この章では、既存のEnterprise Manager Cloud Control環境への追加のOracle Management Service(OMS)のインストール方法について説明します。この章の具体的な内容は次のとおりです。
注意: この章では、追加のOMSをインタラクティブなグラフィカル・モードでインストールする方法について説明します。同じ操作をサイレント・モードで行う場合、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。 |
注意: ソースOMSで、Enterprise Managerソフトウェア(DVDまたはダウンロード・ソフトウェア)の一部ではない追加のプラグインをデプロイした場合、『Oracle Enterprise Managerアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』に記載された手順に従ってください。 |
警告: Enterprise Manager Cloud Control 13cを、SPARCシリーズのサーバー(T1000、T2000、T5xx0およびT3-*)にインストールしないでください。詳細は、My Oracle Supportのノート1590556.1を参照してください。 |
Oracle Management Service (OMS)は、Oracle Management Agent (管理エージェント)およびプラグインとともに編成するEnterprise Manager Cloud Controlのコア・コンポーネントの1つで、ターゲットを検出し、監視および管理します。今後の参照および分析のために、収集された情報をリポジトリ内に格納します。
Enterprise Managerを初めてインストールする際に、インストーラによって、デフォルトで1つのManagement Agentとともに1つのOMSがインストールされます。このデフォルト構成は小さな環境に適しており、通常、より大規模な本番環境では、単一のOMSの負荷を軽減し、データ・フローの効率を向上させるため、追加のOMSインスタンスをインストールする必要があります。
「管理サービスの追加」デプロイメント・プロシージャは、こうした高可用性の要件を満たす上で役に立ちます。このデプロイメント・プロシージャにはウィザードが用意されており、これを使用してAdminServerホスト上で実行中の既存のOMSをクローニングすることにより、追加のOracle Management Service 13cをインストールできます。ソースのOMSのミドルウェア・ホーム全体が、接続先ホストにクローニングされます。OMSのミドルウェア・ホームの内容の詳細は、第5.1項を参照してください。
追加Oracle Management Service (OMS)の追加を開始する前に、次の点に注意してください。
AdminServerホストに関連する既存かつ実行中のOracle Management Service 13cのみをクローニングできます。ソースOMSに適用されたパッチは、クローニング済インスタンスに自動的に引き継がれます。
一度に1つのOMSのみを1つの接続先ホストのみにクローニングできます。複数のOMSインスタンスを追加する場合、各ホストでインストール・プロシージャを繰り返す必要があります。
ソース・ホストと接続先ホストが同じオペレーティング・システムおよびアーキテクチャ上で実行されているときのみ、クローニングが可能です。たとえば、ソース・ホストがLinux 32ビットのホストである場合、接続先ホストもLinux 32ビットのホストである必要があります。同様に、ソース・ホストがLinux 64ビットのホストである場合、接続先ホストもLinux 64ビットのホストである必要があります。
OCFS2やACFSなどのすべての汎用ファイル・システムを、Enterprise Manager Cloud Control 13cソフトウェア・バイナリおよびOMSインスタンス・ホーム・ファイル(gc_inst
の構成ファイル)の格納に使用できます。一方、OCFSは汎用ファイル・システムとはみなされないため、この使用は許容されないものとみなされます。
NFSマウントされたドライブにインストールし、OMSインスタンス・ベース・ディレクトリ((gc_inst)
)をNFSマウントされたドライブに作成する場合、インストール後に、ロック・ファイルをNFSマウントされたドライブからローカルのファイル・システムの場所に移動します。httpd.confファイルのロック・ファイルの場所を変更し、ローカルのファイル・システムの場所にマップします。詳細は、7.5項を参照してください。
OMSとManagement Agentのエントリは、HPUNIX、HPia64、Solaris Sparcを除くすべてのUNIXプラットフォームの/etc/oragchomelist
ファイルにあります。
HPUNIX、HPia64、Solaris Sparcの各プラットフォームでは、エントリは/var/opt/oracle/oragchomelist
にあります。
最初のOMSにインストールされ、構成されているOracle BI Publisherは、自動的に追加のOMSに継承されます。ただし、追加のOMSをインストールする前提条件として、最初のOMSにインストールされているOracle BI Publisherは、クラスタ・ボリュームおよび構成ボリューム用に共有記憶域の場所で構成されていることを確認してください。共有記憶域の場所が構成されている場合、同じ共有の場所が追加のOMSでも使用されます。それ以外の場合は、まず共有記憶域の場所を構成し、それから追加のOMSをインストールする必要があります。
Microsoft Windowsでは、追加のOMSインスタンスでOracle BI Publisherを使用できません。
13cリリース1以降、Oracle Fusion Middlewareプラグイン・デプロイメントの一部として、デフォルトでJava仮想マシン診断(JVMD)エンジン1つが最初のOMSにインストールされるようになりました。そのため、最初のOMSをソースとして使用して追加のOMSをインストールすると、デフォルトで1つのJVMDエンジンを追加のOMSとともに受け取ります。
13c環境でOracle ZFS Storage Applianceターゲットを検出しないでください。
表7-1に、追加のOracle Management Service (OMS)を追加する前に満たす必要がある前提条件を示します。
表7-1 追加Oracle Management Serviceを追加するための前提条件
要件 | 説明 |
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ハードウェア要件 |
第1章に示されているハード・ディスク領域と物理メモリーの要件を満たしていることを確認します。 |
オペレーティング・システム要件 |
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パッケージ、カーネル・パラメータおよびライブラリの要件 |
第2章で説明するように、必ずすべてのオペレーティング・システム固有のパッケージ、カーネル・パラメータおよびライブラリをインストールしてください。 |
オペレーティング・システム・グループおよびユーザーの要件 |
第3章の説明に従って、必要なオペレーティング・システムのグループとユーザーを作成します。 |
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既存のOracle Management Serviceの要件 |
Oracle Management Service 13cがすでにインストールされており、クローニングできる状態になっていることを確認します。また、OMSを構成するAdminServerが稼働中であることも確認してください。symlinkにインストールされていないことも確認します。このような場所にインストールすると、パッチ適用やスケール・アウトなどのライフ・サイクル操作に影響が及ぶ場合があります。 |
既存のOracle Management Serviceのバックアップ要件 |
クローニングする既存のOracle Management Service 13cに、通常のバックアップがスケジュールされていることを確認します。 |
使用する環境において、オラクル社が推奨する高可用性の要件をすべて満たしていることを確認してください。詳しくは、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』の高可用性の要件についての章を参照してください。 |
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共有記憶域の要件 |
(UNIXのみ)最初のOMSにインストールされたOracle BI Publisherがクラスタ・ボリュームと構成ボリュームの共有記憶域の場所で構成されていることを確認してください。共有記憶域の場所がマウントされており、追加OMSのインストール先のホストで表示されることを確認します。 共有記憶域の場所は、最初のOMSだけでなく追加OMSインスタンスについても、レポート・カタログおよび関連する管理情報を格納するために必要です。 最初のOMSにインストールされたOracle BI Publisherに共有記憶域の場所が構成されていない場合は、ここで構成してください。
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既存のOracle Management Agentの要件 |
接続先ホストにOracle Management Agentがインストール済で、稼働していることを確認します。
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すでに環境にインストールされているOMSインスタンスの数を確認し、現在のデプロイメント・サイズ(SMALL、MEDIUMまたはLARGE)に必要な 通常、設定するパラメータ値は次のようにして計算します。 (現在のOMS数 + 1) x OMSの現在のデプロイメント・サイズに適したProcessesパラメータ値 環境で現在使用可能なOMSインスタンスの数を確認するには、次の問合せを実行します。
各OMSでデプロイメント・サイズに必要な たとえば、環境内のOMSが1つで、デプロイメント・サイズがSMALLの場合、設定する |
(Microsoft Windowsのみ)既存のOMSで、Oracle Configuration Managerが構成済の場合、次の手順を実行して、OMSホームとWeb層のホームの両方から停止されていることを確認してください。
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ソース・ホストと接続先ホストに、一時ステージ・ディレクトリを作成するための10GBの領域があることを確認します。 デフォルトで作成される一時ディレクトリは、 ソース・ホストの一時ステージ・ディレクトリは、デプロイメント・プロシージャのバックアップやクローニングの手順に関連するファイルを一時的にステージングするために使用します。接続先ホストの一時ステージ・ディレクトリは、クローニングされたイメージや他の関連ファイルを一時的にステージングするために使用します。 |
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ソフトウェアと構成ファイルを中央の共有の場所に転送する場合、その共有ディレクトリに4GBの領域があることを確認してください。 |
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接続先ホストでは、ソース・ホスト上のホームと同じOracleホーム(絶対パス)が作成され、ソースOMSがその場所にクローニングされます。このOracleホームが接続先ホストにまだ存在していないことを確認してください。 たとえば、ソース・ホストのOracleホームが |
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接続先ホストに、Oracle Management Serviceインスタンス・ベース・ディレクトリのための1GBの領域があることを確認してください。OMSの構成ファイルがここに作成されます。 |
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管理エージェントのインストール・ステータスの要件 |
(Microsoft Windowsのみ)ホスト・ターゲットの追加ウィザードによる管理エージェントのインストールがソースOMS上で進行中の場合、完了してからOMSのクローニングを開始します。 ホスト・ターゲットの追加ウィザードによる管理エージェントのインストールが進行中かどうかを確認するには、Oracleホームで
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SLBでは管理コンソールを使用し、次のSLBプールを作成して最初のOMSホストにそれらを追加します。
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SLBでは、管理コンソールを使用し、次の仮想サーバーを作成してそれらをSLBプールに関連付けます。
手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。 |
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SLBでは管理コンソールを使用し、次のSLBモニターを作成して最初のOMSホストにそれらを関連付けます。
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ソフトウェア・ライブラリを構成したディレクトリが、接続先ホストからアクセス可能(読取り/書込み)であることを確認します。 ローカルのファイル・システム・パスを使用するようにOMS共有記憶域の場所を構成した場合、この場所を、共有ファイル・システム・パスを使用する別のOMS共有記憶域の場所に移行する必要があります。手順は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。 |
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インストール・ユーザー要件 |
インストール・ユーザーが次の要件を満たしていることを確認します。
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次の場所に対してアクセスおよび読取り/書込みができることを確認します。
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OMSがインストールされるホストと管理リポジトリが構成されるホストが、互いに近くに置かれていることを確認します。理想的には、2つの間のラウンドトリップ・ネットワーク待機時間が1ミリ秒未満になるようにする必要があります。 |
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使用している環境内にファイアウォールがある場合、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』のファイアウォールに対するEnterprise Managerの構成に関する章を参照してください。 |
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一意のホスト名および静的IPアドレスの要件 |
ネットワーク構成をチェックして、インストール先のホストが、ネットワーク内の他のホストから認識可能な一意のホスト名と静的なIPアドレスに解決されることを確認します。 注意: 静的IPアドレスを使用することをお薦めします。動的IPアドレスを使用し、ホストを再起動した場合、ホストは新しいIPを受け取ることがあり、その結果としてOMSの起動が失敗します。 |
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シェル起動ファイルのデフォルト・ファイル・モード作成マスク(umask)を022に設定していることを確認します。 例:
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localhostがPing可能で、
次に例を示します。
RFC 952では、名前(ネット、ホスト、ゲートウェイまたはドメイン名)は24文字以内のテキスト文字列で、アルファベット(A-Z)、数字(0-9)、マイナス記号(-)およびピリオド(.)から構成されることが前提となっています。ピリオドは、ドメイン・スタイル名のコンポーネントを区切るために使用する場合にのみ許可されることに注意してください。ブランクまたはスペースを名前に含めることはできません。大文字と小文字は区別されません。先頭の文字は英文字である必要があります。 また、使用する環境でDNSサーバーが構成される場合、DNSを使用してOMSをインストールするホストの名前を解決する必要があります。 たとえば、次のコマンドで返される出力はすべて同じである必要があります。
エイリアス・ホスト名が |
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追加のOracle Management Service (OMS)を追加するには、次の手順に従います。
「エンタープライズ」メニューから「プロビジョニングとパッチ適用」を選択し、「プロシージャ・ライブラリ」を選択します。
「デプロイメント・プロシージャ・マネージャ」ページの「プロシージャ・ライブラリ」タブで、表から「管理サービスの追加」を選択し、「起動」をクリックします。
はじめにページで、リストされたインストール前タスクを完了します。終了したら、完了した各タスクを選択し、「次」をクリックします。
接続先の選択ページで、次を実行します。
「接続先ホスト」に、追加のOMSをインストールする管理対象ホスト(Management Agentを使用している最初のOMSによって管理されたホスト)の名前を選択または入力します。
たとえば、myhost.example.com
です。
接続先インスタンス・ベースの場所で、OMSインスタンス・ベース・ディレクトリへのデフォルトの場所のままにするか、OMS関連の構成ファイルを格納できる別の場所を選択し、そこへの絶対パスを入力します。ベスト・プラクティスとして、このディレクトリ・パスは最初のOMSのディレクトリ・パスと同じにする必要があります。このディレクトリには100MBの領域があることを確認してください。パスで指定したディレクトリとサブディレクトリが存在することも確認します。
例: /apps/john/oracle/prod
「ソース資格証明」セクションおよび「接続先資格証明」セクションで、ソース・ホストへのアクセスに使用する資格証明タイプを選択します。詳細は、7.4.1項を参照してください。
「次へ」をクリックします。
オプション・ページで、次を実行します。
「ファイル転送オプション」セクションで、クローニング済ZIPファイルをステージングの場所に転送するのに適したプロトコルを選択します。FTPはデフォルトの転送モードです。
共有でNFSマウント済のネットワークの場所にファイルを転送する場合、「共有ディレクトリ」を選択し、共有の場所への絶対パスを入力できます。この共有ディレクトリには、ソース・ホストおよび接続先ホストからの読取り/書込みアクセス権があり、4GBの領域があることを確認してください。
例: /net/myhost.example.com/scratch/john
注意:
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「ステージングの場所」セクションで、「ソース・ステージング」に、クローニング済ZIPファイルを作成して一時的に置くことが可能なソース・ホスト上の場所を入力します。この一時ディレクトリには10GBの領域があることを確認してください。
例: /myhost.example.com/shared
同様に、「接続先ステージング」に、クローニング済ZIPファイルを一時的にコピーすることが可能な接続先ホスト上の場所を入力します。この一時ディレクトリには10GBの領域があることを確認してください。
例: /myhost.example.com/shared
注意: OMSが接続先ホストにインストールされると、クローニング済ZIPファイルは、両方のステージングの場所から自動的に削除されます。 |
「接続先ポート」セクションでは、デフォルトで表示されるポートを検証します。
これらのデフォルトのポートは、クローニングしているOMSによってすでに割り当てられ、使用されているポートに基づいています。同種の環境になるように、ソースOMSと同じポートを使用することをお薦めします。
デフォルトで表示されたポートを保持することも、カスタム・ポートを入力することもできます。入力するカスタム・ポートが、「推奨されるポート範囲」列に示すような推奨範囲内であることを確認してください。カスタム・ポートの可用性を確認する場合は、ポートの確認をクリックします。
「次へ」をクリックします。
作成後の手順ページで、実行するインストール後タスクの詳細を送信できる1つ以上の電子メールIDをカンマで区切って入力し、「次へ」をクリックします。
電子メールが機能するには、メール・サーバーがすでに構成されている必要があります。手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。
確認ページで、詳細を確認し、「終了」をクリックします。
注意: インストールが失敗した場合(特にホームのインストールのステップで失敗した場合)、OMSのインストールを再試行する前に、インストールが失敗した接続先ホストのOracleホームをクリーンアップしてください。 |
ソース・ホストおよび接続先ホストにアクセスするための資格証明タイプを、次のいずれかから選択できます。
表7-2 資格証明タイプの選択
資格証明タイプ | 説明 |
---|---|
Enterprise Managerで優先資格証明としてすでに登録されている資格証明を使用する場合、これを選択します。 この場合、優先資格証明名リストから、ホストへのアクセスに使用する優先資格証明のタイプに応じて、「通常ホスト資格証明」または「特権ホスト資格証明」のいずれかを選択します。 |
|
Enterprise Managerで作成された名前付きプロファイルの資格証明を使用する場合、これを選択します。 この場合、「資格証明名」リストから、資格証明を使用するプロファイルを選択します。 選択時に、資格証明の詳細を確認できます。選択したプロファイルに関連付けられた資格証明の詳細は、「詳細」をクリックします。これらの資格証明でホストへの接続をテストする場合、「テスト」をクリックします。 |
|
Enterprise Managerで登録された優先資格証明または名前付き資格証明をオーバーライドする新規資格証明セットを入力する場合、これを選択します。 この場合、オーバーライドする資格証明を入力します。 Enterprise Managerで新規資格証明セットを登録する場合、「別名保存」をクリックし、デフォルトのプロファイル名のままにするか、またはプロファイルのカスタム名を入力します。 さらに、資格証明を優先資格証明として保存する場合、優先資格証明として設定を選択し、通常資格証明または特権資格証明として保存する必要があるかどうかを示すオプションを選択します。 これらの資格証明でホストへの接続をテストする場合、「テスト」をクリックします。 |
追加のOMSをインストールした後、ミドルウェア・ホームまたはミドルウェア・ホーム内のいずれかのホームにsymlinkを作成していないことを確認します。また、次の手順に従います。
(Microsoft Windowsの前提条件としてOracle Configuration Managerを停止した場合にのみ適用) Oracle Configuration Managerを起動します。
環境変数ORACLE_CONFIG_HOME
に次の場所を設定します。
$<OMS_INSTANCE_HOME>/em/EMGC_OMS1
次に例を示します。
set ORACLE_CONFIG_HOME=/u01/software/em13c/gc_inst/em/EMGC_OMS1
次の場所に移動します。
$<ORACLE_HOME>/oracle_common/ccr/bin
次に例を示します。
cd /u01/software/em13c/oraclehome/oracle_common/ccr/bin
次のスクリプトを実行してOCMを開始します。
emCCR.bat start
環境変数ORACLE_CONFIG_HOME
に次の場所を設定します。
$<OMS_INSTANCE_HOME>/WebTierIH1
次に例を示します。
set ORACLE_CONFIG_HOME=/u01/software/em13c/gc_inst/WebTierIH1
次の場所に移動します。
$<ORACLE_HOME>/Oracle_WT/ccr/bin
次に例を示します。
cd /u01/software/em13c/oraclehome/Oracle_WT/ccr/bin
次のスクリプトを実行してOCMを開始します。
emCCR.bat start
(オプション) サーバー・ロード・バランサ(SLB)の背後にすでに存在するソースOMSを使用して追加のOMSをインストールした場合、ソースOMSからのSLB構成は新しくインストールされた追加OMSに自動的に継承されます。
ただし、ソースOMSがどのSLBの背後にもなく、追加のOMSとソースOMSをSLBの背後に構成する場合、ソースOMSに加えて追加のOMSでも次の手順を実行してください。
SLBの管理コンソールを使用して、次のSLBプールにOMSホストを追加します。
セキュア・アップロード・プール(セキュア・アップロード・サービスに構成されたポートを使用したホストを追加します)
(オプション)エージェント登録プール(エージェント登録サービスに構成されたポートを使用したホストを追加します)
セキュア・コンソール・プール(セキュア・コンソール・サービスに構成されたポートを使用したホストを追加します)
(オプション)非セキュア・コンソール・プール(非セキュア・コンソール・サービスに構成されたポートを使用したホストを追加します)
SLBの管理コンソールを使用して、追加のOMSホストを次のモニターと関連付けます。
セキュア・アップロード・モニター(セキュア・アップロード・サービスに構成されたポートを使用したホストを関連付けます)
(オプション)エージェント登録モニター(エージェント登録サービスに構成されたポートを使用したホストを関連付けます)
セキュア・コンソール・モニター(セキュア・コンソール・サービスに構成されたポートを使用したホストを関連付けます)
(オプション)非セキュア・コンソール・モニター (非セキュア・コンソール・サービスに構成されたポートを使用したホストを関連付けます)
追加のOMSおよび追加のOMSがインストールされたホストにインストールされた管理エージェントを保護します。
追加のOMSを保護します。保護した後、OMSを再起動します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emctl secure oms -sysman_pwd <sysman_pwd> -reg_pwd <agent_reg_password> -host <host_name> -slb_port <slb_upload_port> -slb_console_port <slb_console_port> [-console -lock -lock_console]
次に例を示します。
/u01/software/em13c/oraclehome/bin/emctl secure oms -sysman_pwd <password> -reg_pwd <password> -host example.com -secure_port 4904 -slb_port 4900 -slb_console_port 7788 -console -lock -lock_console
管理エージェントを保護します。
$<AGENT_INSTANCE_HOME>/bin/emctl secure agent $AGD_REGISTRATIO_PWD –emdWalletSrcUrl <emd_wallet_source_url>
次に例を示します。
/u01/software/em13c/agentbasedir/agent_inst/bin/emctl secure agent $AGD_REGISTRATIO_PWD –emdWalletSrcUrl https://example.com:4900/em
次のコマンドの出力中のSLBリポジトリのURLを確認します。
$<AGENT_INSTANCE_HOME>/bin/emctl status agent
次に例を示します。
//u01/software/em13c/agentbasedir/agent_inst/bin/emctl status agent
注意: SLBの構成の詳細は、Oracle Enterprise Manager管理ガイドを参照してください。 |
(UNIXプラットフォームのみ)接続先ホストでrootユーザーとして<ORACLE_HOME>/root.sh
を実行します。
NFSマウントされたドライブにインストールし、OMSインスタンス・ベース・ディレクトリ((gc_inst)
)をNFSマウントされたドライブに作成した場合、ロック・ファイルをNFSマウントされたドライブからローカルのファイル・システムの場所に移動します。これを行うには、httpd.conf
ファイルのロック・ファイルの場所を変更し、ローカルのファイル・システムの場所にマップします。
OMSを停止します。
<ORACLE_HOME>/bin/emctl stop oms
ランタイム・ディレクトリにある次のファイルを開きます。
注意: Oracleでは、このファイルを編集する前にバックアップを取ることをお薦めします。 |
<WEBTIER_INSTANCE_HOME>/user_projects/domains/GCDomain/config/fmwconfig/components/OHS/instances/ohs<#>/httpd.conf.emctl_secure
次に例を示します。
/u01/software/em13c/gc_inst/user_projects/domains/GCDomain/config/fmwconfig/components/OHS/instances/ohs2/httpd.conf.emctl_secure
モジュールmpm_prefork_module
およびmpm_worker_module
に関するセクションを検索します。これらの2つのセクションで、パスがローカルのファイル・システムを指すように、LockFile
パラメータの値を変更します。ディレクトリがまだない場合には、最初に作成してからそのディレクトリへのパスを指定します。
<IfModule mpm_prefork_module> StartServers 5 MinSpareServers 5 MaxSpareServers 10 MaxClients 150 MaxRequestsPerChild 0 AcceptMutex fcntl LockFile /u01/em/ohs_locks/http_lock </IfModule> .... <IfModule mpm_worker_module> StartServers 2 MaxClients 150 MinSpareThreads 25 MaxSpareThreads 75 ThreadsPerChild 25 MaxRequestsPerChild 0 AcceptMutex fcntl LockFile /u01/em/ohs_locks/http_lock </IfModule>b
変更内容を保存します。
ランタイム・ディレクトリ内で、httpd.conf.emctl_secure
ファイルをhttpd.conf
ファイルにコピーします。
cp <WEBTIER_INSTANCE_HOME>/user_projects/domains/GCDomain/config/fmwconfig/components/OHS/instances/ohs<#>/httpd.conf.emctl_secure <WEBTIER_INSTANCE_HOME>/user_projects/domains/GCDomain/config/fmwconfig/components/OHS/instances/ohs<#>/httpd.conf
次に例を示します。
cp /u01/software/em13c/gc_inst/user_projects/domains/GCDomain/config/fmwconfig/components/OHS/instances/ohs2/httpd.conf.emctl_secure /u01/software/em13c/gc_inst/user_projects/domains/GCDomain/config/fmwconfig/components/OHS/instances/ohs2/httpd.conf
OMSを起動します。
<ORACLE_HOME>/bin/emctl start oms
デフォルトでは、次のターゲットが自動的に検出され、Enterprise Manager Cloud Controlコンソールで監視されます。
追加のOMSがデプロイされたOracle WebLogic Server
Oracle Web Tier
アプリケーション・デプロイメント(Enterprise Manager Cloud Controlコンソールとプラットフォーム・バックグラウンド・サービス用にそれぞれ1つずつ)
Oracle Management Service
Oracle Management Agent
Enterprise Manager Cloud Controlがインストールされたホスト
ただし、このホストおよびその他のホストで実行中のその他のターゲットは、自動的に検出および監視されません。その他のターゲットを監視するには、そのターゲットを、「自動検出の結果」ページ、「ターゲットの手動追加」ページまたは監視するターゲットに提供されている検出ウィザードを使用して、Enterprise Manager Cloud Controlに追加する必要があります。
Enterprise Manager Cloud Controlでのターゲットの検出について詳しくは、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』のターゲット追加についての章を参照してください。
暗号化鍵を生成して、管理リポジトリの機密データを暗号化します。この鍵が失われると、管理リポジトリの暗号化されたデータは使用できなくなります。したがって、emkeyを含む管理サービス構成をバックアップし、バックアップを別のホストに保管します。
emkeyを含む管理サービス構成をバックアップするには、次のコマンドを実行します。
<ORACLE_HOME>/bin/
emctl exportconfig oms -dir <path_to_backup_location>
Enterprise Manager Cloud Controlコンソールにブラウザでアクセスする前に、ブラウザで信頼できる認証局からのセキュリティ証明書をインストールします。
これは、HTTPSプロトコルでアクセスするEnterprise Manager Cloud Controlコンソールが純正のセキュアなWebサイトとして認識されるようにするためです。
ブラウザにセキュリティ証明書をインストールし、セキュリティ証明書アラートを回避する手順は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』を参照してください。
(オプション)ソースOMSでOracle BI Publisherを有効にした場合、Oracle BI Publisherは追加のOMSでも自動的に有効になります。これに対し、ソースOMSでOracle BI Publisherを有効にしていない場合、Oracle BI Publisherは、インストールされて共有記憶域の場所で構成されていても、追加のOMSで有効にはなりません。このように、Oracle BI Publisherの状態はソースOMSから自動的に継承されます。
Oracle BI PublisherがソースOMSで有効になっているかを検証するには、ソースOMSのOracleホームのbin
ディレクトリで次のコマンドを実行します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emctl status oms -bip_only
次に例を示します。
/u01/software/em13c/oraclehome/bin/emctl status oms -bip_only
ここで、Oracle BI Publisherを追加OMSで有効にするには、追加OMSのOracleホームのbin
ディレクトリで次のコマンドを実行します。Oracle BI PublisherをソースOMSでも有効にする場合には、ソースOMSで同じコマンドを実行できます。
$<ORACLE_HOME>/bin/
emctl config oms -enable_bip
次に例を示します。
/u01/software/em13c/oraclehome/bin/emctl config oms -enable_bip
前述のコマンドをOracle BI Publisherを有効にするのみで、開始はしません。開始するには、OMSのOracleホームのbin
ディレクトリで次のコマンドを実行します。
$<ORACLE_HOME>/bin/emctl start oms -bip_only
次に例を示します。
/u01/software/em13c/oraclehome/bin/emctl start oms -bip_only