この章では、Oracle Big Data Applianceのサイト要件について説明します。Oracle Big Data Applianceサイト・チェックリストを完成する場合にこの章を使用してください。
この章は次の項で構成されます。
関連項目:
Oracle Big Data Applianceサイト・チェックリスト
Oracle Big Data Applianceの環境要件は、システムのモデルおよびサイズによって異なります。次の表は、ラック要件の概要を提供します。測定値は目安です。詳細は、この章の他の項を参照してください。
表2-1に、Oracle Big Data Appliance X5-2ラックの一般的な環境要件を示します。
表2-1 Oracle Big Data Appliance X5-2の環境要件
環境コンポーネント | スタータ・ラック | フル・ラック |
---|---|---|
関連項目: 「フロア要件」 |
415kg (915ポンド) |
836kg (1843ポンド) |
8.4Bel |
8.5Bel |
|
関連項目: 「電力要件」 |
最大: 5.2kW 標準: 3.6kW |
最大: 13.0kW 標準: 9.1kW |
関連項目: 「温度および湿度要件」および「通気および冷却要件」 |
最大: 17,521BTU/時(18,485kJ/時) 標準: 12,265BTU/時(12,940kJ/時) |
最大: 44,136BTU/時(46,564kJ/時) 標準: 30,895BTU/時(32,594kJ/時) |
関連項目: 「温度および湿度要件」および「通気および冷却要件」 |
最大: 811CFM 標準: 568CFM |
最大: 2043CFM 標準: 1430CFM |
関連項目: 「ネットワーク要件の理解」。 |
12 (イーサネット・ネットワーク) 6 (インフィニバンド・ネットワーク) |
24 (イーサネット・ネットワーク) 18 (インフィニバンド・ネットワーク) |
関連項目: 「ネットワーク要件の理解」。 |
1つのネットワーク接続 |
1つのネットワーク接続 |
関連項目: 「ネットワーク要件の理解」。 |
1 x 1Gbpsイーサネット・ポート 6 x 10Gbpsイーサネット・ポート |
1 x 1Gbpsイーサネット・ポート 18 x 10Gbpsイーサネット・ポート |
表2-2は、Oracle Big Data Appliance X5-2高容量ノードとインフィニバンド・インフラストラクチャの一般的な環境要件を示しています。
表2-2 Oracle Big Data Appliance X5-2高容量ノードとインフィニバンド・インフラストラクチャの環境要件
環境コンポーネント | 高容量ノードとインフィニバンド・インフラストラクチャ |
---|---|
高さ |
3.5インチ(87.6mm) |
幅 |
17.5インチ(445.0mm) |
奥行き |
29.0インチ(737.0mm) |
関連項目: 「フロア要件」 |
33.1kg (73.0ポンド) |
関連項目: 「電力要件」 |
最大: 0.7kW 標準: 0.5kW (標準の電力使用量はアプリケーションのワークロードによって異なります) |
関連項目: 「温度および湿度要件」および「通気および冷却要件」 |
最大: 2,481BTU/時(2617kJ/時) 標準: 1,736BTU/時(1831kJ/時) |
関連項目: 「温度および湿度要件」および「通気および冷却要件」 |
最大: 115CFM 標準: 80CFM |
表2-3に、Oracle Big Data Appliance X4-2およびOracle Big Data Appliance X3-2の一般的な環境要件を示します。
表2-3 Oracle Big Data Appliance X4-2およびX3-2の環境要件
環境コンポーネント | スタータ・ラック | フル・ラック |
---|---|---|
関連項目: 「フロア要件」 |
418kg (922ポンド) |
829kg (1828ポンド) |
76Bel |
8.3Bel |
|
関連項目: 「電力要件」 |
最大: 4.2kW 標準: 3kW |
最大: 10kW (10.2kVA) 標準: 7kW (7.15kVA) |
関連項目: 「温度および湿度要件」および「通気および冷却要件」 |
最大: 14,052BTU/時(14,825.6kJ/時) 標準: 9,836BTU/時(10,377.5kJ/時) |
最大: 34,142BTU/時(34,838kJ/時) 標準: 23,940BTU/時(24,420kJ/時) |
関連項目: 「温度および湿度要件」および「通気および冷却要件」 |
最大: 676CFM 標準: 473CFM |
最大: 1,573CFM 標準: 1,103CFM |
関連項目: 「ネットワーク要件の理解」。 |
12 (イーサネット・ネットワーク) 6 (インフィニバンド・ネットワーク) |
24 (イーサネット・ネットワーク) 18 (インフィニバンド・ネットワーク) |
関連項目: 「ネットワーク要件の理解」。 |
1つのネットワーク接続 |
1つのネットワーク接続 |
関連項目: 「ネットワーク要件の理解」。 |
1 x 1Gbpsイーサネット・ポート 6 x 10Gbpsイーサネット・ポート |
1 x 1Gbpsイーサネット・ポート 18 x 10Gbpsイーサネット・ポート |
表2-4に、Oracle Big Data Appliance Sun Fire X4270 M2ベース・ラックの一般的な環境要件を示します。
表2-4 Oracle Big Data Appliance Sun Fire X4270 M2ベース・ラックの環境要件
環境コンポーネント | フル・ラック |
---|---|
関連項目: 「フロア要件」 |
816.5kg (1800ポンド) |
8.3Bel |
|
関連項目: 「電力要件」 |
最大: 12.0kW (12.25kVA) 標準: 8.4kW (8.6kVA) (標準の電力使用量はアプリケーションのワークロードによって異なります) |
関連項目: 「温度および湿度要件」および「通気および冷却要件」 |
最大: 40,971BTU/時(41,807kJ/時) 標準: 28,680BTU/時(29,265kJ/時) |
関連項目: 「温度および湿度要件」および「通気および冷却要件」 |
最大: 約1,886CFM 標準: 約1,340CFM |
関連項目: 「ネットワーク要件の理解」。 |
24 (イーサネット・ネットワーク) 18 (インフィニバンド・ネットワーク) |
関連項目: 「ネットワーク要件の理解」。 |
最低限2つのネットワーク接続 |
関連項目: 「ネットワーク要件の理解」。 |
2 x 1Gbpsイーサネット・ポート 18 x 10Gbpsイーサネット・ポート |
Oracle Big Data Applianceのスペース要件は次のとおりです。
高さ: 200cm (79インチ)
幅: 60cm (側面パネルを含む) (24インチ)
奥行き: 120cm (47.5インチ)
キャビネットの最小天井高は、実際のフロアまたは上げ床のいずれか高い方から測って230cm (90インチ)です。メンテナンス・アクセスのため、前面および背面の通路スペースにおいて、ラック高の上部に追加で92cm (36インチ)が必要です。キャビネットの周囲のスペースでは、空調からキャビネット内のシステムの前面への冷風の流れを、あるいはキャビネット背面から排出される温風の流れを妨げないようにしてください。
Oracle Big Data Applianceが到着する前に、受領場所が梱包設置のために十分な広さであることを確認してください。表2-5に、出荷される品目の寸法と重量をリストします。
表2-5 出荷時の測定値
測定値 | フル・ラック | スタータ・ラック |
---|---|---|
高さ |
216cm (85インチ) |
216cm (85インチ) |
幅 |
122cm (48インチ) |
122cm (48インチ) |
奥行き |
157.5cm (62インチ) |
157.5cm (62インチ) |
重量 |
979kg (2158ポンド) |
546kg (1203ポンド) |
ユーザーの積荷ドックが標準的な貨物輸送トラックの高さおよび傾斜路の要件を満たしていれば、パレット・ジャッキを使用してラックを荷下ろしできます。そうではない場合、標準的なフォークリフトその他の手段を手配してラックを荷下ろしする必要があります。リフト・ゲート付きのトラックでラックを出荷するように依頼することもできます。
Oracle Big Data Applianceは、設置サイトに到着するまで輸送用コンテナに格納したままにしてください。開梱場所から設置場所まで移動するための経路に十分な空間があり、通りやすいことを確認します。設置サイトまでのアクセス・ルートには、振動の原因となる浮出し模様のフロアがない経路を確保する必要があります。
データ・センターに搬入する前に梱包資材を取り除いて微粒子の発生を抑える場合、準備したスペースを使用してください。輸送用段ボールからOracle Big Data Applianceを開梱するために十分なスペースを確保します。表2-6に、アクセス・ルート要件を示します。
表2-6 Oracle Big Data Applianceのアクセス・ルート要件
アクセス・ルート項目 | 輸送パレット込み | 輸送パレットなし |
---|---|---|
ドアの高さの下限 |
218.4cm (86インチ) |
204cm (80.5インチ) |
ドアの幅の下限 |
127cm (50インチ) |
64cm (25.5インチ) |
エレベータの奧行きの下限 |
162.6cm (64インチ) |
124cm (49インチ) |
最大傾斜度 |
6度 |
6度 |
エレベータ、パレット・ジャッキおよび床の最小積載重量 |
1134kg (2500ポンド) |
1134kg (2500ポンド) |
メンテナンス領域は、Oracle Big Data Applianceのために十分な広さがあり、必要なアクセス・スペースが存在する必要があります。たとえば、側面パネルを取り外すために必要なスペースは、67.6cm (26.6インチ)です。表2-7に、メンテナンス・アクセス要件を示します。
表2-7 Oracle Big Data Applianceのメンテナンス・アクセス要件
場所 | メンテナンス・アクセス要件 |
---|---|
背面メンテナンス |
91.4cm (36インチ) |
前面メンテナンス |
91.4cm (36インチ) |
上部メンテナンス |
91.4cm (36インチ) |
Oracle Big Data Applianceは、上げ床に設置することをお薦めします。サイト・フロアと上げ床で、合計重量を支持できる必要があります。
表2-8に、フロア荷重要件を示します。
Oracle Big Data Applianceは、広範囲の電圧および周波数で効率的に動作できます。ただし、信頼できる電源が必要です。許容範囲を超過すると、障害が発生する場合があります。次のような電気的障害があると、Oracle Big Data Applianceが破損する可能性があります。
このような障害からOracle Big Data Applianceを保護するため、専用の配電システム、電力調整装置、および激しい雷雨から保護するための避雷器または電源ケーブルが必要です。
各ラックには、事前インストールされた2つの配電ユニット(PDU)があります。PDUは様々な電源で使用できます。Oracle Big Data Applianceおよびデータ・センターにとって適切なPDUのタイプを指定する必要があります。
表2-9に、北アメリカ、南アメリカ、日本および台湾向けの低電圧単相PDUの要件を示します。ラックごとに2つのPDUがあります。
表2-9 低電圧15kVA単相PDU
オプション | PDUの要件 |
---|---|
入力点数 |
3 x 30A単相 |
電圧 |
200-240VAC |
周波数 |
50/60 Hz |
電流 |
入力点当たり最大24A |
電力定格 |
15kVA |
出力電流 |
72A (3 x 24A) |
電源出力 |
42 x C13、6 x C19 |
コンセント・グループ |
6 |
グループ保護1 |
20A |
データ・センター・レセプタクル |
15kVA (3つの30A/250V 2極/3線式NEMA L6-30Pプラグ付き) |
Oracle Big Data Applianceを低電圧単相電源に接続するためには、次のものが必要です。
2つのPDU用の6つの電源コード(30A、200-240VAC)
6つのNEMA L6-30データ・センター・レセプタクルにPDUを接続するための6つのレセプタクル
図2-1に、北アメリカ、南アメリカ、日本および台湾向けの低電圧単相PDU電源コネクタを示します。
表2-10に、北アメリカ、南アメリカ、日本および台湾向けの低電圧3相PDUの要件を示します。ラックごとに2つのPDUがあります。
表2-10 低電圧15kVA 3相PDU
オプション | PDUの要件 |
---|---|
入力点数 |
1 x 60A 3相4線 |
電圧 |
190-220VAC |
周波数 |
50/60 Hz |
電流 |
相当たり最大40A |
電力定格 |
14.4kVA |
出力電流 |
69A (3 x 23A) |
電源出力 |
42 x C13、6 x C19 |
コンセント・グループ |
6 |
グループ保護2 |
20A |
データ・センター・レセプタクル |
15kVA IEC 60309 60A 4ピン250VAC 3相IP67 |
Oracle Big Data Applianceを低電圧3相電源に接続するためには、次のものが必要です。
2つのPDU用の2つの電源コード(60A、190-220VAC 3相)
2つのIEC 60309 60A 4ピン250VAC 3相IP67データ・センター・レセプタクルにPDUを接続するための2つのレセプタクル
図2-2に、北アメリカ、南アメリカ、日本および台湾向けの低電圧3相PDU電源コネクタを示します。
表2-11に、ヨーロッパ、中東、アフリカおよびアジア太平洋(日本と台湾を除く)向けの高電圧15kVA単相PDUの要件を示します。ラックごとに2つのPDUがあります。
表2-11 高電圧22kVA単相PDU
オプション | PDUの要件 |
---|---|
電圧 |
220-240VAC |
周波数 |
50/60 Hz |
電流 |
入力点当たり最大25A |
電力定格 |
15kVA |
出力電流 |
72A (3 x 32A) |
電源出力 |
42 x C13、6 x C19 |
コンセント・グループ |
6 |
グループ保護3 |
20A |
データ・センター・レセプタクル |
15kVA (3つの青い32A/240V防沫形2極/3線式IEC 60309プラグ付き) |
Oracle Big Data Applianceを高電圧単相電源に接続するためには、次のものが必要です。
2つのPDU用の6つの電源コード(25A、220/380-240/415VAC単相電圧)
2つのIEC 60309 32A 3ピン250VAC IP44データ・センター・レセプタクルにPDUを接続するための6つのレセプタクル(22kVA、単相が必要)
図2-3に、EMEAおよびAPAC (日本と台湾を除く)向けの高電圧単相PDU電源コネクタを示します。
表2-12に、ヨーロッパ、中東、アフリカおよびアジア太平洋(日本と台湾を除く)向けの高電圧3相PDUの要件を示します。ラックごとに2つのPDUがあります。PDUごとの仕様は次のとおりです。
表2-12 高電圧15kVA 3相PDU
オプション | PDUの要件 |
---|---|
入力点数 |
1 x 25A 3相5線 |
電圧 |
220/380-240/415VAC 3相 |
周波数 |
50/60 Hz |
電流 |
相当たり最大25A |
電力定格 |
14.4kVA |
出力電流 |
62.7A (3 x 20.9A) |
電源出力 |
42 x C13、6 x C19 |
コンセント・グループ |
6 |
グループ保護4 |
20A |
データ・センター・レセプタクル |
15kVA 3相5ピンIEC 60309 32A 5ピン230/400V 3相IP44 |
Oracle Big Data Applianceを高電圧3相電源に接続するためには、次のものが必要です。
2つのPDU用の2つの電源コード(25A、220/380-240/415VAC 3相)
2つのIEC 60309 32A 5ピン230/400VAC 3相IP44データ・センター・レセプタクルにPDUを接続するための2つのレセプタクル
図2-4に、EMEAおよびAPAC (日本と台湾を除く)向けの高電圧3相PDU電源コネクタを示します。
電気的な作業および設置では、適用される現場、地方または国の電気工事規定に従う必要があります。施設の管理者または資格を持つ電気技術者に連絡して、建物に供給されている電源のタイプを確認します。
大規模な障害を避けるため、PDUに十分な電力が供給されるように入力電源を設計してください。PDUに電力を供給するすべての電力回路に対して専用のACブレーカ・パネルを使用します。配電要件の計画を行う場合は、使用可能なAC供給分岐回路間の電力負荷を調整してください。アメリカ合衆国とカナダでは、システム全体のAC入力電流の負荷が分岐回路のAC定格電流の80%を超えないようにします。
PDUの電源コードの長さは4m (13.12フィート)で、コードの1から1.5m (3.3から4.9フィート)はラック・キャビネット内に配線されます。設置サイトのAC電源レセプタクルは、ラックの2m (6.6フィート)以内に存在する必要があります。
Oracle Big Data Applianceを通過する空気の流れは、前面から背面に移動します。冷却および換気の詳細は、表2-4を参照してください。
注意:
調査によれば、温度が摂氏20度(華氏70度)を超えて摂氏10度(華氏15度)上昇すると、長期的に電子機器の信頼性は50%低下します。
内部温度が過度に上昇すると、Oracle Big Data Applianceの全部または一部が停止する可能性があります。
表2-13に、稼働システムおよび非稼働システムの温度、湿度および高度の要件を示します。
表2-13 温度、湿度および高度の要件
条件 | 稼働時の要件 | 非稼働時の要件 | 最適条件 |
---|---|---|---|
温度 |
摂氏5から35度(華氏40から95度) |
摂氏-40から70度(華氏-40から158度) |
データ・センターのラック冷却に最適な温度は摂氏21から23度(華氏70から74度)です。 |
相対湿度 |
10から90%の相対湿度(非結露) |
最高93%の相対湿度 |
データ・センターのラック冷却に最適なのは、45から50% (非結露)です。 |
高度 |
最大3,000m (9,840フィート) |
最大12,000m (39,400フィート) |
気温は、海抜高度900mを超えると300mごとに摂氏1度ずつ低下します。 |
コンポーネントの故障による停止時間の発生を最小限に抑えるために、最適な温度と湿度の範囲内に環境を設定してください。Oracle Big Data Applianceを稼働範囲の限界値(またはその付近)で長時間動作させたり、非稼働範囲の限界値(またはその付近)で放置される環境に設置すると、ハードウェア・コンポーネント障害が大幅に増加する可能性があります。
サーバーの信頼性とオペレータの快適性のためには、摂氏21から23度(華氏70から74度)の気温範囲が最適です。ほとんどのコンピュータ設備は、広い温度範囲で動作可能ですが、安全な湿度レベルの維持が容易な摂氏22度(華氏72度)付近が推奨されます。この温度範囲で稼働させれば、空調システムに障害が発生した場合でも安全性が確保されます。
安全なデータ処理操作のためには、45から50%の環境相対湿度範囲が適切です。ほとんどのコンピュータ設備は、広い範囲(20から80%)で動作可能ですが、次の理由により45から50%の範囲が推奨されます。
適切な通気を可能にするため、必ずラックの前面と背面に十分なスペースを確保してください。ラックを通過する空気の流れを妨害する可能性のある設備や物体でラックの前面または背面を塞がないようにしてください。ラックマウント型のサーバーおよび設備では、通常、ラックの前面を通じて冷風を吸入し、ラックの背面を通じて温風を排出します。前面から背面に向かう冷却方式のため、左側と右側の通気要件はありません。
ラックの一部にコンポーネントが存在しない場合、空のセクションをフィラー・パネルで覆ってください。コンポーネント間に隙間があると、ラック内の通気および冷却に悪影響を及ぼす可能性があります。
相対湿度は、結露なしで空気中に存在可能な総水蒸気量の割合であり、気温に反比例します。湿度は、気温が上がれば下がり、気温が下がれば上がります。たとえば、温度が摂氏24度(華氏75度)で相対湿度が45%の空気は、温度が摂氏18度(華氏64度)で相対湿度が65%になります。温度が下がると相対湿度が65%を超え、水滴が形成されます。
通常、空調設備は、コンピュータ・ルーム全体の温度および湿度を正確にモニターまたは制御するものではありません。一般的に、温度や湿度の分布状態は部屋全体で均一ではないため、部屋内のメイン・ユニットと他のユニットの複数の排気口に対応する個々のポイントを監視する必要があります。床下換気を使用する場合は、特に湿度に注意を払ってください。
Oracle Big Data Applianceは、自然対流が生じる環境で設置された状態で動作するように設計されています。環境仕様を満たす次の要件に従ってください。
ラックの通気が十分であることを確認します。
ラックが前面から背面に向かって冷却されることを確認します。吸気口はサーバーの前面に、排気口は背面にあります。
通気用にラックの前面に91.4cm (36インチ)、ラックの背面に91.4cm (36インチ)の最小限の隙間を確保します。
冷風を取り込むため、ラックの前面にはタイル気流当たり400立方フィート/分(CFM)の割合の多孔タイルを使用してください。タイルからラックに流れ込む冷風を妨害しないかぎりは、タイルをラックの前面に任意の順序で配置できます。冷風の流れが不十分であると、排気が再循環するためにサーバーの吸気口の温度が上昇する可能性があります。Oracle Big Data Applianceには、4つのフロア・タイルを使用することをお薦めします。
図2-5に、標準的なデータ・センターのOracle Big Data Applianceに対するフロア・タイルの一般的な設置方法を示します。
設置の前に、ネットワーク・ケーブルを既存のネットワーク・インフラストラクチャから設置サイトに引き込んでおく必要があります。Oracle Big Data Applianceを既存のネットワーク・インフラストラクチャに接続する要件は、次のとおりです。
ラックの管理スイッチに対して1つの1Gbpsイーサネット接続
ラックのKVMスイッチに対して1つの1Gbpsイーサネット接続(Sun Fire X4270 M2ベース・ラックのみ)
ラックの2つのSun Network QDR Infiniband Gateway Switch間で分割された2 (最小)から16 (最大)の10Gbpsイーサネット接続。正確な接続数は、帯域幅要件に応じて異なります。
関連項目:
この章およびOracle Big Data Applianceサイト・チェックリストのサイト要件を確認して、Oracle Big Data Applianceの要件を理解し、搬入の準備が完了していることを確認します。
Oracle Big Data Appliance構成生成ユーティリティを実行します。ネットワーク構成設定、ソフトウェア・インストールのオプションおよび資格証明を、このユーティリティで指定されるフィールドに入力します。完了したら、構成ファイルを生成します。
既存のネットワークを構成します。これには、ドメイン・ネーム・システム(DNS)へのネットワークの登録、IPアドレスの割当て、およびデータ・センターのスイッチとファイアウォールの構成が含まれます。bda-preinstall-checkip.sh
スクリプトを実行してエラーを修正します。
関連項目:
Oracle Big Data Applianceが到着する前に、この章の前の部分で説明した要件(ネットワーク・ケーブルや電源の設置など)に基づいてサイトを準備します。
安全ガイドラインを確認します。
関連項目:
サイトの問題や特性を確認します。たとえば、ドアの高さと幅がOracle Big Data Applianceにとって十分であることを確認します。
関連項目:
設置サイトのフロアに、Oracle Big Data Applianceと他の設置設備の総合重量に耐えることのできる強度があることを確認します。
関連項目:
必要なすべての電気設備を設置し、Oracle Big Data Applianceに十分な電力が供給されていることを確認します。
関連項目:
配電ユニット(PDU)の電力要件の詳細は、次の場所にあるSun Rack II配電ユニット・ユーザーズ・ガイドを参照してください。
設置する施設に適切な空調設備があることを確認してください。
関連項目:
空調システムを48時間稼働し、部屋の温度を適切なレベルに設定します。
関連項目:
Oracle Big Data Applianceのネットワーク・ケーブルを設置します。
関連項目:
設置に備えて場所を十分に清掃し、電気掃除機をかけます。
UL489 2極サーキット・ブレーカ
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