3.2 Oracle BI EEの構成の移行
データ移行後、構成情報を11gシステムから12cシステムに手動で移行する必要があります。これには、WebLogicセキュリティ、Enterprise Managerセキュリティ、管理対象BI構成、BIログ、BIサーバーおよびBIプレゼンテーション・サーバー構成設定が含まれます。
- Oracle BI WebLogicセキュリティ構成の移行
Oracle Business Intelligence 12cは、Oracle Fusion Middleware Securityアーキテクチャと密接に統合されており、コアなセキュリティ機能をそのアーキテクチャのコンポーネントに委任します。デフォルトでは、Oracle Business Intelligenceインストールは、ユーザーおよびグループの情報にOracle WebLogic Server組込みLDAPサーバーを使用する認証プロバイダとともに構成されます。Oracle Business Intelligenceのデフォルトのポリシー・ストア・プロバイダおよび資格証明ストア・プロバイダは、資格証明、アプリケーション・ロールおよびアプリケーション・ポリシーを、ドメインのファイルに格納します。Oracle BI WebLogicセキュリティ構成を11gシステムから12cシステムに手動で移行する必要があります。
- Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlセキュリティ構成の移行
アプリケーション・ロール、セキュリティ権限およびアプリケーション・ポリシーに関連するセキュリティ構成のほとんどは、移行プロセスにおいて、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control 12cに移行されます。Fusion Middleware Control 12cの特殊なセキュリティ・プロバイダ構成は調査して手動で適用する必要があります。
- Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlが管理するBusiness Intelligence構成の移行
Fusion Middleware Controlは、Oracle BIのいくつかの重要な構成の管理に使用されます。Fusion Middleware Control 11gの一般セクション、プレゼンテーション・セクション、パフォーマンス・セクションおよびメール・セクションの構成は、手動で調査して12cシステムに同じ設定を適用する必要があります。
- Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlが管理するBusiness Intelligenceログ構成の移行
Fusion Middleware Controlは、Oracle BIコンポーネントのログ構成の管理に使用されます。11gシステムで手動でログ構成設定を確認し、同じ設定を12cシステムに適用する必要があります。
- Oracle BI Server構成の移行
BI Serverの様々なファイル(NQSConfig.ini、odbc.iniおよびtnsnames.ora)に構成情報が入っています。NQSConfig.iniファイルによって、起動時にパラメータが設定され、個々のインストールの動作がカスタマイズされます。ファイルには、Fusion Middleware Controlによって管理されない構成の詳細が格納されます。odbc.iniファイルには非Oracleデータ・ソース(DSN)接続情報が含まれています。tnsnames.oraファイルには、ディスクリプタをローカル・ネーミング・メソッドに接続するネットワーク・サービス名またはリスナー・プロトコル・アドレスにマップされているネット・サービス名が含まれます。これらの11gファイルを確認して、構成情報をそれぞれの12cファイルに手動でコピーする必要があります。
- Oracle BIプレゼンテーション・サーバー構成の移行
Oracle BIプレゼンテーション・サービスのプロセスは、ほとんどのWebサーバーのビジネス・ロジックをホストし、ビジネス・インテリジェンス・データのWebクライアントへのプレゼンテーション用のフレームワークとインタフェースを提供します。instanceconfig.xmlには、Oracle BIプレゼンテーション・サービスに影響を与える構成の設定が格納されています。userpref_currencies.xmlファイルは、「マイ・アカウント」ダイアログの「プリファレンス」タブの「通貨」ボックスに表示される通貨オプションを定義します。bridgeconfig.propertiesファイルにはプレゼンテーション・サービス・プラグイン情報が含まれます。これらの11gファイルを確認して、構成情報をそれぞれの12cファイルに手動でコピーする必要があります。