してBIプラットフォーム配布を選択すると、様々なライフサイクル・タスクを実行する基盤がしかれます。たとえば、システムを構成するバイナリ・ファイルがインストールされます。12cシステムを構成するためにOracle Business Intelligence 12c Configuration Assistantを実行すると、システム・コンポーネント、サービス・インスタンスおよびシステム・コンポーネントの起動と12cシステムの管理に使用するバイナリ・ファイルが作成されます。
このガイドでは、Oracle Business Intelligenceの標準トポロジをインストールして構成するために必要な詳細情報を示します。また、ガイドではこのトポロジの改変バージョンを作成する場合に活用できる追加情報も示しています。表2-1は、Oracle Business Intelligenceの標準トポロジをインストールして構成するために必要な手順を示します。
表2-1 標準インストール・ロードマップ
No. | タスク | 説明 | ドキュメント |
---|---|---|---|
計画および準備 | |||
1 | システム環境を確認します。 | インストールの前に、最小限のシステム要件およびネットワーク要件を満たしていることを確認します。 | 「システム環境の確認のロードマップ」を参照してください。 |
2 | 次のOracleの配布を入手します。
|
次の場所からOracle Fusion Middleware 12c InfrastructureおよびOracle BI (12.2.1)の配布をダウンロードします。 | 「製品ディストリビューションの理解と入手」を参照してください。 |
3 | インストール・ディレクトリを決めます | インストーラが、アクセスする必要のあるインストーラ・ディレクトリにアクセスできるか、または作成する必要のあるインストーラ・ディレクトリを作成できるかを確認します。また、ディレクトリが最小要件を満たしているシステムに存在することも確認します。 | 「インストールおよび構成のためのディレクトリの理解」を参照してください。 |
ソフトウェアのインストール | |||
4 | 前提条件となるソフトウェアをインストールします。 | Oracleホームを作成し、今後のインストール用にOracle Fusion Middlewareソフトウェア・ディレクトリをインストールするためにJava Development Toolkit (JDK)およびOracle Fusion Middleware Infrastructureをインストールします。 | Oracle Fusion Middleware Infrastructureをインストールするには、『Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールと構成 』を参照してください。 注意: インストールする必要があるのは、Infrastructureのみです。Infrastructureのドメインを構成する必要はありません。 |
5 | Oracle Business Intelligenceソフトウェアをインストールします。 | Oracle BIインストーラを実行し、Oracle BIソフトウェアをOracle Fusion Middleware Infrastructureインフラストラクチャをインストールしたのと同じOracleホームにインストールします。 | 「Oracle Business Intelligenceのインストール」を参照してください。 |
6 | インストールを確認します。 | インストールが成功したことを確認するために、ディレクトリ構造およびログを確認します。 | |
ドメインの構成 | |||
7 | BIドメインを構成します。 | Oracle Business Intelligence 12c Configuration Assistantツールを実行し、BIドメインを構成します。 注意: リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用して、またはOracle Business Intelligence 12c Configuration Assistantを使用してデータベース・スキーマを作成できます。 |
リポジトリ作成ユーティリティの詳細は、『リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』を参照してください。 |
8 | ドメイン構成を確認します。 | Configuration Assistantのサマリー・ページに詳しく説明されているすべてのリンクはアクセス可能でログインできることを 確認します。 また、必要なすべてのプロセスがアクティブかどうかをstatus.sh|cmdスクリプトを実行して確認します。 |
status.sh|cmdはDomain_Home/bitools/bin/status.(sh|cmd) にあります。 「構成の確認」を参照してください。 |
次のステップ | |||
9 | 高可用性のためのドメインの管理と準備 | ドメインを管理するための追加のツールおよびリソースを確認し、可用性が高くなるようにドメインを構成します。 | 「ドメイン構成後の次の手順」を参照してください。 |
インストールおよび構成プロセスを開始する前に表2-2の重要な情報を読んで理解する必要があります。ここでは、Oracle Business Intelligenceをインストールおよび構成するために、ご使用の環境が適切に準備されていることを確認するための重要なタスクおよび判断項目を示します。
表2-2 システム環境の確認のロードマップ
タスク | 説明 | ドキュメント |
---|---|---|
動作保証およびシステム要件を確認します |
インストールおよび構成について、ご使用のオペレーティング・システムが動作保証され適切に構成されることを確認します。 |
「動作保証、システム要件および相互運用性の確認」を参照してください。 |
適切なインストール・ユーザーを特定します |
インストール・ユーザーが、ソフトウェアをインストールおよび構成するための適切な権限を持っていることを確認します。 |
「インストール・ユーザーの選択」を参照してください。 |
目的のシステムでインストール・ディレクトリおよび構成ディレクトリを選択します |
推奨ディレクトリ構造に従って、インストールおよび構成に必要なディレクトリが作成できることを確認します。 |
「インストールおよび構成のためのディレクトリの理解」を参照してください。 |
動作保証されたJDKをインストールします |
配布のインストール・プログラムは、ご使用のシステムで動作保証されたJDKを必要とします。 |
|
中間層スキーマのデータベースのインストールおよび構成 |
WebLogicドメインを構成するには、Oracle Business Intelligenceで必要なスキーマに対して適切に構成された、動作保証済のデータベースにアクセスできる必要があります。 |
ご使用の環境がインストールに必要な要件を満たしていることを確認するには、動作保証マトリックスおよびシステム要件のドキュメントをあわせて使用することをお薦めします。
環境が動作保証要件を満たしていることの確認
製品を、サポートされているハードウェアおよびソフトウェア構成上にインストールすることを確認してください。詳細は、Oracle Fusion Middlewareのサポートされるシステム構成ページで、ご使用のリリース向けの動作保証情報のドキュメントを参照してください。
Oracleは、動作保証されているすべてのシステムおよび環境で製品のパフォーマンスをテストおよび検証しており、新しい動作保証要件が確認されると、それらはすぐに適切な動作保証に関するドキュメントに追加されます。新しい動作保証要件は随時確認される場合があるため、動作保証に関するドキュメントはドキュメント・ライブラリの外部に置かれ、Oracle Technology Networkで提供されています。
動作保証情報を確認するためのシステム要件ドキュメントの使用
Oracle Fusion Middlewareのシステム要件と仕様に関するドキュメントを使用して、動作保証要件が満たされていることを確認することをお薦めします。たとえば、この動作保証に関するドキュメントに、ご使用の製品を64ビットOracle Linux 6.5上にインストールすることが動作保証されていると示されている場合、このドキュメントを使用して、Oracle Linux 6.5システムが最低限必要な仕様(ディスク領域、使用可能なメモリー、特定のプラットフォーム・パッケージとパッチおよびその他のオペレーティング・システム固有のアイテムなど)を満たしていることを確認します。システム要件は将来的に変更になる可能性があります。そのため、システム要件情報のドキュメントは、ドキュメント・ライブラリとは別に作成され、Oracle Technology Networkで利用できます。
複数の製品間での相互運用性の確認
『Oracle Fusion Middleware相互運用性および互換性の理解』のドキュメントには、相互運用性および互換性の定義、および同一リリースまたは混在するリリースからなる複数のFusion Middleware製品を相互に使用する方法が説明されています。システムに複数のFusion Middleware製品をインストールする場合は、このドキュメントを読む必要があります。
この項では、システムでインストールおよび構成を実行するユーザーの権限に関する重要な情報について説明します。
この項には次のトピックが含まれます:
Fusion Middleware製品をインストールするユーザーは、そのファイルを所有し、そのファイルに対する特定の権限を持ちます。
Fusion Middleware製品をインストールするユーザーには、次の権限があります。
実行可能ファイル以外(.jar
、.properties
、.xml
など)のすべてのファイルに対する読取り権限と書込み権限。その他の同じグループのすべてのユーザーにはファイル所有者として読取り権限のみがあります。
すべての実行可能ファイル(.exe
、.sh
または.cmd
)に対する読取り、書込みおよび実行権限。同じグループのその他のすべてのユーザーにはファイル所有者として読取り権限および実行権限のみがあります。
したがって、ソフトウェアをインストールするユーザー以外のユーザーも、ドメインまたはFusion Middleware製品を構成するためにOracleホームのインストール・バイナリを使用できます。
構成中に生成されたファイルは、構成ウィザードを実行したユーザーが所有者になり、前述のインストール・ユーザーと同じ権限を持ちます。ただし、セキュリティに厳しいファイルはグループ権限では作成されません。ドメインを作成したユーザーのみが読取りおよび書込み権限を持ち、ドメインを管理できます。
次に例を示します。
例1: 1人のユーザーがソフトウェアをインストールしてドメインを構成する場合
この例は、同じユーザーがソフトウェアをインストールしてドメインを構成する場合の権限を示します。
すべてのファイルに対して適切な権限があるようにするには、同じ所有者が構成ウィザードを使用してOracle Fusion Middleware製品のインストールとWebLogic Serverドメインの構成の両方のタスクを実行することをお薦めします。
ドメインの作成を、ソフトウェアをインストールしたユーザーとは別のユーザーが実行する必要がある場合は、次の例に示すとおり、両方のユーザーが同じグループのユーザーで、必要な権限を持っている必要があります。
例2: Oracleホームとドメインを別のユーザーが作成する場合
この例は、あるユーザーがOracleホームを作成し、別のユーザーがドメインを構成する場合の権限を示します。
注意:
特定のドメイン・ファイルにはグループ権限がありません。たとえば、cwallet.ssoです。その他、インストーラを実行する前に次のような考慮事項があります。
UNIXオペレーティング・システムでは、インストールの前にumask
を027
に設定することをお薦めします。これにより、インストール時にファイルの権限を正しく設定することができるようになります。以下のコマンドを使用します。
umask 027
このコマンドは、製品のインストーラと同じ端末ウィンドウで実行する必要があります。
UNIXオペレーティング・システムでは、インストール・プログラムをroot
ユーザーで実行しないでください。インストーラの起動検証が失敗し、続行できなくなります。
製品のインストールを管理する際(パッチ適用、管理対象サーバーの起動など)は、初回の製品インストールに使用したものと同じユーザーIDを使用する必要があります。
Windowsオペレーティング・システムでは、インストールを実行するユーザーは管理者権限を持っている必要があります。詳細は、「Windowsオペレーティング・システムでのインストール・ユーザーに管理者権限があることの確認」を参照してください。
デフォルトの権限の設定を変更すると、インストールおよびシステムのセキュリティが低下する可能性があります。
デフォルトの権限の設定を変更することはお薦めしません。他のユーザーが特定のファイルまたは実行可能ファイルへのアクセスが必要な場合は、ファイルのアクセス権を変更するかわりに、UNIXのsudo
コマンド(または他の同様のコマンド)の使用を検討してください。
さらにサポートが必要な場合は、ご使用のUNIXオペレーティング・システムに付属している管理者ガイドを参照するか、オペレーティング・システムのベンダーに問い合せてください。
インストール中およびドメインの構成中に、次のディレクトリの場所を指定する必要があります。
Oracleホーム
ドメイン・ホーム
この項では、これらのディレクトリを作成する場所を決めるために役立つ情報を示します。
Oracleホーム、ドメイン・ホームおよびアプリケーション・ホームには、推奨される特定の場所があります。
図2-1に推奨するディレクトリ構造を示します。
システムでベースの場所(Oracleベース)を決め、(/home/oracle
など)そこから2つのサブ・ディレクトリを別々に作成します。product
ディレクトリには、製品のバイナリ・ファイルとすべてのOracleホーム・ディレクトリを含めます。config
ディレクトリにはドメイン・データとアプリケーション・データを格納します。
Oracleホーム下には構成データを置かないことをお薦めします。製品を別のメジャー・リリースにアップグレードする場合、バイナリ用に新しいOracleホームの作成が必要になります。また構成データは、Oracleホームのバイナリからアクセス可能な場所に置く必要があります。
このドキュメント全体の例を通じて、/home/oracle/product
ディレクトリ(Oracleホーム)と/home/oracle/config
ディレクトリ(アプリケーション・データと構成データ)を使用していますが、これらのディレクトリはご使用のシステムの実際のディレクトリに読み替えてください。
Oracle Fusion Middleware製品をインストールするときは、Oracleホーム・ディレクトリを入力する必要があります。
このディレクトリは、同じマシンにインストールされた複数のFusion Middleware製品で使用される共通ファイルのリポジトリです。このため、Oracleホーム・ディレクトリは、システムにインストールされたすべてのOracle Fusion Middleware製品のセントラル・サポート・ディレクトリとして見ることができます。
Oracleホーム・ディレクトリ内のファイルは、Fusion Middlewareがシステム上で正しく動作するために必要です。これらによって、インストール時の製品間の依存関係のチェックが容易になります。
Oracleホーム・ディレクトリは、Fusion MiddlewareドキュメントでORACLE_HOME
と呼ばれています。
Oracleホームの考慮事項
Oracleホーム・ディレクトリを作成し、Fusion Middleware製品をインストールするときに、次の点に注意してください。
Oracleホーム・ディレクトリの名前に空白を含めないでください。Oracleホーム・ディレクトリのパスに空白が含まれていると、エラー・メッセージが表示されます。
単一のOracleホーム・ディレクトリには、Oracle Fusion Middlewareの各製品に1つのインスタンスのみインストールできます。異なるバージョンの製品を同じマシンにインストールするには、それぞれのバージョンを専用のOracleホーム・ディレクトリに格納する必要があります。
単一のOracleホームに複数の異なる製品をインストールすることもできますが、Oracleホームには各製品で1つのバージョンのみをインストールできます。
複数のホーム・ディレクトリ
ほとんどの場合、Oracleホームは1つで十分ですが、複数のOracleホーム・ディレクトリを作成する場合もあります。たとえば次の場合に、複数のOracleホーム・ディレクトリを作成する必要があります。
それぞれ製品のスタックが別々の開発と本番環境を別々に管理する場合。2つのディレクトリを使用するこのにより、準備ができるまで本番環境を変更せずに、開発環境を更新できるようになります。
2つのバージョンのFusion Middleware製品を同時に保持する場合。たとえば製品の既存のバージョンを残したまま新しいバージョンをインストールする必要がある場合。この場合、製品の各バージョンを専用のOracleホーム・ディレクトリにインストールする必要があります。
相互に互換性のない複数の製品をインストールする必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware相互運用性および互換性の理解』を参照してください。
注意:
複数のOracleホーム・ディレクトリを作成する場合、各製品の構成フェーズにおいて重ならないポート範囲を用意する必要があります。ドメイン・ホームは、構成するドメインが作成されるディレクトリです。
デフォルトのドメイン・ホームの場所は、ORACLE_HOME
/user_projects/domains/
domain_name
です。ただし、このデフォルトの場所を使用しないことをお薦めします。ドメイン・ホームは、Oracleホーム・ディレクトリの外部に置きます(例: /home/oracle/config/domains
)。config
ディレクトリには、ドメインとアプリケーションのデータが含まれている必要があります。新規インストール、パッチの適用およびその他の操作によって、ORACLE_HOMEのみが更新され、ドメインの構成は更新されないように、ドメイン専用のディレクトリをお薦めします。
推奨ディレクトリ構造とドメイン・ホームの場所については、「推奨ディレクトリ構造の理解」を参照してください。
Fusion Middlewareドキュメントで、ドメイン・ホーム・ディレクトリはDOMAIN_HOME
と呼ばれ、ドメイン名を含むそれ以下のすべてのフォルダが含まれます。たとえば、ドメイン名がexampledomain
で、/home/oracle/config/domains
ディレクトリにドメイン・データを配置する場合、ドキュメントでのDOMAIN_HOME
は/home/oracle/config/domains/exampledomain
を指します。
ほとんどのFusion Middleware製品は、.jarファイル形式で配布されます。これらのディストリビューションにJDKは含まれていません。.jar配布インストーラを実行するには、動作保証されたJDKがすでにシステムにインストールされている必要があります。
JDKがOracleホームの外部にインストールされていることを確認してください。Oracleホームの下にJDKをインストールすると、将来的にタスクを実行しようとすると、問題が発生します。Oracle Universal Installerは、Oracleホーム・ディレクトリが空であるかどうかを検証し、空のディレクトリが指定されるまで、インストールを進めません。JDKのインストールは、/uo1/oracle/products/jdk
ディレクトリに配置することをお薦めします。java -jar
コマンドを使用して、インストーラJARファイルを実行できます。
BIディストリビューションは、プラットフォーム固有のディストリビューションです。プラットフォーム固有のディストリビューションには、.bin (UNIXオペレーティング・システム用)または.exe (Windowsオペレーティング・システム用)インストーラが含まれます。その場合は、プラットフォーム固有のJDKがディストリビューションに含まれており、JDKを別途インストールする必要はありません。ただし、認定されたJDKのバージョンによっては、より新しいバージョンにそのJDKをアップグレードする必要があります。
Oracle Fusion Middlewareでサポートされるシステム構成のページで動作保証情報を参照し、必要なJDKバージョンであることを確認してください。
必要なJDKをダウンロードするには、次のURLにアクセスしてJava SE JDKをダウンロードします。
http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/index.html
多くのOracle Fusion Middleware製品は、ドメイン構成の前にデータベース・スキーマが必要です。このようなスキーマをインストールできるデータベースがない場合は、動作保証されたデータベースをインストールして構成する必要があります。
オペレーティング・システムで動作保証されているデータベースを調べるには、Oracle Fusion Middlewareのサポートされるシステム構成ページで、ご使用のリリース向けの動作保証情報のドキュメントを参照してください。
スキーマ作成用にデータベースが適切に構成されていることを確認するには、Oracle Fusion Middlewareのシステム要件と仕様ドキュメントのOracle Repository Creation Utilityの要件の確認に関する項を参照してください。
注意:
12c (12.2.1)では、動作保証されたOracleデータベースのみがOracle Fusion Middleware Infrastructure標準インストール・トポロジに使用できます。
注意:
Configuration Assistantは製品スキーマの作成をOracleデータベース用のみサポートします。ただし、DB2またはSQL Serverをデータベースとして使用している場合には、リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用して製品スキーマを作成する必要があります。RCUは、データベースにスキーマを作成するために使用するツールです。このツールはOracle Fusion Middleware Infrastructureをインストールすることで利用できます。詳細は、Oracle Fusion Middlewareインフラストラクチャのインストールと構成を参照してください。
Repository Creation Utilityの詳細は、『Repository Creation Utilityによるスキーマの作成』を参照してください。
Oracle Fusion Middleware Infrastructureの配布を使用して最初のOracle Business Intelligenceドメインを作成します。このディストリビューションには、Oracle WebLogic ServerソフトウェアとOracle JRFソフトウェアの両方が1つのディストリビューションとして含まれています。
Oracle JRFソフトウェアは、Oracle Web Services Manager、Oracle Application Development Framework (Oracle ADF)、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control、リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)およびOracle Fusion Middleware製品のサポートに必要なその他のライブラリおよびテクノロジで構成されています。
Oracle Fusion Middleware Infrastructureの配布は、".jar"ファイルとして入手でき、Oracle Business Intelligenceの配布は".bin|exe"ファイルとして入手できます。この配布をインストールして構成するには、動作保証されたJDKがシステムにインストールされている必要があります。
製品の配布の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』の製品の配布の理解と入手に関する項を参照してください。
インストール・プロセスでは、特定の情報の入力が必要になります。
表2-3に、Oracle Business Intelligenceのインストール前に知っておく必要のある重要な項目、またはインストール中に決定する必要のある重要な項目を示します。
表2-3 インストール・チェックリスト
情報 | 値の例 | 説明 |
---|---|---|
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Java JDK ホーム・ディレクトリを指す環境変数。 |
データベース・ホスト名 |
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データベースを実行しているホストの名前とドメイン。 |
データベース・ポート |
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データベースがリスニングしているポート番号。デフォルトのOracleデータベース・リスニング・ポートは1521です。 |
データベース・サービス名 |
|
Oracleデータベースには一意のサービス名が必要です。デフォルトのサービス名は、 |
DBAユーザー名 |
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データベース管理権限を持つユーザーの名前。OracleデータベースのデフォルトのDBAユーザーは、 |
DBAパスワード |
ExamplePassword1 |
データベース管理権限を持つユーザーのパスワード。 |
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|
ソフトウェアのインストール先ディレクトリ。 このディレクトリには、必要に応じてOracle Fusion Middleware InfrastructureおよびOracle Business Intelligenceが含められます。 |
WebLogic Serverホスト名 |
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Oracle WebLogic ServerおよびOracle Business Intelligenceのコンソールのホスト名。 |
コンソール・ポート |
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Oracle WebLogic ServerおよびOracle Business Intelligenceのコンソールのポート。 |
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ドメイン・データの格納場所。 |
|
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アプリケーション・データの格納場所。 |
WebLogicドメインの管理者のユーザー名 |
|
Oracle WebLogic Server管理権限を持つユーザーの名前。デフォルトの管理者ユーザーは、 |
管理者ユーザー・パスワード |
ExamplePassword1 |
Oracle WebLogic Server管理権限を持つユーザーのパスワード。 |
RCUユーティリティ |
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リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)へのパス。 |
RCUスキーマ接頭辞 |
|
Oracle Business Intelligenceによって使用されるデータベース・スキーマの名前の接頭辞。 |
RCUスキーマ・パスワード |
ExamplePassword1 |
Oracle Business Intelligenceによって使用されるデータベース・スキーマのパスワード。 |
Configユーティリティ |
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ドメインを作成し構成するための構成ウィザードへのパス。 |
Oracleホーム・ディレクトリを作成して、Oracle Business Intelligenceをインストールするためにサポートされているソフトウェアをインストールするには、Oracle Fusion Middleware Infrastructureをインストールする必要があります。この項のプロシージャに従って動作保証されたJDKを探してインストールし、Oracle Fusion Middleware Infrastructureをインストールしてディレクトリ構造を確認します。
Oracle Fusion Middlewareでは、動作保証されたJava Development Kit (JDK)がシステムにインストールされている必要があります。
動作保証されるJDKを確認するには、Oracle Fusion Middlewareのサポートされるシステム構成ページにある、ご使用のリリースでの動作保証に関するドキュメントを確認してください。現在のOracle Fusion MiddlewareリリースのOracle JDKを特定したら、Oracle Technology Networkの次の場所からOracle JDKをダウンロードできます。
http://www.oracle.com/technetwork/java/index.html
Java SE JDKのダウンロード・セクションに必ず移動してください。
DMZに配置されるWeb層ホスト・コンピュータは、アプリケーション層の共有記憶域に必ずしもアクセスできるとはかぎりません。
最新のサポートされているJDKをインストールする方法は次のとおりです。
サポートされているJDKをインストールした後、InfrastructureをインストールしてOracle BIをインストールする準備のためにWebLogicドメインを作成する必要があります。
このトピックは、インストールを進めるにあたってインストーラ画面を理解するのに役立ちます。
インストール・プログラムでは、表2-4に記載された順番で一連の画面が表示されます。
インストール画面に関して詳細な情報が必要な場合は、画面名をクリックしてください。
表2-4 Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストール画面
画面 | 説明 |
---|---|
インストール・インベントリの設定 |
UNIXオペレーティング・システムでは、このホストにOracle製品を初めてインストールする場合に、この画面が表示されます。中央インベントリを作成する場所を指定します。この画面で選択したオペレーティング・システム・グループ名には、中央インベントリの場所への書込み権限があることを確認してください。 中央インベントリの詳細は、Oracle Universal InstallerによるソフトウェアのインストールでOracle中央インベントリの理解に関する項を参照してください。 |
ようこそ |
製品のインストーラの紹介画面です。 |
自動更新 |
この画面を使用して、使用可能なパッチを「My Oracle Support」で自動的に検索するかユーザーの組織のためにすでにダウンロードされているパッチを、ローカル・ディレクトリで自動的に検索します。 |
インストールの場所 |
この画面を使用してOracleホーム・ディレクトリの位置を指定します。 |
インストール・タイプ |
この画面を使用してインストールのタイプと、それに従ってインストールされる製品および機能を選択します。 このトポロジの場合は、「Fusion Middleware Infrastructure」を選択します。 注意: このドキュメントのトポロジにサーバーの例は含まれません。本番環境にはサンプルをインストールしないことを強くお薦めします。 |
前提条件チェック |
この画面では、ご使用のシステムが最小要件を満たしていることを検証します。 警告またはエラー・メッセージが表示される場合、Oracle Technology Network (OTN)のOracle Fusion Middlewareシステム要件と仕様を参照してください。 |
セキュリティ更新 |
Oracle Supportアカウントをすでに所持している場合は、この画面を使用して、セキュリティ・アップデートの受取り方法を指定します。 アカウントを所持していないときに、この手順を省略してもかまわない場合は、チェック・ボックスの選択を解除して、その選択を後続のダイアログ・ボックスで確認します。 |
自動更新 - パッチの選択 |
この画面は、次の両方に当てはまる場合に表示されます:
この画面には、自動更新機能で見つかったパッチがリストされます。1つ以上のパッチを選択し、「次へ」をクリックして、選択したパッチをOracleホームに適用します。 |
インストールの概要 |
この画面を使用して、選択したインストール・オプションを確認します。これらのオプションをレスポンス・ファイルに保存する場合は、「レスポンス・ファイルの保存」をクリックし、レスポンス・ファイルの場所と名前を指定します。レスポンス・ファイルは、今後、サイレント・インストールを実行する場合に使用できます。 サイレント・インストールやコマンド行インストールの詳細は、Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストールでサイレント・モードにおけるOracle Universal Installerの使用方法に関する項を参照してください。 |
インストールの進行状況 |
この画面はインストールの進行状況を示します。 進捗バーが100%完了になったら、「終了」をクリックしてインストーラを閉じるか、「次」をクリックしてサマリーを確認します。 |
インストール完了 |
サマリー情報を確認し、「終了」をクリックしてインストーラを終了します。 |
インストール・ログ・ファイルの内容を確認し、何も問題が発生していないことを確認します。デフォルトでは、インストーラによって、Oracle_Inventory_Location/logs
ディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはOracle_Inventory_Location\logs
ディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合)にログ・ファイルが書き込まれます。
ログ・ファイルとその場所の詳細は、『Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストール』のインストール・ログ・ファイルに関する項を参照してください。