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Oracle® Fusion Middleware Oracle DatabaseのためのOracle GoldenGateのインストールおよび構成
12c (12.2.0.1)
E70107-04
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11.5 アーカイブ・ログ専用モードでのクラシック・キャプチャの構成

Extractは、アーカイブ・ログからのみ読取りを行うよう構成できます。これはアーカイブ・ログのみ(ALO)モードと呼ばれます。このモードでは、Extractによって、指定された場所に保存されているアーカイブ・ログからのみ読み取られます。ALOモードを使用すると、Extractではデータ・ソースとしてセカンダリ・データベース(スタンバイなど)に転送される本番ログを使用できます。オンライン・ログは使用されません。GoldenGateでは、必要に応じて、セカンダリ・データベースに接続してメタデータとその他の必要なデータを取得します。代替としてALOモードが本番システムでサポートされています。

注意:

ALOモードは、統合キャプチャ・モードで動作するExtractと互換性はありません。

11.5.1 ALOモードの制限および要件

ExtractをALOモードで使用する場合、次の制限およびガイドラインに従います。

  • スタンバイ・データベースの作成後にソース・データベースでログのリセット(RESETLOG)を実行することはできません。

  • 本番システムがOracle RACであり、スタンバイ・データベースがRAC以外である場合、スタンバイ・データベースでALOを使用することはできません。両方のシステムをOracle RACにすることに加え、各システムのノード数も同一にする必要があります。

  • Oracle RAC上のALOでは、ソース・サーバーへの専用接続が必要です。その接続が失われると、Oracle GoldenGateの処理が停止します。

  • Oracle RAC用のOracle GoldenGateをALOモードで使用する際は、別々のアーカイブ・ログ・ディレクトリを使用するのがベスト・プラクティスです。これによって、同じファイル名が2回表示され、それが原因で"out of order scn"エラーがExtractで返される可能性が、回避されます。

  • ExtractがALOモードの場合、LOGRETENTIONパラメータのデフォルトはDISABLEDです。必要に応じてLOGRETENTION設定を使用し、これをオーバーライドできます。

11.5.2 ALOモードのExtractの構成

ExtractをALOモード用に構成するには、「クラシック・モードでのキャプチャの構成」に記載されたOracle GoldenGateの構成プロセスの一環として次の手順を実行します。

  1. ソース・データベースの表に対して、表レベルおよびデータベース表のサプリメンタル・ロギングを有効にします。(「ロギング・プロパティの構成」を参照してください。)
  2. Oracle GoldenGateがソース・データベースとは異なるサーバー上で実行されている場合、TNSNAMESファイルに正しいエントリを入力するなど、SQL*Netがリモート・サーバーに接続するように正しく構成されていることを確認します。Extractにソース・データベースへのSQL*Net接続を保持する権限を設定しておく必要があります。
  3. プロセスに割り当てられる資格証明ストアのユーザーの名前にSQL*Net接続文字列を使用します。このユーザーの別名を次に指定します。
    • そのデータベースに接続するすべてのOracle GoldenGateプロセスのパラメータ・ファイル内のUSERIDALIASパラメータ。

    • GGSCIのDBLOGINコマンドのUSERIDALIASの部分。

    注意:

    Oracle GoldenGateを実行しているサーバーにローカルのスタンバイ・サーバーがある場合、ユーザー指定のUSERIDALIASに接続文字列を使用する必要はありません。ユーザーのログイン名のみを入力できます。

    資格証明ストアの使用の詳細は、Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIXを参照してください。

  4. ExtractパラメータTRANLOGOPTIONSARCHIVEDLOGONLYオプションを使用します。このオプションを使用すると、v$databaseビューのdb_role列のPRIMARYまたはLOGICAL STANDBYの値によって決まる、プライマリまたはロジカルのスタンバイ・データベースに対してExtractが強制的にALOモードで動作します。デフォルトは、オンライン・ログの読取りになっています。v$databasedb_role列のPHYSICAL STANDBYの値によって決まる、フィジカル・スタンバイ・データベースに対してALOモードを使用する場合、TRANLOGOPTIONSARCHIVEDLOGONLYを指定する必要はありません。データベースがフィジカル・スタンバイであることが検出されると、Extractは自動的にALOモードで動作します。
  5. ご使用の環境に対してTRANLOGOPTIONSの他のオプションが必要になる場合があります。たとえば、使用するコピー・プログラムに応じて、Extractエラーを回避するためにCOMPLETEARCHIVEDLOGONLYオプションが必要になる場合があります。
  6. Extractで表名をソース・オブジェクトIDにマップするには、MAPパラメータを使用します。詳細は、『Oracle GoldenGate for Windows and UNIXリファレンス』を参照してください。
  7. BEGINオプションでタイムスタンプを指定してADD EXTRACTコマンドを発行するか、ADD EXTRACTSEQNOおよびRBAオプションを使用して、Extractグループを追加します。最適なのは、NOW引数を使用するのではなく、データの抽出を開始する既知の開始点をExtractに設定することです。NOWの開始時間は、現在のオンラインREDOログの時間と一致しますが、ALOのExtractではオンライン・ログを読み取ることはできないため、Oracleでのログの切替え時にそのログがアーカイブされるまで待機する必要があります。切替えのタイミングはREDOログのサイズとデータベース・アクティビティのボリュームに依存するため、Extractの開始時とデータのキャプチャ時の間にラグが発生することがあります。これは、通常およびRACのデータベース構成で発生する可能性があります。