3 Oracle BI EEの移行後の手順
Oracle BI EEのデータ移行終了後、カタログ・グループおよびその他のコンポーネント(WebLogicのセキュリティ、Enterprise Manager、BIサーバーおよびBIプレゼンテーション・サービス)の構成設定を手動で移行します。
- カタログ・グループの移行
カタログ・グループは、管理者がセキュリティ管理目的でユーザー・ロールとアプリケーション・ロールを編成できるようにするOracle BI EEの機能です。
- Oracle BI EEの構成の移行
データ移行後、構成情報を11gシステムから12cシステムに手動で移行する必要があります。これには、WebLogicセキュリティ、Enterprise Managerセキュリティ、管理対象BI構成、BIログ、BIサーバーおよびBIプレゼンテーション・サーバー構成設定が含まれます。
- DataDirectドライバを使用するようデータベースを構成
適切なDataDirectドライバを使用するように、データベースを構成する必要があります。DataDirectドライバを使用するように構成済のデータベースを使用している場合は、適切なDataDirect ドライバを使用するようにデータベース構成のodbc.iniファイルを変更する必要があります。
- 使用状況トラッキングの構成
Oracle BI Serverでは、使用状況トラッキング・データの収集がサポートされます。使用状況トラッキングが有効な場合、BI Serverは各問合せの使用状況トラッキング・データを収集し、統計を使用状況トラッキング・ログ・ファイルに書き込むか、データベース表に直接挿入します。12cシステムの移行と構成を完了した後、NQSConfig.INIファイルで使用状況トラッキングを有効化する必要があります。
- SQL Serverの構成
12cシステムを構成した後、odbc.iniファイルでSQL Server設定を構成する必要があります。
- ロールおよび権限に追加
データを移行した後、BI Administrator、BI AuthorおよびBI Consumerのグループのロールおよび権限を追加する必要があります。
- Oracle BIのMySQLの構成
DataDirectドライバを使用するには、MySQLデータベースを構成する必要があります。DataDirectドライバを使用するように構成済のデータベースを使用している場合は、適切なDataDirect ドライバを使用するようにデータベース構成のodbc.iniファイルを変更する必要があります。
- BI JavaHost構成の確認
XMLPおよびBI JavaHost設定が、11gシステムの構成に指定した設定と一致することを確認する必要があります。
- クラスタの有効化
データの移行後、12cシステムのクラスタ・インスタンスをオンにするには、ClusterConfig.xmlファイルでClusterEnabledパラメータを手動で有効化する必要があります。
- Oracleハードウェア・アクセラレーションおよび互換性モードの有効化
ハードウェア・アクセラレーションは、ダッシュボード・プロンプト、トレリス・チャートおよびマイクロチャート、サマリー・アドバイザ機能およびTimesTenインメモリー・データベースの集計の永続性などの機能の自動実行に影響します。そのため、移行後に12c bi-config.xmlファイルのbi:hw-accelerationフラグを手動で有効化する必要があります。11gシステムの動作が実行時に維持されるように、bi:compat-mode-11gフラグも有効化する必要があります。
- Oracle BI Serverの互換性フレームワークの設定
互換性フレームワークによって、BI ServerはOracle BI 12c (12.2.1以降)の新しい機能またはバグ修正を追加することができます。これは、Oracle BI 11gリリースと互換性がない可能性がありますが、BI Serverが以前のメジャー・リリースとの間の互換性モードで動作できるように柔軟なフレームワークを提供します。個々の機能およびバグ修正は、互換性フラグを使用して個別に有効化または無効化することができます。また、以前のリリース(11.1.1.9)と互換性を持たせるためにOracle BIシステムに単一のCOMPATIBLE_RELEASEフラグを使用することで、すべての互換性フラグにデフォルト値を設定することができます。移行した12cの環境ができるかぎりOracle Business Intelligence 11gリリース1 (11.1.1.9)の環境と近い動作をするように、NQSConfig.INIファイルにCOMPATIBLE_RELEASEパラメータを追加する必要があります。
- Fusion Middleware MapViewer構成の移行
Oracle Fusion Middleware MapViewer (MapViewer)は、Oracle Spatial and GraphまたはOracle Locator (Locatorとも呼びます)によって管理される空間データを使用してマップをレンダリングするための、プログラム可能なツールです。MapViewerには、空間データの問合せおよび地図レンダリングの複雑さを意識させず、より上級のユーザーに対してはカスタマイズ可能なオプションを提供するツールが備わっています。これらのツールは、プラットフォームに依存しない方法でデプロイでき、マップ・レンダリング・アプリケーションと統合するように設計されています。データの移行後に、11gのファイルと同じ内容を含むように(Loggingセクションを除く)、12cのMapViewer構成ファイルを手動で変更する必要があります。