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Oracle® Fusion Middleware Oracle GoldenGateリファレンスfor Windows and UNIX
12c (12.2.0.1)
E70112-04
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1.16 START EXTRACT

START EXTRACTでは、Extractプロセスを起動します。Extractが起動したことを確認するには、INFO EXTRACTまたはSTATUS EXTRACTコマンドを使用します。Extractは、通常の開始位置(初期または現在のチェックポイント)またはデータ・ソース内の別のユーザー指定の位置から開始できます。

通常の開始位置

オプションを指定しない場合、START EXTRACTはプライマリExtractおよびデータ・ポンプExtractに対して、データ・ソース内の次のいずれかの位置で処理を開始してデータ整合性を維持するように指示します。

  • 正常または異常終了後: 前回の実行で処理されなかった最初のトランザクション(現在のチェックポイントが示す位置)

  • グループ作成後の最初の起動時: ADD EXTRACTコマンドで指定された開始位置。

チェックポイントの詳細は、Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIXを参照してください。

Extractは、特定の同期構成ではオペレーティング・システムのコマンドラインからも起動できます。目的に適した構成および起動方法の詳細は、Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIXを参照してください。

別の開始位置

ATCSNおよびAFTERCSNオプションでは、ADD EXTRACTまたはALTER EXTRACTコマンドで概算の物理的開始位置を設定した後で、プライマリExtractまたはデータ・ポンプの論理的な開始位置を設定できます。たとえば、初期ロード・シナリオで、バックアップがターゲットに適用された後、最後のトランザクションのシリアル識別子(Oracle SCNなど)をOracle GoldenGate CSN (コミット順序番号)値にマップし、これを使用してAFTERCSNオプションを指定したExtractを開始できます。指定したCSNの後の最初のトランザクションから開始することで、Extractはバックアップに含まれていたトランザクションを省略します。省略しないと、重複レコードと不足レコードのエラーの原因となります。

ATCSNまたはAFTERCSNを使用してExtractを開始する前に、次のいずれかのコマンドで物理的な開始位置を設定する必要があります。

  • BEGINオプションがATCSNまたはAFTERCSNで指定されたCSN値より前のタイムスタンプに設定されたADD EXTRACT。タイムスタンプを含むトランザクション・ログと、それ以降のすべてのログは、Extractを起動する前にシステムで使用可能になっている必要があります。

  • ATCSNまたはAFTERCSNで指定されたCSNを含むログの順序番号に対するALTER EXTRACT

注意:

特定のデータベースのCSNを構成する値の詳細は、Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIXを参照してください。

構文

START EXTRACT group_name [ATCSN csn | AFTERCSN csn]
group_name

1つのExtractグループ名、または複数のグループを指定するワイルドカード(*)。たとえば、「T*」と指定すると、名前がTから始まるすべてのExtractグループが起動されます。

ATCSN csn | AFTERCSN csn

別の開始位置を指定します。(使用方法の説明は、別の開始位置を参照してください。)

ATCSN

Extractに、指定したCSNを持つ最初のトランザクションに開始位置を配置するように指示します。指定したCSNより小さいCSN値を持つデータ・ソース内のトランザクションはすべてスキップされます。

AFTERCSN

Extractに、指定したCSNを持つトランザクションの後の最初のトランザクションの先頭に開始位置を配置するように指示します。指定したCSN以下のCSN値が含まれているデータ・ソース内のトランザクションは、すべてスキップされます。

csn

CSN値を指定します。データベースに有効な形式でCSN値を入力します。CSNの形式と説明は、Oracle GoldenGateの管理for Windows and UNIXを参照してください。形式が無効な場合、Extractは異常終了し、レポート・ファイルにメッセージを書き込みます。初期ロードの完了後に指定するCSNを判別するには、ロード・ユーティリティ完了時のシリアル識別子を使用します。それ以外の場合は、Extractの開始時期を決定するための初期ロード手順の指示に従います。

ATCSNAFTERCSNを使用する場合に従う追加のガイドラインを次に示します。

  • 特定のCSNまたはその直後からの開始をサポートするには、証跡がOracle GoldenGateリリース10.0.0以上のものである必要があります。CSNが、ダウンストリーム・プロセスで使用できるようにファイル・ヘッダーに格納されるためです。

  • CSNで指定されたレコードが見つかった場合、Extractはチェックポイントを発行します。チェックポイントは、後続のExtractの起動が、要求されたCSNの前の位置からではなく、要求された位置から開始するようにします。

  • ATCSNまたはAFTERCSNを使用する前に、ADD EXTRACTまたはALTER EXTRACTでExtractのトランザクション・ログまたはトレイルに物理的な開始位置を設定する必要があります。これらのオプションは、Extractがデータ・ソース内の物理的な位置に配置された後でさらにフィルタ処理することを目的としています。

例1   
START EXTRACT finance
例2   
START EXTRACT finance ATCSN 684993
例3   
START EXTRACT finance AFTERCSN 684993