この章では、Enterprise Manager Cloud Controlの主要な概念を示し、操作を進める前に知っておく必要のあるインストールの重要な側面について説明します。
この章の具体的な内容は次のとおりです。
この項では、インストール・プロセスの基本的な側面について説明します。この項の具体的な内容は次のとおりです。
Enterprise Manager Cloud Controlまたはそのコア・コンポーネントは、インタラクティブなグラフィック・モードまたはサイレント・モードのいずれかでインストールできます。
このいずれのモードでも、ソフトウェアのみのインストールを実行できます。ソフトウェアのみのインストールは、インストールを構成せずにEnterprise Manager Cloud Controlまたは管理エージェントのソフトウェア・バイナリのみをインストールする方式です。この方法は、ソフトウェアをインストールして構成は後で行う場合に適しています。
Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードは、Enterprise Manager Cloud Controlをグラフィック・モードでインストールまたはアップグレードするのに役立つJavaベースのウィザードです。初めてEnterprise Manager Cloud Controlまたはそのコア・コンポーネントをインストールする場合は、このインストール・ウィザードを使用することを強くお薦めします。
注意: UNIXプラットフォームでインストール・ウィザードを起動するには、em13100_<platform>.bin を起動します。Microsoft Windowsプラットフォームで起動するには、setup_em_win64.exe を起動します。 |
図2-1は、インストール・ウィザードの主要な要素を示しています。
Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードには、次のインストール・タイプがあります。
このインストール・タイプでは、新規のEnterprise Manager Cloud Controlシステムを単純構成または詳細構成のいずれかの設定でインストールできます。単純および詳細インストール・タイプについては、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください。
単純および詳細インストール・タイプのインストール内容は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください。
注意: Enterprise Manager Cloud Controlを評価またはデモ目的のためにインストールする場合は、簡易インストール・タイプを使用してください。 |
このインストール・タイプを使用すると、次のソフトウェアをEnterprise Manager Cloud Control 13cリリース1にアップグレードできます。
Enterprise Manager Cloud Control 12cリリース5 (12.1.0.5)
Enterprise Manager Cloud Control 12cリリース4 (12.1.0.4)
Enterprise Manager Cloud Control 12cリリース3 (12.1.0.3) [(12.1.0.3)または(12.1.0.3)プラグイン・アップデート1]
アップグレードの場合、選択できるのは「1システムのアップグレード」方法のみです。「1システムのアップグレード」方法では、旧リリースのEnterprise Managerを実行しているホストでアップグレードを実行できます。この方法では、既存のデータベースの管理リポジトリもアップグレードされます。アップグレードが同じホスト上で行われるため、ある程度の停止時間が発生します。
このインストール・タイプでは、ある時点でEnterprise Manager Cloud Controlのソフトウェア・バイナリのみをインストールし、後から構成できます。
このアプローチを使用すれば、インストール・プロセスをインストール・フェーズと構成フェーズの2つフェーズに大別できます。当然のことながら、インストール・フェーズは、バイナリのコピーのみなので、構成フェーズに比べて時間はかかりません。
インストール・フェーズでインストールされる内容および構成フェーズで構成される内容の詳細は、第4.1項を参照してください。
Enterprise Manager Cloud Controlをインストールしている場合に、Oracle Configuration Managerを有効化することを選択できます。
Oracle Configuration Managerでは、自動的に一定の間隔で環境から構成情報を収集し、Oracleリポジトリにアップロードします。これにより、Oracleは環境に関する最新情報を維持し、セキュリティの脆弱性を識別し、サポートの問題を迅速に診断し、ソリューションの一貫性を高めることができます。
また、Oracle Configuration Managerではハーベスタ機能が有効になります。これは、Enterprise Manager Cloud Controlによって監視されているターゲットの構成情報を自動的に収集し、定期的にOracleリポジトリにアップロードします。これによって、Enterprise Manager Cloud Controlによって管理されるターゲットのすべてのOracleホームで、Oracle Configuration Managerコレクタをインストールして構成する必要がなくなります。Oracle Configuration Managerおよびハーベスタ機能の詳細は、Configuration Managerインストレーションおよび管理ガイドを参照してください。
ただし、送信時に問題が発生した場合の連絡先となる現地担当者名を除き、企業や個人の情報が収集およびアップロードされることはありません。オラクル社は、収集されたすべての情報が機密事項として厳密に保護され、いかなる場合にも第三者と共有されないことを保証しています。
構成情報が自動的に収集されてMy Oracle Supportにアップロードされるように、インストール・ウィザードの実行に使用するホストをインターネットに接続することをお薦めします。
インストール・ウィザードの実行に使用するホストがインターネットに接続されている場合は、インストール・ウィザードのMy Oracle Supportの詳細画面で、My Oracle Supportユーザー名(または電子メール・アドレス)およびパスワードを入力します。
インストール・ウィザードを実行しているホストがインターネットに接続されていない場合、電子メール・アドレスのみを入力し、他のフィールドは空白のままにしてください。インストールが終了した後で、Oracle Configuration Managerを構成する準備が整ったら、次のコマンドをOMSホストのOracleホームから実行します。
UNIXプラットフォームの場合:
$<OMS_HOME>/oracle_common/ccr/bin/configCCR
Microsoft Windowsプラットフォームの場合:
$<OMS_HOME>\oracle_common\ccr\bin\configCCR.exe
この項の内容は次のとおりです。
ソフトウェア更新は、Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードに組み込まれた機能です。この機能は、インストーラの「ソフトウェアの更新」画面に表示され、これによりEnterprise Manager Cloud Controlのインストールまたはアップグレード中に最新の推奨パッチを自動的にダウンロードしてデプロイできます。
この方法では、オラクル社によってリリースされるパッチの手動チェックを継続する必要はありません。正常なインストールおよびアップグレードのためにインストーラによって必要とされるすべてのパッチが、My Oracle Supportで検出されてダウンロードされ、インストールまたはアップグレード中に適用されるため、既知の問題や潜在的な失敗が減少します。
注意: 「ソフトウェア更新」画面から入手可能なパッチは、My Oracle Supportからではなく「ソフトウェア更新」画面からのみダウンロードする必要があります。 |
ソフトウェア更新機能は、My Oracle Supportに接続し、patch.xml
というファイルで構成されるパッチを最初にダウンロードします。インストーラは、patch.xml file
を解析し、必要なすべての更新をダウンロードするためにupdates
というディレクトリを作成します。updates
ディレクトリには次のサブディレクトリが含まれます。
updates/agent
セントラル・エージェント(OMSとともにインストールされる管理エージェント)にのみ関連するパッチが含まれます。
updates/oms
OMSに関連するパッチが含まれます。
updates/metadata
サブディレクトリが含まれており、その中に、ダウンロードする必要があるすべての更新と、それらを適用する必要があるOracleホームを決定するpatch.xml
があります。
注意: すべてのソフトウェア更新は、My Oracle Supportからでなく、インストーラの「ソフトウェアの更新」画面でのみダウンロードおよび適用される必要があります。 |
この機能を使用して適用できる更新の異なるタイプは、次のとおりです。
OUI/Opatchの更新
最新のOUI/Opatchバージョンまたはその更新が含まれます。新しいバージョンのインストーラがダウンロードされると、OUIは再起動され、最新のバージョンがダウンロードされた場所から実行されます。
前提条件の更新
Enterprise Manager Cloud Controlのリリース後にレポートされた問題に対応してリリースされた新しい前提条件チェック関連の更新が含まれます。これにより、OUIでは、常に前提条件チェックの最新セットが実行されるため、インストールまたはアップグレード作業がよりスムーズに進みます。
EMインストーラの更新
OUIの問題を修正する更新が含まれます(基本的には、その適用後にOUIの自動再起動が発生する可能性の高いJavaコードの変更です)。
個別パッチの更新
DSTパッチ、パフォーマンス関連パッチなどのパッチが含まれます。これらは、自動的に検出、ダウンロードおよび適用されます。
パッチ・セット更新
バグの修正、既存の機能の強化、また時には新しい機能の導入を行う複数のパッチ更新を含みます。
インストール中に、Oracle Management Repositoryを構成できるデータベースの詳細を求められます。Oracleにより提供されるデータベース・テンプレートを使用して事前構成されたOracle Management Repositoryがすでに存在するデータベースの詳細を提供する場合、選択されたソフトウェア更新は自動的に適用されません。その場合、インストール後にデータベースのソフトウェア更新を手動でダウンロードして適用する必要があります。
次のいずれかの方法でソフトウェア更新をダウンロードできます。
ユーザーによるダウンロード(オフライン・モード): Enterprise Managerをインストールするホストに、My Oracle Supportに接続するインターネット接続がない場合に、このオプションを使用します。
ソフトウェア更新をダウンロードするには、次の手順に従います。
注意: ソフトウェア更新は、インストーラを使用してダウンロードおよび適用してください。My Oracle Supportから直接ダウンロードしないでください。 |
インターネットが接続されているホスト上で、次の方法で-downloadUpdates
引数を指定して、Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードを起動します。この引数を使用すると、ソフトウェア更新のダウンロード専用にインストール・ウィザードが起動されます。このコマンドは、既存のOMSホームやデータベース・ホームからではなく、ダウンロードしたEnterprise Manager Cloud Control 13cリリース1ソフトウェアの場所から実行してください。
<Software_Extracted_Location/Disk1>./em13100_<platform>.bin -downloadUpdates
Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードでは2つの画面のみが表示され、そのタイトルが左のメニューに表示されます。
「ソフトウェアの更新」画面で、My Oracle Supportのアカウント・ユーザー名とパスワードを入力し、「更新の検索」をクリックします。インストール・ウィザードによって、「更新をダウンロード中」ダイアログが表示され、/tmp/OraInstall<timestamp>/updates
にソフトウェア更新がダウンロードされます。「次へ」をクリックします。
インストール・ウィザードが再起動し、この時点ですべての画面が表示され、そのタイトルが左のメニューに表示されます。インストール・ウィザードは、OMSをインストールするためでなく、ソウフトウェア更新をダウンロードするためにこのホストで起動したため、ここで終了します。
OMSをインストールするホストにupdates
ディレクトリ全体をコピーします。
注意: ディレクトリのコピー元のホストと、ディレクトリのコピー先のホストは同じオペレーティング・システム上で実行していることを確認してください。たとえば、Linuxホスト上のディレクトリに更新をダウンロードした場合、その更新は必ず製品をインストールする別のLinuxホストにコピーしてください。異なるオペレーティング・システム間でディレクトリをコピーすることは、インストールについてはお薦めしません。 |
OMSをインストールするホストで、インストール・ウィザードを起動します。
グラフィック・モード: インストール・ウィザードの「ソフトウェアの更新」画面で、「更新の検索」を選択し、「ローカル・ディレクトリ」を選択します。更新をコピーした場所を入力し、「更新の検索」をクリックします。コンピュータを検索して場所を選択するには、「参照」をクリックします。
たとえば、updates
ディレクトリ全体を/u01/home/em/
にコピーした場合、/u01/home/em/updates
を選択または入力します。
検索結果がパッチ番号とそれらの詳細とともに表示されたら、パッチ番号をクリックして、そのパッチに関連付けられたReadMeを表示します。それ以外の場合は、「次へ」をクリックします。すべてのパッチは、Enterprise Managerシステムのインストールまたはアップグレード中に、インストーラによって自動的に適用されます。
サイレント・モード: 「staged」
に設定されたINSTALL_UPDATES_SELECTION
パラメータおよび更新を入手可能な場所の絶対パスに設定されたSTAGE_LOCATION
パラメータとともに、レスポンス・ファイルを渡すインストーラを起動します。
注意: プロキシ・サーバーの設定がある場合には、引数-showProxy を渡してインストール・ウィザードを起動します。たとえばグラフィック・モードで起動する場合、次のようにして起動します。
|
インストール・ウィザードによる自動ダウンロード(オンライン・モード): Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードを使用してMy Oracle Supportに自動的に接続するインターネット接続がある場合、このオプションを使用します。
インターネットが接続されているホスト上で、Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードを起動します。
グラフィック・モード: インストール・ウィザードの「ソフトウェアの更新」画面で、「更新の検索」を選択し、「My Oracle Support」を選択します。My Oracle Supportのアカウント・ユーザー名とパスワードを入力し、「更新の検索」をクリックします。
検索結果がパッチ番号とそれらの詳細とともに表示されたら、パッチ番号をクリックして、そのパッチに関連付けられたReadMeを表示します。それ以外の場合は、「次へ」をクリックします。すべてのパッチは、Enterprise Managerシステムのインストールまたはアップグレード中に、インストーラによって自動的に適用されます。
サイレント・モード: 「download」
に設定されたINSTALL_UPDATES_SELECTION
パラメータおよびMy Oracle Support
資格証明に設定されたMYORACLESUPPORT_USERNAME_FOR_SOFTWAREUPDATES
およびMYORACLESUPPORT_PASSWORD_FOR_SOFTWAREUPDATESパラメータとともに、レスポンス・ファイルを渡すインストーラを起動します。
理想的には、ソフトウェア更新は、Enterprise Managerシステムのインストールまたはアップグレード時にのみダウンロードして適用する必要があります。ソフトウェア更新は、インストールまたはアップグレード・プロセスに関する問題を修正するため、Enterprise Managerシステムのインストールまたはアップグレード時に必要になります。
例外は、Oracleにより提供されるデータベース・テンプレートを使用して事前構成されたOracle Management Repositoryがすでに存在するデータベースの詳細を提供する場合のみです。その場合、インストール後にデータベースの更新を手動でダウンロードして適用する必要があります。
Enterprise Manager Cloud Controlを詳細構成設定(詳細インストール・タイプ)でインストールする場合、デプロイメント・サイズを選択するオプションが用意されています。このオプションは、グラフィック・モード(Enterprise Manager Cloud Controlのインストール・ウィザード)およびサイレント・モード(レスポンス・ファイル)の両方にあります。
デプロイメント・サイズでは、基本的に、監視予定のターゲット数、予定している管理エージェント数および予定している同時ユーザー・セッション数を指定します。
表2-1に、各デプロイメント・サイズを示します。
デプロイメント・サイズ | ターゲット数 | 管理エージェント数 | 同時ユーザー・セッション数 |
---|---|---|---|
小 |
最大999 |
最大99 |
最大10 |
中 |
1000から9999 |
100から999 |
10から24 |
大 |
10,000以上 |
1000以上 |
25から50 |
注意: 接続しているデータベースが、オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して、事前構成済の管理リポジトリで作成されたデータベース・インスタンスの場合、この画面で選択したデプロイメント・サイズが、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』で説明されているように、必ずSQLスクリプトを実行したデプロイメント・サイズと一致するようにしてください。そうでない場合には、エラーが発生します。以前にSQLスクリプトを実行したデプロイメント・サイズとは異なるデプロイメント・サイズを選択する場合、次のいずれかを行います。 |
前提条件チェックは選択内容に関係なく実行されますが、様々なパラメータに設定される値は、選択内容に応じてチェックされます。これらのデプロイメント・サイズおよびそれぞれに設定されているデータベース・パラメータの詳細は、第13章を参照してください。
特定のデプロイメント・サイズを指定してEnterprise Manager Cloud Controlをインストールした後で、ターゲット数、管理エージェント数または同時ユーザー・セッション数を増減することも可能です。ただし、選択したデプロイメント・サイズに適していないレベルまで数量を増やすと、パフォーマンスが低下する可能性があります。そのような場合は、第13章の説明に従い、必要なデプロイメント・サイズに合せてデータベース・パラメータを変更することをお薦めします。
以前から、Enterprise Manager Cloud Controlでは、ホスト・ターゲットの追加ウィザード、EM CLI、レスポンス・ファイル(インストールを暗黙に実行する)など、管理エージェントをインストールする方法がいくつか提供されています。13cリリース1以降のEnterprise Manager Cloud Controlでは、環境での管理エージェントの一括デプロイメントおよびアップグレードに使用できるエージェント・ゴールド・イメージが提供されます。
エージェント・ゴールド・イメージは、構成がカスタマイズされた必要なバージョンの管理エージェント・ソフトウェア、必要なバージョンのモニタリング・プラグインおよび必要なパッチがある、Enterprise Managerで管理されているデータ・センター内での管理エージェントの理想的な状態を示します。
エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンは、Enterprise Managerユーザーによって、徹底的にテストおよび調整されたライブ・リファレンス管理エージェントを使用して作成されます。エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを使用し、多数のホスト上で新しい管理エージェントのプロビジョニングまたは既存の管理エージェントの更新を行うことができます。
エージェント・ゴールド・イメージの詳細は、第11章を参照してください。
エージェント・ゴールド・イメージ・コンソールは、Enterprise Manager Cloud Controlコンソールからアクセスできる多様なGUIを備えたアプリケーションで、エージェント・ゴールド・イメージのライフサイクルの管理に使用されます。エージェント・ゴールド・イメージの詳細は、第2.1.7項を参照してください。
エージェント・ゴールド・イメージ・コンソールを使用すると、ゴールド・イメージの作成または削除、ゴールド・イメージ・バージョンの作成、削除またはステージング、ゴールド・イメージ・バージョンの現在のバージョンまたは制限されたバージョンとしての設定、ゴールド・イメージに対する管理エージェントのサブスクライブの設定と解除を行うことができます。最も重要な操作は、新しい管理エージェントのプロビジョニングまたは既存の管理エージェントのアップグレードです。
エージェント・ゴールド・イメージ・コンソールの詳細は、第11.3項を参照してください。
ホスト・ターゲットの追加ウィザード(図2-2)は、Enterprise Manager Cloud Controlコンソールからアクセスできる、GUIが豊富なアプリケーションで、管理対象外ホストに管理エージェントをインストールし、これらをEnterprise Managerシステムの管理対象ホストに変換するために使用されます。
ホスト・ターゲットの追加ウィザードにアクセスするには次のいずれかを実行します。
「設定」メニューから、「ターゲットの追加」、「ターゲットの手動追加」の順に選択します。「ターゲットの手動追加」ページで「ホストにエージェントをインストール」をクリックします。
「設定」メニューから、「ターゲットの追加」、「自動検出の結果」の順にクリックします。「サーバー、ストレージおよびネットワーク」タブにある、「自動検出の結果」ページに表示されているリストから、監視するホストを選択し、「昇格」をクリックします。
このウィザードを使用すると、各種プラットフォームの複数のホストで、インストール前スクリプトおよびインストール後スクリプトを実行するオプションとともに、次のことが可能です。
ホスト・ターゲットの追加ウィザードは単一の管理エージェントをリモートでインストールするのに使用できますが、このウィザードは、管理エージェントの一括デプロイ、特に、異なるプラットフォームのホストに異なるリリースの管理エージェントを一括デプロイするのに最も適しています。このウィザードには、管理エージェントをインストールするホストを選択できる柔軟性があります。この方法は、1回の操作で複数のホストに管理エージェントをインストールする場合に便利です。
プラグインは、既存のEnterprise Manager Cloud Controlデプロイにプラグインされて、Enterprise Managerのターゲット管理またはその他の垂直方向の機能を拡張できるモジュールです。
上位レベルで、プラグインにはOMSインスタンスおよび管理エージェントの監視および検出のアーカイブが含まれます。アーカイブには、JavaおよびSQLコード、そしてメタデータが含まれます。
詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。
デプロイメント・プロシージャは、階層構造になった一連のプロビジョニングまたはパッチ適用のステップを含むプロシージャであり、各ステップには一連の他のステップが含まれることもあります。つまり、特定のライフサイクル管理アクティビティに対して実行する必要があるすべてのタスクのワークフローは、デプロイメント・プロシージャでカプセル化されます。
Enterprise Manager Cloud Controlにはデプロイメント・プロシージャがあり、これらはすべてCloud Controlコンソールからアクセスできます。Enterprise Manager Cloud Controlのインストールのコンテキストに含まれるデプロイメント・プロシージャの1つが、管理サービスの追加デプロイメント・プロシージャです。
管理サービスの追加デプロイメント・プロシージャ(図2-3)は、管理サーバー・ホストで実行中の既存のOMSを使用して追加のOMSのインストールを可能にすることにより、高可用性の要件を満たすのに役立ちます。
簡単に言えば、管理サービスの追加デプロイメント・プロシージャにより、使用環境に追加のOMSインスタンスをインストールできます。デプロイメント・プロシージャにより既存のOMSのクローンが作成され、その構成が接続先ホストにレプリケートされます。
Enterprise Managerの旧リリースでは、このインストール・タイプはEnterprise Managerインストール・ウィザードで提供されました。しかし、Enterprise Manager Cloud Controlリリースの場合、このインストール・タイプはデプロイメント・プロシージャとして提供されます。
デプロイメント・プロシージャの詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』の追加管理サービスの追加に関する章を参照してください。
この項では、Enterprise Manager Cloud Controlのインストール時に使用されるデフォルト・ポートについて説明します。この項の具体的な内容は次のとおりです。
インストールに使用されるデフォルト・ポートを次に示します。
Enterprise Manager Cloud Control
管理エージェント用のデフォルトのアップロード・ポートは、3872です。HTTPとHTTPSの両方に同じポートが使用されます。3872が使用できない場合、1830から1849の範囲で使用可能な最初の空きポートが選択されます。
管理サーバー用のデフォルトのHTTPSポートは、7101です。7101が使用できない場合、7101から7200の範囲で使用可能な最初の空きポートが選択されます。
デフォルトHTTPSポートとして、7401から7500の範囲で使用可能な最初の空きポートが選択されます。
デフォルトHTTPポートとして、7201から7300の範囲で使用可能な最初の空きポートが選択されます。
デフォルトHTTPSポートとして、7301から7400の範囲で使用可能な最初の空きポートが選択されます。
JVM診断管理対象サーバー
SLBが構成されていない場合、Enterprise Manager Cloud Controlの前述のHTTPおよびHTTPSアップロード・ポートが使用されます。SLBが構成されている場合、SLBの「JVM診断」で構成されたポートが使用されます。または、SLB構成に加えて、HTTPアップロード・ポートがEnterprise Manager Cloud Controlで有効になっている場合、JVM診断エージェントがJVM診断エンジンと通信するためにHTTPアップロード・ポートも使用されます。
Oracle BI PublisherのデフォルトのHTTPポートは9701です。9701が使用できない場合、9701から9750の範囲で使用可能な最初の空きポートが選択されます。
Oracle BI PublisherのデフォルトのHTTPSポートは9801です。9801が使用できない場合、9801から9850の範囲で使用可能な最初の空きポートが選択されます。
Oracle HTTP Server
Oracle HTTP ServerのデフォルトHTTPポートは9788です。9788が使用できない場合、9751から9800の範囲で使用可能な最初の空きポートが選択されます。
Oracle HTTP ServerのデフォルトHTTPSポートは9899です。9899が使用できない場合、9851から9900の範囲で使用可能な最初の空きポートが選択されます。
Javaオブジェクト・キャッシュ(JOC)
デフォルトのJOCポートは23456です。23456が使用できないときにかわりのポートは使用されないため、ポート23456を空けておいてください。
ポートが空いているかどうかを確認するには、次のコマンドを実行します。
UNIXの場合:
netstat -an | grep <port no>
Microsoft Windowsの場合:
netstat -an|findstr <port_no>
Enterprise Manager Cloud Controlには、デフォルト・ポートのかわりにカスタム・ポートを使用できる柔軟性が備わっています。
Enterprise Manager Cloud Controlインストール時のポートのカスタマイズ
警告: どのポートも1024以下の値に設定しないでください。1024までのポートは、通常、ルート・ユーザー(スーパーユーザー)用に予約されています。そのため、カスタマイズするポートは、必ず1024より大きい値に設定してください。 |
グラフィック・モードで(Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードを使用して) Enterprise Manager Cloud Controlをインストールする場合(拡張インストール)、「ポート構成の詳細」画面を使用してカスタム・ポートを入力できます。すでにカスタム・ポートがキャプチャされているstaticports.ini
ファイルをインポートすることもできます。
サイレント・モードでEnterprise Manager Cloud Controlをインストールする場合、つまり第II部で説明されているインストール手順を使用する場合は、適切なカスタム・ポートを指定してstaticports.ini
ファイルを更新します。
staticports.ini
ファイルは、ソフトウェア・キット(DVD、ダウンロードされたソフトウェアなど)の次の場所にあります。
<software_kit>/response/staticports.ini
Enterprise Manager Cloud Controlインストール後のHTTP/HTTPSコンソール・ポートおよびアップロード・ポートのカスタマイズ
警告: どのポートも1024以下の値に設定しないでください。1024までのポートは、通常、ルート・ユーザー(スーパーユーザー)用に予約されています。そのため、カスタマイズするポートは、必ず1024より大きい値に設定してください。 |
Enterprise Manager Cloud Controlをインストールした後で、HTTP/HTTPSコンソール・ポートおよびアップロード・ポートを変更する場合は、次の手順を実行します。
OMSを停止します。これを行うには、OMSホストのOracleホームから次のコマンドを実行します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emctl stop oms -all
表2-2の説明に従って、emomsプロパティのHTTPおよびHTTPSポートを更新します。パラメータ(<http_upload_new>、<https_upload_new>、<http_console_new>
および<https_console_new>
)の値を指定します。
表2-2 EMOMSプロパティのHTTPおよびHTTPSポートの更新
ポート/プロパティ・タイプ | 実行するコマンド |
---|---|
HTTPアップロード・ポート |
|
HTTPSアップロード・ポート |
|
HTTPコンソール・ポート |
|
HTTPSコンソール・ポート |
|
OMSインスタンスのベース・ディレクトリ(通常はgc_inst
)にある次のファイルのバックアップを作成します。
$<OMS_INSTANCE_HOME>/emgc.properties
ファイルのバックアップ後、元のemgc.properties
ファイルを開き、次のパラメータに新しいポート番号を指定します。
EM_UPLOAD_HTTP_PORT=<http_upload_new> EM_UPLOAD_HTTPS_PORT=<https_upload_new> EM_CONSOLE_HTTP_PORT=<http_console_new> EM_CONSOLE_HTTPS_PORT=<https_console_new>
次の場所にあるhttpd.conf
、ssl.conf
およびhttpd_em.conf
ファイルをバックアップします。
$<WEBTIER_INSTANCE_HOME>/config/OHS/ohs#/
ファイルのバックアップ後、元のファイルを開き、新しいポート番号を指定します。
httpd.conf
ファイルのListenディレクティブのセクションで、<http_console_orig>
を<http_console_new>
に置き換えます。
ssl.conf
ファイルのListenおよびVirtual Hostディレクティブ・セクションで、<https_console_orig>
を<https_console_new>
に置き換えます。
httpd_em.conf
ファイルのListenおよびVirtualHostディレクティブ・セクションで、<http_upload_orig>
を<http_upload_new>
に、<https_upload_orig>
を<https_upload_new>
に、それぞれ置き換えます。
OMSを起動して、ステータスを確認します。これを行うには、OMSホストのOracleホームから次のコマンドを実行します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emctl start oms
$<ORACLE_HOME>/bin/emctl status oms -details
OMSにサーバー・ロード・バランサ(SLB)が構成済の場合は、SLBプールやモニターなどのポートを更新します。
OMSがSSOまたはOAMを使用するように構成されている場合は、SSOまたはOAM構成を再実行します。
エージェント・インスタンス・ホーム(通常はagent_inst
)にある次のファイルのバックアップを作成します。
$<AGENT_INSTANCE_HOME>/sysman/config/emd.properties
注意: OMSと通信しているすべての管理エージェントのemd.properties ファイルをバックアップします。 |
ファイルのバックアップ後、元のemd.properties
ファイルを開き、REPOSITORY_URL
に記載されているURLを確認します。URLがHTTPS URLの場合は、ポート番号を<https_upload_new>
に変更します。URLがHTTP URLの場合は、ポート番号を<http_upload_new>
に変更します。
変更したポートを使用するように設定されたEM CLIインスタンスがある場合は、そのインスタンスを再度設定します。これを行うには、EM CLIの各インスタンスからemcli setup
またはemcli status
コマンドを実行し、表示されたEM URLをメモします。
そのポート番号を変更した場合は、次のコマンドを実行します。
emcli setup -url=http(s)://<host>:<new_port#>/em -dir=<dir>....
コンソール・ポートの変更後、EMコンソール・サービスのURLを、新しいポート番号で更新する必要があります。ただし、それがSLBのURLで、OMSのURLではない場合、この手順をスキップできます。
「ターゲット」メニューから「すべてのターゲット」を選択します。
「ターゲット名の検索」テキスト・ボックスで、EM Console Serviceと入力し検索アイコンをクリックします。
検索結果の表で、EM Console Serviceをクリックします。
「EM Console Service」ページで、「EM Service」メニューから「管理」を選択し、「サービス・テストとビーコン」を選択します。
「サービス・テストとビーコン」ページの「サービス・テスト」表から、「EM Consoleサービス・テスト」を選択して「編集」をクリックします。
「サービス・テストの編集」での操作: 「EM Consoleサービス・テスト」ページの「トランザクション」セクションにある「ステップ」表で、「アクセスのためのログイン」ページを選択します。
「ステップの編集」での操作: 「アクセスのためのログイン」ページの、「リクエスト」セクションの「URL」テキスト・ボックスでURLのポートを変更します。
「続行」をクリックします。
「OK」をクリックします。
「セキュリティ構成」ページで「はい」をクリックします。
staticports.ini
ファイル内にエラーがあると、インストール・ウィザードで警告が表示されずにデフォルト・ポートが使用されるため、このファイルを更新するときは細心の注意を払ってください。したがって、staticports.ini
ファイルの更新前に、次の点を確認してください。
どのポートも1024以下の値に設定しないでください。1024までのポートは、通常、ルート・ユーザー(スーパーユーザー)用に予約されています。そのため、カスタマイズするポートは、必ず1024より大きい値に設定してください。
ポートがコンポーネントまたは他のアプリケーションによってすでに使用されている場合は、staticports.ini
ファイル内にそのポート(使用中のポート)を入力しないでください。そうした場合、関連の構成アシスタントも失敗します。
複数のコンポーネントに同じポートを入力した場合、インストールでは前提条件チェック・フェーズの後にエラーが表示されます。インストールを続行する前に、このエラーを修正する必要があります。
staticports.ini
ファイル内に構文エラーがある場合(等記号(=)文字が欠落している行がある場合)、インストール・ウィザードではその行が無視されます。このような行で指定されたコンポーネントには、インストール・ウィザードによりデフォルト・ポートが割り当てられます。インストール・ウィザードでは、構文エラーのある行に対する警告は表示されません。
コンポーネント名のスペルを間違えた場合、インストール・ウィザードではそのコンポーネントにデフォルト・ポートが割り当てられます。ファイル内のコンポーネントの名前の大文字/小文字は区別されます。インストール・ウィザードでは、認識されない名前を含む行に対する警告は表示されません。
ポート番号に数字以外の値を指定した場合、インストール・ウィザードではその行が無視され、コンポーネントにデフォルトのポート番号が割り当てられます。これは警告の表示なしに行われます。
コマンドラインでパラメータのスペルを間違えた場合、インストール・ウィザードでは警告が表示されません。そのまま続行され、すべてのコンポーネントにデフォルトのポートが割り当てられます。
コマンドラインでstaticports.ini
ファイルの相対パス(たとえば、./staticports.ini
)を入力すると、インストール・ウィザードではそのファイルが見つかりません。警告が表示されずにそのまま続行され、すべてのコンポーネントにデフォルトのポートが割り当てられます。staticports.ini
ファイルのフルパスを入力する必要があります。
Oracle Management Repositoryの構成中に作成されるデータ・ファイルを次に示します。
データ・ファイルを削除するには、SYSMAN/MDSスキーマを削除する必要があります。これを行うには、OMSホストのOracleホームから次のコマンドを実行します。
$<ORACLE_HOME>/sysman/admin/emdrep/bin/RepManager <repository_database_host> <repository_database_port> <repository_database_sid> -action drop -dbUser <repository_database_user> -dbPassword <repository_database_password> -dbRole <repository_database_user_role> -mwHome <middleware_home> -mwOraHome <middleware_home> -oracleHome <middleware_home>
注意:
|
スキーマを削除した後、データベース・ファイルmgmt.dbf
およびmgmt_ecm_depot1.dbf
を手動で削除します。
SYSとして次のコマンドを実行すると、これらのファイルを見つけられます。
SELECT FILE_NAME FROM DBA_DATA_FILES WHERE UPPER (TABLESPACE_NAME) LIKE 'MGMT%';
表2-3は、RepManagerの様々なバージョンでサポートされる-action
オプションを示しています。
表2-3 RepManagerでの-action dropallおよび-action dropコマンドのサポート
Enterprise Manager Cloud Controlは、次の言語に翻訳されています。
ポルトガル語(ブラジル)
中国語(簡体字および繁体字)
フランス語
ドイツ語
イタリア語
日本語
韓国語
スペイン語
使用しているWebブラウザに設定されている優先言語が、Enterprise Manager Cloud Controlコンソールで使用される言語になります。
オペレーティング・システムに設定されている言語またはロケールが、Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードで使用される言語になります。
Enterprise Manager Cloud Control 13cには、Oracle WebLogic Server 12cリリース1 (12.1.3.0)およびJava Development Kit 1.7.0_80が必要です。これらは、新しいEnterprise Managerシステムをインストールするとき、インストール・ウィザードによって自動的にインストールされます。
注意: 事前にインストールされたOracle WebLogic ServerおよびJava Development KitはEnterprise Manager Cloud Control 13cではサポートされません。これらはインストール・ウィザードでインストールしてください。 |
この項では、Enterprise Manager Cloud Controlをインストールする前に知っておく必要のある、Oracle WebLogic Serverに関連する重要な側面について説明します。
この項の具体的な内容は次のとおりです。
Enterprise Manager Cloud Controlをインストールまたはアップグレードするときには、Oracle WebLogic Serverの資格証明(ユーザー名とパスワード)を入力するように要求されます。資格証明は、WebLogicドメインおよびその他の関連コンポーネント(管理サーバー、管理対象サーバー、ノード・マネージャなど)を作成するために使用されます。
WebLogicユーザー名は、WebLogicドメイン用の管理ユーザーとして使用されるデフォルト・ユーザー名です。デフォルトのユーザー名は、weblogic
です。また、WebLogicパスワードは、このデフォルトの管理ユーザー・アカウントのパスワードです。
Enterprise Manager Cloud Controlをインストールまたはアップグレードするときには、デフォルトのノード・マネージャ・ユーザー・アカウントのパスワード、nodemanager
を入力するよう要求されます。パスワードは、ノード・マネージャの構成に使用されます。ノード・マネージャを使用すると、Oracle WebLogic Serverインスタンスのリモートでの起動、停止または再起動が可能になるため、ノード・マネージャは高可用性の要件を持つアプリケーションに推奨されます。
注意: Microsoft Windowsでは、ノード・マネージャ・サービスは作成されません。これは予測されている動作です。 |
管理サーバー・ポートを見つけるには、emgc.properties
ファイルのAS_HTTPS_PORT
パラメータに設定された値を表示します。このファイルは、Oracle Management Serviceインスタンス・ベースの場所にあります。
次に例を示します。
/DATA/oracle/gc_inst/em/EMGC_OMS1/emgc.properties
追加のOMSをインストールするには、第1のOMSで使用されている管理サーバーが実行されている必要があります。管理サーバーが実行されているかどうかを確認するには、次のURLを使用して管理サーバー・コンソールにアクセスします。
https://host:port/console
ここで、hostとportは、emgc.properties
ファイルで、パラメータのEM_INSTANCE_HOST
とAS_HTTPS_PORT
にそれぞれ指定されている値です。このプロパティ・ファイルは、第1のOMSのOracle Management Serviceインスタンス・ベースの場所にあります。
次に例を示します。
/DATA/oracle/gc_inst/em/EMGC_OMS1/emgc.properties
この項では、Enterprise Manager Cloud Controlまたはそのコア・コンポーネントのインストール時に入力する必要のあるインストール・ディレクトリについて説明します。この項の具体的な内容は次のとおりです。
Enterprise Manager Cloud Controlが、インストールする初めてのOracle製品である場合、Enterprise Manager Cloud Controlのインストール・ウィザードで、インベントリ・ディレクトリ(oraInventoryディレクトリとも呼ばれる)を入力するように要求されます。
インストール・ウィザードにより、このインベントリ・ディレクトリを使用して、ホスト上にすべてのインストーラ・ファイルおよびディレクトリが配置されます。インベントリ・データを格納するためのサブディレクトリがOracle製品ごとに自動的に設定されます。
oraInventoryディレクトリは、次の2つの方法で入力できます。
インストール・ウィザードを使用してEnterprise Manager Cloud Controlをインストールするときに、「Oracleインベントリ」画面でoraInventoryディレクトリを入力できます。この画面でディレクトリを入力するときは、oraInventoryディレクトリを所有する適切なオペレーティング・システム・グループ名も選択する必要があります。oraInventoryディレクトリに対する書込み権限があるグループを選択する必要があります。
インストール・ウィザードを使用せずにサイレント・モードでEnterprise Manager Cloud Controlをインストールするときに、-invPtrLocパラメータを使用してoraInventory
ディレクトリを入力できます。このパラメータでは、インベントリ・ポインタ・ファイル(oraInst.loc
)のある場所のパスが考慮されます。ただし、このパラメータはUNIXプラットフォームでのみサポートされ、Microsoft Windowsプラットフォームではサポートされません。
次に例を示します。
./em13100_<platform>.bin -invPtrLoc /scratch/OracleHomes/oraInst.loc
注意:
|
ホストにOracle製品がすでにインストールされている場合、インストール・ウィザードは、そのOracle製品のインストール中に作成された既存のoraInventoryディレクトリを使用します。そのディレクトリへの書込み権限を持っていることを確認します。これを行うには、他のOracle製品をインストールしたオペレーティング・システム・ユーザーと同じユーザーとしてインストーラを実行します。
Enterprise Manager Cloud Controlをインストールまたはアップグレードするときには、Oracleミドルウェア・ホームを入力する必要があります。
Oracleミドルウェア・ホームまたはOracleホーム(ミドルウェア・ホームまたはOracleホーム)は、Oracle WebLogic Serverホーム、Java Development Kit、OMS、Web層インスタンス・ファイルおよびその他の関連ディレクトリやファイルが含まれる親ディレクトリです。OMSおよびプラグインは、ここにデプロイされます。
次に例を示します。
/u01/software/em13c/oraclehome
注意: 12cリリース5 (12.1.0.5)以前には、主にミドルウェア・ホームとOMSホームに相当する2つのディレクトリがありました。ミドルウェア・ホームはOracle WebLogic Serverホーム、Java Development Kit、Web層インスタンス・ファイルおよびその他の関連ディレクトリやファイルを含む親ディレクトリですが、OMSホームはミドルウェア・ホーム内のサブディレクトリです。ここにOMSがインストールされ、いくつかのコマンドが実行されます。ただし、13cリリース1以降では、ミドルウェア・ホームとOMSホームは個別のホームとしては表示されず、Oracleホームと呼ばれる1つのホームとして示されます。OMSホームのディレクトリの内容はミドルウェア・ホームに移されました。これにより、13cリリース1以降ではOracleホーム(またはOMSホーム)はミドルウェア・ホームを指します。以前、OMSホームで実行する必要があったすべてのコマンドは、現在はミドルウェア・ホームから直接実行する必要があります。 |
デフォルトでは、Java Development Kit (JDK) 1.7.0_80およびOracle WebLogic Server 12cリリース1 (12.1.3.0)が、ユーザーが指定するミドルウェア・ホームにインストール・ウィザードによってインストールされます。この場合、これらをインストールする新しいミドルウェア・ホームの絶対パスを入力します。
入力したパスが、UNIXプラットフォームの場合は70文字、Microsoft Windowsプラットフォームの場合は25文字を超えていないことを確認してください。また、入力するディレクトリに書込み権限があり、ファイルまたはサブディレクトリが存在しないことを確認してください。2システムのアップグレードの場合も、旧リリースのEnterprise Managerシステムに使用していた古いミドルウェア・ホーム・ディレクトリではなく、新しいミドルウェア・ホームの場所を入力します。
たとえば、22文字のみを含むミドルウェア・ホームのパスC:\sw\em13c\oraclehome
は、使用できます。ただし、Microsoft Windowsプラットフォームにおいて、25文字を超えるC:\OracleSoftware\OracleMiddleware\OracleEnterpriseManager\OMS\newrelease\oms
は使用できません。
Enterprise Manager Cloud Controlをインストールするときには、Oracle Management Serviceインスタンス・ベースの場所を入力する必要があります。
Oracle Management Serviceインスタンス・ベースの場所は、OMSの構成ファイルが格納されているミドルウェア・ホーム外のディレクトリです。デフォルトではgc_inst
がOracle Management Serviceのベースの場所です。ただし、必要な場合には、カスタム名の使用を選択できます。
インストール・ウィザードでは、組込みアルゴリズムを使用してこの場所が特定され、ユーザーが検証できるようにその場所が表示されます。ミドルウェア・ホームが/u01/software/em13c/oraclehome
の場合、デフォルトではOracle Management Serviceインスタンス・ベースの場所は次のとおりです。
/u01/software/em13c/gc_inst
デフォルトの場所を受け入れるか、または書込み権限のある別の場所を指定できます。
Enterprise Manager Cloud Controlおよびスタンドアロンの管理エージェントをインストールする際、インストール・ベース・ディレクトリ(基本的にはエージェント・ベース・ディレクトリ)の入力を求められます。
エージェント・ベース・ディレクトリは、Oracleミドルウェア・ホーム(Oracleホーム)外のディレクトリで、管理エージェント・ホームが作成されます。
次に例を示します。
/u01/software/em13c/agentbasedir
Microsoft Windowsではエージェント・ベース・ディレクトリのパスの文字数が25文字を超えないようにします。たとえば、22文字のみを含むエージェント・ベース・ディレクトリのパスC:\sw\em13c\agntbsedir
は、使用できます。ただし、25を超える文字を含むC:\Oracle\ManagementAgent\12c\new
は、使用できません。
エージェント・ホームは、管理エージェントがインストールされるエージェント・ベース・ディレクトリ内のサブディレクトリです。
たとえば、エージェント・ベース・ディレクトリが/u01/software/em13c/agentbasedir
の場合、デフォルトでは、エージェント・ホームは次のようになります。
/u01/software/em13c/agentbasedir/agent_13.1.0.0.0
エージェント・インスタンス・ディレクトリは、管理エージェント関連のすべての構成ファイルを格納するために作成される、エージェント・ベース・ディレクトリ内のサブディレクトリ(agent_inst
)です。
たとえば、エージェント・ベース・ディレクトリが/u01/software/em13c/agentbasedirの場合、デフォルトでは、エージェント・インスタンス・ディレクトリは次のようになります。
/u01/software/em13c/agentbasedir/agent_inst
プラグイン・ホームは、ミドルウェア・ホームまたはエージェント・ベース・ディレクトリ内のサブディレクトリで、OMSや管理エージェントそれぞれに関連するプラグインがデプロイされます。
表2-4は、デフォルトのプラグイン・ホームが作成される場所を示しています。
Enterprise Manager Cloud Controlのインストール・ウィザードを起動すると、自動的にいくつかの実行可能ファイルおよびリンク・ファイルがホスト上の一時ディレクトリにコピーされます。
たとえば、UNIXホストでは/tmp
ディレクトリが、Microsoft WindowsホストではC:\Temp
がデフォルトで使用されます。
定期的に実行される他の多数のプロセスとともにcron
ジョブを実行するようにホストが設定されている場合、これらのジョブによってデフォルトの一時ディレクトリのクリーンアップが試行されます。このため、一部のファイルが削除され、インストール・ウィザードは失敗します。
ホストで自動的に実行されて一時ディレクトリをクリーンアップするcron
ジョブまたはプロセスがある場合は、必ず、TMP
またはTEMP
環境変数をデフォルトの場所とは別の場所に設定してください。デフォルト以外の場所を設定する場合は必ず、ハード・ドライブ上のセキュアな場所、つまりクリーンアップ・ジョブが実行されない場所に設定してください。また、この代替ディレクトリへの書込み権限を持っていることも確認してください。
これは、インストーラを実行してEnterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードを起動する前に行う必要があります。(UNIXオペレーティング・システムの場合はem13100_<platform>.bin
を起動し、Microsoft Windowsの場合はsetup.exe
を起動します。)
注意: 一時ディレクトリの代替場所の指定は必須ではありません。/tmp ディレクトリをクリーンアップするcron ジョブがコンピュータ上に設定されている場合のみ 、指定する必要があります。 |
この項では、インストール・ウィザードで実行されるインストール後のアクティビティについて説明します。この項の具体的な内容は次のとおりです。
Enterprise Manager Cloud ControlをGUIモード(インストール・ウィザードを使用)またはサイレント・モード(レスポンス・ファイルを使用)のいずれかでインストールまたはアップグレードするとき、インストール・プロセスの終了時に一連の構成アシスタントが実行されて、インストールまたはアップグレード済のコンポーネントが構成されます。これらのコンフィギュレーション・アシスタントを使用してすべてのコンポーネントを構成して初めて、インストールまたはアップグレード・プロセスは完了します。
注意: Enterprise Managerのソフトウェアのみのインストールを実行する場合でも、ConfigureGC.sh スクリプトを実行してインストールを構成するときには、コンフィギュレーション・アシスタントが内部で実行されます。(Microsoft Windowsの場合は、ConfigureGC.bat スクリプトを実行)。 |
この項では、インストール・タイプごとにインストール・ウィザードが実行するコンフィギュレーション・アシスタントを示しています。
新しいOMSのインストール時に実行されるコンフィギュレーション・アシスタントは次のとおりです。
プラグイン前提条件チェック
リポジトリ構成
注意: オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用し、事前構成済の管理リポジトリで作成されたデータベース・インスタンスを使用する場合は、リポジトリ・コンフィギュレーションのかわりに、リポジトリ即時使用可能コンフィギュレーションが実行されます。 |
MDSスキーマ構成
注意: オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用し、事前構成済の管理リポジトリで作成されたデータベース・インスタンスを使用する場合は、MDSスキーマ構成は実行されません。 |
BI Publisherスキーマ構成
OMS構成
プラグイン・デプロイおよび構成
BI Publisher構成
Oracle Management Serviceの起動
エージェント・コンフィギュレーション・アシスタント
OMSのアップグレード時に実行されるコンフィギュレーション・アシスタントは次のとおりです。
APMエンジンの停止
アップグレードの前提条件
プラグインの前提条件
リポジトリ・アップグレード
MDSスキーマ構成
BI Publisherスキーマ構成
OMS構成
プラグイン・デプロイおよび構成
BI Publisher構成
Oracle Management Serviceの起動
注意: 管理エージェントはエージェント・アップグレード・コンソールを使用してアップグレードされるため、エージェント・コンフィギュレーション・アシスタントは実行されません。 |
その他のOMSのアップグレード時に実行されるコンフィギュレーション・アシスタントは次のとおりです。
APMエンジンの停止
アップグレードの前提条件
プラグインの前提条件
OMS構成
プラグイン・デプロイおよび構成
BI Publisher構成
Oracle Management Serviceの起動
注意: 管理エージェントはエージェント・アップグレード・コンソールを使用してアップグレードされるため、エージェント・コンフィギュレーション・アシスタントは実行されません。 |
インストール・ウィザードを使用してEnterprise Manager Cloud Controlをインストールするたびに、一連の前提条件チェックが実行され、環境がインストール成功のための最小要件を満たしているかどうかが確認されます。インストール・ウィザードによって、必要なオペレーティング・システム・パッチ、オペレーティング・システム・パッケージ、カーネル・パラメータを含む様々な要素が確認されます。
次の各項で、これらの前提条件チェックについて説明します。この項の具体的な内容は次のとおりです。
異なるインストール・タイプ(Enterprise Managerシステムの新規作成および既存のEnterprise Managerシステムのアップグレード)で実行されるデフォルトの前提条件チェックは、次のとおりです。
インストールが動作保証済のオペレーティング・システムで実行されているかどうかを確認するための前提条件チェック。
すべての動作保証済パッケージおよびライブラリがインストールされているかどうかを確認するための前提条件チェック。
glibcパッケージがインストールされているかどうかを確認するための前提条件チェック。
temp
ディレクトリに十分なディスク領域があるかどうかを確認するための前提条件チェック。
インベントリ・ディレクトリに十分なディスク領域があるかどうかを確認するための前提条件チェック。
インベントリ・ディレクトリに書込み権限があるかどうかを確認するための前提条件チェック。
ソフトウェアが現在のオペレーティング・システムと互換性があるかどうかを確認するための前提条件チェック。
十分な物理メモリーがあるかどうかを確認するための前提条件チェック。
必須のulimit
値を確認するための前提条件チェック。
ホスト名を確認するための前提条件チェック。
LD_ASSUME_KERNEL
環境変数が設定されているかどうかを確認するための前提条件チェック。
適切なタイムゾーンが設定されているかどうかを確認するための前提条件チェック。
4GBのスワップ領域があるかどうかを確認するための前提条件チェック。
http_proxy
環境変数が設定されているかどうかを確認するための前提条件チェック。設定されないことが理想です。
インストール・ウィザードの起動前に、スタンドアロン・モードで前提条件チェックを実行できます。これにより、インストールの失敗の原因となる問題を特定して解決できます。
警告: Oracle製品がインストールされていないホストで、前提条件チェックをスタンドアロン・モードで実行すると、中央インベントリのハード・ディスク容量をチェックする前提条件チェックが失敗します。ホスト上にOracle製品がインストールされていないため、これは予測された失敗です。この失敗は無視して、実際のインストールを続行できます。 |
表2-5に、スタンドアロン・モードで前提条件チェックを実行するために実行する必要のあるコマンドを示します。
表2-5 スタンドアロン・モードでの前提条件チェックの実行
インストール・タイプ | コマンド |
---|---|
|
|
注意: Microsoft Windowsの場合は、setup_em_win64.exe を実行します。また、表2-5 のコマンドに示されている<Software_Location>は、Enterprise Managerソフトウェアが含まれている場所です。たとえば、DVDなどです。Oracle Technology Network (OTN)からソフトウェアをダウンロードした場合は、そのダウンロード場所の絶対パスを入力します。 |
この項では、Enterprise Manager Cloud Controlの使用時に直面する可能性のある制限事項について説明します。この項の具体的な内容は次のとおりです。
メディア・パック内のインストール・メディアには多数のOracleコンポーネントが含まれていますが、使用できるのは、ライセンスを購入したコンポーネントのみです。Oracleサポート・サービスは、ライセンスを購入していないコンポーネントのサポートは提供しません。
詳細は、次のURLでEnterprise Managerドキュメント・ライブラリにアクセスし、Oracle Enterprise Managerライセンス情報ガイドを参照してください。
http://www.oracle.com/technetwork/indexes/documentation/index.html
Enterprise Manager Cloud Controlでは、デフォルトで、OMSおよび管理エージェントのすべてのインストールにgcstartup
という起動スクリプトが付属します。起動スクリプトによって、ホストが再起動するたびに、OMSおよび管理エージェントが自動的に起動されることが保証されるため、ユーザーは手動による作業から解放されます。
OMSホストでは、起動スクリプトによって次のファイルが呼び出され、ホストの再起動時にOMSが起動されます。
$<ORACLE_HOME>/install/unix/scripts/omsstup
同様に、管理エージェント・ホストでは、起動スクリプトによって次のファイルが呼び出され、ホストの再起動時に管理エージェントが起動されます。
$<AGENT_HOME>/install/unix/scripts/agentstup
ホストの再起動時に起動スクリプトでOMSおよび管理エージェントを起動しない場合、それぞれのホストからomsstup
ファイルとagentstup
ファイルを削除します。
あるいは、ファイル名を/etc/oragchomelist
から/etc/oragchomelist_bak
に変更することもできます。
起動スクリプトは、OMSまたは管理エージェントがインストールされているホストに固有です。したがって、起動スクリプトでリモート・ホストのOMSまたは管理エージェントを起動することはできません。
管理エージェント・サービスの優先順位レベルを変更できるのは、管理エージェントのインストール時またはインストール後です。
ホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用して管理エージェントのインストール時に管理エージェント・サービスの優先順位レベルを変更するには、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』に示す追加のパラメータSTART_PRIORITY_LEVEL
およびSHUT_PRIORITY_LEVEL
を使用します。agentDeploy
スクリプトを使用して管理エージェントのインストール時に管理エージェント・サービスの優先順位レベルを変更するには、表6-4に示すSTART_PRIORITY_LEVEL
およびSHUT_PRIORITY_LEVEL
レスポンス・ファイル・パラメータを使用します。
管理エージェントのインストール後に管理エージェント・サービスの優先順位レベルを変更するには、次の手順を実行します。
/etc/rc.d
ディレクトリに移動します。/etc
にrc.d
ディレクトリがない場合は、/sbin/rc.d
に移動します。
/etc/rc.d
または/sbin/rc.d
ディレクトリにあるすべてのgcstartup
ファイルを削除します。これらのファイルを検索するには、次のコマンドを実行します。
find . -name "*gcstartup"
$<AGENT_HOME>/install/unix/scripts/gcroot.sh
ファイルのSTART_PRIORITY_LEVEL
およびSHUT_PRIORITY_LEVEL
パラメータを編集します。
これらのパラメータの詳細は、表6-4を参照してください。
管理エージェント・ホームから、次のroot.sh
スクリプトを実行します。
$<AGENT_HOME>/root.sh
たとえば、/etc/rc.d
に移動した後に実行するfind . -name "*gcstartup"
コマンドの出力は、次のようになります。
./rc5.d/K19gcstartup ./rc5.d/S98gcstartup ./rc5.d/S98lockgcstartup ./rc5.d/K19unlockgcstartup ./rc3.d/K19gcstartup ./rc3.d/S98gcstartup ./rc3.d/S98lockgcstartup ./rc3.d/K19unlockgcstartup ./rc2.d/K19gcstartup ./rc2.d/S98gcstartup ./rc2.d/S98lockgcstartup ./rc2.d/K19unlockgcstartup ./init.d/unlockgcstartup ./init.d/gcstartup ./init.d/lockgcstartup
このように出力されたら、./rc5.d、./rc3.d、./rc2.d
および./init.d
ディレクトリにあるすべてのgcstartup
ファイルを削除し、<AGENT_HOME>/install/unix/scripts/gcroot.sh
ファイルにあるSTART_PRIORITY_LEVEL
およびSHUT_PRIORITY_LEVEL
パラメータを編集して、root.sh
を実行します。
この項では、Enterprise Manager Cloud Controlのインストールに関連するその他の概念について説明します。この項の具体的な内容は次のとおりです。
ホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用している場合、Oracle Management Agentをインストールするホストを、ホスト名またはIPアドレスを入力するか、ホストのリストを含む外部ファイルを選択するかのいずれかの方法で入力できます。
外部ファイルを選択する場合、そのファイルにホスト名のみが含まれているか、またはホスト名の後にプラットフォーム名が続いているかを確認してください。
ホスト名のみが含まれている外部ファイルの例は次のとおりです。
host1.example.com host2.example.com
ホスト名とプラットフォーム名が含まれている外部ファイルの例は次のとおりです。
host1.example.com linux host2.example.com aix
Enterprise Manager Cloud Controlまたは管理エージェントのインストール中またはインストール後に少なくとも1回、rootユーザーとしてログインして、oraInstRoot.sh
、allroot.sh
またはroot.sh
を実行するように要求されます。rootユーザーとしてログインする必要がある理由は、スクリプトにより/etc
ディレクトリ内のファイルが編集され、ローカルのbinディレクトリ(デフォルトでは/usr/local/bin
)内にファイルが作成されます。
インストールが終わるたびに、中央インベントリ(oraInventory
)ディレクトリを特定するためのチェックが実行されます。中央インベントリ・ディレクトリは、Oracle製品が初めてホストにインストールされると、インストール・ウィザードによって自動的に作成されるディレクトリです。
注意:
|
ホストにOracle製品をまだインストールしていない場合は、中央インベントリからoraInstRoot.sh
スクリプトを実行します。
$Home/oraInventory/oraInstRoot.sh
oraInstRoot.sh
スクリプトが実行されると、oraInst.loc
ファイルが作成されます。oraInst.loc
ファイルには、中央インベントリの場所が含まれています。
ただし、ホスト上にOracle製品がすでに存在する場合は、OMSホストのOracleホームからallroot.sh
スクリプトを実行します。
<ORACLE_HOME>/allroot.sh