この章では、Oracle Management Agent (管理エージェント)をサイレント・モードでインストールする方法について説明します。この章の具体的な内容は次のとおりです。
サイレント・モードの管理エージェントのインストールは、ホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用してインストールする場合の代替方法です。ホスト・ターゲットの追加ウィザードでは、GUIが豊富な質問画面を使用して、すべてのインストール詳細を指定する必要がありますが、サイレント・モードでは、レスポンス・ファイルを使用してインストール詳細を指定し、デプロイメント・スクリプトを使用して管理エージェントをホストにインストールする必要があります。
サイレント・モードのインストールは、ホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用せずに、宛先ホスト自体から宛先ホストに追加の管理エージェントをインストールする場合に役立ちます。
管理エージェントをサイレント・モードでインストールするには、次の方法を使用します。
この方法では、管理エージェントをインストールするためにスクリプトを実行する前に、EM CLIを使用して管理エージェント・ソフトウェアをリモートの宛先ホストにダウンロードする必要がありません。この方法では、数個の追加パラメータのみをサポートしており、基本的な管理エージェントのインストールに適しています。
agentDeployスクリプトの使用
この方法では、管理エージェントをインストールするためにスクリプトを実行する前に、EM CLIを使用して管理エージェント・ソフトウェアをリモートの宛先ホストにダウンロードする必要があります。OMSホストから、またはリモートの宛先ホストからのいずれかのEM CLIの使用を選択できます。OMSホストからのEM CLIの使用を選択した場合、管理エージェントをインストールするスクリプトを実行する前に、ダウンロード済の管理エージェント・ソフトウェアをリモートの宛先ホストに転送する必要があります。この方法では、数多くの追加パラメータをサポートしており、カスマイズされた管理エージェントのインストールに適しています。
RPMファイルの使用
この方法では、OMSホスト上のEM CLIを使用して.rpm
ファイルを取得し、このファイルをリモートの宛先ホストに転送してから、このファイルを実行して管理エージェントをインストールします。.rpm
ファイルを使用すると、ベア・メタル・ホストのオペレーティング・システムのプロビジョニング中に管理エージェントをインストールすることもできます。詳細は、Oracle Enterprise Managerのソフトウェアとサーバーのプロビジョニングとパッチ適用についての管理者ガイド を参照してください。このガイドは、次の場所のEnterprise Managerドキュメント・ライブラリから入手できます。
http://www.oracle.com/technetwork/indexes/documentation/index.html
注意:
|
インストールが完了すると、エージェント・ベース・ディレクトリに次のデフォルトの内容が含まれています。
<agent_base_directory> |_____agent_13.1.0.0.0 |_____sbin |_____OPatch |_____agent.rsp |_____bin |_____cfgtoollogs |_____config |_____install |_____instalclient |_____. |_____. |_____. |_____agent_inst |_____agentInstall.rsp |_____agentimage.properties
注意:
|
サイレント・モードで管理エージェントをインストールする前に、次の点に留意してください。
サイレント・モードでは、一度に1つのホストにのみ管理エージェントをインストールできます。このため、この方式は少数のホストに管理エージェントをインストールする場合に使用してください。
管理エージェントをインストールするホストのプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアは、自己更新を使用してダウンロードおよび適用する必要があります。OMSホスト・プラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアのみが、デフォルトでダウンロードおよび適用されます。管理エージェント・ソフトウェアには、インストールに必要なコア・バイナリ、編集して渡されるレスポンス・ファイルおよびagentDeploy.sh
(Microsoft Windowsの場合はagentDeploy.bat
)スクリプトが含まれます。
自己更新を使用してプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードおよび適用する方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください。
Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース1では、管理エージェントの特定のバージョンに適用する管理エージェントの個別パッチを保存でき、同じバージョンの管理エージェントをデプロイするたびに、または古い管理エージェントをそのバージョンへアップグレードするときに、そのパッチはソフトウェアへ自動的に適用されます。
この方法の詳細は、付録Cを参照してください。
また、プラグインに個別パッチを適用し、カスタムのパッチ適用プラグインを作成して、デプロイするすべての新規管理エージェントおよびアップグレードするすべての旧管理エージェントにこのカスタムのパッチ適用プラグインがデプロイされるようにできます。
この方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理ガイド』を参照してください。
Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース1からは、AgentPull.sh
(Microsoft WindowsではAgentPull.bat
)スクリプトを使用した管理エージェントのパラレル・デプロイメントがサポートされています。これにより、AgentPull.sh
スクリプトまたはAgentPull.bat
スクリプトを使用して、管理エージェントを複数のホストに同時に(パラレル方式で)デプロイできるようになります。
管理エージェントをサイレント・モードでMicrosoft Windowsホストにインストールする場合には、他のコマンド・プロンプトではなく必ずデフォルトのコマンド・プロンプトcmd.exe
から、AgentPull.bat
スクリプトまたはagentDeploy.bat
スクリプトを実行します。
インストール・プロセスの一部としてインストール前スクリプトまたはインストール後スクリプトを実行できません。これらは、インストル前またはインストール後に手動で実行できます。
デフォルトでは、サイレント・モードで管理エージェントをインストールすると、次のタイプのプラグインのみが構成されます。
管理エージェント・ソフトウェアがデプロイされているOMSで構成されたすべての検出プラグイン
Oracleホームの検出プラグイン
Oracleホームの監視プラグイン
カーネル・パッチまたはパッチ・バンドルを適用してSolarisの下位リリースをアップグレードすることと、実際のSolaris 5.10 Update 9イメージをインストールすることは同じではありません。Oracle Management Agent 13cリリース1は最小アップデート・バージョンのSolaris 5.10アップデート9に基づいてビルド、テストおよび動作保証されていたため、Oracle Management AgentをSolaris 5.10アップデート9にのみインストールし、パッチを使用してアップグレードした他のリリースにはインストールしないことをお薦めします。
サイレント・モードで管理エージェントをインストールする前に、次の前提条件を満たしていることを確認してください。
表6-1 サイレント・モードでOracle Management Agentをインストールするための前提条件
要件 | 説明 |
---|---|
ハードウェアの要件 |
ハード・ディスク領域および物理メモリー要件を満たしていることを確認します。詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』のハードウェア要件に関する章を参照してください。 |
管理エージェントは、「My Oracle Support」のEnterprise Managerの動作保証マトリックスに記載された動作保証済のオペレーティング・システムにのみインストールしてください。 Enterprise Managerの動作保証マトリックスにアクセスするには、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』で説明している手順を実行します。 |
|
ファイルシステム要件 |
宛先ホストにマウントされたファイルシステムでバッファに入れられた書込みが許可されないことを確認します。 |
ファイル記述子要件 |
|
すべてのオペレーティング・システム固有のパッケージをインストールしていることを確認します。詳細は、Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイドのパッケージ要件に関する章を参照してください。
|
|
CURLユーティリティの要件 ( |
宛先ホストにCURLユーティリティがインストールされていることを確認します。 CURLユーティリティは次のURLからダウンロードできます。
注意:宛先ホストがMicrosoft Windows上で実行されている場合は、CURLを |
ZIPおよびUNZIPユーティリティの要件 |
ZIPユーティリティおよびUNZIPユーティリティが宛先ホストにあることを確認してください。 ZIPユーティリティは、バージョン3.0 2008ビルド以上である必要があります。 UNZIPユーティリティは、バージョン6.0以降である必要があります。 |
管理エージェントのインストール先のホストに適切なユーザーおよびオペレーティング・システム・グループが作成されていることを確認します。 詳細は、Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイドのオペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成に関する章を参照してください。 注意: OMSインストールのオペレーティング・システム・ユーザー・アカウントを使用した管理エージェントのインストールに対するポリシーが企業にある場合は、異なるオペレーティング・システム・ユーザー・アカウントを使用して管理エージェントをインストールできます。ただし、使用するユーザー・アカウントおよびOMSインストールのユーザー・アカウントが同じプライマリ・グループに属していることを確認します。 |
|
ホストの
(Microsoft Windowsのみ) |
|
タイムゾーン要件 |
ホストのタイムゾーンが正しく設定されていることを確認します。ホストのタイムゾーンを確認するには、次のコマンドを実行します。
表示されたタイムゾーンが正しくない場合は、
たとえば、Bashシェルで、タイムゾーンをAmerica/New_Yorkに設定するには、次のコマンドを実行します。
Microsoft Windowsで稼働する宛先ホストにタイムゾーンを設定するには、「スタート」メニューから、「コントロール パネル」を選択します。「日付と時刻」をクリックし、「タイムゾーン」タブを選択します。表示されたドロップダウン・リストからタイムゾーンを選択します。 使用できるタイムゾーンの一覧を確認するには、中央エージェント(OMSホストにインストールされた管理エージェント)の 注意: 管理エージェントのインストール中に間違ったタイムゾーンの設定に関する前提条件チェックの警告を無視した場合、管理エージェントのインストール後、ホストで正しいタイムゾーンを設定する必要があります。インストール後のタイムゾーンの設定の詳細は、第6.5項を参照してください。 |
PATH環境変数要件 ( |
たとえば、 |
パス検証の要件 |
すべてのコマンドの場所へのパスを検証します。詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』のコマンドの場所の検証に関する付録を参照してください。 |
|
|
ポート要件 |
第2.1.12.1項で説明されているデフォルトのポートを使用できることを確認します。 |
実行可能ファイルがコピーされる一時ディレクトリに、400MBの領域が割り当てられていることを確認します。 デフォルトでは、環境変数 |
|
/var/tmp要件 ( |
|
/usr/lib/oracle要件 ( |
|
エージェント・ベース・ディレクトリの要件 |
次の点を確認してください。
|
エージェント・インスタンス・ホームの要件 ( |
|
インストール・ユーザーの要件 |
中央インベントリ所有者と管理エージェントをインストールするユーザーが異なる場合、両者が同じグループに属し、インベントリ・ディレクトリに対して読取りおよび書込み権限があることを確認します。 たとえば、インベントリ所有者がabcで、管理エージェントをインストールするユーザーがxyzの場合、abcとxyzが同じグループに属し、双方が中央インベントリに対する読取りおよび書込みアクセスを持っていることを確認してください。 |
|
|
エージェント・ユーザー・アカウント権限 ( |
(Microsoft Windowsの場合) Microsoft Windowsベースのオペレーティング・システム上に管理エージェントをインストールする場合、エージェント・ユーザー・アカウントに次を実行する権限があることを確認します。
エージェント・ユーザーにこれらの権限があることを確認するには、次の手順を実行します。
|
( |
(Microsoft Windowsの場合)Microsoft Windowsベースのオペレーティング・システム上に管理エージェントをインストールする場合、バッチ・ジョブを実行するユーザー・アカウントに この制約事項、および権限を付与する方法の詳細は、次のMicrosoft WebサイトへのURLにアクセスしてください。 |
ランタイム・ライブラリ・ファイル要件 |
(Microsoft Windowsの場合) Microsoft Windowsベースのオペレーティング・システム上に管理エージェントをインストールする場合、 |
この項では、サイレント・モードでの管理エージェントのインストールに必要な操作について説明します。内容は次のとおりです。
AgentPullスクリプトを使用したサイレント・モードで管理エージェントをインストールするためのレスポンス・ファイル・パラメータ
agentDeployスクリプトを使用したサイレント・モードで管理エージェントをインストールするためのレスポンス・ファイル・パラメータ
重要:
|
AgentPull
スクリプトを使用して管理エージェントをインストールするには、次の手順を実行します。
重要: AgentPullスクリプトを使用して管理エージェントをインストールする場合、管理エージェント・ソフトウェアを宛先ホストにダウンロードする必要がありません。この処理は、AgentPullスクリプトにより自動的に行われます。 |
宛先ホストがUNIXで稼働している場合は、ホストから次のURLにアクセスし、ファイルをAgentPull.sh
として一時ディレクトリに保存します(Microsoft Windowsの場合はAgentPull.bat
)。たとえば、/tmp
に保存します(Microsoft Windowsではc:\temp
)。
https://<OMS_HOST>:<OMS_PORT>/em/install/getAgentImage
宛先ホストがMicrosoft Windows上で実行されている場合は、ホストから次のURLにアクセスします。
https://<OMS_HOST>:<OMS_PORT>/em/install/getAgentImage?script=bat
注意: AgentPull.sh スクリプトは、次のコマンドを使用して取得することもできます。
このコマンドを使用するには、表6-1の説明に従ってCURLユーティリティがインストールされていることを確認します。 |
(UNIXオペレーティング・システムのみ)次のコマンドを実行して、AgentPull.sh
スクリプトにexecute権限を付与します。
chmod +x <absolute_path_to_AgentPull.sh>
たとえば、コマンドchmod +x /tmp/AgentPull.sh
を実行します。
管理エージェント・ソフトウェアがOMSホストで使用できるプラットフォームを特定します。これには、-showPlatforms
オプションを指定してAgentPull.sh
スクリプト(Microsoft WindowsではAgentPull.bat
)を実行します。
<absolute_path_to_AgentPull.sh> -showPlatforms
次に、コマンドの出力例を示します。
Platforms Version Linux x86-64 13.1.0.0.0 Microsoft Windows x64 (64-bit) 13.1.0.0.0 IBM AIX on POWER Systems (64-bit) 13.1.0.0.0
管理エージェントをインストールするプラットフォームの出力が示されている場合、第6.4.1.2項に進みます。それ以外の場合は、自己更新を使用して、必要なプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアを取得および適用します。
自己更新を使用してプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアを取得および適用する方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください。
注意: Oracle Enterprise Linux 4.x 64ビット・プラットフォーム、Red Hat Enterprise Linux 4.x 64ビット・プラットフォームまたはSUSE Linux Enterprise 10 64ビット・プラットフォーム上で動作するホストに管理エージェントをインストールする場合には、プラットフォーム用の32ビット・バージョンの管理エージェント・ソフトウェアをソフトウェア・ライブラリで入手可能であることを確認してください。 |
宛先ホストがUNIX上で、OMSホストがMicrosoft Windows上で実行されている場合は、次のコマンドを実行します。
dos2unix <absolute_path_to_AgentPull.sh>
たとえば、コマンドdos2unix /tmp/AgentPull.sh
を実行します。
表6-3の説明に従ってパラメータを指定して、レスポンス・ファイルを(宛先ホスト上の任意の場所に)作成します。レスポンス・ファイルにagent.rsp
という名前を付けていないことを確認してください。
サンプル・レスポンス・ファイルagent.properties.
の内容は次のとおりです。
LOGIN_USER=sysman LOGIN_PASSWORD=welcome PLATFORM="Linux x86-64" AGENT_REGISTRATION_PASSWORD=wel246come
スクリプトが特定のレスポンス・ファイル・パラメータを無視するようにするには、パラメータの前に「#」を指定します。たとえば、#VERSION
です。
AGENT_BASE_DIR
およびRSPFILE_LOCパラメータを指定してAgentPull.sh
スクリプト(Unix)またはAgentPull.bat
(Microsoft Windows)を実行します。
AgentPull.sh LOGIN_USER=<value> LOGIN_PASSWORD=<value> CURL_PATH=<value> PLATFORM=<value> [VERSION=<value> AGENT_BASE_DIR=<value> RSPFILE_LOC=<value> AGENT_REGISTRATION_PASSWORD=<value> -download_only -showPlatforms -ignoreDiscoveryPlugin]
AgentPull.bat AGENT_BASE_DIR=<value> RSPFILE_LOC=<value> CURL_PATH=<value> [AGENT_REGISTRATION_PASSWORD=<value> VERSION=<value> -download_only -showPlatforms -ignoreDiscoveryPlugin -help]
たとえば、次のようなコマンドを実行します。
/tmp/AgentPull.sh RSPFILE_LOC=/tmp/agent.properties AGENT_BASE_DIR=/scratch/agent
AgentPull.sh
(およびAgentPull.bat)
スクリプトは、(管理エージェント・ソフトウェアはダウンロードしても、管理エージェントはデプロイしない)-download_only
のような特定のオプションをサポートしています。表6-6に、サポートされているオプションを示します。
AgentPull.bat
を使用して管理エージェントをMicrosoft Windowsホストにインストールする場合には、他のコマンド・プロンプトではなく必ずデフォルトのコマンド・プロンプトcmd.exe
から、AgentPull.bat
を実行してください。
管理エージェントのインストールが失敗した場合、管理エージェントのインストール・ログを見て問題を診断してください。これらのログの場所の詳細は、A.3項を参照してください。
AgentPull
スクリプトを使用して管理エージェントをインストールするには、次の手順を実行します。
AgentPullスクリプトを使用してエージェント・ゴールド・イメージによって管理エージェントをインストールするには、次の手順に従います。
宛先ホストがUNIX上で、OMSホストがMicrosoft Windows上で実行されている場合は、次のコマンドを実行します。
dos2unix <absolute_path_to_AgentPull.sh>
たとえば、コマンドdos2unix /tmp/AgentPull.sh
を実行します。
表6-3の説明に従ってパラメータを指定して、レスポンス・ファイルを(宛先ホスト上の任意の場所に)作成します。レスポンス・ファイルにagent.rsp
という名前を付けていないことを確認してください。
サンプル・レスポンス・ファイルagent.properties.
の内容は次のとおりです。
LOGIN_USER=sysman LOGIN_PASSWORD=welcome PLATFORM="Linux x86-64" AGENT_REGISTRATION_PASSWORD=wel246come
スクリプトが特定のレスポンス・ファイル・パラメータを無視するようにするには、パラメータの前に「#」を指定します。たとえば、#VERSION
です。
次のようにAgentPull.sh
スクリプト(Microsoft Windowsの場合はAgentPull.bat
)を実行します。表6-2に、このコマンドに指定するパラメータを示します。
<absolute_path_to_AgentPull.sh> LOGIN_USER=<username> LOGIN_PASSWORD=<password> CURL_PATH=/usr/curl VERSION_NAME=<value>|IMAGE_NAME=<value> [ AGENT_BASE_DIR=<value> RSPFILE_LOC=<value> AGENT_REGISTRATION_PASSWORD=<password> -download_only -showGoldImages -showGoldImageVersions -ignoreAuthentication]
たとえば、次のコマンドは、本番システムにあるエージェント・ゴールド・イメージの最新バージョンをダウンロードして、管理エージェントのデプロイに使用します。
AgentPull.sh LOGIN_USER=username LOGIN_PASSWORD=password CURL_PATH=/usr/curl IMAGE_NAME=DB_MONITORING AGENT_BASE_DIR=/tmp/agentpull
表6-2 エージェント・ゴールド・イメージを使用した管理エージェントのインストール時にAgentPull.shスクリプトに渡されるパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
Enterprise Manager Cloud Controlコンソールのログイン・ユーザー名。 |
|
curlソフトウェアの絶対パス。 |
|
Enterprise Manager Cloud Controlコンソールのログイン・パスワード。 |
|
デプロイメントに使用されるエージェント・ゴールド・イメージ・バージョン名。 |
|
デプロイメントに使用するエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンのエージェント・ゴールド・イメージ名。 |
|
エージェント・ゴールド・イメージをダウンロードし、管理エージェントをインストールするディレクトリ。 |
|
管理エージェントを保護するエージェント登録パスワード。 |
|
レスポンス・ファイルの場所の絶対パス。 |
|
エージェント・ゴールド・イメージをダウンロードするが、そのイメージを使用して管理エージェントをデプロイしません。 |
|
エージェント・ゴールド・イメージをリスト表示します。 |
|
特定のエージェント・ゴールド・イメージで使用可能なエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンをリスト表示します。 |
|
Enterprise Manager資格証明をバイパスします。 |
AgentPull.bat
を使用して管理エージェントをMicrosoft Windowsホストにインストールする場合には、他のコマンド・プロンプトではなく必ずデフォルトのコマンド・プロンプトcmd.exe
から、AgentPull.bat
を実行してください。
管理エージェントのインストールが失敗した場合、管理エージェントのインストール・ログを見て問題を診断してください。これらのログの場所の詳細は、A.3項を参照してください。
管理エージェントは、agentDeploy.sh
スクリプトまたはagentDeploy.bat
スクリプトを使用して、次の方法でインストールできます。
agentDeploy
スクリプトと宛先ホストからのEM CLIを使用して管理エージェントをインストールするには、次の手順を実行します。
管理エージェント・ソフトウェアを取得し、EM CLIを使用して宛先ホストにこれをダウンロードします。
宛先ホストにEM CLIを設定します。
OMSを実行していないホストにEM CLIを設定する方法の詳細は、『Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース』の「コマンドライン・インタフェースの概要およびインストール」の章を参照してください。
宛先ホスト上のEM CLIインストール位置から、EM CLIにログインします。
<emcli_install_location>/emcli login -username=<username>
次に例を示します。
<emcli_install_location>/emcli login -username=sysman
パスワードを求められたら、指定します。
注意: EM CLIログイン・ユーザーにADD_TARGET 権限があることを確認してください。 |
<emcli_install_location>/emcli sync
管理エージェント・ソフトウェアがソフトウェア・ライブラリで入手可能なプラットフォームを特定します。
<emcli_install_location>/emcli get_supported_platforms
このコマンドは、管理エージェント・ソフトウェアがソフトウェア・ライブラリで入手可能なすべてのプラットフォームをリストします。次に、コマンドの出力例を示します。
--------------------------------------------------- Version = 13.1.0.0.0 Platform Name = Linux x86-64 --------------------------------------------------- Version = 13.1.0.0.0 Platform Name = Oracle Solaris on x86-64 (64-bit) --------------------------------------------------- Version = 13.1.0.0.0 Platform Name = HP-UX PA-RISC (64-bit) ---------------------------------------------------
管理エージェントをインストールするプラットフォームの出力が示されている場合、次の手順に進みます。それ以外の場合は、自己更新を使用して、必要なプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアを取得および適用します。
自己更新を使用してプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアを取得および適用する方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください。
注意: Oracle Enterprise Linux 4.x 64ビット・プラットフォーム、Red Hat Enterprise Linux 4.x 64ビット・プラットフォームまたはSUSE Linux Enterprise 10 64ビット・プラットフォーム上で動作するホストに管理エージェントをインストールする場合には、プラットフォーム用の32ビット・バージョンの管理エージェント・ソフトウェアをソフトウェア・ライブラリで入手可能であることを確認してください。 |
ソフトウェア・ライブラリから宛先ホストの一時ディレクトリに管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードします。このコマンドは、入力した宛先ディレクトリにコア管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードします。たとえば、Linux x86-64の場合、13.1.0.0.0_AgentCore_226.zip
ファイルが表示されます。このコア・ソフトウェアの内容の詳細は、第6.4.11項を参照してください。
<emcli_install_location>/emcli get_agentimage -destination=<download_directory> -platform="<platform>" -version=<version>
次に例を示します。
./emcli get_agentimage -destination=/tmp/agentImage -platform="Linux x86-64" -version=13.1.0.0.0
コマンドでは、次のことに注意してください。
-destination
は、管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードする宛先ホストのディレクトリです。この場所への書込み権限を持っていることを確認します。
-platform
は、ソフトウェアをダウンロードするプラットフォームで、ソフトウェアがソフトウェア・ライブラリで入手可能な以前の手順で示されたプラットフォームのいずれかと一致する必要があります。
-version
は、ダウンロードする管理エージェント・ソフトウェアのバージョンで、オプションの引数です。この引数を渡さない場合、デフォルトのバージョンはOMSバージョンになります。
重要:
同様に、get_agentimage EM CLI動詞を使用してOMSホストとは異なるプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードする場合、次の要件を満たす必要があります。
|
agentDeployスクリプトを使用して管理エージェントをインストールします。
宛先ホストで、UNZIPユーティリティを使用して、ZIPファイルの内容を抽出します。
unzip <software_zip_file_location> -d <software_extract_location>
次に例を示します。
unzip /tmp/agentImage/13.1.0.0.0_AgentCore_226.zip -d /tmp/agtImg
表6-4
の説明に従って、agent.rspレスポンス・ファイルを編集します。
<software_extract_location>/agent.rsp
サンプル・レスポンス・ファイルの内容は次のとおりです。
OMS_HOST=example.com EM_UPLOAD_PORT=14511 AGENT_REGISTRATION_PASSWORD=abc123 AGENT_PORT=1832
スクリプトが特定のレスポンス・ファイル・パラメータを無視するようにするには、パラメータの前に「#」を指定します。たとえば、#AGENT_PORT
のように指定します。
デプロイメント・スクリプトを起動して、レスポンス・ファイルを渡します。
<software_extract_location>/agentDeploy.sh AGENT_BASE_DIR=<absolute_path_to_agentbasedir> RESPONSE_FILE=<software_extract_location>/agent.rsp
宛先ホストとOMSホストの間にプロキシが設定される場合、プロパティ・ファイルにREPOSITORY_PROXYHOST
パラメータおよびREPOSITORY_PROXYPORT
パラメータを指定し、agentDeploy.sh
を実行して宛先ホストに管理エージェントをインストールするときにPROPERTIES_FILE
パラメータを指定する必要があります。
<software_extract_location>/agentDeploy.sh AGENT_BASE_DIR=<absolute_path_to_agentbasedir> RESPONSE_FILE=<absolute_path_to_responsefile> PROPERTIES_FILE=<absolute_path_to_properties_file>
例: /tmp/agtImg/agentDeploy.sh AGENT_BASE_DIR=/scratch/agent13c RESPONSE_FILE=/tmp/agtImg/agent.rsp PROPERTIES_FILE=/tmp/agent.properties
使用するプロパティ・ファイルは次の形式である必要があります。
REPOSITORY_PROXYHOST=<proxy_host_name> REPOSITORY_PROXYPORT=<proxy_port>
注意:
|
インストール後にルート・スクリプトを実行します。詳細は、第6.5項を参照してください。
管理エージェントを物理ホストにインストールし、その物理ホスト上にインストールされた仮想ホストに別の管理エージェントをインストールする場合に、両方の管理エージェントが通信用に同じポートを使用するようにするには、次の手順を実行します。
物理ホストに管理エージェントをインストールします。管理エージェントを停止します。
仮想ホストに管理エージェントをインストールします。管理エージェントを停止します。
$<AGENT_HOME>/sysman/config/emd.properties
ファイルで、AgentListenOnAllNICs=false
と設定します。この手順は、必ず両方の管理エージェントに対して実行します。
両方の管理エージェントを起動します。
管理エージェントのインストールが失敗した場合、管理エージェントのインストール・ログを見て問題を診断してください。これらのログの場所の詳細は、A.3項を参照してください。
agentDeploy
スクリプトとOMSホストからのEM CLIを使用して管理エージェントをインストールするには、次の手順を実行します。
管理エージェント・ソフトウェアを取得し、EM CLIを使用してOMSホストにこれをダウンロードします。
OMSホストで、OracleホームからEM CLIにログインします。各OMSインストールでEM CLIをデフォルトで使用できるため、クライアントをOMSホストに個別でインストールする必要はありません。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli login -username=<username>
次に例を示します。
/u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli login -username=sysman
パスワードを求められたら、指定します。
注意:
|
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli sync
管理エージェント・ソフトウェアがソフトウェア・ライブラリで入手可能なプラットフォームを特定します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli get_supported_platforms
このコマンドは、管理エージェント・ソフトウェアがソフトウェア・ライブラリで入手可能なすべてのプラットフォームをリストします。次に、コマンドの出力例を示します。
--------------------------------------------------- Version = 13.1.0.0.0 Platform Name = Linux x86-64 --------------------------------------------------- Version = 13.1.0.0.0 Platform Name = Oracle Solaris on x86-64 (64-bit) --------------------------------------------------- Version = 13.1.0.0.0 Platform Name = HP-UX PA-RISC (64-bit) ---------------------------------------------------
管理エージェントをインストールするプラットフォームの出力が示されている場合、次の手順に進みます。それ以外の場合は、自己更新を使用して、必要なプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアを取得および適用します。
自己更新を使用してプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアを取得および適用する方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください。
注意: Oracle Enterprise Linux 4.x 64ビット・プラットフォーム、Red Hat Enterprise Linux 4.x 64ビット・プラットフォームまたはSUSE Linux Enterprise 10 64ビット・プラットフォーム上で動作するホストに管理エージェントをインストールする場合には、プラットフォーム用の32ビット・バージョンの管理エージェント・ソフトウェアをソフトウェア・ライブラリで入手可能であることを確認してください。 |
ソフトウェア・ライブラリからOMSホストの一時ディレクトリに管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードします。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli get_agentimage -destination=<download_directory> -platform="<platform>" -version=<version>
次に例を示します。
./emcli get_agentimage -destination=/tmp -platform="Linux x86-64" -version=13.1.0.0.0
重要: get_agentimage EM CLI動詞を使用してOMSホスト・プラットフォームとは異なるプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードする場合、OMSホストのZIPユーティリティの場所$OMS_HOME/bin/zip にZIP_LOC 環境変数を設定する必要があります。
また、ZIPユーティリティはバージョン3.0 2008ビルド以上であることを確認してください。 |
注意: コマンドでは、次のことに注意してください。
|
このコマンドは、入力した宛先ディレクトリにコア管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードします。たとえば、Linux x86-64の場合、13.1.0.0.0_AgentCore_226.zip
ファイルが表示されます。このコア・ソフトウェアの内容の詳細は、第6.4.11項を参照してください。
管理エージェント・ソフトウェアを宛先ホストに転送します。
ダウンロードしたZIPファイルを管理エージェントをインストールする宛先ホストの一時ディレクトリ(/tmp
)に転送します。ファイルの転送には、任意のファイル転送ユーティリティを使用できます。
agentDeployスクリプトを使用して管理エージェントをインストールします。
第6.4.3.1項で説明した手順2に従って、管理エージェントをインストールします。
.rpm
ファイルを使用して管理エージェントをインストールするには、次の手順を実行します。
OMSホストで、OracleホームからEM CLIにログインします。各OMSインストールでEM CLIをデフォルトで使用できるため、クライアントをOMSホストに個別でインストールする必要はありません。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli login -username=<username>
次に例を示します。
/u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli login -username=sysman
パスワードを求められたら、指定します。
注意: EM CLIログイン・ユーザーにADD_TARGET 権限があることを確認してください。 |
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli sync
管理エージェント・ソフトウェアがソフトウェア・ライブラリで入手可能なプラットフォームを特定します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli get_supported_platforms
このコマンドは、管理エージェント・ソフトウェアがソフトウェア・ライブラリで入手可能なすべてのプラットフォームをリストします。次に、コマンドの出力例を示します。
--------------------------------------------------- Version = 13.1.0.0.0 Platform Name = Linux x86-64 --------------------------------------------------- Version = 13.1.0.0.0 Platform Name = Oracle Solaris on x86-64 (64-bit) --------------------------------------------------- Version = 13.1.0.0.0 Platform Name = HP-UX PA-RISC (64-bit) ---------------------------------------------------
管理エージェントをインストールするプラットフォームの出力が示されている場合、次の手順に進みます。それ以外の場合は、自己更新を使用して、必要なプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアを取得および適用します。
自己更新を使用してプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアを取得および適用する方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください。
注意: Oracle Enterprise Linux 4.x 64ビット・プラットフォーム、Red Hat Enterprise Linux 4.x 64ビット・プラットフォームまたはSUSE Linux Enterprise 10 64ビット・プラットフォーム上で動作するホストに管理エージェントをインストールする場合には、プラットフォーム用の32ビット・バージョンの管理エージェント・ソフトウェアをソフトウェア・ライブラリで入手可能であることを確認してください。 |
ソフトウェア・ライブラリからOMSホストの一時ディレクトリに管理エージェントの.rpm
ファイルをダウンロードします。
$<ORACLE_HOME>/bin/emcli get_agentimage_rpm -destination=<download_directory> -platform="<platform>" -version=<version>
次に例を示します。
./emcli get_agentimage_rpm -destination=/tmp/agentRPM -platform="Linux x86-64" -version=13.1.0.0.0
コマンドでは、次のことに注意してください。
-destination
は、.rpm
ファイルをダウンロードするOMSホストのディレクトリです。この場所への書込み権限を持っていることを確認します。
-platform
は、.rpm
ファイルをダウンロードするプラットフォームで、ソフトウェアをOMSホストで使用できる以前の手順で示されたプラットフォームのいずれかと一致する必要があります。
-version
は、.rpm
ファイルをダウンロードする管理エージェントのバージョンで、オプションの引数です。この引数を渡さない場合、デフォルトのバージョンはOMSバージョンになります。
このコマンドは、入力した宛先ディレクトリにコア管理エージェントの.rpm
ファイルをダウンロードします。たとえば、oracle-agt-13.1.0.0.0-1.0.i386.rpm
です
また、このコマンドは、OMSホームに含まれる管理エージェント・ソフトウェア、パッチおよびプラグインを取得します。管理エージェントのパッチをOMSホームに保存して、管理エージェントがデプロイされたときに常に適用されるようにする方法については、C.1項を参照してください。
注意: OMSがAIXで実行されている場合、Linux用のエージェントrpmファイルの作成はサポートされません。 |
ダウンロードした.rpm
ファイルを管理エージェントをインストールする宛先ホストの一時ディレクトリ(/tmp)
に転送します。ファイルの転送には、任意のファイル転送ユーティリティを使用できます。
宛先ホストで、root
ユーザーとして.rpmファイルをインストールして、管理エージェントをインストールします。
rpm -ivh <download_directory>/<rpm_file>
次に例を示します。
rpm -ivh /tmp/oracle-agt-13.1.0.0.0-1.0.i386.rpm
注意: コマンドの出力内容は次のとおりです。Preparing... ########################################### [100%] Running the prereq 1:oracle-agt ########################################### [100%] Follow the below steps to complete the agent rpm installation: 1. Edit the properties file: /usr/lib/oracle/agent/agent.properties with the correct values 2. Execute the command /etc/init.d/oracle-agt RESPONSE_FILE=<location_to_agent.properties> |
.rpm
ファイルを使用して管理エージェントをインストールしたとき、デフォルトのエージェント・ベース・ディレクトリの場所は/usr/lib/oracle/agent
です。カスタム・エージェント・ベース・ディレクトリの場所を使用して管理エージェントをインストールするには、rootユーザーとして次のコマンドを実行します。
rpm -ivh --relocate /usr/lib/oracle/agent=<custom_agent_base_directory_location> <download_directory>/<rpm_file>
次に例を示します。
rpm -ivh --relocate /usr/lib/oracle/agent=/scratch/aime/agent tmp/agent_rpm/oracle-agt-13.1.0.0.0-1.0.i386.rpm
.rpm
ファイルを使用して管理エージェントをインストールしたとき、インベントリの場所は常に<agent_base_directory>/oraInventory
です。デフォルトのエージェント・ベース・ディレクトリの場所は/usr/lib/oracle/agent
であるため、デフォルトのインベントリの場所は/usr/lib/oracle/agent/oraInventory
になります。(--relocate
オプションを使用して)カスタム・エージェント・ベース・ディレクトリの場所に管理エージェントをインストールすることを選択した場合、たとえば/oem/agent
であれば、インベントリの場所は/oem/agent/oraInventory
になります。
表6-5
の説明に従って、agent.propertiesファイルを編集します。ファイルは次の場所にあります。
/usr/lib/oracle/agent/agent.properties
次のコマンドを実行して、インストールを完了します。
/etc/init.d/oracle-agt RESPONSE_FILE=<location_to_agent.properties>
管理エージェントのインストールが失敗した場合、管理エージェントのインストール・ログを見て問題を診断してください。これらのログの場所の詳細は、A.3項を参照してください。
仮想ホストに管理エージェントをインストールするには、次の手順を実行します。
第6.4.3.1項または第6.4.3.2項に説明されている手順に従ってください。agentDeploy.sh
またはagentDeploy.bat
スクリプトを起動する場合は、必ずORACLE_HOSTNAME
パラメータを指定してください。
たとえば、<software_extract_location>/agentDeploy.sh AGENT_BASE_DIR=<absolute_path_to_agentbasedir> RESPONSE_FILE=<absolute_path_to_response_file> ORACLE_HOSTNAME=<name_of_virtual_host>
などです。
ORACLE_HOSTNAME
パラメータの詳細は、表6-4を参照してください。
仮想ホストが仮想ネットワーク・インタフェース・コントローラ(NIC)に関連付けられている場合、$<AGENT_HOME>/sysman/config/emd.properties
ファイルにAgentListenOnAllNICs=false
を設定して、次のコマンドを実行します。
$<AGENT_HOME>/bin/emctl reload
表6-3は、AgentPull
スクリプトを使用して管理エージェントをインストールする際、レスポンス・ファイルに含める必要のある必須パラメータと、含めることができるオプションのパラメータを示しています。
表6-3 AgentPullスクリプトを使用してOracle Management Agentをインストールするためのレスポンス・ファイルの作成
パラメータ | 説明 |
---|---|
LOGIN_USER |
(必須) Enterprise Managerコンソールのログイン・ユーザー名を入力します。 たとえば、 |
LOGIN_PASSWORD |
(必須) Enterprise Managerコンソールのログイン・パスワードを入力します。 たとえば、 |
PLATFORM |
(必須)管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードするプラットフォームを入力します。 たとえば、 注意: パラメータの値は" "で囲む必要があります。 |
AGENT_REGISTRATION_PASSWORD |
(必須)Enterprise Managerシステムを結合する新しい管理エージェントを登録するパスワードを入力します。 デフォルトで、OMSと管理エージェント間の通信は保護およびロックされます。Enterprise Managerシステムに追加する新しい管理エージェントは、事前に認証を受ける必要があります。ここで入力するパスワードは、新しい管理エージェントを認証するために使用されます。 たとえば、 |
VERSION |
(オプション)ダウンロードする管理エージェント・ソフトウェアのバージョンを入力します。 たとえば、 このパラメータを指定しないと、OMSのバージョンが割り当てられます。 |
CURL_PATH (Microsoft Windowsのホストのみ) |
(オプション)インストールされたCURLユーティリティの絶対パスを入力します。 たとえば、 このパラメータを追加しないと、値 |
OMS_HOST |
(オプション) OMSホスト名を入力します。 たとえば、 |
EM_UPLOAD_PORT |
(オプション) OMSと通信するためのアップロード・ポート(HTTPまたはHTTPS)を入力します。 たとえば、 |
AGENT_INSTANCE_HOME |
(オプション)すべての管理エージェント関連の構成ファイルを格納できる宛先ホストのディレクトリの場所を入力します。このパラメータには、次のいずれかを実行できます。
|
AGENT_PORT |
(オプション)管理エージェント・プロセスを起動する空きポートを入力します。HTTPとHTTPSの両方に同じポートが使用されます。 たとえば、 値を入力しない場合、3872または1830から1849の間の空きポートが適用されます。 |
START_AGENT |
(オプション)管理エージェントをインストールして構成した後に自動的に起動する場合、 たとえば、 このパラメータを追加しないと、デフォルトで |
ORACLE_HOSTNAME |
(オプション)管理エージェントをインストールするホストの完全修飾ドメイン名を入力します。 たとえば、 このパラメータを追加しないと、デフォルトで物理ホスト名が設定されます。 |
ALLOW_IPADDRESS |
(オプション) たとえば、 このパラメータを追加しないと、デフォルトで |
INVENTORY_LOCATION |
(オプション)カスタム・インベントリの場所を入力します。 |
PROPERTIES_FILE |
(オプション)プロパティ・ファイルの絶対位置を指定する場合にこのパラメータを使用します。 たとえば、 プロパティ・ファイルで管理エージェントのデプロイメントに使用するパラメータを指定します。プロパティ・ファイルで指定できるパラメータのリストは、
プロパティ・ファイルでは、空白の入ったパラメータ値はサポートしていません。特定のパラメータの値に空白があった場合には、管理エージェントのデプロイ後に次のコマンドを実行します。
|
s_agentSrvcName (Microsoft Windowsのホストのみ) |
(オプション)カスタマイズされた管理エージェント・サービス名を入力します。 たとえば、 このパラメータを追加しないと、デフォルトでOracle+<oracle_home_name>+Agentが設定されます。 注意: (Microsoft Windowsホストの場合) ホストにインストールされた13.1.0.x管理エージェントをアップグレードし、異なるOMSを指定する別の管理エージェントを同じホストにインストールする場合、管理エージェントのインストール中に |
表6-4は、agentDeploy
スクリプトを使用して管理エージェントをインストールする際、レスポンス・ファイルに含める必要のある必須パラメータと、含めることができるオプションのパラメータを示しています。
表6-4 agentDeployスクリプトを使用してOracle Management Agentをインストールするためのレスポンス・ファイルの作成
パラメータ | 説明 |
---|---|
OMS_HOST |
(必須) OMSホスト名を入力します。 たとえば、 |
EM_UPLOAD_PORT |
(必須) OMSと通信するためのアップロード・ポート(HTTPまたはHTTPS)を入力します。 たとえば、 |
AGENT_REGISTRATION_PASSWORD |
(必須)Enterprise Managerシステムを結合する新しい管理エージェントを登録するパスワードを入力します。 デフォルトで、OMSと管理エージェント間の通信は保護およびロックされます。Enterprise Managerシステムに追加する新しい管理エージェントは、事前に認証を受ける必要があります。ここで入力するパスワードは、新しい管理エージェントを認証するために使用されます。 たとえば、 |
AGENT_INSTANCE_HOME |
(オプション)すべての管理エージェント関連の構成ファイルを格納できる宛先ホストのディレクトリの場所を入力します。このパラメータには、次のいずれかを実行できます。
|
AGENT_PORT |
(オプション)管理エージェント・プロセスを起動する空きポートを入力します。HTTPとHTTPSの両方に同じポートが使用されます。 たとえば、 値を入力しない場合、3872または1830から1849の間の空きポートが適用されます。 |
START_AGENT |
(オプション)管理エージェントをインストールして構成した後に自動的に起動する場合、 たとえば、 このパラメータを追加しないと、デフォルトで |
ORACLE_HOSTNAME |
(オプション)管理エージェントをインストールするホストの完全修飾ドメイン名を入力します。 たとえば、 このパラメータを追加しないと、デフォルトで物理ホスト名が設定されます。 |
ALLOW_IPADDRESS |
(オプション) たとえば、 このパラメータを追加しないと、デフォルトで |
INVENTORY_LOCATION |
(オプション)カスタム・インベントリの場所を入力します。 |
PROPERTIES_FILE |
(オプション)プロパティ・ファイルの絶対位置を指定する場合にこのパラメータを使用します。 たとえば、 プロパティ・ファイルで管理エージェントのデプロイメントに使用するパラメータを指定します。プロパティ・ファイルで指定できるパラメータのリストは、
プロパティ・ファイルでは、空白の入ったパラメータ値はサポートしていません。特定のパラメータの値に空白があった場合には、管理エージェントのデプロイ後に次のコマンドを実行します。
|
s_agentSrvcName (Microsoft Windowsのホストのみ) |
(オプション)カスタマイズされた管理エージェント・サービス名を入力します。 たとえば、 このパラメータを追加しないと、デフォルトでOracle+<oracle_home_name>+Agentが設定されます。 注意: (Microsoft Windowsホストの場合) ホストにインストールされた13.1.0.x管理エージェントをアップグレードし、異なるOMSを指定する別の管理エージェントを同じホストにインストールする場合、管理エージェントのインストール中に |
表6-5は、.rpm
ファイルを使用して管理エージェントをインストールする際、レスポンス・ファイルに含める必要のある必須パラメータと、含めることができるオプションのパラメータを示しています。
表6-5 RPMファイルを使用してOracle Management Agentをインストールするためのレスポンス・ファイルの作成
パラメータ | 説明 |
---|---|
OMS_HOST |
(必須)接続先のOMSのホスト名を入力します。 たとえば、 |
OMS_PORT |
(必須)アップロード・ポート(HTTPまたはHTTPS)を入力して、OMSと通信します。 たとえば、 |
AGENT_REGISTRATION_PASSWORD |
(必須)Enterprise Managerシステムを結合する新しい管理エージェントを登録するパスワードを入力します。 デフォルトで、OMSと管理エージェント間の通信は保護およびロックされます。Enterprise Managerシステムに追加する新しい管理エージェントは、事前に認証を受ける必要があります。ここで入力するパスワードは、新しい管理エージェントを認証するために使用されます。 たとえば、 |
AGENT_USERNAME |
(必須)管理エージェントをインストールするユーザー名を入力します。 たとえば、 |
AGENT_GROUP |
(必須)管理エージェント・ユーザーが属す必要があるグループを入力します。 たとえば、 |
AGENT_PORT |
(オプション)管理エージェント・プロセスに使用するポートを入力します。 たとえば、 値を入力しない場合、3872または1830から1849の間の空きポートが適用されます。 |
ORACLE_HOSTNAME |
(仮想ホストのみ)管理エージェントをインストールする仮想ホスト名を入力します。 たとえば、 |
表6-6は、AgentPull.sh
スクリプトでサポートされるオプションを示しています。Microsoft Windowsでは、これらのオプションはAgentPull.bat
ファイルで利用できます。
表6-6 AgentPull.sh/AgentPull.batでサポートされるオプションの理解
オプション | 説明 |
---|---|
-download_only |
管理エージェント・ソフトウェアのダウンロードのみを実行します。管理エージェントはデプロイしません。 |
-showPlatforms |
管理エージェント・ソフトウェアがOMSホストで使用できるプラットフォームを表示します。管理エージェントはインストールしません。 |
-help |
コマンドライン・ヘルプを表示して、 |
-ignoreDiscoveryPlugin |
すべての検出プラグインを無視し、Oracleホーム・プラグインのみを許可します。 |
-invPtrLoc |
中央インベントリ(oraInventory)の場所を含むインベントリ・ファイルの絶対パスを入力します。 たとえば、 重要:
|
表6-7は、agentDeploy.sh
スクリプトでサポートされるオプションを示しています。Microsoft Windowsでは、これらのオプションはagentDeploy.bat
ファイルで利用できます。
表6-7 agentDeploy.sh/agentDeploy.batでサポートされるオプションの理解
オプション | 説明 |
---|---|
-prereqOnly |
前提条件チェックのみを実行します。実際に管理エージェントをインストールしないでください。 使用している環境が正常な管理エージェントのインストールのすべての前提条件チェックを満たしているかどうかを確認する場合、このオプションが便利です。 |
-ignorePrereqs |
前提条件チェックの実行をスキップします。すでに |
INVENTORY_LOCATION |
中央インベントリ(oraInventory)の絶対パスを入力します。 たとえば、 重要:
|
-invPtrLoc |
中央インベントリ(oraInventory)の場所を含むインベントリ・ファイルの絶対パスを入力します。 たとえば、 重要:
|
-help |
コマンドライン・ヘルプを表示して、デプロイメント・スクリプトの使用方法を説明します。 |
-debug |
エラーのデバッグおよび解決に役立つ詳細なデバッグ・メッセージを記録します。 |
-ignoreUnzip |
管理エージェント・ソフトウェアのソフトウェア・バイナリの抽出をスキップします。バイナリを再コピーしないで使用できるバイナリを構成するだけの場合に使用してください。 |
-softwareOnly |
ソフトウェア・バイナリのみをインストールして、インストールを構成しません。管理エージェントのソフトウェアのみのインストールを実行する場合に使用してください。詳細は、第10章を参照してください。 注意: ZIPファイルを使用してクローニングしている場合、このオプションは適用されません。 |
-configOnly |
ソフトウェア・バイナリを構成して、ソフトウェア・バイナリをインストールしません。構成のみがコピーされたソフトウェア・バイナリに実行されるため、 注意: ZIPファイルを使用してクローニングしている場合、このオプションは適用されません。 |
-forceConfigure |
OMSを使用できない場合でも、強制的に管理エージェントを構成します。OMSをインストールする前に管理エージェントをインストールし、渡すレスポンス・ファイルのパラメータ このオプションを渡す場合、-configOnly,、-softwareOnlyおよび-prereqOnlyを渡さないでください。 注意: このオプションを渡すと、HTTP (保護されていない)通信を使用するために管理エージェントが構成されます。管理エージェントおよびOMS間のセキュアなHTTPS通信を確立するため、OMSが使用可能になった後に管理エージェントを手動で保護する必要があります。 |
表6-8は、agentDeploy
スクリプトを使用して管理エージェントをインストールする前にダウンロードするコア管理エージェント・ソフトウェアの内容を示しています。
表6-8 ダウンロードした管理エージェント・ソフトウェアの内容
ファイル | 説明 |
---|---|
PluginsOneoffs_<platform id> plugins |
OMSとともにインストールされたすべての検出プラグイン、Oracleホームの検出プラグインおよびOracleホームの監視プラグインを含むプラグイン・ディレクトリ。 |
agentcore.bin |
コア・エージェント・ビットおよびエージェントset-uidバイナリを含むバイナリ・ファイル。 |
agentDeploy.sh/agentDeploy.bat |
管理エージェントをデプロイするために使用されるスクリプト。 |
unzip |
ZIPファイルのアーカイブを解除するために使用されるユーティリティ。 |
agentimage.properties |
バージョンやプラットフォームIDなどを取得するために使用されるプロパティ・ファイル。 |
agent.rsp |
管理エージェントをインストールするために編集して渡すレスポンス・ファイル。 |
.rpm
ファイルを使用して管理エージェントをインストールする場合、ダウンロードした.rpm
ファイルには、エージェント・ベース・ディレクトリが含まれます。このエージェント・ベース・ディレクトリの内容を表6-9に示します。
表6-9 RPMファイルに存在するエージェント・ベース・ディレクトリの内容
要素 | 説明 |
---|---|
agent_13.1.0.0.0 |
管理エージェント・ソフトウェアが含まれます。 |
plugins.txt |
管理エージェントにデプロイされるプラグインを指定するレスポンス・ファイル。 |
plugins |
プラグイン・ソフトウェアが含まれます。 |
agentimage.properties |
バージョンやプラットフォームIDなどを取得するために使用されるプロパティ・ファイル。 |
agent.properties |
管理エージェントをインストールするために編集して渡すレスポンス・ファイル。 |
oracle-agt |
管理エージェント構成スクリプト。 |
管理エージェントのインストール後、次の手順を実行します。
(UNIXオペレーティング・システムのみ)rootユーザーとして次のスクリプトを手動で実行します。
これがホストにインストールした最初のOracle製品である場合、orainstRoot.sh
スクリプトを、管理エージェント・ホームで使用可能なoraInst.loc
ファイルで指定されたインベントリの場所から実行します。この場所は、agentDeploy
スクリプトを-configOnly
オプションとともに実行する際にも表示されます。
たとえば、指定されたインベントリの場所が$HOME/oraInventory
の場合、次のコマンドを実行します。
$HOME/oraInventory/orainstRoot.sh
管理エージェント・ホームから、次のroot.sh
スクリプトを実行します。
$<AGENT_HOME>/root.sh
注意: .rpm ファイルを使用して管理エージェントをインストールする場合は、orainstRoot.sh およびroot.sh スクリプトを実行する必要はありません。 |
管理エージェント・ホームに移動して次のコマンドを実行すると、管理エージェントが動作していることを確認するメッセージが表示されます。
$<AGENT_INSTANCE_HOME>/bin/emctl status agent
管理エージェント・ホームに移動して次のコマンドを実行すると、EMDアップロードが正常に完了したことを確認するメッセージが表示されます。
$<AGENT_INSTANCE_HOME>/bin/emctl upload agent
$<AGENT_BASE_DIRECTORY>/plugins.txtに一覧されたすべてのプラグインが正常にインストールされたかどうか確認します。これを行うには、次のコマンドを実行します。
$<AGENT_INSTANCE_HOME>/bin/emctl listplugins agent -type all
間違ったタイムゾーンの設定に関する前提条件チェックの警告を無視した場合、次のコマンドを実行して表示される手順に従います。
$<AGENT_INSTANCE_HOME>/bin/emctl resetTZ agent
デフォルトでは、ホストおよび管理エージェントは、監視のためにEnterprise Manager Cloud Controlコンソールに自動的に追加されます。ただし、そのホストで実行中のターゲットは、自動的に検出および監視されません。
その他のターゲットを監視するには、そのターゲットを、「自動検出の結果」ページ、「ターゲットの手動追加」ページまたは監視するターゲットに提供されている検出ウィザードを使用して、Enterprise Manager Cloud Controlに追加する必要があります。
Enterprise Manager Cloud Control,のターゲットの検出の詳細は、Oracle Enterprise Manager Cloud Controlの管理者ガイドのターゲットの追加に関する章を参照してください。
注意:
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