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Oracle® Fusion Middleware Webサービスの管理
12c (12.2.1)
E69972-01
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5 Webサービスのテスト

この章では、Webサービスの基本機能および拡張機能をテストする方法について説明します。テスト可能な機能には、セキュリティ、サービス品質(QoS)、HTTPヘッダー・オプションなどが含まれます。セキュリティ機能のストレス・テストを実行することもできます。

この章の内容は次のとおりです。

5.1 Webサービス・テストの概要

WebサービスをWebLogic Serverにデプロイした後、次のツールのうちの1つを使用して、Webサービスをテスト可能です。

5.2 Webサービスのテスト・クライアントの使用

Webサービスのテスト・クライアントを使用すると、次のことが可能です。

  • 基本的な機能性のテストにより、Webサービスがデプロイされ、期待どおりに作動していることを確認。

  • 基本的な認証のセキュリティのテスト。

  • Webサービス・アドレス、原子性トランザクション、SOAPメッセージ転送最適化メカニズム(MTOM)、Fast Infoset、Oracle Web Service Manager (OWSM)のセキュリティ・ポリシーなどの拡張機能のテスト。

    注意:

    接続プロトコルとしてSOAP over Java Messaging Service (JMS)トランスポートを使用するWebサービスでは、基本機能のみをテストできます。

  • 適用可能な場合、WebサービスのWSDLおよびインポートされたスキーマの表示。

  • テスト・ケースのエクスポートおよびインポート。

  • セキュリティ・テストに使用するためのJava keystores (JKS)の構成。

  • 環境に要求されるHTTPプロキシ設定の構成および使用。

次の項では、Webサービスのテスト・クライアントを使用する方法について説明します。

5.2.1 Webサービスのテスト・クライアントの起動

次の項で説明されているように、Webサービス・エンドポイントまたは管理コンソールを使用して、ブラウザからWebサービスのテスト・クライアントを起動します。

注意:

初めてWebサービスのテスト・クライアントを起動する場合、アプリケーションのデプロイの間にわずかなディレイが生じます。

接続プロトコルとしてSOAP over JMSトランスポートを使用するWebサービスをテストする場合は、Webサービスがデプロイされているサーバーからテスト・ページを起動する必要があります。

5.2.1.1 ブラウザからのWebサービスのテスト・クライアントの起動

次のURLを入力すると、ブラウザからWebサービスのテスト・クライアントが起動します。

http://host:port/ws_utc

説明:

  • host - WebLogic Serverが動作しているコンピュータの名前。

  • port - WebLogic Serverがリスニングしているポート番号(デフォルト値は7001です)。

プロンプトが表示されたら、Webサービスのテスト・クライアントのログイン資格証明を入力します。

Webサービスのテスト・クライアントのホーム・ページが起動します。WebサービスのWSDLを選択するには、テストするWebサービスの選択を参照してください。

5.2.1.2 Webサービス・エンドポイントを使用したWebサービスのテスト・クライアントの起動

Webサービス・エンドポイントへ移動して、Webサービスのテスト・クライアントを起動します。

  • Oracle Infrastructure Webサービスの場合、Webサービス・エンドポイントへ移動すると、Webサービスのテスト・クライアントが選択したWebサービスのWSDLとともに起動します。

  • JAX-WSおよびJAX-RPCのWebサービスの場合、中間ページが起動します。「テスト」をクリックすると、選択したWebサービスのWSDLとともにWebサービスのテスト・クライアントが起動します。

プロンプトが表示されたら、Webサービスのテスト・クライアントのログイン資格証明を入力します。

Webサービス操作をテストするには、Webサービス操作のテストを参照してください。

5.2.1.3 管理コンソールを使用したWebサービスのテスト・クライアントの起動

管理コンソールを使用してデプロイされたWebサービスをテストするには、次の手順を実行します。

  1. 次のURLを使用して、ブラウザで管理コンソールを呼び出します。
    http://[host]:[port]/console
    

    説明:

    • host - WebLogic Serverが動作しているコンピュータの名前。

    • port - WebLogic Serverがリスニングしているポート番号(デフォルト値は7001です)。

  2. 「デプロイメント」表でテストするWebサービスを選択します。詳細は、『Oracle WebLogic Server WebLogic Webサービスの理解』の「Webサービスが管理コンソール上でどのように表示されるか」を参照してください。
  3. 「テスト」タブを選択し、テストするWebサービス・エンドポイントの隣の「テスト・ポイント」リンクをクリックします。
  4. プロンプトが表示されたら、Webサービスのテスト・クライアントのログイン資格証明を入力します。
  5. Oracle WebLogic管理コンソール・オンライン・ヘルプのWebサービスのテストに関する項に示される手順に従います。

選択したWebサービスのWSDLとともにWebサービスのテスト・クライアントが起動します。Webサービス操作をテストするには、Webサービス操作のテストを参照してください。

5.2.2 テストするWebサービスの選択

Webサービスのテスト・クライアントのホーム・ページから、テストするWebサービスに対応したWSDLを入力します。「別のWSDLを選択」を選択すると、いつでもこのページに戻ります。

テストするWebサービスを選択する手順は次のとおりです。

  1. 「WSDL URLの入力」フィールドで、WSDLを入力します。
  2. 構成されたHTTPプロキシを使用するには、「HTTPプロキシ」チェック・ボックスをクリックします。

    プロキシの構成の詳細は、HTTPプロキシの構成を参照してください。

  3. 「テスト」をクリックします。

または、WSDLリストからロード済のWSDLを選択できます。「WSDLリストの表示」または「WSDLリストの非表示」をクリックして、リストを切り替えます。

テスト可能なWebサービス操作が表示されます。詳細は、Webサービスの操作のテストを参照してください。

5.2.3 Webサービス・オペレーションのテスト

Webサービス操作をテストする手順は次のとおりです。

  1. 次のいずれかの方法で、テストするWebサービス操作を選択します。
    • 操作ペインで、操作を選択します。

    • 「操作」ペインでWebサービス・ポート・フォルダを選択し、テストするWebサービス操作に関連する「テスト」をクリックします。

  2. 「パラメータ」セクションに各パラメータの値を入力します。

    必要なパラメータは、必要な操作のアイコン。を使用して特定されます。

    XMLソースの編集に関する詳細は、入力引数のXMLソースとしての編集を参照してください。

  3. エンドポイントURL、基本認証設定、エンコーディングとバインディング・タイプ、および使用する場合は構成したHTTPプロキシなどのテスト・クライアントの基本設定を構成します。詳細は、基本的なテスト設定の構成を参照してください。
  4. Webサービスの高度な機能およびセキュリティのテストで説明するとおり、設定(使用可能な場合)を構成して、Webサービスの高度な機能をテストします。

    拡張機能の設定が、テストするWebサービス・エンドポイントと互換性を持つことを確認します。互換性がない場合、テストは失敗し、「テスト結果」セクションにスタック・エラーが表示されます。

    注意:

    接続プロトコルとしてSOAP over JMSトランスポートを使用するWebサービスでは、基本機能のみをテストできます。

  5. 「起動」をクリックします。

テスト結果セクションがコンテント・エリアの下部に表示され、SOAPリクエストおよびレスポンス・メッセージが表示されます。テストが失敗すると、「テスト結果」セクションにスタック・エラーが表示されます。

5.2.4 基本的なテスト設定の構成

基本認証のユーザー名とパスワードを含むWebサービスのテスト・クライアントの基本設定を構成するには、「設定」セクションの基本設定タブをクリックして、表5-1で定義された値を設定し、「起動」をクリックしてWebサービスを起動します。

表5-1 基本的なテスト・クライアント設定

設定 説明

エンドポイントURL

Webサービス・エンドポイント・アドレスをオーバーライドします。

ユーザー名

基本認証のテストに使用するユーザー名です。

注意: JKSキーストアの構成の説明に従って、JKSキーストアを構成します

パスワード

基本認証のテストに使用するパスワードです。

注意: JKSキーストアの構成の説明に従って、JKSキーストアを構成します

エンコーディング

エンコーディング規格です。有効な値にはUTF-8UTF-16が含まれます。

BindingType

バインディング・タイプです。有効な値は次のとおりです。

  • SOAPバインディング—標準SOAP Webサービス

  • REST/HTTPバインディングjavax.xml.ws.Provider<T>インタフェースのinvoke()メソッドを使用したSOAP over HTTP

HTTPプロキシ

HTTPプロキシが有効かどうかを指定するフラグ。HTTPプロキシの構成の説明に従って、グローバルHTTPプロキシ設定を構成します。

注意: この設定は、開発モードでのみ使用できます。

5.2.5 Webサービスの高度な機能およびセキュリティのテスト

Webサービスの拡張機能をテストするには、次の各項を参照してください。

注意:

接続プロトコルとしてSOAP over JMSトランスポートを使用するWebサービスでは、基本機能のみをテストできます。

5.2.5.1 アドレスのテスト

WS-Addressingは、Webサービスおよびそれに関連するメッセージをアドレッシングするための、トランスポートに依存しないメカニズムを提供します。WS-Addressingを使用すると、エンドポイントはSOAPヘッダー内で一意かつ明確に定義されます。詳細は、『Oracle WebLogic Server JAX-WS Webサービスの開発』の「Webサービスのアドレシングの使用」を参照してください。

Webサービスで使用できる場合、WSアドレシングをテストするには、「設定」セクションの「アドレッシング」タブをクリックして、表5-2で定義された値を設定し、「起動」をクリックしてWebサービスを起動します。

表5-2 WSアドレシングのテスト設定

設定 説明

有効

WSアドレシングが、Webサービスのテスト・クライアントに対して有効かどうかを指定するフラグです。

バージョン

WSアドレシングのバージョンです。有効な値は次のとおりです。

ReplyTo

ReplyToヘッダーのタイプです。有効な値にはanonymousnon-anonymous、およびAddressing None.が含まれます。

FaultTo

FaultToヘッダーのタイプです。有効な値にはanonymousnon-anonymous、およびAddressing None.が含まれます。

5.2.5.2 原子性トランザクションのテスト

Webサービスは、次の仕様のサポートを通じて、Websphere、Microsoft .NETなどの他の外部トランザクション処理システムとの相互運用を可能にします。

Webサービスの原子性トランザクションの詳細は、『Oracle WebLogic Server JAX-WS Webサービスの開発』のWebサービスの原子性トランザクションの使用に関する項を参照してください。

Webサービスで使用できる場合、原子性トランザクションをテストするには、「設定」セクションの「アトミック・トランザクション」タブをクリックして、表5-3で定義された値を設定し、「呼出し」をクリックしてWebサービスを起動します。

表5-3 原子性トランザクションのテスト設定

設定 説明

有効

原子性トランザクションが、Webサービスのテスト・クライアントに対して有効かどうかを指定するフラグです。

バージョン

Webサービスのテスト・クライアントで使用されるWebサービス原子性トランザクションのコーディネーション・コンテキストのバージョンです。有効な値は、defaultwsatwsat11、およびwsat12です。Webサービス・クライアントのdefault値は、wsat(WS-AT 1.0と同等)です。

トランザクション・フロー・タイプ

Webサービス原子性トランザクションのコーディネーション・コンテキストがトランザクション・フローとともに渡されるかどうかを指定するフラグです。この値の設定に関する詳細は、『Oracle WebLogic Server JAX-WS Webサービスの開発』のWebサービスにおけるWebサービス原子性トランザクションの有効化を参照してください。

起動後のアクション

起動後に必要なアクションです。有効な値にはトランザクションのcommitまたはrollback.が含まれます。

5.2.5.3 MTOMのテスト

SOAP MTOM/XOP (Message Transmission Optimization Mechanism/XML-binary Optimized Packaging)では、SOAPメッセージ内のxs:base64Binary型またはxs:hexBinary型のXMLデータの転送を最適化する方法が定義されています。トランスポート・プロトコルがHTTPの場合、Multipurpose Internet Mail Extension (MIME)添付ファイルを使用して、送信側と受信側の両方に対して同時にSOAPメッセージ内のXMLデータへの直接アクセスを許可する間にデータを伝達します。このとき、base64BinaryまたはhexBinaryデータのマーシャリングにMIMEアーティファクトが使用されていたことを意識する必要はありません。

MTOMの詳細は、次を参照してください。

  • JAX-WS: 『Oracle WebLogic Server JAX-WS Webサービスの開発』の「MTOM/XOPを使用したバイナリ・データ転送の最適化」を参照してください

  • Oracle Infrastructure Webサービス: 『Oracle Infrastructure Webサービスの開発』のMTOMエンコード化メッセージ添付の使用に関する項。

Webサービスで使用できる場合、MTOMをテストするには、「設定」セクションの「MTOM」タブをクリックして、表5-4で定義された値を設定し、「呼出し」をクリックしてWebサービスを起動します。

表5-4 MTOMのテスト設定

設定 説明

有効

MTOMがWebサービスのテスト・クライアントで有効かどうかを指定するフラグ。

しきい値

xs:binary64データが、インラインで送信されるか、添付として送信されるかを指定する添付のしきい値(バイト)。この値のデフォルトは、0です(すべてのデータが添付として送信されます)。

5.2.5.4 Fast Infosetのテスト

Fast Infosetは、テキストベースのXML形式よりも効率的にシリアライズできる、圧縮バイナリ・エンコーディング形式です。Fast Infosetの詳細は、次を参照してください。

  • JAX-WS: 『Oracle WebLogic Server JAX-WS Webサービスの開発』の「Fast Infosetを使用したXMLの最適化」を参照してください。

  • Oracle Infrastructure Webサービス: 『Oracle Infrastructure Webサービスの開発』のFast Infosetを使用したXML転送の最適化に関する項。

Webサービスで使用できる場合、Fast Infosetをテストするには、「設定」セクションの「Fast Infoset」タブをクリックして、表5-5で定義された値を設定し、「起動」をクリックしてWebサービスを起動します。

表5-5 Fast Infosetのテスト設定

設定 説明

有効

原子性トランザクションが、Webサービスのテスト・クライアントに対して有効かどうかを指定するフラグです。

ネゴシエーション・タイプ

ネゴシエーション戦略です。有効な値は次のとおりです。

  • none—ネゴシエーション戦略なし。

  • optimistic—クライアントはFast Infosetが有効であると仮定します。

  • pessimistic—最初のクライアント・リクエストであり、Fast Infosetは有効ではありません。サービスにおいて可能であれば、続くリクエストはFast Infosetを使用します。

コンテンツのネゴシエーション戦略の詳細は、次を参照してください。

  • JAX-WS: 『Oracle WebLogic Server JAX-WS Webサービスの開発』の「コンテンツのネゴシエーション戦略の構成」を参照してください。

  • Oracle Infrastructure Web Services: 『Oracle Infrastructure Webサービスの開発』のコンテンツ・ネゴシエーション戦略の構成に関する項。

5.2.5.5 OWSMセキュリティ・ポリシーのテスト

OWSMセキュリティ・ポリシーをテストするには、「設定」セクションの「OWSM」タブをクリックして、表5-6で定義された値を設定し、「起動」をクリックしてWebサービスを起動します。

注意:

Java EE Webサービスの場合、このタブはOWSMがインストールされている場合のみ使用できます。

使用できるのはOWSM事前定義済ポリシーの一部のみであり、これらのポリシー用に表示される属性のみが構成可能です。他のポリシー属性には、すべてポリシーのデフォルト値のみが使用されます。

したがって、事前定義済ポリシーから作成したコピーは使用できません。安全な会話の有効化やメッセージ・セキュリティ・アルゴリズム・スイートの変更などもできません。

表5-6 OWSMのテスト設定

設定 説明

有効

OWSMポリシーが、Webサービスのテスト・クライアントに対して有効かどうかを指定するフラグです。

ポリシー

関連するチェック・ボックス列を選択して、クライアントにおいてテストするポリシーを選択します。セキュリティ・ポリシーのサブセットのみテストできます。

注意: 選択したポリシーに対して、次の必要なプロパティを構成する必要があります。それ以外の場合は、例外がスローされます。

ユーザー名

基本認証に使用するユーザー名です。

パスワード

基本認証に使用するパスワードです。

キーストアの場所

キーストア・ファイルの場所。「ファイルの選択」をクリックして、ローカル・ディレクトリ内のファイルに移動します。ローカル・ディレクトリは通常、DOMAIN_HOME\domain_name\config\fmwconfigにあります。

リモート・キーストアの場所

リモート・キーストアの場所です。指定がない場合、サーバーに対してローカルなキーストアを使用します。

キーストア・パスワード

キーストア・アクセスに使用するパスワードです。

暗号化キーの別名

サービスからのレスポンスの復号化に使用されるキーストア内のキーの別名。このプロパティはWSS11ポリシーでは使用されません。

暗号化キーのパスワード

復号化に使用されるキーストア内のキーのパスワード。このプロパティはWSS11ポリシーでは使用されません。

署名鍵の別名

デジタル署名に使用されるキーストア内のキーの別名。WSS11ポリシーの場合、このプロパティは相互認証にのみ使用されます。

署名鍵のパスワード

デジタル署名に使用されるキーストア内のキーの別名のパスワード。

受信者キーの別名

アウトバウンド・メッセージ・タイプの暗号化に使用される受信者の公開鍵の別名です。

SAMLオーディエンスのURI

カンマ区切りのURIで表されたリライイング・パーティ。このプロパティではワイルドカードを使用できます。

SAML発行者名

SAMLメカニズムを使用して保護されているサービスにアクセスしようとする場合に使用するSAML発行者名。

ユーザー・ロールの組込み

SAMLアサーションのユーザー・ロール。

マッピング属性のアテスト

アテスト・エンティティの表現で使用されるマッピング属性。現在サポートされているのはDNのみです。この属性は、送信者保証メッセージ保護ユースケースにのみ適用されます。SAML over SSLポリシーには適用されません。

5.2.6 WSDLおよびインポートされたスキーマの表示

現在のWebサービスのWSDLを表示するには、「WSDL」をクリックします。

インポートされたWSDLおよびスキーマを表示するために、インポートされたWSDLおよびスキーマをクリックします。ダイアログ・ボックスで、表示するインポートされたファイルをクリックします。右上隅のxをクリックして、ダイアログ・ボックスを閉じます。

5.2.7 Webサービスのテスト・クライアントの構成

注意:

構成設定は、開発モードでのみ使用できます。

次の項で説明されているように、HTTPプロキシの定義、デフォルトの作業ディレクトリの設定、またはJavaキーストア(JKS)の定義によって、Webサービスのテスト・クライアントを構成します。

5.2.7.1 HTTPプロキシの構成

Webサービスのテスト・クライアントのHTTPプロキシを、一般設定ページで構成します。

HTTPプロキシの構成方法:

  1. Webサービスのテスト・クライアントの右上隅の設定アイコンをクリックします。
  2. ナビゲーション・ペインで、一般をクリックします。
  3. Httpプロキシ・ホストにプロキシ・ホストを入力します。
  4. Httpプロキシ・ポートにプロキシ・ポートを入力します。
  5. 「送信」をクリックします。

5.2.7.2 JKSキーストアの構成

Webサービスのテスト・クライアント・セキュリティ・ページでテストするOWSMセキュリティ・ポリシーに関連するJKSキーストアを構成します。

WebLogicサーバーにおけるJKSキーストアの定義の詳細は、『Oracle Web Services ManagerによるWebサービスの保護とポリシーの管理』の「WebLogicサーバーにおけるJKSキーストアの構成方法」を参照してください。

Javaキーストア(JKS)の構成方法:

  1. Webサービスのテスト・クライアントの右上隅の設定アイコンをクリックします。

  2. ナビゲーション・ペインで、セキュリティをクリックします。

  3. 新規JKSキーストアの追加方法:

    1. 「追加」をクリックします。

    2. 設定名フィールドに、JKSキーストアの名前を入力します。

    3. キーストア・パスワード・フィールドに、JKSキーストアのパスワードを入力します。

      注意:

      製品環境が推奨されていないJKSキーストアのパスワードを定義します。

    4. キーストア・ファイルフィールドにファイルへのパスを入力するか、ファイルの選択をクリックして、ローカル・ディレクトリにファイルを移動します。

    5. 「発行」をクリックします。

  4. 既存のJKSキーストアの編集または削除方法:

    1. 「編集」をクリックします。

    2. 削除アイコンをクリックして、JKSキーストアを削除します。

    3. 編集アイコンをクリックし、フィールドを編集し、編集の発行をクリックして、JKSキーストアを編集します。

    4. 編集の取消をクリックして、編集モードを終了します。

5.2.7.3 デフォルトの作業ディレクトリの構成

Webサービスのテスト・クライアントのデフォルトの作業ディレクトリを構成できます。デフォルトでは、作業ディレクトリは、ドメイン・ディレクトリのサブディレクトリに従って設定されます。

<domain-directory>/tmp/WSTestPageWorkDir

デフォルトの作業ディレクトリの構成方法:

  1. Webサービスのテスト・クライアントの右上隅の設定アイコンをクリックします。
  2. ナビゲーション・ペインで、一般をクリックします。
  3. 現在の作業ホームフィールドを編集して、望ましい作業ホーム・ディレクトリを示します。
  4. 「送信」をクリックします。

5.2.8 入力引数のXMLソースとしての編集

入力引数は、ユーザーにわかりやすい形式で表示できます。また、XMLソース・コードを直接編集できます。XMLソースを直接編集する場合は、有効なXMLを入力する必要があります。入力引数をXMLソースとして表示するために、未処理メッセージをクリックします。ユーザー・フレンドリなフォームに切り替えるために、フォーム入力をクリックします。

5.2.9 履歴の表示

注意:

イノベーション履歴ペインは、最初のテスト操作の起動後にのみ表示され、開発モードでのみ利用可能です。

イノベーション履歴ペインの操作のクリックによって、現在のセッションに、以前に実行したテストの結果を表示できます。テストの失敗例は、イノベーション履歴ペインに赤で表示されます。

5.2.10 テスト・ケースのエクスポートおよびインポート

注意:

この機能は開発モードでのみ使用できます。

次の各項の説明に従って、個別のテストケースをWebサービスのテスト・クライアントからエクスポートして、その後、他のテスト環境にインポートできます。

5.2.10.1 テスト・ケースのエクスポート

Webサービスのテスト・クライアントの右上隅のテスト・ケースのエクスポートをクリックして、テスト・ケースをエクスポートします。テスト・ケースは、ws-testcase.xmlのファイル名で、XMLファイルとして保存されます。複数のテスト・ケースを保存する場合、ws-testcase(n).xmlのようにファイル名に拡張子が追加されます(nは、新しいテスト・ケースが保存されるたびに増えます)。

5.2.10.2 テスト・ケースのインポート

テスト・ケースのインポート方法:

  1. Webサービスのテスト・クライアントの右上隅のテスト・ケースのインポートをクリックします。
  2. 「ファイルの選択」をクリックします。
  3. テスト・ケース・ファイルに移動して、開くをクリックします。

    「インポート」をクリックします。

5.2.11 Webサービスのテスト・クライアントの有効化および無効化

開発環境では、デフォルトで、Webサービスのテスト・クライアントは有効です。本番環境では、デフォルトで、Webサービスのテスト・クライアントは無効(かつアンデプロイ済)です。

Webサービスのテスト・クライアント・ポリシーを有効または無効にするには、次の手順のうちの1つを実行します。

Webサービスのテスト・クライアントを無効にすると、Webサービスを公開するアプリケーションについて外部から参照できる詳細が少なくなり、セキュリティが向上します。

注意:

本番モードではWebサービスのテスト・クライアントを有効にしないことをお薦めします。本番モードの詳細は、in 『Oracle WebLogic Serverドメイン構成の理解』の「ドメイン・モード」を参照してください。

管理コンソールを使用したドメイン・レベルのWebサービスのテスト・クライアントの有効化または無効化方法:

  1. Oracle WebLogic管理コンソールへのアクセスの説明に従って、管理コンソールを起動します。
  2. コンソール・ホーム・ページの「ドメイン構成」セクションの「ドメイン」をクリックします。
  3. 「構成」→「全般」を選択して、ドメインの一般的な構成オプションを表示します。
  4. 「詳細」をクリックし、構成の詳細設定を表示します。
  5. Webサービスのテスト・ページの有効化構成フラグを切り替えると、Webサービスのテスト・クライアントを有効化または無効化できます。
  6. 「保存」をクリックします。
  7. サーバーを再起動して、構成設定を有効にします。

    本番環境でWebサーバーのテスト・クライアントが有効になると、サーバーの再起動時にクライアントがデプロイされます。

5.2.12 Webサービスのテスト・クライアントのログアウト

Webサービスのテスト・クライアントの右上隅の「ログアウト」ボタン。をクリックすると、いつでもWebサービスのテスト・クライアントをログアウトできます。

5.3 Fusion Middleware ControlにおけるテストWebサービス・ページの使用

この項では、Fusion Middleware Controlの「Webサービスのテスト」ページを使用して、SOAP Webサービス(WSDL)またはRESTful (WADL)サービスから想定どおりの結果が得られるどうかを確認する方法について説明します。

Webサービスのテスト・ページを使用すると、次のことが可能です。

  • 基本的な機能性のテストにより、Webサービスがデプロイされ、期待どおりに作動していることを確認。

  • Webサービス・アドレス、信頼性のあるメッセージング、MTOMおよびHTTPヘッダーなどの拡張機能をテストします。

  • 拡張機能をテストします。

  • Webサービス・エンドポイントのストレス・テストを行います。

「Webサービスのテスト」ページを使用すると、WSDLまたはWADLドキュメントで公開されている任意の操作をテストできます。任意のアクセス可能なホストにデプロイされたWebサービスをテストできます。Webサービスをこのホストにデプロイする必要はありません。

注意:

「Webサービスのテスト」ページでは、ASCII文字のみを含むWSDLまたはWADL URLを解析できます。URLに非ASCII文字が含まれている場合、解析操作は失敗します。URLに非ASCII文字が含まれているWebサービスをテストするには、ブラウザでWSDLまたはWADL URLを変換できるようにし、エンコードされたWSDL URLを「Webサービスのテスト」ページで使用します。

ポリシーを使用するWebサービスをテストする場合、Fusion Middleware Controlを実行しているドメインと同じドメインにOWSMコンポーネントをインストールする必要があります。そうしないと、無効なポリシー例外が返されます。

5.3.1 テストのためのWebサービスへのアクセス

様々な方法で「Webサービスのテスト」ページに移動できます。次の項では、2種類の事例について説明します。

Oracle WebLogic Serverドメインのホーム・ページからWebサービスにアクセスします。

  1. ナビゲーション・ペインで「WebLogicドメイン」を開き、Webサービスをテストするドメインを表示します。

  2. ドメインを選択します。

  3. 「WebLogicドメイン」メニューから、「Webサービス」「Webサービスのテスト」を選択します。「Webサービスのテスト」入力ページが表示されます。

  4. テストするWebサービスのWSDLまたはWADL URLを入力します。WSDLまたはWADLがわからない場合、検索アイコンをクリックし、登録されているWebサービス(存在する場合)の中から選択します。

  5. 「WSDLまたはWADLの解析」をクリックします。

    WSDLまたはWADLがHTTP Basic認証で保護されている場合は、「WSDLまたはWADLアクセスのためのHTTP Basic認証オプション」をクリックし、WSDL解析の前にユーザー名とパスワードを入力します。

    図5-1(WSDL)および図5-8(WADL)に示すような完全な「Webサービスのテスト」ページが表示されます。

Webサービス・アプリケーションのホーム・ページからWebサービスにアクセスします。

  1. ナビゲーション・ペインで、「アプリケーションのデプロイ」を開き、ドメイン内のアプリケーションを表示します。
  2. Webサービスをテストするアプリケーションを選択します。
  3. ページの「Webサービス」セクションで、テストするWebサービス・エンドポイントの「テスト」をクリックします。

    図5-1(WSDL)および図5-8(WADL)に示すような「Webサービスのテスト」ページが表示されます。WSDLまたはWADLフィールドには、エンドポイントのWSDLまたはWADLが自動的に移入されます。

5.3.2 SOAP Webサービスのテスト

「Webサービスのテスト」ページがSOAP WebサービスのWSDLの詳細によって更新されると、テストするサービス、ポートおよび操作タイプの選択とともに、様々な入力パラメータを指定できます。

  1. 「テストのためのWebサービスへのアクセス」で説明されているメソッドを使用して、テストWebサービスのページへアクセスします。
  2. 「WSDLまたはWADLの解析」をクリックします。

    WSDLがHTTP Basic認証で保護されている場合は、「WSDLまたはWADLへのアクセスのためのHTTP Basic認証オプション」をクリックし、WSDL解析の前にユーザー名とパスワードを入力します。

    図5-1 WSDL用のWebサービスのテスト・ページ(折りたたんだ表示)

    「図5-1 WSDL用の「Webサービスのテスト」ページ(折りたたんだ表示)」の説明が続きます
    「図5-1 WSDL用の「Webサービスのテスト」ページ(折りたたんだ表示)」の説明
  3. テストするサービスとポートを選択します。図5-1に示されているように、WSDLに複数のサービスとポートがある場合は、これらのフィールドがドロップダウン・メニューとして表示されます。WSDLのサービスおよびポートが1種類だけの場合、これらのフィールドは読み取り専用です。
  4. 「操作」メニューからテストする操作を選択します。使用可能なオプションはWSDLにより決定されます。
  5. テストのエンド・ポイントURLを変更する場合は、「エンドポイントURL」をクリックしてURLを変更します。
  6. 選択されていない場合は、「リクエスト」タブを選択します。
  7. テスト・オプション・セクションを開きます。展開表示の「Webサービスのテスト」ページを図5-2に示します。

    図5-2 WSDLの「Webサービスのテスト」ページの下部(展開表示)

    図5-2 WSDLの「Webサービスのテスト」ページの下部(展開表示)の説明が続きます
    図5-2 WSDLの「Webサービスのテスト」ページの下部(展開表示)の説明
  8. 「セキュリティ」セクションで、WebサービスのテストにOWSMセキュリティ・ポリシー、HTTP Basic認証またはカスタム・ポリシーの認証を使用するか、あるいは資格証明を使用しないかを指定します。WSDLのポリシーではセキュリティ設定は決定されないため、テストするセキュリティのタイプを指定できます。デフォルトは「なし」です。選択したオプションに応じて、追加のフィールドが表示されます。使用可能なオプションの詳細は、「セキュリティ・テスト」を参照してください。
  9. 「サービスのクオリティ」セクションで、信頼できるメッセージング(WS-RM)、WS-AddressingまたはMTOMポリシーを明示的にテストするかどうかを指定します。使用可能なオプションの詳細は、サービスのクオリティ・テストの有効化を参照してください。
  10. 「HTTPヘッダー」セクションでは、Webサービスにリクエスト情報を渡すHTTPヘッダーを追加、変更または削除できます。詳細は、HTTPヘッダーのテストを参照してください。
  11. Webサービスを同時に複数回起動する場合は、「追加テスト・オプション」セクションでストレス・テストの有効化オプションを選択します。このオプションを設定すると、ストレス・テストのオプションに値を入力することも、デフォルトをそのまま使用することもできるようになります。詳細は、Webサービス操作のストレス・テストを参照してください。

    注意:

    「非同期レスポンス・テスト」フィールド「レスポンス・キー」フィールドは、非同期Webサービスのテスト専用です。詳細は、「非同期Webサービスのテスト」を参照してください

  12. 「引数の入力」セクションで、Webサービスの入力引数を「値」フィールドに入力します。パラメータとタイプおよび要求される入力値は、WSDLにより決定されます。

    「ツリー表示」または「XML表示」を選択して、入力パラメータの階層リストとXMLコンテンツの階層リストを切り替えます。

    SOAP Webサービスでは、XMLとしてペイロードを保存し、以前に保存したペイロードをロードできます。「ペイロードの保存」をクリックして、ローカル・ファイル・システムのXMLファイルとして現在のペイロードを保存します。保存されたペイロードをロードするには、「参照」をクリックして1つを検索して選択するか、「更新」をクリックして現在ロードされているペイロードを置き換えます。(保存されたペイロードがロードされると、参照更新で置き換えられます。)

  13. 「Webサービスのテスト」をクリックしてテストを開始します。

    テストを終了すると、「レスポンス」タブに結果が表示されます。

    テストが成功すると、図5-3に示すように、「テストのステータス」フィールドに「リクエストは正常に受信されました。」と表示され、レスポンス時間が表示されます。

    注意:

    SOAコンポジット・テストを実行すると、新規コンポジットが生成されたかどうかが「レスポンス」タブに示されます。「フロー・トレースの起動」ボタンをクリックして、「フローのトレース」ウィンドウを開くこともできます。このウィンドウでは、様々なコンポジットおよびコンポーネント・インスタンスを介したメッセージのフローを表示できます。

    図5-3 WSDLのテストの成功

    「図5-3 WSDLのテストの成功」の説明が続きます
    「図5-3 WSDLのテストの成功」の説明

    テストが失敗すると、エラー・メッセージが表示されます。たとえば、図5-4には、var-Intパラメータのタイプ・エラーが原因のエラーが表示されています。この例の場合には、intが必要な状況でstringデータが入力されました。

    注意:

    「レスポンス」タブに表示される結果は、標準のWebサービス結果を簡略化したものです。

    図5-4 データ検証エラー

    「図5-4 データ検証エラー」の説明が続きます
    「図5-4 データ検証エラー」の説明

5.3.3 非同期Webサービスのテスト

「Webサービスのテスト」ページが非同期WebサービスのWSDLの詳細によって更新されると、SOAP Webサービスの「Webサービスのテスト」ページとほぼ同じになりますが、図5-5に示すように、次のテスト・レスポンス・オプションが「追加テスト・オプション」セクションに表示される点が異なります。

  • 非同期レスポンス・テスト – テストの実行時に非同期レスポンスをリクエストするかどうかを指定します。

  • 「レスポンス・キー」 – 非同期レスポンスと関連付ける値(例: myasynctest)を入力します。各レスポンス・キーは一意である必要があります。非同期レスポンスは、後で「非同期レスポンス・テスト」ページで、対応するレスポンス・キーを指定して追跡することもできます。

図5-5 テストWebサービス・ページの非同期テスト・オプション

「図5-5 「Webサービスのテスト」ページの非同期テスト・オプション」の説明が続きます
「図5-5 「Webサービスのテスト」ページの非同期テスト・オプション」の説明

テストが成功すると、「テストのステータス」フィールドに「リクエストは正常に受信されました。」と表示され、レスポンス時間が表示されます。非同期レスポンスに一致するユーザー定義のレスポンス・キー値も表示されます。

図5-6に示されているように、「レスポンスの表示」をクリックすると、レスポンスが存在する場合、「レスポンス」フィールドにXMLフォーマットでテスト・レスポンスが表示されます。

図5-6 非同期Webサービスのテストの成功およびレスポンス

「図5-6 非同期Webサービスのテストの成功およびレスポンス」の説明が続きます
「図5-6 非同期Webサービスのテストの成功およびレスポンス」の説明

注意:

非同期リクエストのレスポンスは、サーバーが再起動されていない場合のみ存在します。

レスポンスが利用できない場合、後で「非同期レスポンス・テスト」ページで、対応するレスポンス・キーを使用して追跡することもできます。

テスト後の非同期テスト・レスポンスへのアクセス

  1. ナビゲーション・ペインで「WebLogicドメイン」を開き、非同期Webサービスのテスト・レスポンスにアクセスするドメインを表示します。
  2. ドメインを選択します。
  3. 「WebLogicドメイン」メニューから、「Webサービス」「非同期テスト・レスポンス」を順に選択します。
  4. 次のいずれかの方法で、「非同期レスポンス・テスト」ページで、対応するレスポンス・キーを指定できます。
    • レスポンス・キー・リストを使用して、既存、ユーザー定義のレスポンス・キーを選択します。

    • レスポンス・キーの検索フィールドを使用して、既存、ユーザー定義のレスポンス・キーを検索します。

  5. 「レスポンスの表示」をクリックすると、レスポンスが存在する場合、「レスポンス」フィールドにXMLフォーマットでテスト・レスポンスが表示されます。

    図5-7 テスト・レスポンスを示す「非同期レスポンス・テスト」ページ

    「図5-7 テスト・レスポンスを示す「非同期レスポンス・テスト」ページ」の説明が続きます
    「図5-7 テスト・レスポンスを示す非同期レスポンス・テストページ」の説明

    注意:

    非同期リクエストのレスポンスは、サーバーが再起動されていない場合のみ存在します。

  6. ステップ4に戻り、レスポンス・キーを持つ他の非同期テスト・レスポンスへアクセスして表示する。

5.3.4 RESTful Webサービスのテスト

Web Application Description Language(WADL)は、RESTful Webサービス・アプリケーションを記述するXMLベースのファイル・フォーマットです。「Webサービスのテスト」ページがRESTful WebサービスのWADLの詳細によって更新されると、WSDLの「Webサービスのテスト」ページとほぼ同じになりますが、テストするリソース、メソッドおよびメディア・タイプを選択できる点が異なります。様々な入力パラメータも指定できます。

  1. 「テストのためのWebサービスへのアクセス」で説明されているメソッドを使用して、テストWebサービスのページへアクセスします。
  2. 「WSDLまたはWADLの解析」をクリックします。

    WADLがHTTP Basic認証で保護されている場合は、「WSDLまたはWADLへのアクセスのためのHTTP Basic認証オプション」をクリックし、WADL解析の前にユーザー名とパスワードを入力します。

  3. テストするリソースおよびメソッドのタイプを選択します。「メソッド」フィールドに、「リソース」フィールドで選択したリソース・パスに対応するHTTPメソッドが表示されます。

    WADLに複数のリソース・メソッドがある場合は、図5-8に示されているように、これらのフィールドがドロップダウン・メニューとして表示されます。WADLのリソースおよびメソッドが1種類だけの場合、これらのフィールドは読み取り専用です。

    図5-8 WADL用のWebサービスのテスト・ページ

    「図5-8 WADL用のWebサービスのテスト・ページ」の説明が続きます
    「図5-8 WADL用の「Webサービスのテスト」ページ」の説明

    注意:

    GETおよびPOSTメソッドだけが、今回のリリースでサポートされています。(WADLに他のメソッドが存在する場合、それらのメソッドは無視されます。)

  4. 「リクエストのための表現メディア・タイプ」メニューから、「テスト・リクエスト」に使用するMIMEメディア・タイプを選択します。利用可能なタイプを、存在する場合はWADLから決定します。
  5. 「レスポンスのための表現メディア・タイプ」メニューから、「テスト・レスポンス」に使用するMIMEメディア・タイプを選択します。利用可能なタイプを、存在する場合はWADLから決定します。このリリースでサポートされているメディア・タイプは次のとおりです。
    • application/xml

    • application/json

    • text/plain

    • text/xml

    • application/x-www-form-urlencoded

  6. 選択されていない場合は、「リクエスト」タブを選択します。
  7. 「セキュリティ」セクションにあるオプションは、「OWSMセキュリティ・ポリシー」「HTTP Basic認証」および「なし」です。デフォルトは、Noneです。詳細は、セキュリティ・テストを参照してください。
  8. 「HTTPヘッダー」セクションで、RESTful Webサービスにリクエスト情報を渡すHTTPヘッダーを追加、変更または削除できます。詳細は、HTTPヘッダーのテストを参照してください。
  9. 「引数の入力」セクションで、RESTful Webサービスの入力引数を「値」フィールドに入力します。パラメータ、タイプおよび要求される入力値は、WADLにより決定されます。「スタイル」列では、次の入力パラメータを使用してRESTサービスを異なるスタイルで可視化できます。
    • テンプレート: RESTリクエストへのパスをパラメータ化するパラメータ。(RESOURCEレベルのみ)。

    • マトリックス: リソースの実際のパスに追加して問合せ文字列が先行するパラメータを定義するパラメータ。

    • 問合せ: リクエストを送信する場合にURLのパスに追加するパラメータ(最も一般的なパラメータ・タイプ)。たとえば、通常GET HTTPリクエストの'?'の後のパスに追加されたり、HTMLフォーム送信の一部としてPOSTおよびPUTリクエストのリクエスト本体のキー値ペアとして示されます。

    • ヘッダー: HTTPリクエストの送信ヘッダーに追加されるパラメータ。

    スタイル値は、「リソース」および「メソッド」メニュー選択によって決定されます。

    リクエストのヘッダーおよびボディセクションに直接インプットできる箇所では、「ツリー表示」または「Raw表示」を選択して、入力パラメータの階層リストと未処理データ表示を切り替えます。

    注意:

    「ツリー表示」は、GETメソッドにのみ使用できます。

  10. 「Webサービスのテスト」をクリックしてテストを開始します。

    テストを終了すると、「レスポンス」タブに結果が表示されます。メッセージとアイコンによってレスポンスのステータスが示されます。緑色のフラグは成功を、赤色のフラグは失敗を、黄色のフラグは未実行を表します。

    テストが成功すると、図5-9に示すように、「テストのステータス」フィールドに「リクエストは正常に受信されました。」と表示され、レスポンス時間が表示されます。

    図5-9 WADLのテストの成功

    「図5-9 WADLのテストの成功」の説明が続きます
    「図5-9 WADLのテストの成功」の説明

    レスポンスタブの「Raw表示」オプションのみが使用可能で、リクエストの呼出しからレスポンス全体が表示されます。

    テストが失敗すると、エラー・メッセージが表示されます。例として、図5-10に型エラーが原因のエラーを示します。

    図5-10 データ検証エラー

    「図5-10 データ検証エラー」の説明が続きます
    「図5-10 データ検証エラー」の説明

5.3.4.1 WebRestApp1 Webサービス

トークン発行者の信頼の構成は、次に説明するように、一連のRepresentational State Transfer (REST)リソースを使用して参照および管理できます。

リソース メソッド リソース・パス

persons

GET

rest/persons

headerGetPerson

GET

rest/headerGetPerson

person/{id}

GET

rest/person/{id}

personMatrixAdd

POST

rest/personMatrixAdd

personXXXAdd

POST

rest/personXXXAdd

personPathAdd/{id}

POST

rest/personPathAdd/{id}

headerAddPerson

POST

rest/headerAddPerson

personQueryAdd

POST

rest/personQueryAdd

personAddForm

POST

rest/personAddForm

personQueryDefaultAdd

POST

rest/personQueryDefaultAdd

persondelete

DELETE

rest/persondelete

personUpdate

PUT

rest/personUpdate

verifyPart1

POST

rest/verifyPart1

5.3.4.1.1 GET personsメソッド

GETメソッドを使用して、すべての作成されたユーザーを参照します。

RESTリクエスト

GET rest/persons

入力パラメータ

なし。

レスポンス

メディアのタイプ 結果

application/xml

XML形式のすべての使用できる作成されたユーザーのfirst_name、last_name、ph_noおよびID

application/json

Json形式のすべての使用できる作成されたユーザーのfirst_name、last_name、ph_noおよびID

5.3.4.1.2 GET headerGetPersonメソッド

GETメソッドを使用して、指定された名のユーザーのヘッダー詳細を参照します。

RESTリクエスト

GET rest/headerGetPerson

入力パラメータ

"fname/<firstname>"の名前/値とともにHTTPヘッダーを作成します。

レスポンス

メディアのタイプ 結果

application/xml

XML形式のヘッダーに入力されたfnameのfirst_name、last_name、ph_noおよびID

application/json

Json形式のヘッダーに入力されたfnameのfirst_name、last_name、ph_noおよびID

5.3.4.1.3 GET person{id}メソッド

GETメソッドを使用して、指定されたIDのユーザーを参照します。

RESTリクエスト

GET rest/person/{id}

入力パラメータ

検索するユーザーのIDを入力します。

レスポンス

メディアのタイプ 結果

application/xml

XML形式の入力パラメータに入力されたIDのすべての詳細

application/json

Json形式の入力パラメータに入力されたIDのすべての詳細

5.3.4.1.4 POST personMatrixAddメソッド

POSTメソッドを使用して、新しいユーザーおよび詳細を作成します。

RESTリクエスト

POST rest/personMatrixAdd

入力パラメータ

FirstNameおよびLastNameの文字列値、IDおよびPhone_noの整数値を入力します。

レスポンス

メディアのタイプ 結果

application/xml

XML形式の作成されたユーザーのfirst_name、last_name、ph_noおよびID

application/json

Json形式の作成されたユーザーのfirst_name、last_name、ph_noおよびID

5.3.4.1.5 POST personXXXAddメソッド

POSTメソッドを使用して、ユーザーの詳細を作成します。

RESTリクエスト

POST rest/personXXXAdd

入力パラメータ

入力パラメータは、メディア・タイプに依存します。

  • リクエスト・メディア・タイプにapplication/vnd.xxx+xmlを選択する場合:

    <person>
            <firstname>Firstname 12345/<firstname>
            <id>12345/id
            <lastname>Last 12345/lastname
            <phone_no>12345/phone_no
    /<person>
  • リクエスト・メディア・タイプにapplication/vnd.xxx+jsonを選択する場合:

    {"firstname":"cc","id":14,"lastname":"cc","phone_no":14} <person>
    

レスポンス

ユーザーが追加されたことを確認するテスト・メッセージ。

5.3.4.1.6 POST personPathAddメソッド

POSTメソッドを使用して、詳細とともにユーザーを作成します。

RESTリクエスト

POST rest/personPathAdd/{id}/{fname}/{lname}/{phno}

入力パラメータ

FirstNameおよびLastNameの文字列値、IDおよびPhone_noの整数値を入力します。

レスポンス

ユーザーが追加されたことを確認するテスト・メッセージ。

5.3.4.1.7 POST headerAddPersonメソッド

POSTメソッドを使用して、ユーザーの詳細とともにHTTPヘッダーを作成します。

RESTリクエスト

POST rest/headerAddPerson

入力パラメータ

次の名前/値とともにHTTPヘッダーを作成します。

“fname 	   =	<firstname>”
“lname		   =	<lastname>”
“phone_no	 =	<phone_no>”
“id		     =	<id>”

レスポンス

メディアのタイプ レスポンス

application/xml

XML形式の作成されたユーザーのfirst_name、last_name、ph_noおよびID

application/json

Json形式の作成されたユーザーのfirst_name、last_name、ph_noおよびID

ユーザーが追加されたことを確認するテスト・メッセージ。

5.3.4.1.8 POST personQueryAddメソッド

POSTメソッドを使用して、詳細とともにユーザーを作成します。

RESTリクエスト

POST rest/personQueryAdd

入力パラメータ

FirstNameおよびLastNameの文字列値、IDおよびPhone_noの整数値を入力します。

レスポンス

ユーザーが追加されたことを確認するテスト・メッセージ。

5.3.4.1.9 POST personAddFormメソッド

POSTメソッドを使用して、詳細とともにユーザーを作成します。

RESTリクエスト

POST rest/personAddForm

入力パラメータ

FirstNameおよびLastNameの文字列値、IDおよびPhone_noの整数値を入力します。

レスポンス

ユーザーが追加されたことを確認するテスト・メッセージ。

5.3.4.1.10 POST personQueryDefaultAddメソッド

POSTメソッドを使用して、新しいユーザーおよび詳細を作成します。

RESTリクエスト

POST rest/personQueryDefaultAdd

入力パラメータ

このメソッドは、入力パラメータに関係なく呼び出される可能性があります。

  • FirstNameおよびLastNameの文字列値、IDおよびPhone_noの整数値を入力します。

  • すべての値を空白のままにし、テストを呼び出します。デフォルト値が選択され、ユーザーが作成されます

レスポンス

メディアのタイプ 結果

application/xml

XML形式の作成されたユーザーのfirst_name、last_name、ph_noおよびID

application/json

Json形式の作成されたユーザーのfirst_name、last_name、ph_noおよびID

5.3.4.1.11 DELETE persondeleteメソッド

DELETEメソッドを使用して、指定されたユーザーを削除します。

RESTリクエスト

DELETE rest/persondelete

入力パラメータ

削除するユーザーのIDを入力します。

レスポンス

ユーザーが削除されたことを確認するテスト・メッセージ。

5.3.4.1.12 PUT personUpdateメソッド

PUTメソッドを使用して、指定されたユーザーの詳細を更新します。

RESTリクエスト

PUT rest/personUpdate

入力パラメータ

更新するユーザーのIDを入力し、他の入力変数を変更します。

レスポンス

ユーザーが更新されたことを確認するテスト・メッセージ。

5.3.4.1.13 POST verifyPart1メソッド

POSTメソッドを使用して、部分としてコンテンツを送信します。

RESTリクエスト

POST rest/verifyPart1

入力パラメータ

次に示すように、「制御」、「アクション」で部分を作成します。

  1. 部分名に"part1"、部分コンテンツに"part1_contents"を入力します。「OK」をクリックします。

  2. 入力モードからファイルを選択します。部分名に"part2"を入力し、任意のファイルを参照します。「OK」をクリックします。

レスポンス

結果には、送信された部分数および各部分の詳細が含まれます。

5.3.4.2 Mime_Multipart_rs Webサービス

応答文字列のマルチパート構成は、次に説明するように、一連のRepresentational State Transfer (REST)リソースを使用して参照および管理できます。

リソース メソッド リソース・パス

greetingsMultipart

POST

/hello/greetingsMultipart

greetings

GET

/hello/{greetings}

greetingsImagePOST

POST

/hello/greetingsImagePOST

greetings_matrix_to

GET

/hello/greetings_matrix_to

greetings_query_to

GET

/hello/greetings_query_to

greetingsMsg

GET

/hello/greetingsMsg

greetingsImagePOST1

POST

/hello/greetingsImagePOST1

greetingsMsgQP

POST

/hello/greetingsMsgQP

hello

GET

/hello

5.3.4.2.1 POST greetingsMultipartメソッド

POSTメソッドを使用して、部分としてコンテンツを送信します。

RESTリクエスト

POST /hello/greetingsMultipart

入力パラメータ

次に示すように、「制御」、「アクション」で部分を作成します。

  1. 部分名に"part1"、部分コンテンツに"part1_contents"を入力します。「OK」をクリックします。

  2. 入力モードからファイルを選択します。部分名に"part2"を入力し、任意のファイルを参照します。「OK」をクリックします。

レスポンス

応答コンテンツのダウンロードをクリック・ボタンをクリックします。テキスト・ファイルにレスポンスが表示されます。

5.3.4.2.2 GET greetingsメソッド

GETメソッドを使用して、応答文字列を参照します。

RESTリクエスト

GET /hello/{greetings}

入力パラメータ

応答用の文字列値を入力します。

レスポンス

応答コンテンツのダウンロードをクリック・ボタンをクリックします。テキスト・ファイルには、入力された入力コンテンツとともにレスポンスが表示されます。

5.3.4.2.3 POST greetingsImagePOSTメソッド

POSTメソッドを使用して、イメージ・ファイルを追加します。

RESTリクエスト

POST /hello/greetingsImagePOST

入力パラメータ

.pngイメージ・ファイルを参照および追加します。

レスポンス

応答コンテンツのダウンロードをクリック・ボタンをクリックします。テキスト・ファイルには、イメージ・ファイル・コンテンツとともにレスポンスが表示されます。

5.3.4.2.4 GET greetings_matrix_toメソッド

GETメソッドを使用して、応答文字列を参照します。

RESTリクエスト

GET /hello/greetings_matrix_to

入力パラメータ

応答用の文字列値を入力します。

レスポンス

応答コンテンツのダウンロードをクリック・ボタンをクリックします。テキスト・ファイルには、入力された入力コンテンツとともにレスポンスが表示されます。

5.3.4.2.5 GET greetings_query_toメソッド

GETメソッドを使用して、応答文字列を参照します。

RESTリクエスト

GET /hello/greetings_query_to

入力パラメータ

応答用の文字列値を入力します。

レスポンス

応答コンテンツのダウンロードをクリック・ボタンをクリックします。テキスト・ファイルには、入力された入力コンテンツとともにレスポンスが表示されます。

5.3.4.2.6 GET greetingsMsgメソッド

GETメソッドを使用して、応答文字列を参照します。

RESTリクエスト

GET /hello/greetingsMsg

入力パラメータ

コンテンツ・テキスト領域に応答用の文字列値を入力します。

レスポンス

レスポンスには、入力した入力コンテンツが表示されます。

5.3.4.2.7 POST greetingsImagePOST1メソッド

POSTメソッドを使用して、イメージ・ファイルを追加します。

RESTリクエスト

POST /hello/greetingsImagePOST1

入力パラメータ

フォルダを参照し、イメージ・ファイルを追加します。

レスポンス

添付されたファイル・サイズが返されることを確認します

5.3.4.2.8 POST greetingsMsgQPメソッド

POSTメソッドを使用して、イメージ・ファイルを追加します。

RESTリクエスト

POST /hello/greetingsMsgQP

入力パラメータ

応答用の文字列値を入力します。

レスポンス

応答コンテンツのダウンロードをクリック・ボタンをクリックします。テキスト・ファイルには、イメージ・ファイル・コンテンツとともにレスポンスが表示されます。

5.3.4.2.9 GET helloメソッド

GETメソッドを使用して、応答文字列を参照します。

RESTリクエスト

GET /hello

入力パラメータ

なし。

レスポンス

応答コンテンツのダウンロードをクリック・ボタンをクリックします。テキスト・ファイルには、レスポンスが含まれます。

5.3.5 セキュリティのテスト

「Webサービスのテスト」ページでは、OWSMセキュリティ・ポリシー、HTTP Basic認証または事前定義済ポリシーのコピーを含むカスタム・ポリシーを使用してWebサービスのセキュリティをテストできます。ページの「セキュリティ」セクション内のいずれかのオプションを選択することによって、テストのタイプを選択できます。

WSDLまたはWADLのポリシーではセキュリティ設定は決定されないため、テストするセキュリティのタイプを指定できます。デフォルトは「なし」です。

次のオプションを使用できます。次の各項で各オプションについて詳しく説明します。

  • 「OWSMセキュリティ・ポリシー」: OWSMセキュリティ・ポリシーによる認証およびメッセージ保護に必要な資格証明やその他のセキュリティ・オプションを使用します。

    この項で後述するように、「OWSMセキュリティ・ポリシー」を選択したときに使用できるオプションは、テスト対象がRESTful WebサービスかSOAP Webサービスかによって少し異なります。

  • HTTP Basic認証: ユーザー名およびパスワードの資格証明をHTTPトランスポート・ヘッダーに挿入します。ユーザー名およびパスワードの両方が必須です。

    ユーザー名とパスワードを指定する場合は、存在していて有効なものを指定する必要があります。

  • 拡張: カスタム・ポリシーを使用してユーザーを認証します。ポリシーのURIを指定する必要があります。構成のオーバーライドも指定できます。

    注意:

    このオプションは、RESTful Webサービスには使用できません。

  • なし - 資格証明は含まれません。

OWSMセキュリティ・ポリシー

使用できるのはOWSM事前定義済ポリシーの一部のみであり、これらのポリシー用に表示される属性のみが構成可能です。他のポリシー属性には、すべてポリシーのデフォルト値が使用されます。たとえば、安全な会話の有効化やメッセージ・セキュリティ・アルゴリズム・スイートの変更などはできません。

注意:

テスト機能でサポートされているクライアント・ポリシーのリストは、SOAPサービスのサポートされているクライアント・セキュリティ・ポリシーRESTfulサービスのサポートされているクライアント・セキュリティ・ポリシーを参照してください。)

セキュリティ・ポリシーでないもの、およびテスト機能でサポートされていないポリシーは、読取り専用で表示され、選択できません。あるサービスのサービス・ポリシーで、対応するクライアント・ポリシーがサポートされていない場合(コピーを含む)、これらのポリシーは読取り専用として表示されます。したがって、事前定義済ポリシーから作成したコピーは直接には表示されず、「拡張」オプションによってのみ使用可能になります。

たとえば、Webサービスにoracle/wss11_message_protection_service_policyポリシーのコピーが添付されており、oracle/wss11_message_protection_client_policyのコピーを作成したとします。テスト・クライアントにはoracle/wss11_message_protection_client_policyとoracle/wss11_message_protection_client_policy_copyの両方のポリシーが表示されますが、oracle/wss11_message_protection_client_policy_copyポリシーの方は使用不可であり、グレイアウトされています。

次の2つの方法のいずれかを選択できます。

  • テスト用として事前定義済ポリシーoracle/wss11_message_protection_client_policyが要件を満たしている場合は、oracle/wss11_message_protection_client_policyを選択します。

    「JKSキーストア・ロケーション」フィールドと「JKSキーストア・パスワード」フィールドは必須であり、ページ上に表示されています。ロケーションとパスワードを入力し、「キーのロード」をクリックします。

  • 独自のポリシーoracle/wss11_message_protection_client_policy_copyを使用する場合は、次の手順に従います。

    1. 「詳細」を選択します。

    2. ポリシーURI、この場合は「oracle/wss11_message_protection_client_policy_copy」を入力します。

    3. メッセージ保護ポリシーとSSLポリシーには「JKSキーストア・ロケーション」フィールドと「JKSキーストア・パスワード」フィールドが必須です。

      『Oracle Web Services ManagerによるWebサービスの保護とポリシーの管理』の設計時にオーバーライド可能なクライアント・ポリシー構成プロパティに記載されている完全なプロパティ名を使用して、JKSキーストア・ロケーションとパスワードの値を入力します。

      oracle.wsm.security.util.SecurityConstants.ClientConstants.WSS_KEYSTORE_LOCATION
      oracle.wsm.security.util.SecurityConstants.ClientConstants.WSS_KEYSTORE_PASSWORD

SOAPおよびRESTful OWSMセキュリティ・ポリシー

「OWSMセキュリティ・ポリシー」を選択したときに使用できるオプションは、テスト対象がSOAP WebサービスかRESTful Webサービスかによって少し異なります。

SOAP Webサービスのオプションを図5-11に示します。RESTful Webサービスのオプションを図5-12に示します。「拡張オプション」フィールドを選択して使用可能なフィールドをすべて表示した状態です。

図5-11 SOAP WebサービスのOWSMセキュリティ・ポリシー・テスト・オプション

「図5-11 SOAP WebサービスのOWSMセキュリティ・ポリシー・テスト・オプション」の説明が続きます
「図5-11 SOAP WebサービスのOWSMセキュリティ・ポリシー・テスト・オプション」の説明

図5-12 RESTful WebサービスのOWSMセキュリティ・ポリシー・テスト・オプション

「図5-12 RESTful WebサービスのOWSMセキュリティ・ポリシー・テスト・オプション」の説明が続きます
「図5-12 RESTful WebサービスのOWSMセキュリティ・ポリシー・テスト・オプション」の説明

OWSMセキュリティ・ポリシーを使用してWebサービスのセキュリティをテストする手順は、次のとおりです。

  1. サービスのテストに使用するポリシーを選択します。使用できるポリシーは、テスト対象がSOAP WebサービスかRESTful Webサービスかによって異なります。

    • SOAP Webサービスのテスト用ポリシーの選択

      WSDLで指定されている、互換性があるクライアント・ポリシーの一覧が表示される「互換性のあるクライアント・ポリシー」で、テストするクライアント・ポリシーを選択します。

      または、エンドポイントでネガティブ・テストを実行するには、「その他のクライアント・ポリシー」リストから、互換性のないポリシーまたは「すべて」を選択します。

    • RESTful Webサービスのテスト用ポリシーの選択

      「クライアント・ポリシー」リストからテストするクライアント・ポリシーを選択します。

    選択したポリシーで必須の構成プロパティは、アスタリスク(*)付きで表示されます。次に例を示します。

    • username_tokenおよびhttp_tokenポリシーの場合、「ユーザー名」「パスワード」フィールドは必須です。SAMLポリシーの場合、「ユーザー名」フィールドのみ必須です。

    • メッセージ保護ポリシーおよびSSLポリシーの場合、JKSキー・ストアの場所JKSキーストア・パスワードのフィールドは必須です。(KSSキーストアはサポートされていません。)

  2. ポリシーが必須と判断したフィールドに値を入力します。

    「JKSキーストア・ロケーション」フィールドおよび「JKSキーストア・パスワード」フィールドがポリシーによって要求される場合、NFSがアクセス可能な、ユーザーが作成したキーストアの場所とパスワードを入力し、「キーのロード」をクリックします。「拡張オプション」の下にある関連するキーストア・フィールドに、キーストアで指定されている別名が移入されます。

    キーストアの作成の詳細は、『Oracle Web Services ManagerによるWebサービスの保護とポリシーの管理』の秘密鍵の生成とJavaキーストアの作成に関する項を参照してください。

  3. 「拡張オプション」をクリックします。追加のキーストア別名およびSAMLプロパティのフィールドが表示されます。選択したポリシーで必須のプロパティは、アスタリスク付きで表示されます。該当のフィールドに必要な値を入力するか、オーバーライド値を入力します。

HTTP Basic認証

このオプションでは、HTTPトランスポート・ヘッダーに挿入されたユーザー名およびパスワード資格証明が必要です。ユーザー名とパスワードは存在していて、WebLogic Serverで有効である必要があります。

拡張

注意:

「拡張」オプションは、RESTful Webサービスには使用できません。

「拡張」を選択すると表示されるオプションを、図5-13に示します。

図5-13 「拡張」テスト・オプション

「図5-13 「拡張」テスト・オプション」の説明が続きます
「図5-13 「拡張」テスト・オプション」の説明

「拡張」オプションを選択すると、事前定義済ポリシーのコピーなどのカスタム・ポリシーを使用してWebサービスのセキュリティをテストできるようになります。これを行うには、次の手順を実行します。

  1. カスタム・ポリシーのURIは、「ポリシーURI」フィールドで指定します。たとえば、「oracle/wss11_message_protection_client_policy_copy」を指定します。このフィールドは必須です。

  2. 「名前」「値」フィールドに、ポリシー構成のオーバーライドを指定します。

    username_tokenポリシーとhttp_tokenポリシーの場合、「ユーザー名」プロパティと「パスワード」プロパティが必須です。SAMLポリシーの場合、「ユーザー名」プロパティのみが必須です。

    メッセージ保護ポリシーとSSLポリシーの場合、「JKSキーストア・ロケーション」フィールドと「JKSキーストア・パスワード」フィールドが必須です。(KSSキーストアはサポートされていません。)

    プロパティを追加するには、「追加」をクリックして、構成をオーバーライドする名前と値のペアを指定します。プロパティを削除するには、表内のプロパティを選択して、「削除」をクリックします。

    注意:

    プロパティの指定には、各プロパティの完全名を使用する必要があります。たとえば、oracle.wsm.security.util.SecurityConstants.ClientConstants.WSS_KEYSTORE_LOCATIONのように指定します。オーバーライド可能なプロパティのプロパティ名の完全な一覧は、『Oracle Web Services ManagerによるWebサービスの保護とポリシーの管理』の設計時のクライアント・ポリシー構成プロパティのオーバーライドに関する項を参照してください。

    他のポリシー属性には、すべてポリシーのデフォルト値が使用されます。たとえば、安全な会話を有効化した場合や、メッセージ・セキュリティ・アルゴリズム・スイートを変更した場合に、これらのポリシー値が使用されます。

5.3.5.1 SOAPサービスのサポートされているクライアント・セキュリティ・ポリシー

次に示すSOAPサービスのOWSMクライアント・セキュリティ・ポリシーはテスト機能でサポートされています。これらの事前定義済ポリシーのコピーは直接には表示されず、「拡張」オプションによってのみ使用可能になります。

  • oracle/wss_http_token_client_policy

  • oracle/wss_http_token_over_ssl_client_policy

  • oracle/wss_saml_token_bearer_over_ssl_client_policy

  • oracle/wss_saml_token_over_ssl_client_policy

  • oracle/wss_saml20_token_bearer_over_ssl_client_policy

  • oracle/wss_saml20_token_over_ssl_client_policy

  • oracle/wss_username_token_client_policy

  • oracle/wss_username_token_over_ssl_client_policy

  • oracle/wss10_message_protection_client_policy

  • oracle/wss10_saml_token_with_message_integrity_client_policy

  • oracle/wss10_saml_token_with_message_protection_client_policy

  • oracle/wss10_saml_token_with_message_protection_ski_basic256_client_policy

  • oracle/wss10_saml20_token_with_message_protection_client_policy

  • oracle/wss10_username_id_propagation_with_msg_protection_client_policy

  • oracle/wss10_username_token_with_message_protection_client_policy

  • oracle/wss10_username_token_with_message_protection_ski_basic256_client_policy

  • oracle/wss10_x509_token_with_message_protection_client_policy

  • oracle/wss11_message_protection_client_policy

  • oracle/wss11_saml_token_identity_switch_with_message_protection_client_policy

  • oracle/wss11_saml_token_with_message_protection_client_policy

  • oracle/wss11_saml20_token_with_message_protection_client_policy

  • oracle/wss11_username_token_with_message_protection_client_policy

  • oracle/wss11_x509_token_with_message_protection_client_policy

5.3.5.2 RESTfulサービスのサポートされているクライアント・セキュリティ・ポリシー

次に示すRESTfulサービスのOWSMクライアント・セキュリティ・ポリシーはテスト機能でサポートされています。

  • oracle/http_basic_auth_over_ssl_client_policy

  • oracle/http_saml20_token_bearer_client_policy

  • oracle/http_saml20_token_bearer_over_ssl_client_policy

  • oracle/wss_http_token_client_policy

  • oracle/http_jwt_token_client_policy

  • oracle/http_jwt_token_over_ssl_cient_policy

5.3.6 サービスのクオリティ・テストの有効化

注意:

この項の内容は、RESTful Webサービスのテスト時には適用されません。

「Webサービスのテスト」ページの「サービスのクオリティ」セクション(図5-14)では、サービスのクオリティ(QoS)のWebサービスの信頼性のあるメッセージング(WS-RM)、WS-AddressingおよびMTOMという3つの特性をテストできます。サービスのクオリティの各タイプには、3つのオプションがあります。

  • WSDLデフォルト: WSDLのデフォルト動作を実行します。たとえば、「MTOM」に「WSDLデフォルト」が選択され、WSDLにMTOMポリシーへの参照が含まれている場合は、そのポリシーが実行されます。WSDLにMTOMポリシーへの参照が含まれない場合は、MTOMポリシーは実行されません。

  • なし - WSDLに含まれている場合でも、特定のQoSのポリシーは実行されません。たとえば、WS-RMに「なし」が選択されている場合、信頼できるメッセージング・ポリシーは実行されません。WSDLに信頼できるメッセージング・ポリシーへの参照が含まれている場合は、無視されます。

  • カスタム - カスタム・ポリシーが実行されます。たとえば、WS-AddressingポリシーがWSDL内で参照されている場合、このポリシーは無視され、かわりに「URI」フィールドで指定されたポリシーが使用されます。

  • URI: ポリシーが実行される場所を指定します。

図5-14 「Webサービスのテスト」ページのサービスのクオリティのパラメータ

「図5-14 「Webサービスのテスト」ページのサービスのクオリティのパラメータ」の説明が続きます
「図5-14 「Webサービスのテスト」ページのサービスのクオリティのパラメータ」の説明

5.3.7 HTTPヘッダーのテスト

「HTTPヘッダー」セクションでは、SOAPまたはRESTful Webサービスにリクエスト情報を渡すHTTPヘッダーを追加、変更または削除できます。サービス起動後、HTTPヘッダーはメッセージ・レスポンスの一部として表示されます。

図5-15 テストWebサービス・ページのHTTPヘッダー

「図5-15 テストWebサービス・ページのHTTPヘッダー」の説明が続きます
「図5-15 「Webサービスのテスト」ページのHTTPヘッダー」の説明

5.3.8 入力引数のXMLソースとしての編集

入力引数は、ユーザーにわかりやすい形式で表示できます。また、XMLソース・コードを直接編集できます。XMLソースを直接編集する場合は、有効なXMLを入力する必要があります。

図5-16 入力引数 - XML表示

「図5-16 入力引数 - XML表示」の説明が続きます
「図5-16 入力引数 - XML表示」の説明

ツリー表示XML表示を切り替えるには、ページの「引数を入力」セクションのドロップダウン・リストを使用します。

図5-17 入力引数 - ツリー表示

「図5-17 入力引数 - ツリー表示」の説明が続きます
「図5-17 入力引数 - ツリー表示」の説明

5.3.9 Webサービス操作のストレス・テスト

Webサービス操作の連続した呼出しを起動するには(図5-18)、ストレス・テストの有効化チェック・ボックスを選択します(図5-18)。次のオプションを使用できます。

  • 同時スレッド: 起動を送信する同時スレッド数。デフォルトは5スレッドです。

  • スレッドごとのループ: 操作を起動する回数。デフォルトは10回です。

  • ミリ秒単位の遅延 - ある操作から次の操作を起動するまでに待機する時間(ミリ秒数)。デフォルトは1000ミリ秒(1秒)です。

    図5-18 「Webサービスのテスト」ページのストレス・テストのパラメータ

    「図5-18 「Webサービスのテスト」ページのストレス・テストのパラメータ」の説明が続きます
    「図5-18 「Webサービスのテスト」ページのストレス・テストのパラメータ」の説明

テストを起動すると、進捗ボックスにテストのステータスが表示されます。ストレス・テストが完了すると、確認ページにテストの結果が表示されます。

「レスポンス」タブには、エラーが発生したテスト数、レスポンス時間の平均値、最小値および最大値など、ストレス・テストに関する追加情報が表示されます。各テストの詳細は、表形式で示されます。各テストについて、スレッド数、ループ数、テスト時間、テストの開示時刻と終了時刻、および呼出しステータスを表示できます。表に表示されたフィールドは、「表示」メニューを使用してフィルタリングできます。

図5-19 「Webサービスのテスト」ページのストレス・テストの結果

「図5-19 「Webサービスのテスト」ページのストレス・テストの結果」の説明が続きます
「図5-19 「Webサービスのテスト」ページのストレス・テストの結果」の説明